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Yamareco

記録ID: 2335518
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

仙丈岳(過去レコです)。

2002年07月13日(土) ~ 2002年07月14日(日)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
8.8km
登り
1,151m
下り
1,148m
天候 雨。
アクセス
利用交通機関:
自家用車
 中央道伊那インターで高速道路をおり、高遠を通り抜けて長谷村の戸台へ。
コース状況/
危険箇所等
 危険個所はありません。
予約できる山小屋
馬の背ヒュッテ
北沢峠 こもれび山荘
バス待ちです。
2020年05月07日 16:46撮影
2
5/7 16:46
バス待ちです。
藪沢に沿って登ります。
2002年07月13日 13:25撮影 by  FinePix2700, FUJIFILM
7/13 13:25
藪沢に沿って登ります。
2002年07月13日 10:29撮影 by  FinePix2700, FUJIFILM
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7/13 10:29
馬の背ヒュッテで酒盛りです。
2002年07月13日 15:13撮影 by  FinePix2700, FUJIFILM
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7/13 15:13
馬の背ヒュッテで酒盛りです。
翌朝。
2020年05月07日 16:47撮影
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5/7 16:47
翌朝。
2002年07月14日 06:45撮影 by  FinePix2700, FUJIFILM
7/14 6:45
2002年07月14日 07:12撮影 by  FinePix2700, FUJIFILM
7/14 7:12
2002年07月14日 07:36撮影 by  FinePix2700, FUJIFILM
7/14 7:36
鋸岳。
2020年05月07日 16:45撮影
5/7 16:45
鋸岳。
山頂で記念撮影です。
2020年05月07日 16:47撮影
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5/7 16:47
山頂で記念撮影です。
イワベンケイ。
2020年05月07日 16:51撮影
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5/7 16:51
イワベンケイ。
ハクサンイチゲ。
2020年05月07日 16:52撮影
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5/7 16:52
ハクサンイチゲ。
アオノツガザクラ。
2020年05月07日 16:53撮影
5/7 16:53
アオノツガザクラ。
アカイシキバナコマノツメ。
2020年05月07日 16:54撮影
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5/7 16:54
アカイシキバナコマノツメ。
イワウメ。
2020年05月07日 16:54撮影
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5/7 16:54
イワウメ。
イワヒゲ。
2020年05月07日 16:55撮影
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イワヒゲ。
コケモモ。
2020年05月07日 16:56撮影
5/7 16:56
コケモモ。
サンリンソウ。
2020年05月07日 16:56撮影
5/7 16:56
サンリンソウ。
タカネグンナイフウロ。
2020年05月07日 16:57撮影
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タカネグンナイフウロ。
下山して、バス待ち。
2020年05月07日 16:48撮影
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5/7 16:48
下山して、バス待ち。

感想

 台風6号で岐阜県大垣市西部が浸水し、昨日は現地の救護班として出動した。昨日は台風一過の晴天であったが、今日平成14年7月13日は朝から大雨である。きっと同行者のSさんの心掛けが悪かったのだろう。朝7時10分に中央高速道多治見インターでSさんと落ち合い、伊那インターで高速道路をおり、桜で有名な高遠を通り抜けて10時前に長谷村の戸台に着いた。駐車場は沢山の車で埋められていたが、空いている場所を探して車をとめ支度にかかった。雨は止んでいたが山の天候はままならず、念の為レインウェアーを着込んだ。購入したばかりの背丈の長い40リットルのザックは、シュラーフも詰め込まれ満杯であったが背中にフィットし背負い心地は良く安心した。これから登ろうとする山の正式な名称は仙丈岳なのか仙丈ケ岳なのか、バス停の近くにはどちらの名前も見る事が出来る。どちらが正しいのか気になるところではあるが、深田久弥の日本百名山には仙丈岳と記されているので自分もそう呼ぶことにするが、多分どちらも正しいのであろう。10時20分、村営バスに乗り戸台口を出発。運転手さんの話しでは、バスは標高800m少々の戸台口から2032mの北沢峠までを、およそ50分で一気に上る。天竜川の支流である黒川にかかった赤い橋の手前にゲートがあり、ここから南アルプススーパー林道となり一般車は通行出来ない。運転手さんの軽妙な案内はそこらのバスガイド顔負けで、切り立った崖っぷちの林道を通っている恐怖感を吹き飛ばして呉れる。正面に鋸岳を眺めることは出来るも、残念ながら仙丈岳と甲斐駒岳は雲の中であった。丁度50分でバスは北沢峠に着いた。長衛荘で昼飯代わりに五平餅を1本食べ、いざ出発と外に出ると、雨が降り始めて遠くで雷が鳴っていた。大平山荘まで下り、12時に薮沢登山道に入った。シラビソとトーヒの暗い林の山肌の緩やかな道を歩いて行くと、徐々に勾配が増し始めた。例の如く佐野さんが花の写真を撮っている間に前に進み、そして佐野さんが追い付くという具合であった。薮沢大滝の滝見台への道は通行止めとなっていたが、林の間から滝を垣間見る事が出来た。1時間登った所で開けた場所があり、ザックをおろして大休止をとった。Sさんが戸台のバス停で買った大きなパンを、2人で半分づつ食べた。15分程休んで歩き始めると、間もなく林から出て薮沢沿いの道を歩くことになった。幾つかの滝が沢に流れ込み、水の豊富な沢沿いの道端にはズダヤクシュ、オオクルマムグラ、タカネグンナイフウロ、キバナコマツメ、シナノキンバイ、サンリンソウ、ハクサンイチゲ、ヨツバシオガマなど高山植物が咲き乱れ目を楽しませて呉れた。何組かのパーテイー、中には10人以上のパーテイーもあり、行き交う度に小休止を得た。沢を渡り左岸を登る頃になると雪渓が現れ、その脇を歩く事になる。用意した軽アイゼンは不要であった。1時間歩いてもう一度ザックをおろし、水分を補給した。沢の右岸で小仙丈ルートが合流した所から沢を離れ、林の中を登るとポンプの音が聞こえ出し、程なく馬の背ヒュッテに到着した。第5腰椎に気を配り、花の写真を撮りながらゆっくりゆっくり歩いて、北沢峠から丁度3時間の道のりであった。
 ずぶ濡れになったシャツを着替え、早速Sさん持参の4合瓶の吟醸酒を取り出し、1本500円也の缶ビールも買い、食堂の片隅で宴会を始める。標高2650mで飲む酒の回りは早く、晩飯前にすっかり出来上がってしまった。4時半から夕食のカツカレーも平らげ、何もする事が無くなったので本日の寝室である3階に上がった。大広間に布団が敷き詰められており、1枚の敷き布団に黒い小さな枕が2個づつ並べられていた。すなわち、畳み半分が本日の寝床である。横になると酔いのためすぐに寝付いてしまった。1時間もしないうちに目が覚めたが外はまだ明るく、それからは本格的に眠る事は出来なかった。8時に消灯となり、左にSさん、右に中年の夫婦連れの奥さん、その間に挟まれて身動きが取れない。外は暴風雨で、屋根を打つ雨の音と吹き抜ける風の音で、明日はどうなることやらと考えているうちに、隣の奥さんはなにやら寝言を云い、次に歯ぎしりをし、挙げ句の果ては鼾をかき出し、飲み過ぎたか頭も痛くなり、とうとう明け方まで熟睡する事は出来なかった。朝4時半に起床すると雨は小降りとなっており、風は無く、取りあえず頂上まで行くことにした。ぱさぱさの御飯を半分程味噌汁で無理矢理流し込み、5時半に馬の背ヒュッテを発った。少しジグザグに登ると右に松峰小屋への道が分かれ、そこからしばらく黒百合や白い白山シャクナゲが咲く尾根を歩き、Sさんは写真を撮るのに忙しくなった。高い木は無くなり、匍い松とクロユリ、コイワカガミ、オヤマノエンドウ、チングルマ、イワベンケイ、ハクサンシャクナゲなどの高山植物だけで遮るものは無く、晴れていれば仙丈岳の頂上も見えるのだろうが、あいにくの霧雨で遠望は望めない。極めてゆっくり歩き、1時間以上かかって仙丈小屋に到着した。小屋の前の広場にあるベンチに腰をおろし、風力発電用の風車が勢い良く回っているのを眺めながら一服。本には避難小屋と記されているが2階建ての立派な建物で、最近は営業小屋となっているらしい。小屋を発ち、薮沢カールの右手の、両側が雲で埋められた稜線を登って行った。30分もしないうちに岩が積み上げられた、いかにも頂上らしい仙丈岳頂上に到着、まだ朝の7時5分であった。猛烈な風で霧が流されているが全く視界は得られず、富士山どころか北岳も甲斐駒ヶ岳も全く何も見る事は出来なかった。この梅雨の時期に頂上まで来られただけでも良かったと、2人でなぐさめあった。帰りは予定通り小仙丈尾根ルートを辿った。長野県側は薮沢カール、山梨県側は小仙丈沢カールなのであろうが、雲の中に沈みその姿を見ることは出来ない。岩の尾根ではあるがイワウメ、ミヤマシオガマ、アオノツガザクラ、イワヒゲ、ゴゼンタチバナ、コケモモ、キヌガサソウなどの高山植物が咲いており、写真に撮りながら結構楽しい。道を間違えたかと思うような岩のコブがあり、これを3点支持でよじ登ったりしながら岩稜を行き、小仙丈岳をかすめて下ると匍い松の世界は終わり、林の中の道となった。しばらくすると、左に薮沢ヒュッテへ向かう道が分れ、その先の小さな広場は休憩する人であふれていた。そこは5合目「大滝の頭」で、我々も腰を下ろし、Sさんはコーヒーを、自分は日本茶を飲みながら一服した。森の中の溝状の急な道を時々滑りながら下って行くうち、いつの間にか霧雨も止んでいた。3合目でレインウェアーを脱ぎ気分も新たに下り、10時半に北沢峠に降り立った。次のバスは十3時発で時間もたっぷりあり、長衛荘で缶ビールを買い、バス停のテントの中で湯を沸かし持参のカップラーメンを食べた。12時前に14人の団体登山客を迎えるバスがやってきて、余った席に乗せてもらう事が出来た。戸台のバス停横にある村営の仙流荘という、周囲の景色に似つかわしく無い立派な施設で汗を流し、すっきりしてから帰路についた。

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