朝から晩まで八ヶ岳(バリエーション天狗尾根/真教寺尾根)
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 16.2km
- 登り
- 1,522m
- 下り
- 1,514m
コースタイム
3月24日 5:00天狗尾根-主稜線-13:20真教寺尾根13:30-19:50美し森
天候 | 2日とも晴れ、風速10m程度 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
24日 20:30美し森ー(途中入浴、食事)ー25日1:00市川自宅(渋滞なし) |
コース状況/ 危険箇所等 |
■美し森〜出合小屋〜幕営地 ・出合小屋までは残雪あり。沢は溶けており徒渉あり。岩が凍って滑りやすい箇所も多々あり十分に注意して進む必要があった。 ・出合小屋よりスノーシュー or ワカンで赤岳沢を遡行していく。左手側に赤テープがたくさんついている箇所がでて来たら取り付き。よく注意していないと見逃しそうです。 ・取り付きよりアイゼン、ピッケル。尾根筋に出るまではかなりの傾斜。また、ここ一ヶ月ぐらいだれも入山していないのでは?と思うような状態でした。ラッセルというより踏み抜き地獄となっておりトップを交代しながら登りました。 ・幕営地は標高2300m程度。この先にも数カ所幕営適地はありました。 ■幕営地〜カニのはさみ〜大天狗 ・第1、2岩峰、大天狗はロープFIXで通過。第2岩峰は多少のアイスバーンはあったが、その他は岩が出ていて夏道でした。岩がもろく落石も多少ありました。 ・第1岩峰は数m程度。右側から取りつき登りました。 ・第2岩峰は数10m程度。道は左側に続いてそうにみえたが岩壁で進めないようになっています。右手側から水平に岩場を移動して、草つきのルンゼを直登します。 ・大天狗は右側から巻く。中間支点2か所と登り切った先にも2箇所支点あり。(残置スリングが懸かるピトン はぐらついている。すぐ上のピトンは使えた。kai) ・大天狗を抜け先はアンザイレンで稜線歩き。ペンキマークもあり道は明瞭。 ■真教寺尾根 ・10名近く歩いているのを見ました。鎖もほぼ出ており、トレースは明瞭でしたが、午後ともなると雪が緩み踏み抜き多発。心身ともに疲労困憊の体にはかなり響きました。。。 ・広い防火林に出た後は右側を歩いていくと、羽衣池につながる道を見つけやすいです。 |
写真
感想
長い山行でした。
1日目 6時〜16時半、2日目 5時〜20時
2日間で25時間も歩いてしまった。大きな休憩もなく…。
また失敗が有りました。反省してます。
1日目:渡渉で渡り初めたところで雪が崩れて膝下までドボン
幸いに靴下は履いたまま乾く程度の濡れ具合だったので大事には至らず
また、天狗尾根の急登は踏み抜き地獄でかなり苦労しました。
2日目:腐った雪のトラバースで転倒!
踏み抜き跡に足を踏み入れましたが、更に深く掘られてバランスを崩してしまいました。
膝まで埋まった片足がストッパーとなり滑落はしませんでしたが、割と急な斜面だったのであわや遭難事故という場面でした。そのうえ荷物が重く仰向けになってしまっており、自力で立ち直れず…ロープで皆さんに引っ張り上げてもらいました。
命拾いです。どうもありがとうございました。
最後の帰りはへろへろでした。
筋肉痛、足のまめ、肩痛、が残り、ボロボロながら生きております。
次回に向けて猛省しています…。
積雪期天狗尾根は厳しかった。技術的というより、そうとうな体力と忍耐力が必要です。
取り付きまでの地獄谷ですが、残雪が豊富なうえに流れもしっかりあり徒渉がはんぱなくあります。靴を脱ぐことはありませんでしたが、濡れた岩は氷っていて滑るし、雪の為に岸と流れの境がわからず、kots氏は乗った雪が崩れ、膝下まで水没しました。赤岳沢に入っても水流 はあり、部分的に埋まっていて慎重にルートをとって行きました。トレースも薄く、赤岳沢に至っては、全く人が入った気配が無く、尾根の取り付き地点に数枚の赤布を見るのみでした。
取り付きから天狗尾根の稜線までが本日の核心部でしょうか?ことごとく踏み抜き、股から股下までもぐります。S女子が交代で登ったと書いていますが、私からS女子に代わっただけで、セカンドになったスーさんは、全くS女子について行けず、交代するどころかどんどん離されていく始末でして、最後に私がS女子と交代しただけです。
尾根に出てからは幾分、雪も少なく、それほど苦労もなくビバークサイトに着きました。まだ、12:30ほどでしたので、本日中に天狗尾根を通過することも考えましたが、時間の問題より、皆さんの体力が問題でして、ここにテントを張ることにしました。5,6張りはいけそうな平坦地です。テントを張り終えた後、明日のトレースを付ける為と岩壁の偵察に向かいました。
ここから、カニのハサミまでは樹林の中の急斜面になります。さらに、踏み抜き地獄が始まりました、S女子は股下まで踏み抜き、自力脱出が出来なくなり、そばにいたすーさんが手で雪を掘り救助しました。2,30分かかったでしょうか?
カニのハサミは難なくクリアしたものの、次の壁でてこずり時間切れの為、テントサイトに戻りました。
翌朝は暗いうちから歩き始め、岩稜帯に出てからはロープを使い慎重に登りました。大天狗手前で2パーティーが追い付いてきたので、先行してもらいました。ちっと大人数ですし、クライミングは私を含め初心者ばかりでして遠慮しました。結局、待ち時間も含め大天狗を越えるのに3時間もかかりました。
大天狗を越えてからは簡単に主稜線に出て、真教寺尾根分岐まで登りました。分岐には赤岳まで15分と言う標識があり、赤岳山頂まで行きたかったのですが、時間が厳しい。残念でしたが山頂は諦めすぐに下山を開始しました。
真教寺尾根も森林限界を越えた上部に雪は少なく、鎖もほとんど使えました。問題は樹林帯に入ってからでした。トレースはあるも、踏み抜くことおびただしい。また、疲れと重荷の為スピードは上がらず、美し森に着いたのは真っ暗な午後8時になってしまいました。
今回はとにかく疲れた。下山は全員へろへろ、ぼろぼろでした。それだけに全力を出し切った感があり、大変充実した山行となりました。
昨年夏場に来ていて今回2回目の天狗尾根ですがまた思い出になる山になりました。
最も苦労したのが雪の踏み抜きで進むのに難儀しました。
天狗尾根は岩壁を登る醍醐味もあり魅力ある山でありまた挑戦したいしたいです。
朝から晩までのタイトル通り私自身最長の行動時間になりました。
今回も20kの荷物を背負いながら男性陣以上の体力を持つS女子には感服いたしました。
八ケ岳バリエーション、天狗尾根。
奥穂〜ジャンダルム〜西穂よりはるかに難しかったです。
重い荷物を持っていると恐怖が増して岩壁を越えられません。。。本能で「無理」と思ってしまうのか、2箇所ほどどうにも次の一歩が出せませんでした。
この尾根をロープなしで行くのは絶対に嫌だと思いました。
しかしながら20kgを担いでこのルートを歩くことができたのは本当にいい経験でした。
足をひっぱりながらも真剣に楽しむことができ、充実した2日間でした。
大天狗、もろい岩で足場もホールドも小さくて超怖い!
コメント
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あまりに凄すぎてコメント入れるのも躊躇っちゃいますが、特に2日目の行動時間が
踏み抜き地獄は考えただけでげっそりしますが、
本当に皆さん凄いです!!
出合小屋、想像していたより綺麗かも。
ハードなバリエーションルート踏破、お疲れ様でした!
皆さん、お疲れさまでした。
初日は偵察もあるのでともかく、2日目は随分とロングになってしまいましたね。
赤岳のピークには時間切れで届かなかったようですが、
充実感と達成感は十分実感できたのではと思います。
kaito隊長のもと皆さん着々と腕を上げられているようで私は焦ってしまいます。
suさんの43枚目の写真、カッコいいですよ〜!
本当は参加させていただきたかったのですが、
こちらの会の定例山行と重なっていたので諦めました。
また機会があれば参加させて下さい。
みなさん、こんばんは。
私も21日〜22日で予定していたのですが、何となく
気乗りせず直前で回避しました。
それにしても踏み抜きが酷いですね。
レコを見る限り回避して正解だったような気がします。
下降は真教寺を利用されていますね。
ツルネ東稜は考慮されなかったのでしょうか。
確かにキレットへ下ってから登り返すので大変ではありますが・・・。
時間的に厳しかったでしょうか。
無雪期はロープなしの日帰り可能なこのルートも
積雪期は厳しそうですね。
4月中旬に予定しているのですが。
レコを見ると迷ってしまいます。
今回は体力の限界を感じました。膝痛、坐骨神経痛が悪化、一週間たった今も、まともに歩くことができません。年齢的に厳しくなってきました。
皆さん、身体をいたわって登ってきださい。若い頃、下山は重荷だろうが走って下っていた。そのツケが今まわってきてます。
noboさんの方が、かなりシビアな山をやっているので誘いずらく感じてますが?
帰りツルネ東稜も考えましたが、雪の状態を考えると入山者が多い慎教寺の方がトレースもあり楽だと考えました。ただ、積雪がある場合ロープがないと難しいです。今回は鎖が使えたので大丈夫でしたが、まだ雪の降る時もあると思います。懸垂下降になると思います。最低40メートルは必要かと?
「朝から晩まで八ヶ岳」
ガッツリだったんだろうな〜というのがバシっと伝わり興味をそそりますね。sさん命名でしょうか?
天狗尾根、名前は聞いたことがありましたが難しいんだろうなという抽象的なイメージしかありませんでした。
厳しいイメージが先行して、みなさんが正月明けに行かれた真教寺/県界のような厳冬期の様相を思い浮かべながら拝見しはじめると、アレアレ、雪がない。
そりゃそうですね、どこも等しく進みの早い春ですよね(笑)
おかげでまた違ったハードさがあったようで…
皆さん本当にお疲れ様でした。
お体いたわってくださいね。
一方でsさんの健脚はそんじゃそこらのものではないと改めて知るところとなりました!見上げるばかりです。
> Penさん
2日の帰り道は防火林のところで力尽きました
もうだいぶ下ってきたのに、霧の広がる薄暗い防火林がこれまたまっすぐどーんと広がっていて(はっきりいって怖い風景です
さらに入ってすぐに膝まで踏み抜きまして、さすがに「もういやだー」と言いながら力なく横にぽきっと倒れてみたら、ザックが重くて今度は立ち上がれなくなりました。残念
あ、出合小屋は意外ときれいでしたよ。
たまに清掃も入るみたいです
> noboさん
suさんの43枚目、背景にちょうど雲海がきれいにでていて・・・まさに冒険者!という雰囲気でした。
光の加減が難しく、Focusの仕方によっては手前のsuさんが真っ暗になってしまったり。
何枚も撮ってます
天狗尾根、ツルネ東稜は夏の軽装備のときに、ちゃんと自力で通ってみたいと思います。岩がもろそうなので行くときによって状況かわってそうで怖いですが。。
> siriusさん
踏み抜き地獄は集中力と根性で乗り切ってしまった感がありますが、渡渉+岩の氷、これは怖いですね
すっかり暖かくなったなぁ
天狗尾根取りつき〜尾根まの踏み抜き地獄。ドカ雪がなければトレースの手がかりは残る気がします。
我々のほかに3パーティほどいましたが、みなさんツルネ東稜から降りられてましたよ。
個人的には、長くても凍結渡渉がなく利用者の多い真教寺で正解だったなと思ってます。
下山後の美し森の駐車場では、途中であった天狗尾根→ツルネ東稜のパーティにお会いしました。あまり時間は変わらなかったのかな。。。
ソロだともう少しテンポよく早く下れるんだろうなと思います。パーティだと私みたいに足をひっぱる分のカバーもあるのでやっぱり時間かかります
> yokowvさん
タイトル、、、もはやそのまま表現してみました。
20時までというのは、さすがにどうかと思います
雪はもうないですねー。赤岳はすっかり岩山になってました。
権現のほうはまだ白いみたい。木々の新芽も出始めていて、今年もツクモグサ楽しみだなぁと思いながら歩いてました。
歩きすぎで疲れたのもあるんですが、軽量化の考慮がいろいろ足りないなぁと痛感です。岩山越えてく時こそ、ちゃんと考えなきゃいけないのに、どうしてスノーシュー担いでいったのやら
すみません
仕事忙しくてなかなかレコイン出来なかった上、山行内容が読むだけでもハンパないハードな感じでコメ時間かかってしまいました(^_^;)
ヤマレコは大人になってから独学で山を始めた人が多く集うサイトだからか、こういうバリエーション?アルパインスタイル?(言葉違うかも。間違って使ってるかも(^_^;))の報告はめずらしいような印象があります。
が、皆様の山行は本当にガッツリ系ですね
山岳部とか山岳会の山行報告みたいです
うちには体力とか技術とか恐怖とか、いろんな意味で絶対むーりー
yokowvさん、雪が無くがっかりした感はありましたが、岩に雪とか氷が付いていたら、かなりやばいと思いました。先行パーティーはアイゼン、ピッケルで登っていましたが我々はアイゼンを外し、手袋もとり素手でもやっと登ったと言う感じでして。誰も見ていないからいいけど、皆んな岩にしがみついて、ハーハー言って登りました。
SOULdCATさん、いつぞやはどうもお騒がせしました。最近、事故報告的なものをレコに載せました。救助されるまでの状況を詳しく書いてます。暇な時、見てください。
久々に山でげっそりし、心が折れた下山でした。
雲海はすごくきれいだったんだけどなぁ…
天狗尾根を思い出すと、ひとりで山にいく気力もでません(笑)
今週末は天気は微妙な気がしますが、また八ヶ岳です。
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