遭難寸前 冬の厳しさ味わう小金沢連嶺縦走
- GPS
- 26:34
- 距離
- 25.3km
- 登り
- 1,836m
- 下り
- 1,980m
コースタイム
10:00 上日川峠 10:10 2:00(CT:2:10)
12:34 石丸峠 12:50 2:24(CT:1:40)
14:54 小金沢山 15:00 2:04(CT:1:20) 途中 食事休憩30分あり
16:07 牛奥ノ雁腹摺山 1:07(CT:0:40)
18:00 黒岳 18:10 1:53(CT:1:10)
19:40 湯ノ沢峠小屋 1:30(CT:0:40) 道迷い 25分あり
天候 | 3/2:快晴 稜線風強し 3/3:快晴後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
7:35 大菩薩峠登山口行(後払い300円) 10:27 やまと天目山温泉(先払い300円) 11:11 甲斐大和駅(高尾行) |
コース状況/ 危険箇所等 |
1)大菩薩登山入口〜上日川峠 雪少ないがアイスバーン多数 アイゼン必須。 2)上日川峠〜石丸峠 圧雪状態であるが悪くない トレースがはっきりとある。 3)石丸峠〜黒岳: 日陰樹林帯は、50cm前後のモナカ状態、樹林帯の多くは下がブッシュかアイスバーンで最悪。 ワカンは、必須 通常の2倍は掛かり体力も消耗。 トレースは、一つ二つあった。 4)黒岳〜湯ノ沢峠小屋 白谷丸から湯ノ沢峠小屋にかけて急勾配アイスバーンのため注意!。南側のザレ場に入り込まない様に注意! 神経使う。 |
写真
感想
冒頭にもあるように、遭難寸前の危うい山行となりました。 この原因は、日没後の無謀とも言って良い下山にあることは間違いありません。
1週間前に計画した、本コースは、3つの問題があり敢え無く断念。 そこで前回の反省を踏まえ
1.雪深くツボ足では困難であったため、ワカンを装備した。
2.時間にゆとりを持たせるために1泊としツェルトも用意した。
3.電子地図として使うiphoneは、ポケットで温めまた、予備バッテリーも大容量のモノにした。
と万を持しての山行のはずが、これまでの中で最も過酷且つ、危険な目に遭遇した。
前回、大菩薩峠から石丸峠へのトレースは全く見つからず、雪も多めであったことから石丸峠までをパスする、上日川峠から石丸峠にルートを変更。
しかしながら、黒岳まで北面、樹林帯では終始、モナカ状の雪で足元を取られまた、ブッシュが多いために通常の2倍程度に時間を要し体力も消耗した。
このため、夕方前に到着予定の避難小屋はおろか、黒岳で18:00の闇夜に包まれる。
何度か、ツェルトビバークしたほうが安全かと考えるも、黒岳から避難小屋へはコースタイム40分と僅か。 更にこれまでの雪も少なくワカンも不要。 また、下り一辺倒のため体力的にも問題ないと甘く考えていた。
そして結果、白谷丸から先で、ルートを外れ30分近い道迷いとなる。
この様な体験をして思ったのが、自分は正しいものと信じ、客観的な判断が極めて出来にくくなることである。
道迷いの始め、いつもの様にiphoneのGPSを使って1/25000地図を見る。 すると正規のルートから若干西側に現在位置を示していた。(本当は東側だった) それを信じ、更に西側に出てブッシュの中に入り込み、大きく開けた所に行く着く。 ヘデンで照らすと何とか行けそうな箇所である。 そのまま行っていたら・・・
そこでもう一度立ち止まって、1/25000地図を見る。 正規のコースは峰に沿っている。 つまり、一番高い箇所でれば、正規のルートに出られることが判明した。
そうして何とか、正規のコースにたどり着いた。 避難小屋に到着したときは本当に安堵し、到着後に飲んだ白湯が、心身ともに温め、こんなにうまいものかと感じた。
実は、行けそうだと思っとルートは、ザレた土砂崩れた箇所であってアリ地獄のような場所、落石も間違いなくありそうな本当に危険な箇所で、今思って見てもぞっとする。
昼間では全く問題ないと感じている場所であっても夜間は全く違うという事であって、それが後、わずかな行程であっても、起きうることが、身に染みて感じた。 夜間の山行は、大きすぎるリスクを伴う。
2日目は、雁ヶ腹摺山−姥子山を経て大月に出る予定であったが、この様なこともあって取り止め。 ただし、昨日の現場検証が必要であると考え、富士山の撮影と合わせ白谷丸まで向かった。
結果から言うと、昼間であれば迷うことは先ず考えにくい箇所であった。
急な下りから若干右側にルートを取るところを真っ直ぐ進みブッシュの隙間にあえて入っている様な箇所であった。 もっとも、白谷丸から湯ノ沢峠までは、かなりの急勾配であり、アイスバーンがベッタリと着いているため昼間でも注意が必要な箇所であることは違いない。
■今回の反省点
・夜行山行の大きすぎるリスク → 早めのビバークの決断が必要
・GPSの過信 → 1/25000地図読みが必要
次回はのんびり春を探しに行こうかと
コメント
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niftymailさん こんばんは☆
先月、大菩薩峠から湯ノ沢峠まで歩いたばかりなので…
と書こうと思いましたら、
前回のniftymailさんのコメントで、私たちのレコを見て行かれたことを先ほど知りました。
私たちが行った時は、先行者あり、快晴無風、山小屋での情報あり、
早朝出発等々好条件が見事に整って、小金沢連嶺を堪能できたと今でも思っています。
本当にラッキーでした。
私は体力・脚力に自信ありませんし、雪山もまだまだです。返って慎重になっているかもしれません。
冷静になって判断できる精神力は流石です。
白谷丸から湯ノ沢峠までの下りが一番難所であったと思います。
ロープは張ってありましたが、地崩れ地はありました。
ここは絶景です!
またぜひ景色堪能しに行ってください
niftymailさん、はじめまして。
「遭難寸前… 小金沢連嶺」の表題を見て
思わず2年前を思い出しました。
まだヤマレコ登録後半年ほどブランクだったので
レコアップしてないのですが、
私もこのコースで大変な思いをしました。
メジャーコースですがこの時期に単独で行くには手ごわい所ですよね。
私の時は、ちょうど大震災の後だったので、全く踏み跡ありませんでした。
少しぐらい踏み跡あるはずだから、日帰りもできるだろうと
なめてかかった天罰でしょうね。
ワカン無しの膝上ツボ足ラッセルで死ぬ思いで小金沢山到達するも、
怖くなり、日没と競争で必死で登山口まで戻りました。
ここは単独縦走の場合は、よっぽど余裕をみないとダメですね。
それにしても、よく湯ノ沢峠までたどり着きましたね。
clioneさん こんばんは
私なんぞにコメントいただき恐縮です。
本当に、今回は大変な思いをしました。
冷静なんてとんでもありません。 僅かに運が良かっただけだと思っております。
小金沢連嶺は、アクセスも比較的良く、展望も素晴らしいにもかかわらず静かなルートでclioneさん同様に非常に魅力的な山域と感じておりました。
clioneさんのページを拝見しても、素晴らしい山域 である事を実感します。
そして、今回の山行も湯ノ沢峠小屋まで誰ひとりとして会わずじまいでした。 多分これまでにかつて無かったと記憶します。
変わって白谷丸は、本当に展望が素晴らしいですよね。 また、季節が良い時期に是非訪れたい場所です。
clioneさんのヤマレコ、今後も楽しみに拝見させていただきます。
お互い気をつけて素晴らしい山ライフを満喫しましょう。
yamaheroさんはじめまして。
本当に冬の小金沢連嶺は、手ごわいです。 それにしても未トレース膝上ツボ足ラッセルとはヽ〔゚Д゚〕丿スゴイですね。
今回トレースはあるものの、表面が固いため、一度踏み込むと、ワカンを抜くとき重く抵抗があって本当に大変でした。
実際は、積雪山行の経験不足でしたので、後半では、踏み抜いた後、そのまま前に引き上げるのでは無く、足を後ろ側スライドさせながら持ち上げることで、大分楽に歩けることが分かりました。
レコにもありますが、1/25000地図は、大事ですね。
山と高原地図の1/50000だけでは多分戻れ無かったでしょう。 考えてみれば、南北、東西、標高とも2倍ですので1/50000との情報量は、8倍は違います。
今回の経験を糧に精進したいと思います。
コメントありがとうございました。
niftymailさん初めまして
この辺りは雪が多いですね。
私も昨年歩いた時に予想以上に時間がかかり焦りました。
特に川胡桃沢の頭の北面に膝丈以上の積雪があり苦労しました。
写真32のトレースの先のケルンがあるピークは休憩場所には最適ですが視界が悪い時に迷い込むと確かにこわいですね
私の記録を度々 見てくださってるようでどうもありがとうございます。
vgmtさん初めまして。
同一時期のvgmtさんのページを拝見し同一ルートを考えていました。
そうそう川胡桃沢ノ頭の北面は、最も雪が深くまた、勾配があるため、一歩上がってもそのまま滑って、ほとんど前に進まない状況がありました。
感覚的に、三歩前に出ても二歩下がる状況。 無理して大股で踏み込まないと進んで行きませんでしたよ。
いや今思っても、手ごわいルートでした。
今度は、無積雪時期に訪れてゆっくりと歩きたい場所です。
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