北ア/西穂高岳〜奥穂高岳
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- GPS
- 52:15
- 距離
- 23.6km
- 登り
- 2,306m
- 下り
- 2,316m
コースタイム
田代橋8:48→9:27休憩9:48→10:30休憩11:03→12:05西穂山荘
8/17
西穂山荘4:05→4:55休憩5:00→5:12西穂独標5:17→5:40ピラミッドピーク5:52→6:31西穂高岳7:05→8:16間ノ岳8:40→9:22天狗岳9:38→11:32ジャンダルム12:08→13:26奥穂高岳13:54→14:25穂高岳山荘
8/18(前穂組)
穂高岳山荘4:45→5:15奥穂高岳5:33→6:53紀美子平7:01→7:27前穂高岳7:45→8:15紀美子平8:33→9:58岳沢ヒュッテ10:18→11:42上高地
同(パノラマコース組)
穂高岳山荘4:45→6:20涸沢ヒュッテ6:50→7:40屏風のコル7:57→9:20奥又白分岐→10:00林道→12:15上高地バスターミナル
天候 | 8/16 晴れ時々曇り 8/17 曇り時々晴れ 8/18 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2007年08月の天気図 |
アクセス | |
ファイル |
非公開
2660.xls
計画書
(更新時刻:2010/07/28 08:54) |
写真
感想
感想・記録
15日(水)22時 八王子に集合。一路松本へ向け出発。沢渡手前の道の駅にてテントを張り仮眠をとる。第2駐車場は車がほとんどなくテントを張るには絶好の場所。ここでも十分に星がきれい。
16日(木)焼岳から西穂山荘の予定だったが、皆の睡眠不足が心配され、本日は上高地から西穂山荘に上がるのみに変更(焼岳未登頂のTさんゴメンなさい)。西穂までの道は出だしから景色のない樹林帯の急登で、暑さのせいもあってかとてもきつく感じた。リーダーに適度に長く休みをとってもらい、なんとかごまかして登ることができたが、けっこうバテた。明日の長丁場、こんなことで大丈夫か心配・・・。
小屋には12時に到着。まずは小屋前の広場でソフトクリームとビールでお疲れ様。北アルプスっていいですねー。小屋に入り、時間がたっぷりとあるのでとりあえず昼寝。激混みを覚悟して行ったのだが、意外にもお布団一人一枚で快適な小屋ライフになりました。晩ごはんは、お天気が良かったので外で食べる。Sさん渾身のあさりのパスタ。美味しかったです。リーダーがあまりに多くの食材(行動食)を持っていてびっくりした。梨やらネーブルやらトマトやら(重たいものばかり)沢山お相伴にあずかりました。ご馳走さまでした!
17日(金)2:30起床、4:05出発。長く緊張の一日でした。とにかく必死で、リーダーが撮ってくれているビデオにも全く反応できず・・・。奥穂の山頂に着いたときには正直ホッとしました。当たり前の表現ですが、小屋での乾杯のビールは格別でした。ルートの詳細は今後UP予定のTさんの記録をご覧ください。
18日(土)今日は2パーティに分かれての行動。CL,SL,私の3名は皆、歩いたことのないパノラマコースへ、Sさん,Tさん2名は、前穂未踏のため、奥穂〜前穂〜岳沢ルートへ。4:45穂高岳山荘を出発。快晴、雲ひとつなし。出発が早いせいか、ザイテングラートは誰も歩いていない。途中の岩が出ているところで、雲から出る太陽を眺める。前穂北尾根を右に見、涸沢が見下ろせ、山々に取り囲まれて、気持が引き締まるような瞬間です。何度経験しても素晴らしい時間。涸沢小屋に着くとさすがに人が多かった。涸沢ヒュッテから少し下ったところから右手にパノラマコースに入る。分かれ口に、「パノラマコースは熟達者のみ」の看板を見て、さて、熟達者とはどのようなカテゴリーの人達なのだろうかとその表現に悩む。西穂の稜線でロープを使わずに済んだのに、もしかしたらこのパノラマコースで必要か?!などと考えてしまった。しばらくは樹林帯の道をトラバースぎみに歩く。気持のよい道で、人はあまりいないし(多分、混んでいる時期でも空いているのではと思う)横尾に下るのはキライという人にはお薦めのルートだと思います。屏風のコルを過ぎて徳沢方向に下り始めると、お花畑。規模は大きくないけれど、斜面一面に可憐なお花が咲き乱れ、今まで岩しか見ていなかった目にとっても潤いを与えてもらいました。お花に素晴らしく詳しいNさんに「これ何?」「これ何?」と一つひとつ聞きまくってしまった。Nさんご対応いただきありがとうございました。教えていただいた花は、ヨツバシオガマ、ミヤマトリカブト、ハクサンフウロ、チングルマ、シナノキンバイなどなど沢山。奥又白谷では、美味しい水が喉を潤す。ここから眺める前穂、明神はかっこいいですね。なんだか全然違って見えます。登攀意欲を掻き立てられます(因みに私は全然クライミング出来ませんが)。徳沢に続く林道に着くと、なんだか夢の世界が終ってしまったようで寂しかった。2時間、ひたすら上高地まで歩く。上高地のバスターミナルで、前穂組の2名と合流。前穂組のほうが30分程早く到着していた。タクシーで移動。今年から、お盆シーズンは観光バスが規制になったそうで、そのおかげでタクシーはガラガラ。でもタクシー会社さんは大幅収入減でしょうね。立ち寄り温泉は、新島々先の龍島温泉へ。空いているし小さいながら露天もあるし、何よりお湯質がサラサラしていてとっても気持よい。500円。お薦めの温泉です。帰り道、松本駅前で食事をとる。郷土料理が味わえるお店を探したのだけどなかなか見つからず。最近はそういうお店も少なくなっちゃったのかな。残念です。
3日間、怪我復帰直後で足のおぼつかない私をフォローしてくださった心優しき男性4名に、本当に心から感謝いたします。このルート、もう2度は行きたくないわと穂高岳山荘に着いたときに思ったのですが、こうやって下界に下りちゃうとまた行ってみるような気がします。山ヤって本当に変な生き物だなあ。
10年ほど前奥穂高岳の山頂から見たジャンダルムは、ガスをまとって黒々した姿で存在感を放っていた。それ以来、ジャンダルムを越えての西穂〜奥穂の稜線は私にとって憧れのルートでした。
一般ルーとしては国内最難とも言われることもあって、今までずっと足を踏み出せずにいたところ、kamogさんから山行の募集があり、喜び勇んで参加しました。
8月16日
道の駅「風穴の里」で前夜泊。空を見上げると流れ星も見えました。
前夜の到着が遅かったこともあり、翌日の岩稜歩きに備えて、予定していた焼岳はパス。帝国ホテル前から西穂山荘を目指す。樹林帯で風もないため、蒸し暑く少々バテ気味。なんとか西穂山荘まで到着し、ソフトクリームを食べビールで乾杯!
ロープウエイで手軽に上がってこられるだけあって、ハイカー風の人が多く、中には街からそのまま抜け出たような人も。
夜はそれほど混んでなく、一人布団一枚で快適に眠れた。
8月17日
2時半起床、4時出発。ヘッドランプを付けての行動開始となった。夜明け前にヘッドランプの光を頼りに歩くのは、けっこう好き。これからの道を思うと気合いが入る。
独標〜西穂までは普通の登山道で安心して歩ける。しかし西穂からはいきなり岩場の下降があり、気が抜けない、脆い岩場の連続であった。
足下がスパっと切れ落ちたトラバースで、つかんだホールドがグラッと揺れる。一部には鎖もあるものの、とにかく浮き石が多く、ホールド、スタンスとも信用ができない。
天狗の頭への逆層スラブは、乾いていたせいか、思っていたより登りやすい。(逆コースからの下りでは、雨で濡れていたらかなり難しいであろう。) その後もガレ場の通過が続いて、ついにジャンダルムの頂上にたどり着く。頂上についた時はガスが出て景色は楽しめなかったが、長年来たかった場所であり、これまで歩いてきた道のりを思うと、とても感慨深いものがあった。
しかし本当の核心はこれから。まだまだ気が抜けない。ジャンダルム下のトラバースも高度感があり緊張する。不安定な岩場が続くロバの耳からの下りを抜けると馬の背へ。ここが今回のコースで一番緊張した場面であった。とがったリッジはホールド、スタンスはしっかりとしているものの、足下を見ると2〜300mは切れ落ちている。技術的には何てことはないのだが、もし落ちたら・・・と考えちゃいけないと思うと余計意識してしまう。ガスで視界が悪く高度感が薄れたのと、風がないのが幸いであった。
奥穂高岳山頂にたどり着き、kamogさんと握手を交わし、やっと緊張感から解放される。CLのサポートのなしには絶対にたどり着けなかったと思います。kamogさん、本当にありがとうございました。
穂高岳山荘で夕食後、一人涸沢岳山頂まで散歩に。夕日に染まる大キレット〜槍ヶ岳の稜線を眺めていると、次は大キレット越え!と欲が出てきてしまった。
8月18日
朝日を眺めながら主発。前穂に行ったことのないsibuchinさんと私は吊り尾根〜前穂のコース、他の皆さんは涸沢からパノラマコースへ。
奥穂頂上からは360℃のパノラマを楽しめた。昨日歩いたジャンダルム、西穂稜線を見渡すと、あんなに険しいところをよく越えてきたものだな、と、充実感を感じる。眼下には今回パスした焼岳。あそこもぜひ登ってみたいな。そのうち噴火するってホントなのですかね?
吊り尾根も難ルートと言われているし、以前来た時はもっと怖かった気もするが、昨日の西穂稜線に比べればあまり難しさは感じない。前穂頂上にも無事たどり着けました。
(実は10年ほど前に奥穂に来たときも同じ吊り尾根ルートを取ったのだが、その時は大雨と疲労で前穂直下の紀美小平から、頂上を踏まずに下山してしまった。それがずっと残念で、いつか前穂の頂上に立とうと思っていたのだ。)
頂上からは前穂北尾根を行くパーティを見ることができた。いつかは私も行ってみたいなぁ。
今回、私にはちょっと無理目の難ルートであったが、天気に恵まれ、そしてなにより同行のメンバーのサポートのおかげで歩ききることができました。どうもありがとうございました。
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