2回目で登れました 幌尻岳


- GPS
- 56:00
- 距離
- 18.0km
- 登り
- 1,478m
- 下り
- 1,472m
コースタイム
2日目 6:05幌尻山荘―8:44稜線―10:13幌尻岳頂上10:30―13:00幌尻山荘―17:30第1ゲート
天候 | 晴れたり曇ったり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
飛行機
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ヌカビラ川の渡渉は膝まで。とくに危険は感じませんでした。幌尻山荘は管理人がいて、時々ビールの荷揚げをしています。運よく、この日はビールにありつくことが出来ました。山荘から頂上までのコースに、危険な場所はありません。 |
写真
感想
1年前、とよぬか山荘に泊まって、朝3時にバスで出かけたが、増水のため登らせて貰えなかった。リベンジすべく、とよぬか山荘に寄って手続きを済ませ、バスで登山口に向かう。第1ゲートでバスを降り、空を見上げると、昨年とは大違いで青空も見えている。7.5kmの林道を歩き、取水ダムへ。ここで登山靴を脱ぎ、沢靴に履き替える。取水ダムを跨いで登山道に入る。しばらくは沢の流れを見ながら右岸の細い道を歩く。大岩を鎖を伝ってへつる。最初の渡渉。膝まで水に浸かり、片足を上げると少しふらつくが、ダブルストックで支えて無事渡り終える。水は左程冷たくも無く、晴れた日が続いて水量も少なく、楽勝ムード。増水に備えて、要所要所に高巻き道があるが、沢靴で山道歩きはかえって危険と、崖をへつる。滝のある川原で昼食、オムスビ2個、デザートに持参のミカン。たっぷり休憩をとって出発。ザックがずしりと重い。ここから頻繁に渡渉を繰り返す。ヌカビラ川は天候次第、今年は本当に恵まれているな、ラッキー! 履き慣れない沢靴ではあるが、靴底のフェルトはスグレモノ。ただ、川底の石の具合が判らないので、足があっち向いたりこっち向いたり。加えて、冷たくは無いとは云え水の中、日頃使っていない筋肉が攣り始める。だましだまし歩いていると、そのうち何とかおさまって来る。タオルを洗って顔を拭く。気持ちい〜い。何回渡渉を繰り返しただろうか、どうやらこれが最後の渡渉か。右岸の道をしばらく歩き、また一つ、これが本当の最後の渡渉で幌尻山荘が見えほっとする。まだ昼をちょっと過ぎたところ。幌尻山荘の広い庭先に、ブルーシートが敷かれている。ザックを下ろして坐り込み、沢靴と沢用ネオプレーンのソックスを脱いで小屋の壁に掛ける。ついでパンツと下着を着替え、サッパリとする。担ぎあげて来た缶ビールを、ハムを肴に空ける。缶ビール1本では足りる筈も無く、ブランデーをちびりちびり。ブルーシートに仰向けになり、林の間から青空に浮かぶ雲を見上げていると眠気が襲ってくる。山の昼寝は気持ちが良い。目が覚めるとまだ日は高い。ブルーシートに坐って、再びブランデ-をちびりちびりと、何とも幸せ。夕食をつくって腹いっぱいとなり、小屋の毛布を敷き布団に、持参のシュラーフを掛け布団にして寝入る。
翌朝4時過ぎに起床。どうやら空は晴れ模様。山の空気を吸いながら、外で食べる食事は何でも旨い。5時少し過ぎ、登山口に入る。必要のないものは取り出したので、ザックは軽い。木の枝を掴みながら、黙々と急坂を登る。暑い!「命の水」を過ぎ、尾根に出ると向こうの山々が見える。それらの頂にはガスがかかり、山容の程は判らない。ガスが流れ、一瞬戸蔦別岳がその秀麗な姿を現すが、目指す幌尻岳はガスに包まれたまま。左に北カールを見下ろしながら、ハイマツの気持ち良い稜線歩き。カールの底には一部雪も残り、どこかにヒグマが散歩していても不思議でない光景。太い白骨化したハイマツの根を跨ぎ、痩せ尾根を下ると突然、お花畑が出現。トカチフウロ、エゾシオガマ、エゾリンドウ、ヒダカオトギリ、ミヤマアズマギク、エゾウサギギク、ハクサンチドリ、エゾノハクサンイチゲ、エゾツツジと、カールの底に向かってお花畑が広がる。チングルマはもう綿毛、ナガバキタアザミ、エゾヒメクワガタ、ムカゴトラノオ、エゾイチヤクソウ、コウメバチソウ。カールの上を回る頃には、イワブクロ、イワギキョウ、ミヤマダイコンソウ、アオノツガザクラ、イワヒゲ、チシマツガザクラ、ミネズオウ、ムシトリソウと、写真を撮りまくる。目を上げればガスが流れ、幌尻岳の頂上も姿を見せる。新冠コースと合流し、オオイワツメクサに迎えられ、幌尻岳頂上に到着。青空が広がり、幌尻岳は気持ち良くわたしを迎えて呉れた。ここは日高山脈最高峰、周りは全て山。西側はヒダカ、東側はトカチ、幾重にも山が連なる。北カールを取り囲む稜線に、今登って来た道が続いている。ザックから昨日コンビニで買ったメロンパンを取り出して食い、食後に潰れたミカン。広い幌尻岳頂上でたっぷり30分以上、日高山脈の空気を吸い、元来た道を引き返す。お花畑の花々は何度見ても見飽きる事は無い。稜線歩きが終わって、急坂を慎重に下り幌尻山荘に帰り着いた。デポしてあった荷物をザック詰め込み、山荘を発つ。すぐに1回目の渡渉。しばらく右岸の登山道を下り、あとは渡渉の連続。取水口で登山靴に履き替える。ここから長い林道歩き。暑い! こんな良い道なのにどうして車を入れないんだ!とブツブツ。アブがまとわりつき、長袖の上からチクッ。手で振り払っても、タオルを振りまわしても全く効果は無い。延々と続く林道、もうウンザリ。第1ゲートの駐車場にヨレヨレになってたどり着き、バスでとよぬか山荘に戻り、缶ビールをグイ、ようやく生き帰る。2年がかりの幌尻岳であった。
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