唐松岳-白馬岳-蓮華温泉 【不帰の瞼を越えて】 テント泊縦走
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- GPS
- 75:45
- 距離
- 25.4km
- 登り
- 2,951m
- 下り
- 2,247m
コースタイム
12日 八方池山荘発4:40―5:30八方池―6:50丸山ケルン7:10―7:50唐松岳頂上山荘―8:15唐松岳8:35−9:10曲南―9:25曲北―10:26喫―10:55キレット鞍部―13:15天狗の頭―13:45天狗山荘 【テント泊】
13日 天狗山荘発7:00―8:00白馬鑓ヶ岳8:15−8:55杓子岳分岐点(杓子岳は登らず)―10:00丸山―10:20白馬岳頂上山荘―10:50白馬岳11:20−11:50三国境―12:35小蓮華岳12:55−14:10白馬大池荘 【テント泊】
14日 白馬大池山荘発7:10―8:10天狗の庭―9:30蓮華温泉
天候 | 11日(火)曇り時々雨 12日(水)〜14日(金)晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
白馬 11:28 バス 白馬 11:45 八方口 11:46 【復路】バス 蓮華温泉 10:10 平岩駅前 11:10 大糸線 平岩 13:48(11:18発もあり) 南小谷 14:13 あずさ26号 南小谷 14:22 立川 18:09 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ゴンドラ「アダム」と「アルペンクワッド」の間に水場あり 八方池山荘の洗面所の水も飲用可 八方池山荘から唐松岳まではとても整備されており歩きやすい 不帰曲南か曲北を下りきるまでの間、鎖や梯子は主に下りに使用することとなる。3点指示を確実に行いながら、かつ体を岩から離して視線を確保するとよい。 天狗の大下りの登り返しは足場の悪いザレ場となる。石を落とさないよう注意して歩く必要あり。 天狗山荘に水場あり。 天狗山荘から白馬大池山荘までは困難な場所はない。 白馬大池山荘から天狗の庭までは苔むした大きな岩がゴロゴロしている。足を置く位置や角度を間違うと滑る。 |
写真
感想
11日(火)
本日は唐松岳頂上山荘を目指したが、電車、バス、徒歩でゴンドラ乗車が12時を超えてしまったことと、午後の天気が非常に悪いこと、水筒の水がこぼれてザックが水浸しになってしまったことから、急きょ八方池山荘に素泊まりすることにした。
12日(水)
本日の目的地を天狗山荘に変更、出発時間は4:40とした。八方尾根は、右に白馬三山、左に五竜、鹿島槍がきれいに見える。
唐松岳から見た展望はとても良く、特に五竜岳の圧倒的な山塊は圧巻であった。
これからが本日の核心部分「不帰の瞼」となる。曲南までは特に難しい道はなくすんなり通過した。
ここから鎖と岩場が出現する。「三点支持」、「体を離し視線を確保」、「体を左右に振らない(ザックが重いので体が持っていかれる)」を肝に銘じ岩場に取り掛かる。鎖はもとより、手がかり、足がかりがはっきりしてるため、一歩一歩を慎重に進めて行き曲北に到着。ここからの下りも急な岩場となるが、先程の3カ条を呪文のように唱えながら進む。途中有名な「橋」では、バランスを崩さないよう視線を先に据えて通過した。曲北を下りきると鎖場は終了。集中していたこともあるが、「あっという間」という印象であった。
ここまでで体力と集中力を消耗し、「天狗の大下り」の登り返しは完全にグロッキー状態。天狗山荘が見えた時には正直ほっとした。
テント場は段々畑様になっており、設営に手間取ることもなかった。水場、トイレは整備されており、自炊場で火を使うことができるのは嬉しい。
13日(木)
夜間風が強く、テントがばたつくためがっちり耳栓をしたらアラームが聞こえず(当り前か!)1時間の寝坊。また、夜露と結露で表裏がびっしょりとなってしまったのフライシートの撤収にも手間取り、出発は7:00になってしまった。
白馬鑓ヶ岳は眺望が素晴らしく、杓子岳、白馬岳の本日の縦走コースの他、剣岳、五竜岳、遠く槍ヶ岳まで見ることができしばし息をのむ。
今回は杓子岳をパスし白馬岳に向かう。途中の丸山は小さいピークであるが展望がよくお勧めである。スタートから3時間ほどで白馬岳頂上山荘に到着。この時点では晴れていたが、だんだんガスが濃くなり始め、山頂に到着するころには長野側は完全にガスで視界が無くなってしまった。思いっきり寝坊を後悔する。
ここからはガスの中での稜線歩きとなった。小蓮華山も視界は無し。ガスの中から白馬大池山荘が現れ、本日の行程は終了となった。
白馬大池山荘のテント場は、平坦な土の広場となっており、とても使いやすい。水場、トイレも整備されている。なにより池とその周辺のお花畑など景色が素晴らしい。
14日(金)
この日は蓮華温泉への下りのみ。遅めに起床し食事をしている最中にご来光に遭遇。池のほとりなど、もっといい場所に移動しておけばよかった。
下りの道は苔むした大きな岩がゴロゴロした道。靴を置く位置や角度によっては滑りやすく集中力が必要である。天狗の庭までこのような道が続いていた。
天狗の庭からみた雪倉岳は圧倒的な存在感である。いずれ是非登ってみたいと思った。ここを過ぎると単調な下りとなり、しばらくすると蓮華温泉到着。長かった縦走路を思いおこし、ちょっと感激。
蓮華温泉からはバスにて平岩駅へ。すぐに接続のあるJRに乗らず、徒歩3分ほどの姫川温泉朝日荘に立ち寄る。大浴場を一人占めし、3日分の汗と垢をしっかり流すことができ、極楽気分であった。
総括
テント泊2回目ではあったが、平日に長期の休みがとたため、かねてから行きたかった不帰の瞼に挑戦してみた。岩場や鎖場はハードであったものの、区間そのものは短く、「あっという間」という印象であった。また、唐松岳からの行程では岩場は下りがほとんどであり、岩をつかみながらぐいぐい高度を稼ぐ爽快感を味わうことはあまりできないものの、自分の降りてきた道を見上げたときの達成感は素晴らしいものがあった。
テントの設営や撤収、ザックのパッキング、行程の検討など、まだまだ手探り状態で課題は多いが、「愛する我が家」を担ぎながらの山行、次はどこに行こうかと思いを馳せる
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