冬の赤岳へ ~赤岳登頂雪上技術講習~
- GPS
- 56:00
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 1,431m
- 下り
- 1,435m
天候 | 9日 晴れ 10日 晴れ 11日 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
○美濃戸口〜赤岳鉱泉 よく踏まれ歩きやすい。変なアイスバーンになっているところもなし。 ○赤岳鉱泉〜(文三郎尾根)〜赤岳 これもまたよく踏まれ、アイスバーン等もなく、よく締まり歩きやすい。 絶好のコンディション。 階段も完全になくなっている。 但し、今日以降の降雪でコンディションは変わると思います。 |
写真
感想
山歩きを始めた頃、そう1年前に目標にした「冬の赤岳」。
雪上講習を兼ねたガイド登山に参加し、挑戦しました。
【感想】
正直、「一人でも行けるかな」と思っていた赤岳(一般ルート)。
今回思ったのは『今回の天候なら行けたな』でした。
逆に、今回4人でアンザイレンしたわけだけど、『ロープ結んだ
方が難しい。ペースも違うし、歩幅も違うし、各自が前後の人の
事を考える余裕ないし、これなら一人の方が安全』と正直感じました。
ただ、ガイドさんと接してみて分かったのは「情報量、経験値が
桁外れに違うな」という事。前日の天気予報と朝の風で「○○は
ダメ。☓☓に行こう」という判断力。一人なら『行けるところまで
行ってみよう』と絶対になっていると思う。ん〜違う。
それと、低温・凍傷に対する警戒心。
一部に触れただけなんだろうけど、本当に参考になりました。
「雪上歩行」に関しては、正直知識的に知ってるし、練習する時間が
短いので参考にならない。但し、滑落停止の知識、耐風姿勢の知識、
弱層テスト、雪崩が発生しやすい場所等の知識は勉強になりました。
忘れないようにしっかりレポートに残そうと思います。
恐らく、自分で勉強しながら、一歩一歩負荷を上げて山歩きを
すれば、赤岳には一人でも行けると思います。(天候が良ければ)
でも、絶対に知っておくべき知識を学ぶには、こうした講習会
に参加することが大事と思いました。
アイスキャンディ・・・・。
セットだったんで、とりあえずやってみた・・・・けど、楽しい!
気合で(笑)1本目と2本目はトップ迄辿り着く。しかし、1本目
で腕力を使い過ぎた・・・・。3本目・4本目は途中で腕の力が
なくなり、敢え無く中間地点で敗退。・・・・悔しい。
2本目はサクサク行けたのにぃ(泣)
いつかリベジしたいです!
【スケジュール】
■1日目■
美濃戸口で待ち合わせ。美濃戸の赤岳山荘までガイドさんの車で
行きます。が、私は到着が遅く・・・・寝坊ですね(すみません!)
車を駐車するスペースなく、とりあえず先に行ってもらいます。
私はガイドさんに紹介してもらったペンションの駐車場に車を停め、
徒歩でガイドさん達3人を追います。(堰堤広場で追いつく)
その後赤岳鉱泉へ
午後 雪上訓練
1.アイゼンワーク
“の字で登る 真っ直ぐに降りる 雪上
▲ックスステップで登る 横向きで降りる 雪上
*膝を視点に蹴り込む。疲れたら横向きのステップを
入れる
キックスステップで登る キックステップで降りる アイス
*ダガーポジションで
*踵を落とさない
ぅックスステップで登る キックステップで降りる アイス
*ピックを使って。1,2,3ッ!でピックを刺し
固定させる
ゥロスステップで登る 横向きで降りる アイス雪上
2.滑落停止
‖から滑り始めた時
半身になる。体右の遠目に片手でピックを刺す。で止ま
らない場合はその体勢のまま右脇に両手でピッケルを刺す。
足は上げる。止まらない場合は一度ピッケルを抜き、
ピッケルを刺し直す。
頭からうつ伏せにの状態で滑り始めた時
ピッケルを持った右手を前方に伸ばす。左手でピッケル
を掴みに行く。すると体はピッケルを中心に180度向き
をかえる。足が下に向いたら,粒衢酊篁濟兩をとる。
Fから仰向きの状態で滑り始めた時
右腰に(両手で持った)ピッケルを刺す。するとピッケル
を中心に180度向きをかえる。足が下に向いたら,
滑落停止姿勢をとる。
3.耐風姿勢
・歩行中、突風に対し作る姿勢。
‥个蟷
足を前後に開き(体は右向きに半身)、ピッケルを左足
右方向に刺す。足とピッケルで正三角形を作る。
*左手は雪面ギリギリを持つ
下り時
左足を支点にターンをしながら右足突く(付いた瞬間体は
山側を向く)。と同時にピッケルも刺し足とピッケルで
正三角形を作る。
■2日目■
午前 赤岳登頂
ま、普通に登頂。この日は、風が強かったらしいが、文三郎尾根は
それほど風を感じず。急斜面が続くが、自分にとってはリズムが
掴み易い。また階段がなく雪のステップの間隔が良く歩き易い。
午後 講習
1.弱層テスト
直径70cm、高さ1Mの円柱を作り、それを抱えて滑らし
雪の層の滑りやすさをテスト
2.弱層テスト
スコップ大の四角柱を作る。(後方は掘らない)
出来上がったら後方にスコップをいれ切れ込みを作る。
次にスコップを四角柱の上に乗せ、
1)軽く手で三回叩く
2)手のひらで強めに三回叩く
3)グーで思い切り三回叩く
以上より、より1)に近い条件で雪の層が滑れば雪崩の可能性が
高い。3)で滑らなければ問題がほぼないと考えられる。
3.埋没テスト
雪を体にかけ埋まり、2分間その状態をキープ。体が感じる事を
体験する。
「冷たく、息苦しい」と思った。これは厳しい。
4.ビーコン探索
ビーコンとゾンデ棒を使い、雪に埋め隠したビーコンを探す。
*ビーコンは直線的に信号を出すのではなく、楕円に信号を
出すので、それを考慮に入れ左右方向を変えながら探す。
*向きを変えるときはゆっくりと
*近くになったら雪面方向に向け探す。
0.4mになったら掘る!
■3日目■
午前 アイスキャンディでアイスクライミング講習
面白い!腕力を使う、というか足が使えない。
いつか再チャレンジしたい!
【レイアリング】
■1日目■
美濃戸口 −7℃
赤岳鉱泉 ー10℃
○美濃戸口〜堰堤広場
上半身 モンベル ジオラインMW
TNF V2フーディ
下半身 モンベル ジオラインMW
ナイキ ジャージ
モンベル アルパインパンツ
グローブ モンベル メリノウールインナーグローブ
ファミリーマート 厚手のフリースグローブ
○堰堤広場〜赤岳鉱泉
頭 ニット帽
上半身 モンベル ジオラインMW
TNF V2フーディ
下半身 モンベル ジオラインMW
ナイキ ジャージ
モンベル アルパインパンツ
グローブ モンベル メリノウールインナーグローブ
ファミリーマート 厚手のフリースグローブ
○雪上講習
頭 ニット帽
上半身 モンベル ジオラインMW
TNF V2フーディ
モンベル ダイナアクションパーカー
下半身 モンベル ジオラインMW
ナイキ ジャージ
モンベル アルパインパンツ
グローブ モンベル メリノウールインナーグローブ
ファミリーマート 厚手のフリースグローブ
モンベル オーバーグローブ
■2日目■
行者小屋 ー15℃
○赤岳鉱泉〜稜線
頭 バラクラバ
上半身 モンベル ジオラインMW
TNF V2フーディ
下半身 モンベル ジオラインMW
ナイキ ジャージ
モンベル アルパインパンツ
グローブ モンベル メリノウールインナーグローブ
ファミリーマート 厚手のフリースグローブ
モンベル オーバーグローブ
○稜線〜赤岳山頂
頭 バラクラバ (フードかぶる)
上半身 モンベル ジオラインMW
TNF V2フーディ
モンベル ダイナアクションパーカー
下半身 モンベル ジオラインMW
ナイキ ジャージ
モンベル アルパインパンツ
グローブ モンベル メリノウールインナーグローブ
ファミリーマート 厚手のフリースグローブ
モンベル オーバーグローブ
■3日目■
赤岳鉱泉 ー14℃
○アイスキャンディ
頭 バラクラバ (フードかぶる)
上半身 モンベル ジオラインMW
ユニクロ マイクロフリース
TNF V2フーディ
モンベル ダイナアクションパーカー
下半身 モンベル ジオラインMW
ナイキ ジャージ
モンベル アルパインパンツ
グローブ モンベル メリノウールインナーグローブ
ファミリーマート 厚手のフリースグローブ
モンベル オーバーグローブ
今回の新たなる発見。
私は薄着です、他の人に比べ。
同行者は、赤岳鉱泉〜赤岳山頂まで同じ服装。それも相当中に
着ている。4枚以上?それも厚手のフリースとか。
なので、私のレイアリングは参考になる人は少ないかもしれません。
ただ、私は赤岳に登る前からレイアリングに悩みはなかったです。
今までの積み重ねです。
今回、アイスキャンディでは4レイアにしていますが、これは
「吹雪のスキー場仕様」です。もし、悪天候時に稜線に出る時は
このレイアリングを選択するかもしれません。
また、グローブはトライしました。
出掛けによったファミリーマートで見たフリース。「これって
ソロイスト(ブラックダイアモンドのグローブ)の中の保温
グローブと一緒位の厚みじゃないか?」と思い購入。
赤岳鉱泉まで保温性能が良かったので、赤岳登頂時も使用。
(ザックの中にはソロイストあり)
これが当たり。ピッケル持つ手が冷える事もあったが、持ち替えると
全く問題なし。グローブはまだ「これっ」というレギュラーが決まって
いないが、今後この組み合わせをテストしていきたい。
一つ問題点を上げると「外すのが大変。もう一度し直すのはもっと
大変」というところ。
『稜線上ではグローブは外さない』というセオリーを聞いた事が
あるが、今回ガイドさんから教わったのは、「顔面凍傷対策」は
『素手で顔を触る』事だそうです。ん〜、素手にならないといけない
んだ・・・・。インナーグローブ+システムグローブの方が分がある
かな。でも、テストは続けていこう。
【他(ガイドさんより)】
●山登りの難しさとは?
「傾斜があり、気温が低いこと」
「高度が上がれば空気が薄くなる。この微妙な差を感じないと
いけない。(ちょっと話はそれるけど)雪洞やテントで『何か
空気が薄い』と思ったら酸欠寸前だった・・・・とか、空気の
薄さに敏感にならないといけない」
「気温も一緒。凍傷対策。特に顔は手や足と違って自覚し難い。
顔に雪が付いたらアウト。顔を動かしたりしてその違いに敏感に
ならないといけない」
「そいう意味で2500m以上から山登りは難しくなる。2500m
以下はハイキング、それ以上は登山と僕は思う」
●顔面凍傷
「なるのは頬と鼻。雪が付いたらアウト。直ぐに凍傷になる。
顔を動かしたらい触ったりしながら顔に雪がついていない事を
察知しないといけない」
「顔がやばくなったら『素手で顔を触る』のが一番良い」
先週の硫黄岳に続いて、今週は赤岳に行かれたのですね♪
先週の硫黄岳では、体調があまり良くない中で
少し無理をされてしまったようでしたが・・・
最後にキレイな景色が見れた時には、本当にウレシイものがありますよネ
今週は赤岳に登ってキレイな景色とアイスキャンディ体験もできて
とても楽しそうで充実したヤマでしたね
お互い無理せずにこれからも楽しいヤマ歩きをして行けると良いですネ
kchanさん こんばんは!
2週続けて素晴らしい八ヶ岳を堪能してきました。
ホント、今年はついてます!
私は暫し山はお休みします。
kchanさんの素敵なレコを楽しみにしてます〜。
そして、勉強させて頂きます(^^)
hideheiさん、こんにちは。
先週末は同じ山荘に泊まり、同じ景色を見ていたんですね。
2泊3日で雪訓&アイスクライミングとは、充実してますね〜。
ガイドさんの教えも参考になりますし、hideheiさんの学ぶ姿勢も
すごい!
それにしても、「埋没テスト」までするとはびっくりです。
(そのまま凍りついてしまいそう・・・)
遅ればせながらコメントさせて頂きます。
雪上訓練の貴重なレコ本当にありがとうございます。
何度か読み返して気になった点があります。
3日目の上半身レイアリングにユニクロマイクロフリースがプラスされてますね。気温はマイナス14度と2日
目の気温と変わりませんが、判断された材料が気になります。
それとアイザレンは、自分もどうなの?と思いました。
アイザレンが故に全員道ずれって事ですけども何人も
アイザレンしていて、仮に一番下の人が滑る分には
何とかなりそうですが、先頭にいる方の人が滑ったら
その分の落差を受けるわけだし・・。そもそもザイルを
ちゃんと張った状態で歩かないと落差にもなるしで、
状況によっては、かえって危険な要素の方が多いような
気がしてなりません。
あ・・個別メッセージに書いた方がよい内容でしたかね
。(笑)失礼しました
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