青い空!快晴の赤岳登頂(最高の八ヶ岳デビュー&イモトも!)
- GPS
- 32:10
- 距離
- 17.8km
- 登り
- 1,437m
- 下り
- 1,445m
コースタイム
・八ヶ岳山荘出発9:30〜美濃戸山荘10:40〜(北沢コース)〜赤岳鉱泉13:10〜行者小屋到着14:20
(登り:4時間50分) ・行者小屋にてテント泊
3/9(登り:赤岳山頂まで)
・行者小屋出発7:00〜赤岳山頂登頂10:00(登り:約3時間) *頂上休憩:約30分
(下り:行者小屋まで)
・赤岳山頂出発:10:30〜行者小屋戻り11:50(下り:1時間20分)
*この後、テントにて昼食&昼寝で約2時間過ごす。
3/9(下り:八ヶ岳山荘駐車場まで)
・行者小屋出発14:20〜(北沢コース)〜赤岳鉱泉14:50〜美濃戸山荘16:20〜八ヶ岳山荘到着17:40
(下り:3時間20分)・美濃戸山荘にて休憩&アイゼン外し30分含む
天候 | 3/8、曇りのち夜間降雪 3/9、快晴(上部強風) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(3/8金曜日の9時時点で駐車場ガラガラでした) |
コース状況/ 危険箇所等 |
・八ヶ岳山荘駐車場(美濃戸口)は、3/8(金)9:00時点で十分空きがありました。 ・美濃戸山荘までの林道は、3/8時点ではアイスバーン&大きな轍で、普通乗用車では、 スタッドレス&チェーンでも厳しいと思います。 (滑りが防止出来ても、あの轍の幅と高さが普通乗用車の車高では厳しいと思います) ・翌、3/9(土)も気温が上がり、アイスバーンはかなり融けましたが、相変わらず 轍の高さと幅がかなり残っていますので、まだまだ普通車では当分の間は無理かと思います (写真の方でもご確認下さい) ・美濃戸山荘〜赤岳鉱泉(北沢コース)は、完全なトレース有りで問題ありません(3/9はシャバシャバです) ・赤岳鉱泉は見た目雪没も、バリバリで営業中でした。(チップ制トイレも有り) ・赤岳鉱泉〜行者小屋間は、一部急登があるものの、雪質も良く特に問題ありません。 (途中、完全なトレースが左右に分かれている分岐が出て来ますが、右の方が まともな方です。結局、上の峠で合流しますが、左は結構な急斜との事です) ・行者小屋は雪没、冬季閉鎖中ですが、小屋番の人が2人ほどいました。 テン泊の受付もして頂き(\1,000/1泊)その料金でトイレの使用と飲料水も分けてもらいました。 (但し、非営業状態なので、水は小屋番の人が居た時のみ分けてもらえる状況でした。 やはり必要分は持参する方が確実です。もしくは融雪で水作りなど) ・3/8(金)時点で行者小屋のテン場はガラガラでした。 気温は夜でも-2℃程度でしたが、それでも夜半過ぎくらいから降雪がありました(20cmほど) ・3/9(土)は朝でも-2℃前後、7時出発の時点で赤岳までの登山道はトレースが有り、 文三郎尾根の急斜面は前夜の新雪の為か、所々下地の固い面へのアイゼンのかかりが悪い箇所ありました。 一部、3〜4mの直登箇所が有り、そこはキックステップでステップ造りと、 ピッケル打ち込みにて、三点支持を取りながら何とか登り切りました。 ですが、全般的には慎重に時間をかけて少しずつ進めば問題ないと思います。 ・中岳分岐〜キレット分岐間は、岩場のトラバース路も踏み面及び、鎖もありましたので、 ここも慎重に少しずつ進めば問題無いかと思います。 (但し、ここから先は強風が吹きつけてきました) ・キレット分岐〜赤岳山頂間の岩場急斜面は、ステップがそこそこ出来ていて、新雪も吹き飛ばされていたので アイゼンも効き、又、鎖も出ていたので、ピッケルワークを活用しながら、 ここも慎重に一歩一歩進めば問題ありませんでした。 (超急登なので、私の様な素人は危険や恐怖以前の問題として、体力的に息が持ちませんので、 一歩一歩進まざるを得ませんでした) ・ようやく辿り着いた赤岳山頂は、快晴の大パノラマ、大感動です。そして冷たい強風でしたが、 立っていられないほどではなかったので、この時期の風としては、まだ良かった方ではないかと思います。 (撮影も出来ましたし、私はフェイスマスクやゴーグルまでは着けず顔出しで何とか大丈夫でした) ・山頂からの下山(10時半頃)は、日差しがきつく、中岳分岐から下の文三郎尾根は、 若干ですが雪が緩んでいました(とは言っても、多少緩い程度です) ・行者小屋戻り(3/9土曜日、12時頃)でテン場はまだまだスペース有りました。 ・北沢コース下山(3/9、14時〜16時頃)で雪はかなりシャバシャバです。 (これからの朝方は、登山道がカチコチに凍っていると思われます) |
写真
感想
最高の八ヶ岳デビュー! 快晴の赤岳登頂(行者小屋テント泊、1泊2日)
私のテン泊山行も今回で3回目、1回目は1月の上高地でお試しテン泊、2回目は2月の鳳凰山・南御室小屋にて
-13℃の中、テント内で一夜を過ごし、翌日は強風と白峰三山ガスで眺望無しの為、ピークハントせずに下山と、
一応、段階的には、テン泊山行の荷揚げレベルを徐々にではありますが、上げて来ていましたが、
それにしても、ここのところピークハントしていない、頂上に立っていない・・・という事があって、
山登りなんだから、やはり頂に立たないと・・・というのが心のどこかに引っ掛かっていました。
そこで、今回は勤続20年の特別休暇(5日間)を活用し、まだ行った事のない、
八ヶ岳エリアのデビューと、八ヶ岳の主峰である赤岳登頂を目指す事と致しました。
初めての八ヶ岳エリアですが、そこは人気の八ヶ岳です。冬季でも人が多く、山小屋・設備も整っているし、
人が多いという事はトレースもある!
とにかく初めて行くルートは、私の登山レベルの場合、登山道又はトレースが無いと話になりません。
その点、この八ヶ岳エリアは天気さえ良い日を選べば、トレースもありますし、北沢コースを通れば
山小屋も営業中ですので、それなりに安心して歩く事が出来ます。
(特に夏場などは、逆にこの人の多さが嫌で今まで一度も来なかった訳です)
八ヶ岳山荘駐車場より、いざ登り始めると1時間ほどで赤岳山荘と美濃戸山荘に着きます。
こちらも普通に営業中でトイレも水もあります。驚いたのは、美濃戸山荘でトイレをお借りしたら、
何と、水洗式です。紙もありますし、洗面台に手洗い石鹸まで。
山荘でこのような綺麗なトイレに出くわすとは・・・しかも冬季です。
やはりこの辺からも人気の高さが窺える瞬間でした。
そして美濃戸から北沢コースを行きます。こちらは、まだ途中まで林道(一般車は通行止)で、
途中、幾つかのショートカットがありながら、しばらく行くと本当の登山道のみになります。
私は初めてなので、道が特に明瞭で途中に赤岳鉱泉のある北沢を選びました。
そして、赤岳鉱泉に着くと有名なアイスキャンディーの登場です。
アイスクライミング用の巨大氷柱ですが、見た目は青白く非常にきれいな感じです。
今日は登っている人はいませんでしたが、下山日の土曜日は凄い人だかりでした。
やっぱり八ヶ岳、ここでも人気の一端を目の当たりにしました。
もちろん、赤岳鉱泉自体も営業中ですので、最悪水不足等になった時などは、ここで仕入れようと思っていました。
赤岳鉱泉を出て行者小屋までの登りは、一部急登もありましたが、トレースがしっかりしているので問題ありません。
1箇所、完全なトレースが二又に分かれているところがありますが、これは右へ行った方がまともな道です。
結局、この峠の頂上で合流はしますが、左は超急登との事ですので、ご注意ください。
(ちなみに、上からはこの超急登トレースへは入れないようにロープで仕切られています。下は仕切りがありません)
そして行者小屋に到着です。(八ヶ岳山荘駐車場からここまで4時間50分)
前回の鳳凰山・南御室小屋までの7時間超に比べれば、今回は全然楽でした。
又、鳳凰の場合、アップ・ダウンもありましたが、こちらはほぼ登りのみでしたので、
その点からも今回の方が負担が少なかったように思えます。
そして幕営開始です。さすがに行者小屋は冬季閉鎖中でしたが、やはりここでもトイレは
綺麗で、紙もある状態で利用出来ます。ここへ来てもやっぱり人気の八ヶ岳といった感じですね。
幕営も終わり小屋にテン泊の申し込みに行くと、中には小屋番の人が2人ほどいました。
テン泊の受付はしてくれましたが、あくまでも営業はしていないとの事です。
受付を済ませると、飲料水を分けて頂けました。もちろん、必要分は持参して来ましたが、
まさか水を補給できるとは・・・といった感じです。小屋番の人曰く、自分達が居る時だけなので、
明日の朝など、いつでも分けられるかどうかは判らないと言っていました。
やはり、水は必要分を持参する事が基本ですね。
そして、日も暮れて来ましたので夕食の準備です。
今回からは、バーナーを購入しましたので、暖かいものを食す事が出来るんです。
前回までの2回のテン泊は、その道具・用具の多さに精一杯で食事道具の余裕までありませんでした。
しかし、それなりに慣れて来ましたので、今回からは自炊出来る事になりました。
お湯を沸かして、暖かいご飯を食べます。いゃ〜やっぱり山ではこうでなくちゃ・・・
と、いった感じですね。暖かい飲み物(コーヒー)なども最高です。
(皆さんからすれば、当たり前の事なのでしょうが、私は今回ようやくこの状態にまでなったところです・・・)
お腹も一杯になったところで横になりますが、それにしても、もう日が暮れるというのに、
まだ気温の方がプラス2℃前後です。(2/23の南御室小屋は-13℃でした)
こんな山中でも春の到来が近づいて来ていると感じる瞬間でした。
しかし、暖かいとは言うものの、夜中にトイレで目が覚めた時に雪の音が・・・
外に出てみると、やはり雪が降っていました。まさかの降雪です。
夜の10時頃で−2℃程度です。それでも雪が降っています。
想定外の雪に明日はまさかのラッセルか?などと思いながらトイレを済ませて眠りにつきました。
翌朝(3/9)、早速雪の状態を確認する為、外に出てみると、約20cm位の降雪がありました。
これならラッセル無しで大丈夫そうだ・・・一安心して朝食にします。
それよりも何より、本日の空は予報通り快晴! 速攻で食事を済ませ、出発準備です。
何しろ降雪云々よりも私の場合、ルート自体が初めてなので、「文三郎尾根」なんて言われても、
今一つよく判らないのが正直なところです。
しかしながらそこは人気の八ヶ岳です。周りに同じルート・目的で向われる方が何人もいましたので、
その方達の後をトボトボと進んで行きました。
(それでも私のペースは遅いので、引き離され、更に後ろから来た方にも抜かれていきます)
ですが、こうして周り(前後)に人が居るというのは、ルートミスも防げますし、
特に私の場合は道間違いがあるので、このような状態だとホントに安心して歩く事が出来ます。
皆さまと、そして人気のある八ヶ岳に感謝感謝です。
そして、肝心の文三郎尾根はと言うと、これまたとんでもない急登で、短い距離で標高を約550mも
引き上げるのですから覚悟はしていましたが、かなりの急登です。
私のレベルではまず息が続かず、少し進んでは立ち止りの繰り返しです。
それでも一歩ずつ「えっちら、おっちら」歩を進めて行けばそれなりに登れるものです。焦る必要は全くありません。
雪面の状態は、昨晩の降雪が元々あった固い下地の上に乗っていますので、アイゼンの喰いつきが今一つの
箇所もありましたが、総じて言えば特に難しい斜面状態ではなかったと思います。
固い下地はアイゼンが刺さらないほど固くはなかったので、あの雪が無ければもっと歩き易かったと思います。
(チェーン・ハシゴ等の状況は写真でもあります)
何とか中岳との分岐まで辿り着き、稜線上に出てみると、何と反対側に権現岳がドーンと出て来ました。
この辺から本日の大パノラマの始まりです。
さらにその後方には私の大好きな南ア・北部の山々も見えています。
それにしても今日はどこを見渡しても最高の眺望で、この稜線上からの絶景は、
ここまでの文三郎尾根の苦労を一気に吹き飛ばすものでした。
ここから先はさすがに冷たい強風が吹き付け始め、少し休んでいると体が冷えてきます。
ですが、この時期の赤岳稜線にしては、それほどの強風でもないのかな、とも思えました。
(私自身、大した山での経験値はありませんが・・・)
そして、岩壁をトラバース気味に横移動して行くと、キレット分岐です。
ここから山頂へ向かってほぼ真っ直ぐに岩場を登って行きます。
ですがここも、鎖は出ているし、雪でステップもある程度は出来ていましたので、
何とか登る事が出来ました。後は、この急登での私自身の息切れのみが脚を引っ張っています・・・
そして、竜頭峰の分岐へ上がると、もう目の前に山頂です。
最後に山頂への一岩を登り終えて、ようやく念願の山頂到着です。
行者小屋から文三郎尾根経由でここまで私の脚で3時間かかりました。
一応、夏の標準コースタイムは2時間弱ですので、今回の積雪期条件と私の実力を考え、
最大で倍の4時間の工程を考えて登りました。
それからすると、苦しいながらも何とか3時間で登り終えた事は、私自身良い自信になりました。
他の方はもっと余裕で行かれると思いますが、現時点での私の力量はこんなものです。
やはりまだ完全な雪山ですので、私のような経験の浅い者はこのくらい(コースタイムの倍以上)の
時間をみて行かないと無理かと思います。
それと、私の基本は「無理と思ったら、今来た道をさっさと引き返す」やはりこれだと思います。
赤岳山頂では、頂上で知り合った方に記念写真を撮って頂きました。
雪山登頂の達成感と、これ以上無いくらいの快晴での絶景に感無量で言葉もありません。
この青い空に周囲の山々の絶景を見ていると、「この地球に生まれて本当に良かった!」
そして、日本に生まれて、この快晴の赤岳に登らせて頂けた事に感謝感謝の気持ちで一杯です。
そして、北峰へ移動し、こちらからの絶景(北ア、大キレットや穂高、乗鞍、御嶽山など)も
これでもかと十分堪能し、お腹一杯になったところで下山の途に着きました。
(赤岳山頂〜文三郎尾根〜行者小屋まで、下り:1時間20分)
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する