初雪中テン泊は甲斐駒ケ岳黒戸尾根(八合目で撤退)
- GPS
- 12:12
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 2,186m
- 下り
- 2,199m
コースタイム
10:07尾白渓谷駐車場-12:09笹の平分岐12:20-13:45刃渡り-14:07刀利天狗-14:39五合目屏風小屋跡-15:34七丈小屋(テント泊)
2日目
8:41七丈小屋テン場-9:41八合目御来迎場9:50-10:21七丈小屋テン場11:31-12:10五合目屏風小屋跡-12:42刀利天狗-13:00刃渡り-13:40笹の平分岐-14:42尾白渓谷駐車場
天候 | 1日目:晴れ〜曇り 2日目:快晴だけど強風 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
この時期、売店は閉まってますが、公衆トイレは使用可でした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
七丈小屋までは雪と氷がありますが、道自体は夏道。 七丈小屋から上は道が雪で完全に埋もれているので、木に付けてある赤目印をしっかり探す事とルートファインディングが重要になります。 ・駐車場〜笹の平分岐 基本的に落ち葉の積もった登山道ですが、所々凍結箇所あり。 早めにアイゼン装着した方が楽に歩けると思います。 ・笹の平分岐〜刃渡り ほぼ全てが凍結路。 七丈小屋より下では、雪の量はそんなに多くないので普通に歩けます。 刃渡りも雪が積もっているだけで特に問題なく通過できます。 ・刃渡り〜七丈小屋 刀利天狗の手前と五合目屏風小屋跡を過ぎてから、梯子がたくさんあります。 梯子に雪が積もっている上にアイゼン装着で登る事になるので、三点確保をしっかりとって慎重に通過。 ・七丈小屋〜八合目御来迎場 前半は樹林帯の雪のラッセル。 後半は尾根に出て直登。 ラッセルは膝〜腰程度。 尾根に出れば強風でクラストした雪面なので沈まずに快適に歩けます。 (今回は強風でダメでしたが…) ・立ち寄り湯 名水公園べるが内の尾白の湯 尾白渓谷駐車場から車で5分ほど。 入浴料700円 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
感想
2013年の初登山は、初めての雪中テン泊ということで、甲斐駒ケ岳黒戸尾根を登ってきました。
と言っても、強風の為に山頂は諦めて八合目まで(;^ω^)
天気が快晴でも冬の強烈な風は、それだけでかなりの悪条件になるんですね。
勉強になりました。
それ以外にも、雪中テン泊装備を背負って歩く事のしんどさとか、夏より遥かに厳しい雪中テン泊の細かな具合等、雑誌や人のレコを見てるだけでは中々理解できない事も色々体験して感じ取れました。
中々有意義な登山になったと思います。
1日目
かなり遅めの10時過ぎに登山口をスタート。
七丈小屋までなら何とかなるだろうと思っていたものの、慣れないザックの重さのせいか、それとも年末年始ずっと仕事で疲れ果てた身体のせいか全然ペースが上がらない。
特に笹の平までが妙に長く感じて大変でした。
後でコースタイム見てみたら、夏場は1時間10分で登っていた登山口〜笹の平間を今回は2時間掛かって登っていたようで。
そりゃ長く感じるよね、実際長いもんね…(;^ω^)
七丈小屋までの道は雪の量もそんなになかったし、雪があってもトレースがしっかり付いてて歩き易い道ばかりだったので、やっぱり寒いし身体の調子が悪かったんでしょうね。
そんな感じで笹の平から先も当然ペースは上がらず、何人かの登山者を追い抜きはしたものの5時間半程掛けて何とか七丈小屋に到着。
さっそく小屋に入ってテントの受付をしたんですが、3重の扉で外界と隔離された小屋の中はストーブがガンガン焚かれていて物凄く暖かでした。
小屋の中でくつろぐ10人ほどの先客達を見て、一瞬自分もこのまま小屋に泊まろうか…などと思ったり思わなかったり。
でもまあ、それじゃあここまで苦労して重い荷物を背負って来た意味がないので、今回は予定通りテン泊することにしました。
テント場の受付を済ませ、用意しておいたサーモスとプラティパスに1.5リットルほどの水を貰い小屋から出ました。
う〜ん、やっぱり寒いです。
因みにこの時点での外の気温は-16.8℃。
小屋の中とは30℃以上の差がありそうです…('A`)
まあ、いいや。
今日は寒さを楽しもうということで、気を取り直してテン場に向かいました。
トイレを越え第二七丈小屋を越えてかなり進むとテン場に到着。
既に2張りの先客が居ましたが、一番奥に整地されていて空いているスペースがあったので、そこを少々手直しして雪の中、少々苦戦しながら自分のテントを建てました。
テント設営に手間取って足の指が凍傷になるかと思うくらい痛くなっていたので、写真を撮るのも忘れてテント内に全ての荷物を突っ込み、更に自分も雪を払って飛び込んで何とか外の寒さからは逃れられました。
とは言っても、外が-16℃なんだから、たかだか布2枚程で隔てたのテント内の温度なんてそんなに暖かくなるはずもなく、多分-10℃とか?
それでも、上下ダウンウェアを着込んで、足には像足履いて、冬用シュラフに下半身突っ込めばそれなりに暖かく感じてくるものですね。
快適快適〜!とか言いながら、周囲がもう暗くなりそうだったのでとっとと夕飯を作って食べました。
夕飯のメニューは家の冷蔵庫から失敬した豚肉を使った豚キムチとか、α米のわかめご飯とか、豚汁とかで中々豪華だったんですが、写真撮るの忘れましたw
夕飯終わってもうやる事が無くなったので、寝袋に入って持参した文庫本読んだりしてたんですが、18時半くらいに相当眠くなってきたのでそのまま寝てしまいました。
夜はかなり冷えていたと思うんですが、さすがに超暖かい冬用シュラフ&持って来てる服全部着て寝れば特に寒さを感じる事もなく熟睡出来ました。
しかし、寒さは問題じゃなかったんですが、夜中に頭痛で2度ほど起きる羽目になってしまったんですよ。
2度目に起きたとき、頭がガンガンして辛い中、これ高山病みたいで辛いなぁ、明日大丈夫かなぁなどと考えていたらふと気づいてしまったのです。
あぁ、これきっと酸欠だ、と。
この時、自分のテントは喚起口は開けていたものの、出入り口の方は寒いからと締め切った状態でした。
こりゃいかんということで、出入り口の方も上部をけっこう広めに開けて、網戸のみで空気が通る状態にしました。
その後は頭痛に悩まされることもなく、ぐっすり熟睡出来たんで、やっぱりあの頭痛は酸欠の症状だったんだと思います。
早めに気づいてよかった〜。
2日目
朝4時、携帯の目覚ましで目を覚ますと身体の横に雪の小山がありました…(; ・`д・´)
なんじゃこりゃーーー!と思ってよく見ると、夜中に開けておいた出入り口上部の網戸部分から粉雪が吹き込んで真下のスペースに降り積もったようでした。
よ〜く外の様子を伺ってみると、何かかなりの強風が吹いていてテントに雪がかなり吹き付けている様子。
本来ならこの時間から出発の準備をして、早立ちで甲斐駒山頂を目指す予定だったのですが、とりあえずテント内の雪を外に掻き出して、出入り口をほとんど
閉めてから二度寝することにw
6時半になり、一応朝食の準備などしながら、外が朝焼けの色になってきたので外で写真を撮ったりしていると、隣のテントの人が起きていたので朝の挨拶。
隣の人はあまりに風が強いので、どうやら今日は山頂には登らずにこのまま下りるとのこと。
自分もどうしようか迷いながら更に写真を撮っていると、7時に日の出を迎えました。
今年になってから初めて見る日の出なので、自分にとってはこれが初日の出です。
その日の出の中を山頂に向かって登って行く登山者の方々が7名ほど居て、それを見て自分も行く事に決定しました。
しかし、二度寝して全然準備が出来ていなかったので、それから朝食やらテント内の片付けやらで時間が掛かり、実際に山頂に向かって出発したのは8時半過ぎでした。
テン場から上の登りは最初は先に登った人たちのトレースがあったものの、途中から雪の吹き溜まる雪原のような斜面になり完全にトレースが消えていて道が分からなくなりました。
木に巻いてある赤目印を頼りに適当に自分でルートを選んでラッセルして行ったのですが、実は先に登って行くのを見かけた登山者の方々はこの辺りで小規模な雪崩に遭い、小屋に引き返していたようです。
そんな事があったとは露知らず、自分は適当に膝〜腰までのラッセルを続けて上部に見えていた尾根に取り付きました。
この尾根に上がると甲斐駒方面から吹いてくる風を真横から受ける形になり、本当に飛ばされそうになりながら進む感じになりました。
立って歩けば突風に飛ばされそうなんで、風が強いうちは耐風姿勢をとりながら風に耐え、風が弱まったのを見計らって姿勢を低くしたまま前進するような感じでした。
実際に風速何メートルだったのかは分かりませんし、雪山ベテランの人なら普通に歩けるレベルなのかもしれませんが、自分にとってはかなり辛い状態でした。
そんな状態でテン場から丁度1時間掛けて八合目に到着。
この先の岩場の登りに入ってしまえば、きっと風は今よりも弱まると思われたものの、雪と氷に覆われた岩場の大変さや、既にかなり曇ってしまって視界が確保できない
ゴーグルのこと、下山に掛かる時間等を考えて今回はここまでで撤退することにしました。
八合目御来迎場で一通り周囲の山の写真を撮った後、下りも風に飛ばされないように慎重に下りました。
さすがに下りは登りほどの時間は掛からず、30分程でテン場まで下りて来ました。
その後、テントの撤収を済ませ七丈小屋を出発したのが11時半、重い荷物と何処かでぶつけて痛む左足の痛みに耐えながら長い黒戸尾根を下ること3時間10分あまり、何とか登山口まで戻って来ることが出来ました。
下山後は登山口から直ぐの名水公園べるが内の尾白の湯へ。
寒い山の中をさまよい歩いた後の熱い温泉は最高でした!
さらに温泉からの帰り道の途中。
鳳凰三山と甲斐駒が良く見える場所があったので、車を止めて暫し眺めてしまいました。
下から見ると雲ひとつない快晴で穏やかそうに見えているんですが、実際は…
いつかきっと、この黒戸尾根からの雪の甲斐駒はリベンジしようと思います。
全然レベルちゃう!
でも同じく雪中テン泊ビギナーなので、細かい描写は痛いほど理解できたよ〜
寒さって怖い!強風も怖い!
お互いがんばりましょう
コメありがとうございます〜
やっぱり冬山は、夏山とは全然違いますね
とりあえず、今回はテン泊1回目で中々良い経験になったと思うので、次回も経験地磨く為に頑張ろうと思います
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