霧雨に煙る【蛇谷ヶ峰】へ。神聖なカツラの谷の壮麗なる樹々🌿生き物たちとの静かな出逢い🙂
- GPS
- 04:56
- 距離
- 11.2km
- 登り
- 890m
- 下り
- 880m
コースタイム
天候 | 曇り 時々 小雨 のちに晴れ間 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
国道367号 桑野橋の南側 桑ノ橋バス停すぐ近くの駐車スペース 10台ぐらい駐車可能 トイレ有り |
コース状況/ 危険箇所等 |
下山ルートの蛇谷ヶ峰西峰からの尾根道はバリエーションルート。 必ず、地図やコンパス、GPS、ヤマレコマップなどの地図アプリによってルートを確認してください。 |
写真
感想
数えてみると今日は今年の50回目の記念すべき山行となる。以前からの宿題になっている大御影山と三重嶽を今津町の落合から周回するルートを辿りたいと思い早朝より出発する。
天気予報では梅雨の中休み。高島トレイルの山域も曇りマーク。雨雲レーダーを見ても大丈夫そうだ。快晴とならない方が気温も上がらず、ややロングのこのルートを歩くにはちょうど良さそうだ。
ところが国道367号を北上し朽木市場を過ぎたあたりから雲行きが怪しい。今津の保坂集落に入るころにはいよいよポツポツ降り出した。
石田川沿いを石田川ダムへと向かう林道に突如通行止の表示が現れる。バリケードがしてあるわけではないので恐る恐る車を進めたが、なるほど先日の大雨の影響だろうかアスファルトの道には亀裂が入り、少しの段差が出来ている。これでは何時道路が川へと崩落してもおかしくない。
石田川ダムへと到着したのだが、極め付けにその先の落合への林道は完全なる通行禁止となっているのである。
果たして無残にも今日の計画が崩落した。
保坂の集落まで戻り暫し途方に暮れる。
時刻はまだ6時過ぎであるが、さてどうしよう。この辺りから武奈ヶ嶽へと登るルートがありそうだが、きちんと下調べが出来ていない。しかもこのシトシトと降り続いている雨だ。気分が乗らない。
山域を南へと移そうと考える。来る途中、朽木市場までは降っていなかったので、慣れた比良山をブラブラと逍遥しよう。久々に坊村から武奈ヶ岳に登ろうか。
市場を過ぎ桑野の渡し跡まで戻ると青空が覗いている。そこでふと、カツラの谷を思い付く。
同じように、計画していた山へのアプローチがバスの乗り継ぎが上手く行かずに計画変更を余儀なくされ、カツラの谷から蛇谷ヶ峰への山行に切り替えられたあるヤマレコユーザーさんのことを思い出したのだ。
カツラの谷は未踏である。以前、蛇谷ヶ峰からの下山ルートでこの谷を歩こうと、山頂北側の分岐点から降り始めたことがある。距離にして500mほど下った辺りだっただろうか、20mほど先の上空でバリバリッ!と酷い音がする。と、高木の上から真っ黒な動物が転げ落ちるように降りて来た。幸いその獣は私とは反対の方向へと一目散に去って行ってくれた。私は恐怖感でその場から暫く動けなかった。正気に戻り、踵を返して山頂方向へと登り返した。
私の唯一の山での熊との遭遇である。
それ以来カツラの谷へは近づいていない。しかしずっと魅力的に感じ続けており、訪れる機会を伺っていた。
桑ノ橋のバス停近くのドッグラン&カフェの横に駐車スペースがある。綺麗な公衆トイレも併設されてありとても有難い。
駐車スペースを出発して30分ほど安曇川の右岸に沿った一般道を歩く。カツラの谷・蛇谷ヶ峰への案内があるところから林道へ入る。林道は暫く進むと登山道へと分岐して行くのだが、この道もよく歩かれたハイキングコースである。いきものふれあいの里の跡地への分岐点を通り過ぎ、道はやがて幾筋もの谷をトラバースするように平坦な登山道が続いてゆく。
大きな広い谷に出たかと思ったら目の前には壮麗な樹が現れた。カツラの大樹だ。いよいよカツラの谷へと辿りついたようだ。
谷は先日来の雨で水量が増えているようで、幾つも現れる小滝はとても迫力がある。
谷にはカツラとともにサワグルミやトチの大きな樹々が聳え立つ。深く濃くなった葉の緑と苔むした岩々の緑に沢や滝の水の流れの白が映える風景は美しく、その中に身を置いていると、樹々に宿っているかとも思われる神々の息吹をも感じる。神聖で荘厳な雰囲気のカツラの谷に訪れる事が出来てとても感動した。
谷の上部に現れた小さな祠に感謝のご挨拶をしたら、やがて道は蛇谷ヶ峰へと登り詰めていく急坂になる。ああ、この辺りで熊に出逢ったのだなぁと思い出す。
ところで朽木市場の街が見える筈であろう尾根上の展望箇所からの眺めは、ガスに包まれて真っ白である。実は先ほどの谷では小雨も降っていた。この7月は休みで山へ行こうとするたびに雨降りだ。梅雨だから仕方がないのだが。
梅雨期にはしっかりと降るべき雨が降ることによって、山を潤し森を育て、生命の源となる水と栄養を琵琶湖へと運んでくれるというありがた味を感じつつも、甚大なる被害をもたらす近年の豪雨傾向は心配である。今回の豪雨で被災された方々には心からお見舞い申し上げる。
蛇谷ヶ峰の山頂に着いてもガスは一向に晴れずに一切の眺望ゼロだった。
仕方がないので直ぐに下山を開始する。
帰路は蛇谷ヶ峰西峰の反射板の所から南へ延びる尾根を辿る。尾根は途中で西南から西へと方向を変えてゆく。地図にはルートの無い踏み跡の薄いバリエーションである。枝尾根に迷い込まぬように要注意だ。道は倒木などあるが比較的歩き易い。
途中の尾根上で、ようやく少し雲が流れて見えてきた風景は東側のリトル比良の山並みと高島市の街だった。青い空と碧い琵琶湖も顔をのぞかせる。もう少し遅いスタートでゆっくりしていれば、山頂からの眺望も楽しめたのかも知れない。が時すでに遅しである。
真っ青になった空を見上げたのは、すでに植谷の左岸尾根を朽木大野の集落へと激下りしている最中だった。
集落へと着地するとそこはお墓だった。よくある登山あるあるである。
先日52歳になった。順調にいけば本当にお墓に入るのはまだまだ先であろう。しかし何があるか分からない。登れる時に登れるだけ山へ登ろう。年間100回は無理だろうが。
コメント
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このカツラの谷は実に魅力的ですね。私もここを昨年の晩秋に訪れたのは予定の山行が京都バスから高島市営バスの乗り継ぎに間に合わなくて、急遽予定を変更しての
山行だったのですが、予定の山行が空振りに終わった失意から回復するのに十分に魅力的なところでした。霧雨に烟るカツラの林は幻想的で、さらに壮麗に思われることでしょうね。
それからこの植谷の左岸尾根も実にいいですよね。蛇谷ヶ峰に至るルートの中ではカツラの谷とこの尾根が私は最も魅力的だと思っています。緑の季節は訪れたことがないので、折を見て再訪してみたいと思います。
ヤマネコさん、ありがとうございます^ ^
レスポンスが遅くなり失礼いたしました。
以前にお話ししたことがある熊との遭遇体験からこの谷は敬遠してきたのですが、ちょうどヤマネコさんの昨秋のレコを思い出して急遽行ってみました。
いやぁしかし、もっと早くに訪れていれば良かったと思いました。なんとも神聖で魅力的な谷ですね。
カツラをはじめとする壮麗なる樹々と、苔生した谷の滝や清流が織りなす独特の風景が神秘的な雰囲気を醸し出しているのでしょうね。
植谷の左岸尾根も含めて、季節を変えてまた是非訪れたいと思います。
ところで、石田川ダムに至る林道の傷み具合が心配ですが、さらにダムより先の落合への林道の通行止めについては、以前からの荒れ方からして土砂崩れが道を塞いだか、道自体が崩落したかという事が想像できます。であれば修復は簡単では無いように感じます。
落合へアプローチ出来ないとなると、前回途中で挫折し、今回も断念した宿願の周回ルートを辿ることができる日が、益々遠くなりそうです。
ウリさん、おめでとうございます。 えっ? 年100回山登り? 体力は、まだまだバッチリですよね。
カツラ谷ルートを歩かれたのですね。私は未踏でして。歩こうと思ったときに台風被害で通行止めになった記憶が… それ以来歩けていないです。通行止めも解除になったのかな。ひょっとして勘違いしているかも?? いきものふれあいの里跡との連絡路が通行止めだけなような… まあ私は「通行禁止」は入りませんが「通行止」は行っちゃうんですけどね。
植谷の南に、こんないい尾根ルートがあるんですね。これは知りませんでした。早速カシミール3Dに登山道追記完了〜 大野集落からP437までの等高線が混んでいるので私の場合は上り利用かな?
滝の写真、いい感じじゃ無いですか〜 涼し気な感じが漂ってきました。
ののさん、ありがとうございます^ ^
返信遅くなり失礼しました。
バッチリかどうかは微妙ですが、おかげさまで仕事が忙しい割には比較的元気です(笑)。
カツラの谷、確か3年前の秋口だったと思うのですが、山頂からの下山時に訪れようとした途中で熊に出逢ったものですから、その後は未踏のままでした。
しかし皆さんのレコを拝見してましてもカツラの大樹といい渓流の雰囲気といい魅力的でしたので、今回よくぞタイミングよく思い出したものです。
いきものふれあいの里跡地からアプローチするルートは一度進んでみたことがありますが、谷を横切るトラバース道が完全に崩落しており、迂回するにも困難な状態だったと記憶しています。
でもこの朽木大野あるいは柏から林道でアプローチできるのは便利ですね。
とてもとても良い谷です!素晴らしいです。
是非訪れてみて下さい。私もまたそのうち直ぐに行きたくなると思います。
蛇谷ヶ峰西峰の南尾根〜植谷左岸尾根もとてもいい尾根ですね。出来ればここは好天の時に歩きたいと思いました。
仰るように急斜面は大野からの上りで使った方がいいと思います。
いやぁしかし、ののさん、行かなアカンところが満載ですね😁
早く仕事を片付けて、カメラ首からぶら下げて、go to mountain❗ですよ〜
カツラの谷、大好きなところです。巨木あり滝ありわたしの好物だらけ。ずいぶんと行ってないのですが、わたしのカツラの谷愛を燻るuriさんのレコ、またまた行きたくなってきました。
ここの滝のどの滝を指して「カツラの滝」と呼ぶのかはいまだに謎です。この谷の登山道が付いている箇所にある滝群を総称で「カツラの滝」と呼んでいるのかなと勝手に解釈しています。滝日記にもあげなくては……
帰路の長い尾根、ここも変化があっていいルートですね。北西方面に折れ曲がる箇所など迷いやすかったことを覚えています。kol-yosiokaさんに連れて行ってもらいました。
50代、若い時に思っていたイメージではなく、結構動けるのが嬉しいですよね。ぜひ年間100回めざしてください。
HBさん、ありがとうございます^ ^
お返事が遅くなりました。失礼しました。
HBさんの愛されるカツラの谷へ無断で足を踏み入れてしまいこれまた失礼いたしました😁
いやぁしかし愛すべき理由が分かりました。
水量が増している小滝や渓谷の音が大きく響き渡っているのですが、ここの緑色の世界の中に身を委ねていると、シーンと鎮まりかえった静寂の中にいるような、独自の神聖な雰囲気がありますね。
ずっとその場に身を置いていたくなりました。が、やや強くなってきた雨と、熊の恐怖感がそれを邪魔しました😓
ところで、大小幾つも流れ落ちていた滝のうちカツラの滝はどれなのか?当然初訪問の私に判るはずもないのですが、大きな岩の下にある小さな祠を目指して谷沿いを登ってゆく途中に左手に見える比較的大きな滝がそれではないのでしょうか?
確かヤマネコさんは昨秋のレコで、そのように触れていらしたように記憶しています。
いずれにしましても、滝も大きな樹木も苔も・・素晴らしい場所ですね。また直ぐにでも再訪したく感じています😆
残り50回!はちょっと厳しいのですが、昨年の82回は上回りたいと気合いを入れています。この歳にして最近少し脚の筋肉が付いてきました。そのお陰か、膝痛も和らいでいます。
また一緒に比良の山を登ってください。
1年で100回登るの応援してます。
お母さんに今日も山に誘われたけど、友達と野球をするので断りました。明日晴れたら行こうかな。
kou
Happy Birthday 🍰
青空になってきたのに。。。kouにふられました(T_T)
ママ
kouくん、ありがとう❗
ウリさんはまたひとつオジさんになりました😆でも元気なオジさんです😁どんどんお山に登りますよ!
kouくんもだいぶん大きくなったね。足がスラっと長いし、まだまだ背が伸びそうやね。
野球や水泳もいっぱい楽しんで下さいね。
で、kouくん、久しぶりに一緒に登る山、どの山にする❓😁
mamaさん、おおきにです❗
ふられましたかぁ〜😂もう大きいのでね、これからはそう簡単に親の思うようにはいきませんね。食べ物でも釣れなくなるかもね〜
初めて比良の山をご一緒してから丁度1年になりましたね。早いね〜😆
100回は大げさなんですけどね、行けるだけ山へ行こうと頑張ってます。でも計画性なく思い付きで行き先を決めてますので、いつでもご一緒できますよ!
とりあえず明日、そこそこいいお天気みたいですね。仕事休みですけど、どのお山にしましょか〜❓😁
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