記録ID: 2339998
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜
日程 | 2011年07月30日(土) ~ 2011年07月31日(日) |
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メンバー | , , その他メンバー12人 |
天候 | 両日とも雨 |
アクセス |
利用交通機関
会社の登山部でバスを貸し切り
バス
経路を調べる(Google Transit)
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地図/標高グラフ


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コースタイム [注]
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
その他周辺情報 | 白馬山荘に宿泊 https://www.hakuba-sanso.co.jp/yamagoya/hakubasanso.html 下山後の温泉は栂池温泉 栂の湯 http://www.vill.otari.nagano.jp/kanko/spa/tsugaikeonsen/ |
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過去天気図(気象庁) |
2011年07月の天気図 |
写真
感想/記録
by ryotakana
【1日目】
今年の会社登山部の夏山山行は白馬岳.人気の名峰であるから,本来はテンションも上がるはずなのだが,みんなあまり元気がない.なぜなら,白馬村は「大雨警報」が発令されているほどの悪天候なのである(今回の大雨は「平成23年7月新潟・福島豪雨」と命名され,激甚災害に指定されるほどのひどいものであった).
猿倉にバスが着いたのは予定よりも1時間遅れの8時30分.バスを降りたときはまだ雨が降っておらず,このまま天気が持ってくれればという淡い期待を抱くが,すぐに本降りとなり,雨具・ザックカバーを装着しての出発となる.
しばらくは林道を行く.林道が終わると,ほどなく白馬尻に着く.ここには白馬尻小屋が建ち,ピンバッジを1個購入する.ここから長大な大雪渓の末端部が見える.少し休憩した後,再スタートすると,すぐに大雪渓の取り付き地点であるケルンが立つ広場に着く.ここで軽アイゼンを装着する.思えば,2005年に富士山麓の越前岳に登ったときに念のため持っていった6本爪軽アイゼンだが,その後全く出番が無く,今回が初使用だ.事前に家で装着方法を確認してきたこともあり,アイゼンは容易に取り付けることができる.
初めてのアイゼンでの登山だが,足に違和感はない.時折雪で足が滑ることもあるが,ぐんぐん登っていける(そもそも足が滑ったところで滑落するほどの傾斜では全く無い).ガスで展望も利かず,雨もつらいので,余計にスピードが上がってしまうこともあり,2時間半のコースタイムのところ,1時間半弱で雪渓を終えることになる(これが後半バテることにつながった).雪渓上には大小多くの石があったが,全て落ちてきたものとのこと.
大雪渓を終えて,アイゼンを外し,岩稜をジグザグに登る.次第に高山植物の種類・数が増えてくる.12時を過ぎたので,少し広い場所でストップし,昼食休憩とする.その際,しばらくの間だけではあるが,急にガスがとれて,先ほど登った大雪渓はもちろん,白馬村の方まで見渡すことができる.
葱平(”ねぶかっぴら”,とユニークに読む),小雪渓(アイゼンは不要),避難小屋,村営宿舎と順に通過するが,大雪渓での疲れがあり,全くペースが上がらない.それでもコースタイムよりはずいぶん早く,本日の宿である白馬山荘に到着だ.
7月末の土曜日なのに,この大雨のためか日本最大(宿泊可能人数1000人!!)の山小屋は空いている.14人で二つの個室をあてがわれ,布団はひとり1枚.濡れた雨具を乾燥室に干し,荷物を一通り片付けたら,宴会を開始する.まずは,喫茶室(ここで本日2個目のピンバッジをGet)で一杯(他の人は生ビール,私は氷結).ここではコンロが使用できないので,自炊室に移動し,ウインナーを焼いて,談話室で2次会となる.17時30分の夕食まで山談義に花が咲く.
17時30分から食堂で夕食.山小屋で揚げたてのトンカツは嬉しいが,ワインを飲みすぎて食欲が無い人が数名あり,箸が進まないようだ.夕食後はこれといってすることも無く,かといって早く寝すぎると夜中に目が覚めるので20時くらいまでは適当に時間を過ごす.
【2日目】
山頂でご来光を拝もうと,4時に起床する(日の出は4時50分).この天気ではご来光が見えるとは思えないが,雨も降っておらず,ほぼ全員が行くので追従する.カメラだけ持って空荷で頂上を目指す.約15分で白馬岳山頂.やはりガスでご来光は無理であるが,毛勝三山の雄姿はくっきりと確認できる.腹が減ってきたこともあり,早々に山頂を辞して山荘へと戻る.
5時から朝食.納豆やメカブ等ごはんのおかずを自由にとることができる.身支度を整えて外に出ると,先ほどよりも天気が良くなっていて,小屋の前から近くには白馬鑓・杓子,遠くには剱・立山・黒部五郎が見渡せる.何枚か写真を撮り,6時過ぎに出発.まずは再び白馬岳山頂まで登る.山頂からはさらに後立山連峰南部,鹿島槍ヶ岳まで同定でき,「来て良かった」との声があちこちから上がる.
ここから主稜線を北進し,岩場を下る.三国境(富山・新潟・長野)の先までは晴れていたが,急に天候が悪化,大粒の雨が降り出す(以降,栂池までずっと雨).雨具・ザックカバーを装着し,小蓮華山の山頂に至る.小蓮華山は白馬岳の陰に隠れて印象が薄いが,立派な百高山.
雨の中,黙々と下っていくと,ガスの中に白馬大池山荘が姿を現す.休憩室で湯を沸かし,カップラーメンで冷えた体を温めるが,どんどん体が冷えてしまう.
大池山荘からしばらくはゴロゴロと積み重なった大岩の下りがあり,順番待ちも発生し,なかなか進まない.もう最後は登山道が「川」になっており,ほとんど「沢下り」でもしているような感じになる(靴の中まで少し浸水してきた).やっとの思いで,栂池ビジターセンターまで行き着く.靴の泥を落とすホースとブラシが用意されているので,ここで靴を洗う.
ひと安心したところで,携帯の電源を入れると,妻からメールが1通.土曜日の夕方に祖母が他界したとの連絡.先週の水曜日に見舞いに行ったときに,もう近いかな,とは思っていたが,まさかこのタイミングでとは・・・今日がお通夜ならば時間的に間に合わないかもしれないと心配したが,結局お通夜は月曜日となり,焦って帰る必要はなくなった.
ロープウェイとゴンドラ(ゴンドラには約20分も乗車)を乗り継ぎ,下界に到着したのが13時過ぎ.バスで着替えてから昼食(ラーメン&ケバブ).
高岡に着いたのは19時半を過ぎていた.お通夜の段取りやら,仕事を休む段取りやらでなかなか布団に入れなかったが,アミノバイタルのおかげか,今回もあまり疲れはなかった.
是非,天気の良いときに,次は白馬三山を縦走してみたい.
今年の会社登山部の夏山山行は白馬岳.人気の名峰であるから,本来はテンションも上がるはずなのだが,みんなあまり元気がない.なぜなら,白馬村は「大雨警報」が発令されているほどの悪天候なのである(今回の大雨は「平成23年7月新潟・福島豪雨」と命名され,激甚災害に指定されるほどのひどいものであった).
猿倉にバスが着いたのは予定よりも1時間遅れの8時30分.バスを降りたときはまだ雨が降っておらず,このまま天気が持ってくれればという淡い期待を抱くが,すぐに本降りとなり,雨具・ザックカバーを装着しての出発となる.
しばらくは林道を行く.林道が終わると,ほどなく白馬尻に着く.ここには白馬尻小屋が建ち,ピンバッジを1個購入する.ここから長大な大雪渓の末端部が見える.少し休憩した後,再スタートすると,すぐに大雪渓の取り付き地点であるケルンが立つ広場に着く.ここで軽アイゼンを装着する.思えば,2005年に富士山麓の越前岳に登ったときに念のため持っていった6本爪軽アイゼンだが,その後全く出番が無く,今回が初使用だ.事前に家で装着方法を確認してきたこともあり,アイゼンは容易に取り付けることができる.
初めてのアイゼンでの登山だが,足に違和感はない.時折雪で足が滑ることもあるが,ぐんぐん登っていける(そもそも足が滑ったところで滑落するほどの傾斜では全く無い).ガスで展望も利かず,雨もつらいので,余計にスピードが上がってしまうこともあり,2時間半のコースタイムのところ,1時間半弱で雪渓を終えることになる(これが後半バテることにつながった).雪渓上には大小多くの石があったが,全て落ちてきたものとのこと.
大雪渓を終えて,アイゼンを外し,岩稜をジグザグに登る.次第に高山植物の種類・数が増えてくる.12時を過ぎたので,少し広い場所でストップし,昼食休憩とする.その際,しばらくの間だけではあるが,急にガスがとれて,先ほど登った大雪渓はもちろん,白馬村の方まで見渡すことができる.
葱平(”ねぶかっぴら”,とユニークに読む),小雪渓(アイゼンは不要),避難小屋,村営宿舎と順に通過するが,大雪渓での疲れがあり,全くペースが上がらない.それでもコースタイムよりはずいぶん早く,本日の宿である白馬山荘に到着だ.
7月末の土曜日なのに,この大雨のためか日本最大(宿泊可能人数1000人!!)の山小屋は空いている.14人で二つの個室をあてがわれ,布団はひとり1枚.濡れた雨具を乾燥室に干し,荷物を一通り片付けたら,宴会を開始する.まずは,喫茶室(ここで本日2個目のピンバッジをGet)で一杯(他の人は生ビール,私は氷結).ここではコンロが使用できないので,自炊室に移動し,ウインナーを焼いて,談話室で2次会となる.17時30分の夕食まで山談義に花が咲く.
17時30分から食堂で夕食.山小屋で揚げたてのトンカツは嬉しいが,ワインを飲みすぎて食欲が無い人が数名あり,箸が進まないようだ.夕食後はこれといってすることも無く,かといって早く寝すぎると夜中に目が覚めるので20時くらいまでは適当に時間を過ごす.
【2日目】
山頂でご来光を拝もうと,4時に起床する(日の出は4時50分).この天気ではご来光が見えるとは思えないが,雨も降っておらず,ほぼ全員が行くので追従する.カメラだけ持って空荷で頂上を目指す.約15分で白馬岳山頂.やはりガスでご来光は無理であるが,毛勝三山の雄姿はくっきりと確認できる.腹が減ってきたこともあり,早々に山頂を辞して山荘へと戻る.
5時から朝食.納豆やメカブ等ごはんのおかずを自由にとることができる.身支度を整えて外に出ると,先ほどよりも天気が良くなっていて,小屋の前から近くには白馬鑓・杓子,遠くには剱・立山・黒部五郎が見渡せる.何枚か写真を撮り,6時過ぎに出発.まずは再び白馬岳山頂まで登る.山頂からはさらに後立山連峰南部,鹿島槍ヶ岳まで同定でき,「来て良かった」との声があちこちから上がる.
ここから主稜線を北進し,岩場を下る.三国境(富山・新潟・長野)の先までは晴れていたが,急に天候が悪化,大粒の雨が降り出す(以降,栂池までずっと雨).雨具・ザックカバーを装着し,小蓮華山の山頂に至る.小蓮華山は白馬岳の陰に隠れて印象が薄いが,立派な百高山.
雨の中,黙々と下っていくと,ガスの中に白馬大池山荘が姿を現す.休憩室で湯を沸かし,カップラーメンで冷えた体を温めるが,どんどん体が冷えてしまう.
大池山荘からしばらくはゴロゴロと積み重なった大岩の下りがあり,順番待ちも発生し,なかなか進まない.もう最後は登山道が「川」になっており,ほとんど「沢下り」でもしているような感じになる(靴の中まで少し浸水してきた).やっとの思いで,栂池ビジターセンターまで行き着く.靴の泥を落とすホースとブラシが用意されているので,ここで靴を洗う.
ひと安心したところで,携帯の電源を入れると,妻からメールが1通.土曜日の夕方に祖母が他界したとの連絡.先週の水曜日に見舞いに行ったときに,もう近いかな,とは思っていたが,まさかこのタイミングでとは・・・今日がお通夜ならば時間的に間に合わないかもしれないと心配したが,結局お通夜は月曜日となり,焦って帰る必要はなくなった.
ロープウェイとゴンドラ(ゴンドラには約20分も乗車)を乗り継ぎ,下界に到着したのが13時過ぎ.バスで着替えてから昼食(ラーメン&ケバブ).
高岡に着いたのは19時半を過ぎていた.お通夜の段取りやら,仕事を休む段取りやらでなかなか布団に入れなかったが,アミノバイタルのおかげか,今回もあまり疲れはなかった.
是非,天気の良いときに,次は白馬三山を縦走してみたい.
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この記録に関連する登山ルート
この記録で登った山/行った場所
- 白馬岳 (2932.24m)
- 小蓮華山 (2766m)
- 白馬大池山荘 (2380m)
- 栂池山荘 (1860m)
- 栂池ヒュッテ (1860m)
- 猿倉荘 (1250m)
- 白馬尻小屋 (1560m)
- 白馬尻荘
- 栂池パノラマウェイ 自然園駅 (1829m)
- 白馬山荘 (2832m)
- 白馬岳頂上宿舎 (2730m)
- 猿倉登山口駐車場
- 乗鞍岳 (2436.7m)
- 天狗原/白馬岳神社 (2203m)
- 三国境 (2751m)
- 船越ノ頭 (2612m)
- 岩室跡 (2280m)
- 栂池自然園(栂池ビジターセンター) (1860m)
- 避難小屋
- 風吹大池方面分岐
- 山ノ神尾根方面分岐
- 成城大学小屋
- 白馬乗鞍岳 (2456m)
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