死の修行?鈴鹿セブンマウンテン×6/7 24時間縦走&リターン
- GPS
- 23:58
- 距離
- 68.5km
- 登り
- 4,323m
- 下り
- 4,338m
コースタイム
5/2 14:20宮妻峡キャンプ場=(車)=15:05大貝戸登山口-16:44藤原岳16:49-19:48竜ヶ岳19:54-23:42釈迦ヶ岳23:50-5/3 4:55御在所岳4:57-6:40鎌ヶ岳6:45-10:42入道ヶ岳11:00-12:29宮妻峡キャンプ場12:39=(自転車)=15:03大貝戸登山口
天候 | 5/2 晴れ(強風で寒かった) 5/3 快晴(そこそこ強風) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
車は大貝戸登山口の駐車場。15時くらいなら大半は帰られています。 5/3の宮妻峡キャンプ場は完全に満車でした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・大貝戸〜藤原岳 : 平和です ・藤原岳〜孫太尾根分岐 : 滑りやすく細いトラバース道、崩落部の巻きなど整備が行き届いておらず、注意が必要。夜間登山は危険。 ・孫太尾根分岐〜竜ヶ岳 : 特に問題なし ・竜ヶ岳〜釈迦ヶ岳 : 長いだけ、特に問題なし ・釈迦ヶ岳〜御在所岳 : 特に問題なし ・御在所岳〜武平峠 : ザレ場に注意以外は特に問題なし ・武平峠〜鎌ヶ岳 : 山頂へは巻き道があるのでそちらを使いましょう ・鎌ヶ岳〜水沢峠 : イメージほど難しくはない ・水沢峠〜入道ヶ岳 : 入道近くのアップダウンの多さとザレ、ロープ場、痩せ尾根など今回の中で一番いやらしい。 ・入道ヶ岳〜宮妻峡 : 少々急だが、問題なし |
写真
感想
腰より下がボロボロになって帰還しました。
ここ最近のロングな山スキーで過剰な自信をつけ、この鈴鹿セブンマウンテンワンデイ(24時間以内)縦走にチャレンジしてしまいました。結果は余分な雨乞岳に寄ることができなかったのですが、御在所岳以降は傷んだ足でペースがた落ちにもかかわらずシックスマウンテン24時間で登山口まで自力で戻ることができました。
実はつい最近、所属山岳会に属するへべれけ女史が一般人を連れて2泊3日でこのコースを制覇した直後でした。テント担いでだと、1泊2日ではハードすぎて不可、2泊3日がいいところでしょう。
それに引き換え、24時間以内とは何だ?と思われるかも知れませんが、テントを担ぐと重くなるので全体的にペースが落ちる。では寝ないで夜通し歩くのが一番効率的ではないかということで寝ずの陣とした訳です。
縦走なので、出発点の登山口に戻るには、2台の車があるのがベストです。でもこんなプランに乗っかる人はまず見つからないので、宮妻峡からバスと三岐鉄道で移動するか、リッチにタクシー(多分15,000円くらい)か、私のように自転車かです。
バスだと最終が16:20くらいでプレッシャーになりますが、自転車だと24時間走れますから、体力さえあればOKです。ただ距離は30km弱の3時間コースとなりますが…。
で、無謀な私は自転車にして、5/2の午後から会社を休んで車の中でお昼を食べながら宮妻峡に向かいしました。一応平日なので比較的空いています。登山を終えた方々が荷物の整理をされていました。まずはここに自転車をデポし、また車で大貝戸登山口に向かいます。
車で45分、大貝戸の駐車場はガラガラになってました。もうこの時間なので大半帰られているのでしょう。支度を済ませ、こんな時間から登山道に入ります。下山される方の奇異の目が痛いです。時々会話をして、入道まで寝ずに歩くといってちょっと驚いてもらいました。
16時前にもなると、誰も下山される人は見かけなくなりました。藤原山荘では今夜泊まるという2名の方がまったりされてました。うらやましい限りです。
この日は強風で、しかもよく冷え込んでとても寒いです。防寒用のフリースと雨具、ヘルメットの防寒パッド、タオルをヘルメットに挟んで顔に巻いて可能な限りの防寒対策をしてちょうどいいくらいでした。
まずは藤原岳の山頂。でも全体の1/7なので達成感はありません。これからだんだん暗くなっていく中で、独特の雰囲気の鈴鹿を歩けるものなのか、そっちの不安のほうが先立ちます。
だいだい18:30くらいには日が沈むので、木の茂っているところではすでにかなり暗くなります。ヘッデンは最初からヘルメットに装着しているので、暗くなれば電源を入れるだけです。
治田峠を過ぎてしばらくすると辺りは暗闇になりました。幸いこの辺りは歩くのに難しいところではありませんが、テープや踏み跡の確認には昼間以上によくチェックする必要があります。
今回はロングな縦走なので、心拍計を使ってできるだけ150までになるようにゆっくりとした登りにしました。いつものペースがいかに心拍数を上げているか(170くらいか?)が分かります。
竜ヶ岳に着いたのが19:50と、もう完全に暗闇で、四日市の夜景だけが妙にきれいです。単独の夜間登山なので無線機をラジオにしてFM放送を聴きながら歩きます。
そして竜ヶ岳から釈迦ヶ岳までがまた長い。釈迦に着いたのが23:50とほぼ深夜。ここからさらに御在所を目指すのですが、当初予定では根ノ平峠が0:00ですから、2時間程度の遅れになっています。まあだからといってペースを早くすることもできないですし、暗いと妙に疲れが出るような感じで、ただひたすらに歩くのみです。
最初はだんだん空が暗くなることでテンションが下がってましたが、完全に暗くなって深夜になるとあとは夜が明けるのを待つだけという気持ちになってちょっと気分が軽くなりました。
夜中の1時半くらいからやっと月が出てきました。ただ、今回は三日月なのであまり照明の足しにはなりません。ヘッデンもずっと点灯しているので、少しずつ暗くなってきました。予備の電池をしっかり持ってきたはずが、いつものように単三を4本と単四を3本しか持ってきていなかったため、ヘッデン用には電池を回せず、予備のヘッデンを使うことにしました。
4時半ちかくなるとだんだん空が明るくなり始めます。朝を迎えるのはとてもすがすがしく、だんだんヘッデンの必要性も薄らいできて、元気が出てきました。もう疲労困憊しているかと思ってましたが、空が明るくなることでまた登りのペースも上がります。
そんなこんなで御在所岳で既に5時前と当初計画の4時間近く遅れが出てしまいました。この頃から雨乞は無理かな…と思ってましたが、そこに追い討ちをかけるように左膝が痛み出しました。多分炎症を起こしているのでしょう、少し角度をつけて曲げると痛みが走ります。なのでなるべく曲げずに歩くようになりました。
これはこれで、うまいペース配分になって鎌の登りは心拍数も上がらずよかったです。ただ、痛みのほうは少しずつ悪化して行き、入道へ向かう道ではもう普段のペースの1/4くらいのスピードしか出ません。平坦な道では大丈夫なのですが、特に下りで斜度があると極端に遅くなります。そしてまた入道の近くでは激しいアップダウンと難易度の高い登山道で、往生しました。
そして11時、遂に一睡もしないままラストの入道にたどり着きました。雨乞はパスして正解でした。そうでなければ入道の登頂がまた夕方になっていたことでしょう。
終わっても入道からの新道は急なので、下山に大変苦労します。何とか、歩き方の工夫をして宮妻峡の自転車デポ地点に到着しました。
自転車に乗るほうが足の痛みはまだましでしたが、それでもあまり力を入れてこげないので、上り坂ではゆっくりしたペースになります。
ここまでくると後は自転車も入れて24時間以内に入るか?ということが気になりだしました。マシとは言え左膝の痛みはあるので、適当に休憩しないと大変です。
最後は足の痛みとかも無視して大貝戸登山口までグイグイ登って、ギリギリ24時間を着る23時間58分で駐車場に帰ってきました。
さすがに一睡もしてなかったので、車の運転は非常に危険で、知らない間に寝てしまってたりします。なので途中で1時間仮眠をして帰りました。
それでもこのレコを書いててもやっぱり眠い。もうちょっと色々脚色したいのですが、これくらいで許してください。
ちなみに、修行を積んで開眼するのが修行の目的ですが、今回は何か開眼したのか?と言われると…はい。無謀な山行はしないのが賢明です。ということに気づきました。
コメント
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ただただ一言、
「おつかれさまでした」。
でも凄く楽しんでいるのが伝わってきます。
私にはとても無理ですが(笑)
雨乞岳は残念でしたが,とりあえず無事に戻られたようでなによりです。
夜間歩きは精神的に疲れることもあって,
距離や標高差以上に過酷なルートだったのではないでしょうか。
いつか,真似したいような真似したくないような。
ちなみに,三岐鉄道は自転車を載せられるようです。
はじめまして
いつもハードな山行をされておりすごい方だなあと思っておりましたが24時間鈴鹿縦走もかなりハードですね
私は2日午前中に石榑峠から釈迦ヶ岳に向かいましたが1時間ほど歩いたところでリタイヤしました
いつか私もと思うのですが・・・無理ですね
1つ気になったのですがの石榑峠の写真に軽自動車が映っていますが私が到着した時点(9時頃)にもありました
21時前でもまだあるのでどこかでテン泊されている方ならいいのですが
霊能捜索などいつもレポートを楽しく拝見させてまらってます。
寝ずの夜通しの鈴鹿6座縦走、凄すぎます。
まさに修行ですね。
ヘッデン登山は富士登山でしか経験がないので、鈴鹿でやってみたいやうな、でないような…。
今度は是非、所属の縦走企画でご一緒しましょう!
ワハッハ〜! 桃ちゃん、まずは成功おめでとうございます!
GW妙に静かなので「何か企んでるなぁ」と思っていたら・・・
タフネス、グレイト、ファイト一発!あんたは偉い! と一応賛辞を述べときます。
そうですか開眼しませんでしたか? しかし開眼や変化、変調?は直後ではなく後からじわりと来る物ですので期待していてください、私のように一週間山にどっぷりと漬かるとすぐに開眼しますが一日ではまだ「浅漬け」です。
今度5/12にお話しが聞けるのを楽しみにしています。野村さんに頼んで記事にしてもらいましょう。
by yucon
ほんまにやってますやん!凄いですわ
でも、これを見て「ヨシ!次俺!」には、何故かならないんですよね〜〜
(無謀な山行はしないのが賢明です。ということに気づきました。)
このクダリが妙に説得力あるからでしょうか!?
何はともあれ、ご無事に帰還され良かったです。
そんなボロボロの体で、きっとその苦行を知らない御家族の反応は如何なものだったんでしょう?
ちょと気になります
ではまた秋に7mt24h。やり遂げましょうね。
お疲れさまでした
夜通し歩いて帰りは自転車ですか 私にはできません。
4/28に同じコースを歩き、当日はもう雨乞はムリかなと思いましたが、
時間がたつにつれやり残した感が強まり、明日(5/5)、7mt日帰りに挑戦する予定です。
苦行もなるべく楽しんでやろうとする私ですが、夜間の鈴鹿縦走は悲壮感が漂ってました
やっぱり単独の夜間は怖いですね。
竜ヶ岳で小学生に再会しなくてよかったです
ほんとに、御在所で夜が明けて飲み物を補充した後は一気に元気が戻ってきました。夜間登山恐るべし。
三岐鉄道への自転車、やばくなったらダメモトで頼んでみようと思ってました。(もともと折りたたみでしたし)
意外とチャリで走っていると、そんなこと忘れさせてくれましたが
使えるとなると、心強いですね。情報ありがとうございます!
今回の山行は今までで一番ハードだったかと…
夜間の鈴鹿、強風と冷え込み、左膝の痛み、と敗戦引き上げ兵のようでした(って、本物の兵はこんなレベルではないでしょうけど)。
例の軽自動車、私も気になったので車内を覗いて見たのですが、長期放置されているような感じでもなく、大丈夫かなと思ってました。
宮妻峡に折りたたみチャリがもう1台デポされてましたので、その方ではないか?と思ったらこれは実はsorosさんのもの(下リンク)で、昼と夜で同じことをしている人が二人も出てくる鈴鹿って一体…って感じです
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-291778.html
石榑の軽についてはまた情報ありましたらよろしくお願いします。
鈴鹿でのヘッデン使用は独特のものがありますね…度胸試しにはもってこいかも知れません。できれば単独で
5月の大縦走も行きたかったのですが、別件と重なりまた行くことができません。その次は6月の藤原〜石榑ですね。このコースも相当ワイルドでハード。楽しみにしています
とりあえず生還できてよかったです。雨乞は心残りですが、こちらも含めた縦走は本物の鉄人にお願いするということで。
ん、その「開眼は後からじわり」というのが妙に重みがありますね。特にム○フ開眼など
平凡な人生を送っているより、無謀なことをして痛い目に遭って学習して成長する…という人生のほうがいいですよね
では12日はよろしくです。チャリ持参でゴロ谷詰めて行きましょうか
あれ?「よし!俺も!」スイッチ入りませんでした?おかしいなぁ〜
下半身はボロボロですが、体力と上半身は普通なので、「ちょっと筋肉痛のおっさん」を家では装ってます
秋のセブンマウンテン、今度はryujiさんが単独抜け駆けどうですか?私は雨乞を落としたので抜け駆け失敗でしたし
…正直なところ、これは日の長い春にするのがいいかと。少しでも日照時間の長いときのほうが精神的には有利ですよ
私には六座15時間というのは無理な話で…自転車は思った以上に楽ですよ。その分縦走が超ハードなだけですが
明日セブンマウンテン挑戦ですか!レコ楽しみにしています。雨乞に寄った後の入道手前のイワクラ尾根の苦しみ、想像を絶します。
>時間がたつにつれやり残した感が強まり
んー、これがドM、いや鉄人の象徴でしょうか。
スキーはモーグル…凄すぎます
お疲れ様でした。
鎌尾根からずっと入道方面を眺めてました。
双眼鏡があれば、ピンクのヘルメットが確かめられたのかな?
chura版7サミットは滋賀県側からのチャレンジ中です。
次の課題は、武平峠から入道の往復。
momochan1967さんの挑戦に比べれば、何てことないレベルなんですが、
churaには、あの膝痛に耐えられるかな。
イワクラ尾根も大変そうですね。
修行お疲れ様でした
武平峠以降連絡がないので何処かで行き倒れているのかあるいは寝ずの荒修行ゆえ歩きながら爆睡しているのかと心配しておりました
やはり修験者との連絡はホラ貝を使うべきでしたね
無線機や携帯なんて物は電池や電波が届かないと役に立たない
まだまだ修行は続く?ことと思いますので
ゆっくりお身体のほう休ませてあげて下さい
双眼鏡があれば桃ヘルを確認できたかもしれませんね
武平峠から入道の往復ですか?それはなかなかハードですね…鎌尾根よりイワクラ尾根の方が何倍も大変だと思います。鎌からはカズラ谷→宮妻峡→新道で入道に入ったほうが歩きやすいでしょう。楽しそうなルートですね
ようやく左膝も普通に使えるようになり、右太腿の筋肉痛もほぼ治ったところです。ダメージは大きかったです
ホラ貝いいですね。amazonで売ってるでしょうか?
無線機もメインのバッテリーが切れると0.3Wしかパワーが出ないので、ちょっと交信には厳しくなります。
修行の後遺症で山に行けなかったことで、ずっとできてなかった墓参やタイヤ交換ができてよかったです。
しかし我ながらまだまだ修行が足りませんね
死の修行。タイトルが素敵です。
こういう歩き方もありですね。
24時間。いつかやってみたいです。
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