ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 2476107
全員に公開
アルパインクライミング
槍・穂高・乗鞍

錫杖岳 烏帽子岩前衛壁 注文の多い料理店 1ルンゼ

2020年08月04日(火) ~ 2020年08月05日(水)
 - 拍手
tanukigo その他1人
体力度
8
2~3泊以上が適当
GPS
13:21
距離
14.7km
登り
3,807m
下り
3,011m
歩くペース
とても速い
0.50.6
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
10:16
休憩
0:07
合計
10:23
距離 13.0km 登り 3,217m 下り 2,722m
5:37
46
6:23
6:30
150
9:00
420
注文の多い料理店取り付き
16:00
幕営地
2日目
山行
9:10
休憩
0:30
合計
9:40
距離 1.7km 登り 590m 下り 305m
5:30
75
幕営地
6:45
255
1ルンゼ登攀開始
11:00
150
終了点
13:30
14:00
70
幕営地
15:10
中尾高原口駐車場
天候 4日 晴れ
5日 快晴
過去天気図(気象庁) 2020年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
4日
早朝アプローチ開始
久々の重荷が肩に食い込む
2020年08月04日 05:34撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/4 5:34
4日
早朝アプローチ開始
久々の重荷が肩に食い込む
笠ヶ岳登山口
登山ポスト有り
2020年08月04日 05:40撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
8/4 5:40
笠ヶ岳登山口
登山ポスト有り
一般道のアプローチ写真は割愛
良くなり錫杖沢の詰め
左岸の明瞭な踏み跡を辿る
2020年08月04日 07:51撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
8/4 7:51
一般道のアプローチ写真は割愛
良くなり錫杖沢の詰め
左岸の明瞭な踏み跡を辿る
取り付きより注文の全容
2020年08月04日 08:53撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
8/4 8:53
取り付きより注文の全容
4日【注文の多い料理店】
1P 出だしは階段状
2020年08月04日 09:03撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
8/4 9:03
4日【注文の多い料理店】
1P 出だしは階段状
2P 左上するフレークから
2020年08月04日 09:34撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
3
8/4 9:34
2P 左上するフレークから
3P 核心ピッチ
出だしのハング乗り越しが核心
2020年08月04日 10:14撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/4 10:14
3P 核心ピッチ
出だしのハング乗り越しが核心
奮闘中
2020年08月04日 10:22撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/4 10:22
奮闘中
地蔵テラスでピッチを来る
2020年08月04日 10:49撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/4 10:49
地蔵テラスでピッチを来る
3Pフォロー
2020年08月04日 10:51撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
1
8/4 10:51
3Pフォロー
4P 水平テラスよりフォロー
2020年08月04日 11:58撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
2
8/4 11:58
4P 水平テラスよりフォロー
5P ハンドとワイドのダブルクラック
2020年08月04日 12:17撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
2
8/4 12:17
5P ハンドとワイドのダブルクラック
6P 脆いスラブ
2020年08月04日 13:09撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
1
8/4 13:09
6P 脆いスラブ
7P 殆ど歩き
最後は前衛壁のピークへ突き上げる
2020年08月04日 13:44撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
2
8/4 13:44
7P 殆ど歩き
最後は前衛壁のピークへ突き上げる
5日
【1ルンゼ】
2020年08月05日 06:49撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/5 6:49
5日
【1ルンゼ】
1P
階段状から上部は立って来る
2020年08月05日 07:00撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/5 7:00
1P
階段状から上部は立って来る
1Pフォロー
2020年08月05日 07:46撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
2
8/5 7:46
1Pフォロー
2P
凹角状から
2020年08月05日 07:58撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
8/5 7:58
2P
凹角状から
2Pフォロー
2020年08月05日 08:33撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/5 8:33
2Pフォロー
3P
上部の白壁目指し高度を上げる
ラインは色々取れるピッチ
2020年08月05日 08:57撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
1
8/5 8:57
3P
上部の白壁目指し高度を上げる
ラインは色々取れるピッチ
2020年08月05日 09:15撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/5 9:15
4P
ルート上の核心ピッチ
一番左の凹角にラインを取る
2020年08月05日 09:40撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
8/5 9:40
4P
ルート上の核心ピッチ
一番左の凹角にラインを取る
すぐ横には白壁
2020年08月05日 09:57撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
8/5 9:57
すぐ横には白壁
5P
明るいスラブ
2020年08月05日 10:21撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
8/5 10:21
5P
明るいスラブ
5Pフォロー
高度感が気持ち良い
2020年08月05日 10:33撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
2
8/5 10:33
5Pフォロー
高度感が気持ち良い
6P
最終ピッチ
短いチムニー
2020年08月05日 10:51撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
8/5 10:51
6P
最終ピッチ
短いチムニー
最後は横断バンドに突き上げ登攀終了
2020年08月05日 11:11撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
8/5 11:11
最後は横断バンドに突き上げ登攀終了
大きなテラスが有る
2020年08月05日 11:12撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
8/5 11:12
大きなテラスが有る
同ルート懸垂にて取り付きへ
2020年08月05日 11:55撮影 by  COOLPIX AW110 , NIKON
8/5 11:55
同ルート懸垂にて取り付きへ

装備

個人装備
50mダブル2本 アルパインヌンチャク6本 60スリング2本 120スリング4本 180スリング2本 カム#0.2〜#6 #0.5〜#5 クラックグローブ ソリューション

感想

山屋にとっては長いトンネルだった梅雨がようやく明けた。
梅雨明け宣言より、梅雨明け十日の好天狙い昨年訪れた錫杖岳。左方カンテを登攀後、下降ルートである注文側を懸垂した時、急峻にそそり立つ岩壁に明瞭なクラックが走るルート、注文の多い料理店には非常に興味が湧き再び錫杖岳に岩を楽しみに行ってきました。
自宅からはアクセスが非常に遠い為、昨年は夜行日帰りの日程でしたが今回は2日間の日程を用意した為、欲を成し目的である注文以外に錫杖の初登ルートでもある1ルンゼの2本を登攀の計画で挑みます。

4日 早朝、中尾温泉口の無料駐車場よりアプローチ開始。久しぶりの夜行のアクセスから寝不足とも有り登攀、幕営装備の重荷が肩に重くのしかかり出だしより大汗を掻きながら笠ヶ岳への一般登山道を辿り高度を上げて行きます。梅雨の長雨で心配していたクリヤ谷の渡渉は思いのほか水量は少なく、飛び石伝いに通過。 久しぶりの重荷に牛歩で進み一般道を離脱し錫杖沢出合へ到着。
平日ですが好天続きの予報に反し天場は貸し切り状態の為、最適地へ陣取り設営した後、軽く登攀装備を整え取り付きへ錫杖沢を詰めて行きます。沢を詰めると言うより左岸より明瞭に踏まれた踏み跡に導かれ高巻きする様に高度を上げ上部樹林帯へ。
樹林帯に入れば明瞭な踏み跡に導かれるも、急登に喘ぎ高度を上げ岩壁基部付近にて左側にある北沢へ進路を取り少し詰めると注文の多い料理店取り付きへ到着。
取り付きから望む注文は急峻にそそり立ち緊張と登攀意欲が交互する中、最終準備を整え登攀開始。
( )内は個人的な体感グレード、ロープスケル
【備考 各ピッチ終了点にはハンガー有り】
【注文の多い料理店】
1P (検40m)階段状のフェイス草付テラスまで。 久しぶりの外岩とも有り緊張。
2P (検30m)テラスより2m程左にトラバースし左上するフレーク状にラインを取り左上した後上部に目視出来るハング直下にて直上しハング下のハンガーにてピッチを切る
3P (⁺ 20m)出だしよりハングの乗越。ハング下に#4を決めハングを強引にレイバック気味に乗り越す。ハングを抜けた後、不要と思っていた#6が役に立つ。
ハング乗り越し後にはワイドクラックが続く為#4〜5が必至、直ぐに球切れに落ちり中間地点に有る地蔵テラスにてピッチを切る。
4P (⁺ 25m)地蔵テラスよりハングを乗り越しクラック沿いに高度を上げる。水平テラス直下にて右にトラバースするが、思いのほか悪い。
5P (⁺ 40m) 右ワイド、左ハンドクラックダブルクラック。正対気味にジワジワ高度を上げ上部は草付交じりのスラブへ上部はランナウト気味
6P (⁺ 40m) 脆いスラブ 岩質が一気に変わり剥がれそうな脆いスラブを抜けると草付帯へ
7P (供25m) 殆ど歩き短いフェースを登り切ると前衛壁頂上へ
下降は同ルート50m連結にて4回懸垂し取り付きへ戻り、翌日登攀予定の1ルンゼ取り付きを偵察した後、帰幕。

5日 早朝すっかり明るくなってからアプローチ開始。朝一からの急登に前日の疲れが加わり足取り重く高度を上げて行きます。前日の偵察により取り付きには迷う事無くスムーズに到着。(左方カンテ取り付きより踏み跡を若干下り気味にトラバースし約5分)準備を整え登攀開始。
【備考 各ピッチ終了点にはハンガー有り 参考にした文献とピッチスケルが全く違った】
【1ルンゼ】
1P (此50m) ルート名はルンゼとなっているが出だしよりフェースの登攀。出だしは階段状で快適に高度を上げる。高度を上げるにつれ傾斜は増して行きランナーも取り難く、朝一ともあって緊張を強い居られるピッチ。トポで言う1,2Pを繋げる、と言うより1P終了点が見当たらない。1Pで着るならNPにて支点構造になるかと思う。終了点直下の凹角の通過が嫌らしく感じた。(個人的にはルート上で核心ピッチに感じた)
2P (⁻ 40m) 短い凹角より高度を上げルンゼを通過し左側のスラブへ進路を移す。そのままルンゼを直登するとV字状岩壁ルートに迷い込むので注意。スラブを登り切るとザレた大きなテラスにてピッチを切る。トポで言う45m、20mを繋げたが体感スケルは40mだった。
3P (⁻ 40m)フェースから高度を上げ上部には3本程右上するカンテ状のラインが見える。どのラインも登攀可能の様なのでRF能力の試されるピッチ。
一番上のスカイラインのカンテ状のラインを取り終了点へ。終了点にはハンガー2本が有るが次のピッチを考えるとロープの流れが悪い為、チムニー状直下の灌木で切る。
4P (検40m)ルート上核心とされるピッチ。ラインは3本程取れるようだが一番左のチムニー状凹角へラインを取る。途中2本ハンガーが打って有った。
岩が脆くブッシュがうるさいので慎重に通過。途中ホールドが剥離した。
5P (検45m)明るいスラブ登攀。スラブの為か、このピッチだけ残置が数本有った。上部の石門目指しチムニー直下でピッチを切る。
6P (⁻ 20m)顕著なチムニーの登攀。上部のスカイライン目指し高度を上げると右に伸びるバンドに出て登攀終了。

下降は終了点より50m1本で懸垂した後2回目以降は50m連結にて計6回の懸垂にて取り付きへ戻る。
1ルンゼ登攀を終えこのルートが約90年前に錫杖の初登ルートで有る事を思うと非常に感銘を受ける中、帰幕し下山。
梅雨の長いトンネルから抜け久々の好天。夏の色、音が心地良い山行を楽しむ事が出来ました 


お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:1222人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら