夏油温泉より牛形山〜金明水〜経塚山周回
- GPS
- 09:59
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 1,453m
- 下り
- 1,465m
コースタイム
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
公衆トイレも使用可能だった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
夏油温泉の登山口付近には、残雪がチラホラ。 登山道に入ると徐々に雪が増えて780m付近で一旦スキーを履いたが、少し進むと急斜面のトラバースになり、スキーでの登高には向いていない地形になった。 再びツボ足に戻り、更に急斜面の手前でアイゼンを履き、ピッケルも出した。 牛形山山頂直下の斜面も、夏道には入らず急斜面を頂上稜線にダイレクトに登ったので、スキーはずっと担いだままだった。 牛形山山頂からはシールを外してスキーを履き、1248ピーク先のコルまで、わずかな距離だが滑降を楽しんだ。 そこから先は金明水と焼石岳を結ぶ夏道の有る稜線に出るまで、スキーで行動できる所が予想してたよりも多かったが、時々細い稜線になったり、稜線横の雪庇が崩壊してたりして、スキーを脱いでヤブに入って迂回した。 1277ピークで再び夏道と合流してからは稜線が広くなってスキー向けになり、金明水小屋まではすぐだった。 小屋には立ち寄らなかったが、入り口の欄干にシュラフが干してあり、宿泊者がいる様だった。 小屋から経塚山に向かう途中で、天竺山も往復しようとしたが、三角点のあるピーク手前まではスキーで登れたものの、そこから三角点ピークまでは雪が付いていないヤブのナイフリッジになっており、かなり時間を食いそうなのでそこまでで諦めた。 経塚山への稜線はすぐに細くなり、天竺山への分岐を過ぎた最初のコルから先は、スキーを担いでずっとツボ足で進んだ。 途中で経塚山から戻って来たらしい?登山者1名とすれ違った。 経塚山への最後の登りでは、積雪が消えてボロボロのガレ場が露出しており、冬靴での登るのは結構大変だった。 また今日は下界では真夏日になる季節外れの高気温の日で、水分補給が脱水に追いつかず、この登りでは非常に苦しい思いをした。 今日のルートでは、経塚山頂までは小屋周辺以外はほとんど足跡も見なかったが、経塚へは金ヶ崎駒ケ岳方面から等、登山者が多い様で、ツボ足や山スキーのトレースが多く見られた。 経塚山頂からはしばらく夏道を辿って山頂台地を横断し、1300m付近で大斜面に出たので再びスキーを履いたが、その先の行程を考えシールは外さずそのまま滑った。 経塚山から夏油温泉へ戻るルートは、経塚の夏道を使いながら降りると、最後はトラス橋が流され再建されないままになっている夏油川の渡渉をしなければならない。 今はもう融雪期だし、この暑さでは大幅に増水して危険な状態になっている事も危惧された。 そこで金ヶ崎駒ケ岳への稜線を辿り、1132ピークから夏油温泉側に派生した尾根に入って、途中から金ヶ崎駒ケ岳と夏油温泉を結ぶ夏道に入れば、夏油温泉観光ホテルの裏手に出られと考え、このルートで行く事にした。 この尾根は1132mピークから次のピークに至るまではスキーが使えたが、そこから1034.2三角点ピークへと繋がる尾根は地図上で見るよりもずっと細くて雪も付いておらず、ヤブともろい岩場に阻まれて短い距離を突破するのに手こずらされた。 1034.2ピーク手前のコルからは、1034.2ピークへは登らず右手の斜面に下った。 間もなく夏道と合流するとツボ足のトレースが有ったが、1132ピークから下った最初のコルから夏道を目指した方が今日は正解だった様だ。 夏道と合流してすぐ、大きなブナの木の根元に滾々と湧き出る水場を見つけ、心細くなっていた水分を補給し、たらふく飲んで元気を回復した。 1034.2ピークを登山道が巻くところに「駒ケ岳 四」の標識があり、これ以降は夏道と雪面を出たり入ったりしながら、登山道に沿って下るが、雪上の足跡に気を取られて一度道を間違えてしまい、登り直して再び登山道に入った。 この夏油温泉までの登山道はトラバースも多くてなかなか複雑なので、特に今の時期はGPSは必携だと思う。 また大分下に下って沢を横断する箇所では、かなり大規模なブロック雪崩が出ており、この2日間の急激な気温上昇の影響が見て取れた。 温泉近くになり、長年使用してきたプラスティック登山靴の左足ソールが剥がれて来てしまい、仕方なくアイゼンを付けて雪が消えてもそのままで下った。 夏油温泉では、観光ホテルや橋のたもとのRVパークには多数の車が停まっていたが、ほとんどが県外ナンバーの車だった。 ちょっとイヤな感じがしたので夏油では風呂に入らず、入畑温泉を目指したが残念ながら17時で入浴は終了との事で、汗とヤブ漕ぎでドロドロになった身体をスッキリさせるのは家までお預けになった。 |
その他周辺情報 | 元湯夏油は5月6日まで休業中だが、夏油温泉観光ホテルは営業していた。 市内に向かう途中、入畑温泉のみGW中も営業していたが、入浴は17時まで。 他の温泉は、5月10日頃まで休業中の所が多い。 入畑温泉は、逆に5月7日以降は休業するとの事。 |
装備
備考 | 足回りはミニスキー(STCスキーベンチャー99cm)、プラスティックブーツ(スカルパ・ベガ) アイゼン、ピッケル、ヘルメット ワカンも持って行ったが使用せず。 他にビバーク装備一式、ファーストエイドキットなど。 GPSはスマホ・ジオグラフィカを使用。ログ取得には問題無かった。 |
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感想
夏油温泉までの県道は、例年だとGW明けに冬期通行止めが解除になるが、今年はかなり早く4月27日に通行可能になった。
また今春は4月は低温の日が続き、山の上では積雪が良い状態でキープされている。
4月25日につぶ沼〜焼石岳を往復した際にも、4月30日に高下岳〜和賀岳を往復した際にも、積雪状態が良い事は実感していたので、今日は長年憧れていた牛形山〜経塚山を結ぶルートにトライしてみた。
地元の岳人に以前聞いた話では、牛形山から焼石岳方面へ抜ける尾根には、40年くらい前までは一応通行できる夏道が有ったという事だ。
いまでは無雪期には何も道の痕跡が残っておらず、積雪期限定のコースになっている。
牛形山にはこの時期に何回か登ったことが有り、夏道沿いのルートはスキーの使用には向いていない事は承知していたが、牛形山から先はかなり使えるかも知れず、また金ヶ崎駒ケ岳〜経塚山の往復コースの場合は、必ず山スキーを使用していたので、今回もミニスキーを持って行く事にした。
結果的には、今日はシールを外して滑降したのは牛形山頂からのごく僅かな区間だけで、シールでの歩行も余り有効だったとは言えなかった。
このコースについては、スキーは最初から使わず、アイゼン、ピッケルとワカンまたはスノーシューズだけで軽量化して行った方が良かった。
今日は途中で登山者2名に出会ったが、1名は正確には牛形山に登る途中で後続して来るのを遠目に見ただけで、非常に静かな山だった。
またこの日は前日に続いて下界では真夏日になる様な異常高温の日で、最初から水分は3リットル持ちこまめに飲んでいたのだが、最後の経塚の登りではムアッとした熱気に取り囲まれていくら飲んでも追いつかず、雪山なのに熱中症の危険さえ感じた。
最後に夏油温泉への下りルートのメドが立ちホッとした際に、目前のブナの大木の根元から滾々と湧き出る泉によって生き返る事ができ、山からの恵みを強く感じた。
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