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Yamareco

記録ID: 253067
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
丹沢

丹沢・ユーシン沢からユーシン尾根へ 秋のような日に

2012年12月16日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
08:48
距離
18.5km
登り
1,972m
下り
1,711m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

寄バス停7:24-7:54寄大橋-9:40雨山峠-10:20ユーシンロッジ10:25-11:23檜洞出合--13:02金山谷乗越-13:46檜洞丸14:00-16:07西丹沢自然教室
天候 晴れ、まるで秋のような暖かな日でした
過去天気図(気象庁) 2012年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
【公共交通機関】
小田急線 新松田からバスで寄行き、終点 520円
西丹沢自然教室 から JR谷峨駅 740円…だったかな?

コース状況/
危険箇所等
【コース状況】
寄〜雨山峠〜ユーシンロッジ: 一般登山道ですが、沢沿いであること、徒渉があることから、雨天時は回避した方が良いでしょう。増水に注意です。
東丹沢のメインルートからはルートファインディング、道の幅など数段難しくなりますのでご注意ください。鎖場もあり、時に両足をそろえた幅程度しか道がない場所があります(長くはありませんが)

ユーシンロッジ〜檜洞出合: 崩壊激しい廃道です。全くお勧めできません。一般登山道しか歩いたことのない登山者は入ってはいけないレベルです。ルートは踏み跡程度、道を外せば厳しい状況になります。落ちればただ事では済みません。
ピンクテープをたどります。檜洞沢出合手前は尾根を乗越しますが、急登の上、虎ロープでの下降となります。これを信じるかは個人の判断に任せます。
今回は、固定部、結び目、ロープの状況を確認した上で持ち込んだロープは使用せずにトラロープを使いました。

檜洞沢出合〜金山谷乗越: 序盤はとにかく急登、尾根上は踏み跡があります。しかし、鹿の物も多し…。極端な危険箇所はありません。

金山谷乗越〜檜洞丸〜西丹沢自然教室: 一般登山道です。整備は良好。

※GPSデータは谷筋のため、ずれています

【登山ポスト】寄バス停、寄水源林管理事務所、西丹沢自然教室

【温泉】中川温泉は17時までなので利用できず
バス停から出発です
閑散としています
2012年12月16日 07:24撮影 by  DSC-TX10 , SONY
2
12/16 7:24
バス停から出発です
閑散としています
車はそこそこ…
2012年12月16日 07:54撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 7:54
車はそこそこ…
第一徒渉点
相変わらず一本橋
2012年12月16日 08:17撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 8:17
第一徒渉点
相変わらず一本橋
第二徒渉点
岩をぽんぽんと…
2012年12月16日 08:22撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 8:22
第二徒渉点
岩をぽんぽんと…
第三徒渉点
2012年12月16日 08:28撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 8:28
第三徒渉点
第四徒渉点
渡ったら左岸尾根へ
2012年12月16日 08:34撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 8:34
第四徒渉点
渡ったら左岸尾根へ
今日は快晴!
2012年12月16日 08:47撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 8:47
今日は快晴!
第五徒渉点
鎖場の前の小川(笑)
2012年12月16日 08:51撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 8:51
第五徒渉点
鎖場の前の小川(笑)
一部狭い道
2012年12月16日 08:53撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 8:53
一部狭い道
ざれていたり…します
2012年12月16日 08:54撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 8:54
ざれていたり…します
寄コシバ沢です
今日は直進
2012年12月16日 09:05撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 9:05
寄コシバ沢です
今日は直進
冬枯れなので見通しよし
2012年12月16日 09:15撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 9:15
冬枯れなので見通しよし
これはちゃんと鎖場にカウントしてもいいかも
2012年12月16日 09:18撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 9:18
これはちゃんと鎖場にカウントしてもいいかも
谷には少しだけ氷が残っていました
2012年12月16日 09:31撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 9:31
谷には少しだけ氷が残っていました
谷筋を上がります
2012年12月16日 09:33撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 9:33
谷筋を上がります
久しぶりの鉄パイプ階段
2012年12月16日 09:35撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 9:35
久しぶりの鉄パイプ階段
雨山峠へと到着、そして定番の富士山
2012年12月16日 09:40撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 9:40
雨山峠へと到着、そして定番の富士山
水場も氷がありました
2012年12月16日 09:44撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 9:44
水場も氷がありました
変わらず部分的に細い道
落ち葉に注意
2012年12月16日 09:51撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 9:51
変わらず部分的に細い道
落ち葉に注意
沢沿いの道です
2012年12月16日 09:58撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 9:58
沢沿いの道です
この道が終わると…
2012年12月16日 10:04撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:04
この道が終わると…
林道へ
2012年12月16日 10:06撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:06
林道へ
ユーシンロッジへ向かいます
2012年12月16日 10:16撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 10:16
ユーシンロッジへ向かいます
久しぶりのユーシンロッジ
2012年12月16日 10:20撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 10:20
久しぶりのユーシンロッジ
裏手の薬科大学の家の間から…
2012年12月16日 10:27撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:27
裏手の薬科大学の家の間から…
用心します!
2012年12月16日 10:27撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 10:27
用心します!
意外に道がはっきりと…というのはこのあたりだけ
2012年12月16日 10:29撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:29
意外に道がはっきりと…というのはこのあたりだけ
給水施設へ
右に巻くと尾根に上がる道らしき踏み跡あり
2012年12月16日 10:32撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:32
給水施設へ
右に巻くと尾根に上がる道らしき踏み跡あり
本来は土管の右上へ…ですが、そのままスルーしてしまい…
2012年12月16日 10:33撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:33
本来は土管の右上へ…ですが、そのままスルーしてしまい…
給水タンク
2012年12月16日 10:34撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:34
給水タンク
ポンプ施設の方へ…
2012年12月16日 10:34撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:34
ポンプ施設の方へ…
あれ?
2012年12月16日 10:35撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:35
あれ?
道が違うけど…ちょっと寄り道
2012年12月16日 10:37撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:37
道が違うけど…ちょっと寄り道
きれいな滝です
2012年12月16日 10:39撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 10:39
きれいな滝です
気を取り直して土管の脇から…上がります
2012年12月16日 10:46撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:46
気を取り直して土管の脇から…上がります
登山道を示す標識…リサイクル?
2012年12月16日 10:47撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:47
登山道を示す標識…リサイクル?
ピンクテープが導く…
崩壊部分はがんばるしかありません
2012年12月16日 10:48撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:48
ピンクテープが導く…
崩壊部分はがんばるしかありません
沢を見ながらの道
2012年12月16日 10:56撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 10:56
沢を見ながらの道
この看板を見たら…
2012年12月16日 11:04撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 11:04
この看板を見たら…
少し先で河原におります
ピンクテープあり
2012年12月16日 11:08撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 11:08
少し先で河原におります
ピンクテープあり
沢を渡って、ゴーロを少し行きます
2012年12月16日 11:09撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 11:09
沢を渡って、ゴーロを少し行きます
岩にマークあり
2012年12月16日 11:11撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 11:11
岩にマークあり
もう一つ、小さい赤い←
2012年12月16日 11:13撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 11:13
もう一つ、小さい赤い←
するとこの風景の左手に
2012年12月16日 11:14撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 11:14
するとこの風景の左手に
ピンクテープで示された尾根への登り
2012年12月16日 11:14撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 11:14
ピンクテープで示された尾根への登り
ぐぐいっと登って
2012年12月16日 11:16撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 11:16
ぐぐいっと登って
これを下ります
2012年12月16日 11:20撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 11:20
これを下ります
長ーいトラロープ
2012年12月16日 11:22撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 11:22
長ーいトラロープ
するとそこは檜洞出合
2012年12月16日 11:23撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 11:23
するとそこは檜洞出合
この風景を見たくて、ここまで来ました
本当にここは丹沢でしょうか…

しばらく滞在したいですが、のんびりともしていられません
残念
2012年12月16日 11:24撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 11:24
この風景を見たくて、ここまで来ました
本当にここは丹沢でしょうか…

しばらく滞在したいですが、のんびりともしていられません
残念
今日の目標地点
若干遠い…(汗)
2012年12月16日 11:30撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 11:30
今日の目標地点
若干遠い…(汗)
尾根はきれいな踏み跡あり
2012年12月16日 11:31撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 11:31
尾根はきれいな踏み跡あり
徐々に同角山稜と並んできました
2012年12月16日 11:51撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 11:51
徐々に同角山稜と並んできました
蛭が岳…
あそこ(南陵)を登ったのか…
バカですね〜
2012年12月16日 11:59撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 11:59
蛭が岳…
あそこ(南陵)を登ったのか…
バカですね〜
時々狭くなる尾根
2012年12月16日 12:01撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 12:01
時々狭くなる尾根
枯れ木に何かがついている…
2012年12月16日 12:10撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 12:10
枯れ木に何かがついている…
おおきい!
2012年12月16日 12:11撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 12:11
おおきい!
何かが書かれていますが
解読不能でした
2012年12月16日 12:24撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 12:24
何かが書かれていますが
解読不能でした
快晴が続いています
主脈が見通せました
2012年12月16日 12:25撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 12:25
快晴が続いています
主脈が見通せました
かなり上がってきました
2012年12月16日 12:27撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 12:27
かなり上がってきました
少しずつですが、主脈の向こうに雲が…
もう少し待って!
2012年12月16日 12:48撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 12:48
少しずつですが、主脈の向こうに雲が…
もう少し待って!
厳しそうに見えますが、実は左手に道あり
2012年12月16日 12:48撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 12:48
厳しそうに見えますが、実は左手に道あり
もう少し…
2012年12月16日 12:59撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 12:59
もう少し…
主稜と合流です
2012年12月16日 13:02撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 13:02
主稜と合流です
見覚えのある橋
手直しさたのかな?
2012年12月16日 13:03撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 13:03
見覚えのある橋
手直しさたのかな?
本当はこの梯子からだったんですね
2012年12月16日 13:04撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 13:04
本当はこの梯子からだったんですね
北方面はまだ晴れ渡っています
2012年12月16日 13:04撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 13:04
北方面はまだ晴れ渡っています
金山谷乗越
2012年12月16日 13:05撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 13:05
金山谷乗越
丹沢なのですが、奥山の雰囲気
2012年12月16日 13:07撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 13:07
丹沢なのですが、奥山の雰囲気
源蔵尾根分岐
2012年12月16日 13:07撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 13:07
源蔵尾根分岐
今日上がってきた金山谷の頭が黒々としています
2012年12月16日 13:14撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 13:14
今日上がってきた金山谷の頭が黒々としています
雲がかかってきましたね
2012年12月16日 13:34撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 13:34
雲がかかってきましたね
もう少し!
2012年12月16日 13:41撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 13:41
もう少し!
青ヶ岳山荘
2012年12月16日 13:46撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 13:46
青ヶ岳山荘
檜洞丸山頂
人がちょっとしかいません
2012年12月16日 13:59撮影 by  DSC-TX10 , SONY
2
12/16 13:59
檜洞丸山頂
人がちょっとしかいません
到着〜です
2012年12月16日 14:00撮影 by  DSC-TX10 , SONY
13
12/16 14:00
到着〜です
富士山がよく見える山頂です
今日は本当に穏やか
2012年12月16日 14:00撮影 by  DSC-TX10 , SONY
1
12/16 14:00
富士山がよく見える山頂です
今日は本当に穏やか
少し下るともっといいポイントあります
2012年12月16日 14:03撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 14:03
少し下るともっといいポイントあります
白峰三山も見えました
2012年12月16日 14:06撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 14:06
白峰三山も見えました
ついにガスに追いつかれました
2012年12月16日 14:26撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 14:26
ついにガスに追いつかれました
なんとか希望の時間までにゴーラ沢出合に到着できました
2012年12月16日 15:29撮影 by  DSC-TX10 , SONY
1
12/16 15:29
なんとか希望の時間までにゴーラ沢出合に到着できました
徒渉はそのままできました
ほっ
2012年12月16日 15:32撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 15:32
徒渉はそのままできました
ほっ
小さな毛がかわいらしい
2012年12月16日 15:44撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 15:44
小さな毛がかわいらしい
遠き山に日は落ちて〜♪
2012年12月16日 15:50撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 15:50
遠き山に日は落ちて〜♪
日没前に下山完了
2012年12月16日 16:00撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 16:00
日没前に下山完了
こちらも静かでした
西丹沢自然教室
2012年12月16日 16:07撮影 by  DSC-TX10 , SONY
12/16 16:07
こちらも静かでした
西丹沢自然教室
ふう〜、完了です
2012年12月16日 16:07撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 16:07
ふう〜、完了です
バスまで時間があったので、一食いただきます(爆)
2012年12月16日 16:29撮影 by  DSC-TX10 , SONY
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12/16 16:29
バスまで時間があったので、一食いただきます(爆)

感想

いつだっただろうか、もう数年前のことになる。ユーシン沢の沢登り記録を目にした時から、ここを一度訪れてみたいものだと思っていた。
もちろん、私は一般登山者であって、沢登りの素養もなにもない。いきなり行かれる訳もなかった。昔にはここにも登山道があって、今は崩壊激しく地図からは黒破線すら消されてしまっている。
棚上げされた計画の奥の方にしまっておいた。いつか実現できれば、というつもりで。
ユーシンも来年には賑やかになるのだろう。秘境のようなユーシンはみんなの憩いの場となるのだろう。それは素晴らしいことだが、一方で少しだけ寂しさもあったりする。今のうちに実現できないだろうか・・・?
これまでいくつかの一般登山道以外を歩いてみている。下見のつもりで行ってみよう。そう考えていた。

とりあえず、朝一番のバスに乗り込んだ。冬と言うこともあって乗り込んだのは私を含めてたったの二人。それでも寄大橋には数台の自家用車があった。
とりあえず、ユーシンロッジまでは『通勤』の心づもりで歩くことにとにかく集中。道は以前とは大きく変わらず、それでも部分部分で狭い。東の中では特異な道だ。それでも何度も通ってきたユーシンへの道である。困ることもなくすんなりと雨山峠に立つ。富士山は今日もきれいだ。今日は穏やかそうな表情を見せている。
ここからは一度下る。気温が高いせいで、道は凍っていない。これには助けられた。

ロッジの裏手の薬科大の小屋の間から金山谷乗越への道に入る。
意外にしっかりと道が付けられているように思った。それも給水施設の裏まで。
間違えてポンプ施設の先の堤防を乗り越えて行ってしまう。
おかしい、道がみえないなと思いつつ、あこがれの滝まで行ってみる。
美しい沢。ここがどこだったかも分からなくなりそうな白い岩に青い水。
とにかくこの先を見たい。そのためにはまずは戻る。
給水施設の横の土管のあたりから無理矢理坂を登る。数分登ると登山道が見えた。
給水施設を右から巻いたときに見えた上に登る道につながっているのだろうか。
ピンクのテープをたどって道を進む。
いくつもの道の崩落に出くわす。
いくつかは容易に通過、時にかなりの精神的な圧力を感じながらの通過…
ここで落ちれば、命があぶない、という場所もある
慎重に体を運んでいく
ピンクテープを見失うと、すぐさま厳しい状況に立たされる
おかしい、と思って目線を広げ、体を引くと、大概はみのがしたテープがあった
河原に下りて、少しだけ進むと、檜洞出合へと進む尾根の乗越にぶつかる
急登を進んで上に立つ。トラロープが設置されている。これは事前情報通り。
固定状況、ロープ状況、ロープの結び目、いずれも確認。さらに引いて確認。
これが使えないと判断した場合の自前のロープは今回は使わないことにした。
崖を下り、あこがれの場所に着いた。見たかった景色がそこにあった。
やはり美しい。それを自分ひとりで見るのだから、贅沢なこと。

…さて…
下見のつもりだったのだが、ここからあの道を戻るか?
正直、気が乗らない。明らかにユーシン尾根に進んだ方が安全だと判断して、地図、コンパスで方向を定める。間違いなく、目の前の急な尾根だ。
ほぼまっすぐに登っていく尾根。沢を徒渉し、足を進めた。
とにかく、登る。
尾根状になったところで踏み跡がはっきりとしてきた。
尾根は時には狭くなるが、しっかりとしている。やはりここには大きな困難はない。
冬枯れの晴れた尾根はとにかく気持ちが良い。
小鳥のさえずりも、聞きやすい。
美しい沢の景色を反芻しながら、心地よく登る。
対比する同角山稜があるから、どのくらいの位置かがよくわかる。
地図は………、落とした!
ズボンのポケットのベルクロが外れている
急登で落としたらしい…
申し訳ないと思いつつ、回収に戻る時間がないのであきらめる。予備の地図で行こう。
登り口こそ急登だが、この間の蛭が岳南陵のような延々と続く急登ではないので足は何とか保ってくれた。しかし、距離が実は長い。
ツツジ新道のゴーラ沢出合を日没前1時間で通過しなくては、という思いがチラチラとしてくる
あの場所を薄暗い中に通過はしたくない。
時間としては、微妙なライン。焦っても逆にダメなのだからと抑えつつ、止まらないようにと心がける。
時に鹿の足跡を使い、時に古くからの踏み跡を使い尾根をたどると、はっきりとした道に合流した。
覚えのある道。主稜の道だ。
ここからは泥濘の道を何とか重くなった足を持ち上げて進んでいく。
青ヶ岳山荘はひっそりとしており、そして檜洞丸山頂はたった3人の登山者のみしかいない。
休みもほとんどなく、そのままツツジ新道へ。
久しぶりだが、自分がどのあたりに進んだかがすぐに分かる。知った道とはここまでの安心感をもたらすものなのか…。
だんだんと低くなる日の明かりの中、15時半少し前にゴーラ沢出合に到着
少し多めの川の水。難なく通過して一安心。
軽やかになって、ゴールを目指した。

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コメント

檜洞
komadoriさん
よくぞあの荒れ果てた経路を檜洞出合へ
そして急登の中間尾根を金山谷乗越へ(拍手デス)

峠からの富士山、この季節はクッキリ綺麗でしたね
2012/12/17 13:57
檜洞沢廃道
komadoriさん、こんばんは。

このルートへ私も憧れを抱いているのですが、komadoriさんと同様に「私は沢登りのスキルがないし」という理由で足を踏み入れていません。

知人は「そんなに難しい沢じゃないから登山靴でも大丈夫だよ」というのですが、人の言う「簡単」は私の考える「簡単」とは違うことがままあるので、慎重に自重しています。

レポを拝見してわかりました。簡単じゃないじゃん!もう少しスキルアップしてから行きます。
2012/12/17 20:22
kazikaさんへ
ありがとうございます

ユーシン沢はとても美しく,さらに天気はいいし富士山まで綺麗でご褒美をもらいっぱなしでした

夏だったら靴をぬいでわざと素足で渡渉したくなりそうなくらいでした
2012/12/17 21:05
melonpanさんへ
堤防すぐの滝の脇を写真を撮ろうと入口の岩を登山靴で登りましたが,なかなか滑って気を使いました.

多分,沢登りの道具とその季節であれば崩壊林道を行くよりも沢を詰めたほうがいいのかもしれないという意味なのかもしれません….

崩壊登山道自体は沢登りの技術というよりも崩壊した斜面を安全に通れるかどうかにかかっていると思います.
私ではそろそろ限界に近いかなと思いました.
実は地下足袋が欲しいと思った次第です
2012/12/17 21:30
melonpanさんから教えてもらいました。
komadoriさん、こんばんは。

このレコ、気づきませんで、melonpanさんから教えてもらいました。ユーシン沢からユーシン尾根を去年の12月に歩いていたのですね。最も一年で一番日が短い時期にこのルートだと大変だったでしょう。雨山峠経由というのは流石です。ご苦労様でした。

自分が歩いた時は去年の6月だったので日が長くて楽でした komadoriさんは途中で尾根に巻いてトラロープで下りていますが、自分はそれが分からずに沢沿いで登りましたが、あそこは沢の方が景色は綺麗です。次回に行く事が有れば沢沿いも歩いてみて下さい。

しかしユーシン尾根への登り口、良く分かりましたね。先々週に行った時は去年の6月に確かめておいたのにも関わらず、直ぐに見つける事ができませんでした
2013/4/24 0:01
Futaroさんへ
水温もあがって緑も気持ちいいこの季節にユーシン沢を遡行できたらすてきですね

私の脚力ではひとつひとつ行くのが精いっぱいですが、今度は沢を行かれるところはいってみたいなとおもっています

あ、ユーシン尾根へのよじ登りは
まともに上り口探さずに直登しました
2013/4/27 21:23
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