大雪山〜十勝岳縦走（途中下山）

2019年08月12日(月) ~ 2019年08月15日(木)

• GPS: 78:00
• 距離: 57.4km
• 登り: 3,497m
• 下り: 4,130m

コースタイム

1日目

• 山行: 2:25
• 休憩: 0:00
• 合計: 2:25

13:50 黒岳ロープウェイ黒岳駅
13:50 0:00 黒岳リフト七合目乗り場
16:00 黒岳
16:15 黒岳石室

2日目

• 山行: 9:05
• 休憩: 0:05
• 合計: 9:10

5:30 黒岳石室
9:10 9:15 白雲岳避難小屋
12:35 忠別沼
13:30 忠別岳
14:10 忠別岳避難小屋分岐
14:40 忠別岳避難小屋

3日目

• 山行: 7:40
• 休憩: 0:50
• 合計: 8:30

4:40 忠別岳避難小屋
5:05 忠別岳避難小屋分岐
5:30 五色岳
6:50 7:10 化雲岳
8:15 8:30 天沼
10:00 北沼
10:35 10:50 トムラウシ山
11:00 南沼キャンプ指定地
13:10 三川台

4日目

• 山行: 13:20
• 休憩: 1:10
• 合計: 14:30

5:00 三川台
9:30 9:45 カブト岩
10:05 双子池
10:25 11:15 双子池キャンプ指定地
13:00 13:05 オプタテシケ山
18:00 美瑛富士登山口
19:30 白金温泉野営場

アクセス

利用交通機関：

バス ケーブルカー（ロープウェイ／リフト） 飛行機

伊丹空港から朝イチの飛行機で旭川空港へ。空港からバスで旭川駅を経由して、層雲峡へ13時前に到着。層雲峡からはロープウェイとリフトで黒岳山頂手前1時間のところまでアクセス可。今回足慣らしのためリフトは使わず。

コース状況／危険箇所等

長い距離の割にアップダウンが少なく、ほとんど平坦です。転落等の危険個所はありませんが、ヒグマの生息域ですので、全域危険だとも言えます。とはいえ、このルートでヒグマに襲われたという話は聞きませんので、さほど恐れる必要はありません。トムラウシ以降オプタテシケまでは、ひと気もほとんどありません。三川台から双子池までは行程の半分がたが背丈を超える笹薮の藪漕ぎでした。

その他周辺情報

下山後、白金温泉から望岳台を経て吹上温泉までハイキングコースを歩きました。平坦であるにも関わらず、渡渉ありちょっとした岩場あり、バラエティ豊かで楽しく歩けました。吹上温泉白樺荘で入浴。料金は失念しました。

写真

8/7 0:28

今回の縦走の全食糧です。
朝はアルファ米の混ぜご飯と味噌汁。晩はレトルトソースのパスタとスープ。行動食は塩系を多めに。

8/12 7:54

行きの飛行機の中から撮影。奥に富士山。手前は御嶽山。

8/12 15:59

黒岳山頂。ガスで何も見えません。石室の小屋へ向けて速攻で下ります。

8/12 16:48

晴れていれば快適なのでしょうが。この日は雨混じりの風が強く、テン泊者はわずかでした。手癖の悪い野良シマリスに食料をかじられるので注意！

8/13 6:07

お鉢の底には立派な川が流れています。

8/13 6:11

8/13 6:20

8/13 8:45

チングルマ、ツガザクラ、エゾノツガザクラ

8/13 9:08

白雲岳避難小屋。写真にはありませんが、トリカブトの花のきれいなところです。

8/13 9:22

高根が原の広大な平坦地形。
すっきり晴れていれば雄大な景色なんでしょうけど。

8/13 9:27

8/13 9:31

ヨツバシオガマ

8/13 9:31

ミヤマバイケイソウ

8/13 9:48

振り返って、一番左が白雲岳のピーク。

8/13 10:22

空沼などの湖沼群。沼をめぐる遊歩道を散策している人が見えました。ヒグマ出没につき、ちょいちょい立ち入りが禁止されているみたいでしたが、この時は大丈夫だったのかな？

8/13 11:02

空沼を拡大。写真中央の左斜め上に、天然温泉？の蒸気が立ち上っていました。次回は白雲の避難小屋に一泊して、蒸気の元を見てみたい。

8/13 11:11

まだまだ続くよ、高根が原。

8/13 11:30

登山道は平坦で水はけがあまりよくないため、雨が降ると水たまりが多くなりがち。

8/13 12:35

忠別沼の辺りは一部木道です。

8/13 13:30

ミヤマリンドウの青さがまぶしい。

8/13 13:30

8/13 14:09

忠別岳の南西斜面。平らで特徴のない山頂を下ると、南西側は荒々しい姿をしています。

8/13 14:34

忠別岳避難小屋とキャンプ指定地。避難小屋は見切れてます。この雪渓が飲料水にもとになるのかな。

8/13 17:18

キャンプ指定地。この日は9張りでした。水場はすぐそこ。小屋のトイレは徒歩1分。

8/14 4:46

エゾコザクラのお花畑。この花を楽しみにしてここまで来ました。

8/14 4:46

キャンプ指定地より避難小屋を望む。左の小屋はトイレ。

8/14 4:52

あまりに絵になるので、一枚パチリ。この方たちは存じあげません。

8/14 5:04

8/14 5:29

遠くに旭岳。手前に忠別岳。

8/14 5:30

東側の眺望。写真中央左のとんがりピークはどこでしょう？

8/14 5:50

ついにトムラウシが見えてきました。

8/14 6:10

・・・
こんなでっかいうんこって。
あの方ですか？
それにしても完全に草食動物の内容ですな。

8/14 6:16

トムラウシと木道って絵になるよねー。

8/14 6:18

五色ヶ原にて、トムラウシとお花畑。

8/14 6:32

五色ヶ原にて、トムラウシと池沼。

8/14 6:33

化雲岳分岐。

8/14 6:33

8/14 6:35

五色ヶ原の向こうに石狩岳。

8/14 6:48

化雲岳山頂です。岩山の右側から巻くようにして上に登ることができます。足元の危険度で言えば、今回の行程中で一番でした。

8/14 6:48

化雲岳より南側。トムラウシの王冠の奥にこれから向かう十勝連峰の姿が見えます。

8/14 6:51

天人峡登山口方面。このルートも本当に気持ちよさそうやねー。

8/14 6:52

化雲岳より石狩岳。さっきから似たような写真ばっかり。だってきれいなんだから。

8/14 7:16

化雲岳より北側。奥に旭岳と白雲岳。

8/14 7:16

左奥から、白雲、忠別、五色岳。

8/14 7:39

シマリスにはしょっちゅう出会いました。

8/14 7:54

いい天気！

8/14 8:00

8/14 8:01

どのあたりが日本庭園？でもとにかくきれいです。

8/14 8:04

トムラウシの山頂もすぐそこ！
に見えます。

8/14 8:06

こんな奥地に木道って。資材はヘリ運搬でしょうけど、頭が下がります。

8/14 8:11

ヒサゴ沼。この時は避難小屋の建て替えでキャンプ指定地も使用不可でした。

8/14 8:17

天沼かな？ハイシーズンのはずですが登山者も少なく、人工的な音は一切しません。聞こえるのは虫の羽音とナキウサギの鳴き声くらいでしょうか。

8/14 8:42

8/14 8:54

中央にナキウサギです。この辺りではしょっちゅう見かけます。これ以上近付くと隠れてしまいますので、スマホではこれが精一杯。

8/14 8:58

8/14 9:25

ロックガーデン。ゴーロの急坂なので、けっこう難所です。ペンキが少なめでガスが掛かると迷い易いような気がします。

8/14 9:56

北沼付近。大量遭難事故が起こったのはこの辺り。知らんけど。
天気が良ければきれいなとこなんです。

8/14 10:03

遭難事故の際は降り止まない大雨のせいで北沼が溢れて、この辺りが川のようになっていたとか。知らんけど。

8/14 10:21

北沼の向こうに旭岳。

8/14 10:28

北沼西側の別の沼。

8/14 10:35

トムラウシ山頂に到着。山頂は20人くらいで賑わってました。

8/14 10:37

トムラウシ南側。王冠の一角なのかな？

8/14 10:38

噴火口みたいな？

8/14 10:52

南沼キャンプ指定地です。流石にこの時間ではテント一張りのみでした。ここの水場は枯れていましたので、三川台の水場に期待して先に進みます。

8/14 11:07

南沼です。如何にもきれいな水に見えますが、とても飲む気になれませんでした。ですが、アイシングに利用させていただきました。

8/14 12:02

縦走コースの北側は大雪山系らしい広くてなだらかな地形。

8/14 12:39

大好きなミヤマリンドウ。

8/14 12:39

アルプスの少女が現れそうな。

8/14 12:39

池の手前は、イワイチョウの大群落？

8/14 12:46

これは一体何でしょうね。アザミっぽいですが、花の形や葉が全く違います。

8/14 12:46

アザミっぽい花のお花畑。華やかさはありませんなー。

8/14 12:52

三川台手前のカールに池沼が多数。水のある風景好きなんで、今回同じような写真いっぱいとってます。

8/14 12:52

ヒグマがいないか探してしまいます。もちろん生息域ですが、結局この4日間ではうんこ以外は見掛けることは有りませんでした。

8/14 13:08

三川台の標識。人工物に幾分ほっとしたりします。

8/14 13:25

三川台の水場付近に広がるエゾコザクラの群落。
ほれぼれします、いやほんとに。写真ではまったく伝わりませんが。

8/14 14:41

三川台の水場近くにビバークしました。暗くなるまでは快適にも思えましたが、物音に怯えて過ごす夜は恐怖のあまりほとんど眠れなかったことを申し添えます。

8/15 7:00

ハイマツは背丈ほどですが、藪漕ぎがいるほどでもなく、迷うことはありません。しかし足元は低木がびっしりで、晴れていてもレインウェア上下は必須です。

8/15 7:18

どこのピークだったかな？
コスマヌプリのピークはルートから外れていて、踏み跡も無いので行きませんでした。

8/15 8:44

ハイマツの人気のない一本道。幻想的、と思えなくもない。
お花関係はほとんど見かけません。

8/15 9:36

カブト岩の上から。周囲見渡す限りハイマツの海です。腐海にのまれた巨石文明のような、巨神兵の頭蓋骨が転がってそうな、岩の陰から森の人が現れる的な。

8/15 9:43

大岩のトンネル。

8/15 10:06

双子池。
この辺りは登山道が水溜りと化しています。水溜りを登山道として利用しているのかもしれません。気をつけていても泥だらけになります。

8/15 10:10

双子池キャンプ指定地じゃないよー。
写真はありませんが、正直似たようなものです。
下の平地はほとんど水没してました。まともなところは5張分くらいだったかも。階段状になっていて、花が多くて、晴れてればとても素敵なところだと思います。オプタテシケから足を伸ばす登山者が多いのか、ここまでの道より、ここからオプタテシケまでの道の方がよっぽどきれいでした。

8/15 11:34

双子池からの登り。比較的急登ですが、花が多くて楽しいルートです。

8/15 11:35

花に見惚れて小さなコースアウトを繰り返してしまいました。

8/15 12:56

オプタテシケ山頂手前は崩壊で切れ落ちているところがあります。
山頂の写真は汚いおじさんが自撮りしているものしかないので、非公開です。ガスで眺望はzeroでした。

8/15 14:42

眺望のない平らで広い尾根を淡々と進みます。
ここからは強風と雨で写真無し。美瑛岳、十勝岳、富良野岳を諦めて、白金温泉へ下山しました。

8/16 6:31

暗くなってから白金野営場に到着。写真は翌朝撮影。
翌朝受付に事情を説明したところ、快く精算手続きしてもらえました。静かで快適なキャンプ場でした。

撮影機器：

iPhone 8 Apple

装備

備考

それほど冷え込まず厚手のシュラフカバーは要らなかった。ドライシャンプーは今回初めて携行したが、さっぱりしてとても良かった。

感想

mana-ka

　このルートは5年前の同じ時期にチャレンジしましたが、台風接近に伴った天候悪化でトムラウシ温泉へ下山しました。その際トムラウシ山頂では暴風雨のためにレインの上下を着ていても下着まで濡れて、低体温症で動けなくなるかと思いました。
　今回はそのリベンジでしたが、やはり途中での撤退となりました。

1日目
前回は旭岳からでしたが、今回は黒岳から入山。黒岳石室にテン泊。料金は忘れました。トイレはきれいですが、扉の開け方がわかりにくい。水場はなく、天水です。野良シマリスがテントの前室を出入りして餌をねだってきます。風雨の中、落ち着かない一夜となりました。

2日目
雨の中出発、硫黄臭の漂うお鉢の底を横切ります。白雲岳はガスの中。前回も今回もピークは踏まず。晴れてれば360度素晴らしい景色が広がっているはず。この辺りから天候が回復してきました。避難小屋手前の水場で給水、量は豊富でした。高根が原はとにかく平坦で穏やかで、のんびりと歩けます。ヒサゴ沼のテン場が避難小屋建替工事で使用できず、この日は手前の忠別岳避難小屋までなので、時間に余裕がありました。途中の池沼地帯を見下ろせる場所で濡れたテントを干して過ごしました。忠別の下りでトレランの青年に遭遇。トムラウシ温泉から白雲の避難小屋まで1日で走り、翌日ピストンで戻るとのこと。やっぱりトレランの距離感ってとんでもないですね。忠別岳避難小屋のテン場は10張程度でちんまりしていますが、お花畑に囲まれた気持ちのいいところです。小屋は2階建てで、20人くらいは楽々収容できそうです。晩飯の後、即爆睡でした。

3日目
前回は立ち寄らなかった化雲岳へ。山頂の岩山の上から見渡す景色は最高でしたが、岩の登り降りは緊張しました。ここから見える石狩岳もかっこいい。登ってみたい。日本庭園やロックガーデン、ナキウサギを堪能しながら、トムラウシ山頂へ。トムラウシ温泉からの登山者が多く、20人くらいで賑わっていました。そしてここからが本番、オプタテシケへの縦走コースへ向かいます。南沼キャンプ指定地の水場は枯渇しているわけではないものの、流れが細くて、あまり飲む気が起こらない状態でした。
三川台の水場付近にテント泊。ロケーションは良いけど、熊が怖くて眠れませんでした。

4日目
縦走路を十勝岳方面へ。背丈を超えるほどの笹藪も多くて、見えない足元が粘土質でツルツルだったりするので、よくこけました。ずっと風が強くガスがかかっていたので、景色は楽しめませんでした。ドコモの電波はおおむね4Gで繋がっていました。オプタテシケを越えた辺りで風が一層強くなり、美瑛、十勝を諦めて下山することにしました。途中で水分か尽きてしまい、美瑛の避難小屋の水場を当てにしていましたが、泥交じりの天水と変わらない代物で、とても飲む気になれませんでした。地図で確認したところ下山路は谷地形をいくつか渡るので、どこかで補給できるかと期待していましたが、ほとんど流れがなく、真っ暗な中フラフラになりながら、野営場に到着。自販機でジュースがぶ飲みしました。