丸屋形岳(新幹線の駅・発)


- GPS
- 30:22
- 距離
- 20.6km
- 登り
- 1,098m
- 下り
- 1,115m
コースタイム
- 山行
- 6:05
- 休憩
- 0:16
- 合計
- 6:21
天候 | 初日 曇り時々雪 尾根上及び山頂は風が少々風強め 二日目 曇り時々雨とミゾレ 尾根上及び山頂はこの日も風が少々強め |
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過去天気図(気象庁) | 2021年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
奥津軽いまべつ駅まで北海道新幹線利用 新青森 06:32 → 06:47 奥津軽いまべつ 乗車券860円+特定特急券1330円 帰り 平舘支所付近の知人宅に、事前にマイカーを置かせてもらった 町営のバス路線もあるが、本数と時間に注意 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【コース状況】すべて雪の下に隠れています 【危険箇所】一般的な雪山の危険が伴います(雪崩、道迷い、低体温など) 袴腰岳の夏ルートは地形図にはない細尾根部分があり、スキーでは通過不能な部分があります 一部はスノーシューでも困難が予想されます その他でも、地形図に現れない沢があります |
その他周辺情報 | 下山地周辺に「湯ノ沢温泉 ちゃぽらっと」があります 大人350円です ボディーソープ類はありませんが、ドライヤーはあります 営業時間 10:00 〜 21:00 https://tairadate.com/湯の沢温泉-ちゃぽらっと/ |
写真
装備
MYアイテム | |
---|---|
個人装備 |
靴
ザック
ヘッドランプ
レインウェア・ザックカバー
水筒
地図・コンパス
行動食・通常食料
防寒着
グローブ
帽子
タオル
ゴミ袋
常備薬・非常用薬
ティッシュ
保険証
マッチ
ナイフ
日焼け止め
予備衣料・スタックバック
コンロ・食事道具・ガス
ストック
携帯電話
財布
下山後お風呂道具
テント
シュラフ
テントマット
ランタン
ロールペーパー
時計
歯ブラシ
山スキー
シール
GPS
inReach
ビーコン
プローブ
スコップ
|
感想
私が登山を始めたのが2009年7月。
その年の9月末に、単独で丸屋形岳を目指したが、色々あって断念!
その後、林道の崩落などで車では全く入り込む事ができなくなり、
う〜んどうしようか?と思っているうちに、
途中から林道が完全に自然に帰って森となり、
延々と藪漕ぎしてまで行く気になれなくなった山でした。
行くなら冬しかないと思っていましたが、距離的にも少々遠いため、おそらく泊りの山行になり、その点でもナカナカ行くチャンスが巡ってこない山です。
そんな丸屋形岳に今回やっと行く事になりました。
アプローチは新幹線を使って「奥津軽いまべつ駅」から出発し、そのまま戻るのは面白みに欠けるので(笑)、そのまま山域を横断して平舘側に下山する計画。
平舘に下山した後の交通手段に町営バスはあるが、本数が少なく、昼過ぎの便に遅れると次は夕方しかない。
何とか車をデポしておけるスペースが無いかと、下見をしてみるも、雪が積もっているのでそんな都合が良いスぺースは無く、無理やり駐車すると除雪の邪魔になるのが見え見え。
そこで思いついたのが知人の実家。
当初から頭の中にはあったが、あまり心配と迷惑はかけられないと思い、最後の最後まで使わないようにしていたが、やっぱり今回は「永井の久慈良餅と羊羹」で、遠慮しつつも車をデポさせてもらう事にしました。
いよいよ奥津軽いまべつ駅から出発。
久しぶりの泊り装備のザックは重く、とにかく急がずマイペースを心掛ける。
林道は倒木がポツポツとあり、おそらく夏場は藪も茂っているのだろうが、今は雪の下なので歩きやすい。
一部で林道が崩れかかっているような所もあったが、雪上なので何とかなる範囲。
そんな林道からいよいよ道なき尾根に上がり、第一目標の木無岳に向かう。
心配された細尾根や、西風をもろに受ける尾根も、問題なく歩くことができたが、木無岳山頂直下の斜面は、西風と少し急な斜度の斜面で登り応えがあった。
登りながら西風を避けるため、一時東側に回り込もうとしたが、東側の樹木が無い斜面に出たとたん、足元にパカっと亀裂が口を開け、ず〜っと南側に走っているのが見えたため、仕方なく西風を全身で受け止めつつ、ひ〜こら山頂を目指し、山頂に立つことが出来た。
山頂でkomaが登ってくるまでの間、さっき目にした亀裂の事が、次の日の丸屋形岳を越えて、下る斜面の事と重なって気になったが、結局その心配は別な事で無用の心配となった。
その後、木無岳と丸屋形岳の鞍部付近まで降りて、時間的に丸屋形岳を越え、その後でテン泊地を選定し、余裕をもって色々と宿泊の準備をする事は無理と判断し、その場にテントを設営した。
いつもの通り、テントの周りには雪壁を積んで風よけを作ったが、この日の夜は気温が高く、2月と言うのに雨まで降った。
目覚める前にテントの揺れが少し気になっていたが、辺りが少し明るくなってからテントの外に出ると、積んだ雪壁が半分くらい崩れ落ち、溶けてボロボロにもなっていた。
時折風向きが変わったりしたのも影響があると思うが、2月の雨が一番の原因かと思う。
身支度を済ませて二日目のスタート。
まず、とにかく丸屋形岳に登る。
その後の事は、その時の状況判断と言うことで、丸屋形岳の斜面に取り付く。
結構な急斜面をジグを切りながら登って行くが、夏道だった所を示すであろうピンクテープは、ズバっと直登している。
ひーふー登って行くと、「山頂まで250m」の人工物があった。
う〜ん、もうひと頑張り!と思って登って行くと、辺りが一瞬明るくなったような気がした。
ん?なんだ?・・・・・ひょっとして、と思ったと同時くらいに「ゴロゴロゴロ」
雷だった。
これはマズイ、ひじょ〜にマズイ!
この先は、尾根筋や樹木が薄い所などを通る事が予想される。
と言うことで、サクッと丸屋形岳に登った後は、そそくさと来たルートを戻り、袴腰岳方面に行って、袴腰岳の登山道尾根を下山するようなルートに変更することにした。
まあ、このルート変更も、事前の計画の中で、何かあったらコッチに逃げると話も出していたので、終始落ち着いて対処ができた。
当然ながら、袴腰岳方面経由の地形図も持参していた。
雨が降る中で進路を変更しての下山は、前半は順調に進んで行ったが、途中で斜度のある細尾根に乗り損ねて少し苦労した。
この事で勉強になったのは、無理だとわかったら素直にスキーは脱ぎ、ワカンに履き替える事。
スキーで無理やり動き、もがいているよりは、ワカンに履き替えて動いた方が格段に楽で速い。
これまで何回かワカンを履いたことはあったが、今回ほどワカンが使える!と思った事はなかったので、冬場のワカンの重要性が身に沁みました。
と、終盤での苦労はありましたが、何とか無事に林道まで降りることが出来、その林道を使って無事に下山することが出来ました。
とにかく今回の最大の目標であった丸屋形岳に登る事ができたので、長年のモヤモヤが晴れ、サッパリする事ができました。
今回も食事についてはkomaに全て丸投げでしたが、二日間何かとありがとう。
そして、お疲れ様でした。
夏の平館・袴腰岳から見た丸屋形岳はそれはピラミダリスな綺麗な形だった
スッと奥地に佇み、なかなか人が入れなくなってしまったのを残念がっているように感じた
夏の袴腰岳は、今はほとんど登られなくなり、竹藪に没した平館側の尾根の登山道は遭難の捜索で途中までは一時刈り払いされたが、その後には維持されてはいないだろう
その没した竹藪の彼方に丸屋形岳は居を構える
ここを来訪するには、私の力では無理なので雪の力を借りる事にした
ルート取りは、yoneyamaさん、Mtasukuさんを参考にした
まずは、木無岳へのルートの選定
袴腰岳は登頂しているので木無岳経由を計画
Mtasukuさんの尾根ルートは通過に危険が伴うとの情報
一本北の442ピークの尾根の西尾根からが細尾根部分が少ないと判断して決定した
途中の橋や山肌の林道トラバースが通過できなければyoneyamaさんが通った尾根経由で袴腰岳を越えるルートに変更することとした
天気予報は雪こそ降らないが、雨が一時降るというのが大勢
仕方ないのでテントは雨も対応できるようにエスパースマキシムX(シングルウォール)に無理やりの内張り、吹き流しと付属の夏用入口の併用にした
前日に新幹線の乗車駅のコインロッカーにザックとスキー兼用靴を入れて、朝にスキーだけ担いで家から歩いて出発。さすがにスキーが入るようなコインロッカーはない
履いてきた靴を再度コインロッカーに入れてセットして始発の「北海道新幹線」に乗る
ものの15分で「奥津軽いまべつ駅」に到着
ここが今回の登山口
駅前からスキーを履いて、てくてくと林道方向に歩く
切り出し作業で使っている林道をしばらくゆるゆるとたどって行き問題なく予定の尾根の取り付きに到着した
この尾根には、作業で入っていた気配があり、442ピークで尾根が合流する少し手前まで確認できた
次のピークは急登も尾根は広くジグを切って登る
550ピークはなだらかな山頂部である
この先から心配していた尾根
手前で昼休憩とした
そこから見える一本南の尾根は前情報通りの岩稜を伴うギザギザ尾根
風はあったが、休憩できる程度
気を引き締めて木無岳へ向かう
ありがたいことに稜線の通過は容易で雪庇もさほど大きくない
木無の名の如く、尾根は吹きっさらしのザラメが固まった氷状
スキーアイゼンつけた方がよかったかと思うが、何とかシールで乗り切る
私はこういう通過は下手なので、大いに遅れたが、無線は通るのでこういう時はやりやすい
いきなり目の前に目標の山と裾の尾根、そして海が広がる
山を越えてきた、それが押し寄せてきた
決して清々しいものでも、すさまじいものでもない、でもその感覚はある
薄いパウダーの斜面を安全運転で下り、本日の宿探し
両側が小さい鞍部になった丘の影に弱風の地を見つけてテントを張る
背には大きく雪壁を置く
いくつかの弱層で割れる、あまり思わしくはない雪のブロックが取れる
ただ、雪壁を作るには楽である
水の作成は時間がかかる
やはりガソリンストーブとの勝負に負けるガスだが、コトコトの煮込みは大得意
生米をいつもの「ふしぎなメシ袋」で煮て作る
もう少し大きめの入れ物だとむらなくできるのだが、シングル用コッヘルに1/2合を2袋は荷が勝ち過ぎた感があるが、何とかギリギリできた
おかずはいつものように極食の主食2袋+副菜1袋
これにスープ、飲み物各人2杯
気温は高めで、食事まではダウン羽織らず、寝る準備段階で初めて使う
さすがにテントシューズはすぐに使ったのでシュラフと別収納にしておいて大正解
夜は7時頃に眠気に任せて寝る
ぷつぷつ、カシャカシャ、が混ざった音が幕の外から聞こえる
雪から、ミゾレ、そして雨
一瞬の認識の後にまた意識の底へ
温かく過ごした夜の後、まだ明けない朝を迎えた
今日はインスタントラーメン
作った水はそのまま凍ることなく、足元にいた
テントを雨の中たたんで、ザックの最上部へ載せる
雨を含んで、荷物は軽くはならない
目の前に居る、丸屋形岳の尾根を登る
風は強くて、巻いてくる
やや北に風を避けるように尾根を登り始め、途中から斜面の弱点をつくように回り込んで山頂方向へ向かう
時々見えるピンクテープは登山道の名残
ちらちらっと目の前が瞬いた
気のせいではなくその後の太鼓音
山頂付近の木のないところに出て、鳴川岳を見る
南東斜面は急、南西斜面はきれいな白で樹林ではない
南西斜面からのトラバースは激悪の沢が待っていることは承知の上
雷の下の選択肢は一つしか思いつかず、「戻る」である
予め用意していた、袴腰岳の夏道尾根への回避へ移る
この尾根は樹林帯で雷はいくつかの短い場所以外なら10m位尾根を下がって退避は可能である位の記憶は残していた
林道は崩落の度合いが分からない、トラバース部分の雪崩の危険がわからないので選択からは外した
テント場過ぎから北へ
地形図から読めない小さい沢と尾根に惑わされつつも、林道との交差へ
雪に埋まりつつ見えつつしている人工物を見つける
ここからさらに袴腰の急登に差し掛かる所まで進んでコンパスを合わせ直す
ここでもまた、見えない沢に困らせられて距離感が狂う
ん?と思った尾根は角度がちがうような、あっているようなで自信が持てずに答え合わせ、間違っていた
もう少し進んだところで方角の合ったが見通せた
ここからは知った道、楽々と思ったのは大間違い
記憶よりも狭い、尾根の形が全くの地図通りではない
かなり警戒していた380ピークへ続く尾根を分ける440ピーク地点は、標柱が見えており、問題なく通過したが、南東に尾根を分けるというよりはほぼ直線状
逆に378ピークの下りからはかなりの細尾根と化し、急斜面となった地点はスキーでは通過できず、尾根を間違ったかと、東尾根に乗ってみたがやはり違う
急斜面、細尾根が正解の登山道尾根であった
沢からトラバースを試みるも、あまりの急斜面の届く範囲の全層ザラメで踏ん張り効かずに私はあきらめてツボ足、スキーアンカーにしてよじ登りの横移動
雪かきの時の要領で軽く固めてそうっと乗るを繰り返すも強度がなかなか得られない
仕方ないので膝下体重で固めながらの重心移動で乗り切る
さすがの主人はスキーでそのまま乗り切った
よじ登った鞍部近くの斜面から先も細尾根持続でスキーを諦めてワカンを装着
これが素晴らしい
バックアップシステムでしかなかったワカンが主役に躍り出る
こういう時は積極活用万歳だ
細尾根も何のその
ただしAで背負ったスキーが上で引っかかるのが要注意、、
赤松峠でハイキングコースルートの尾根を選択する
ハイキングルートは最後沢を渡るように行くので、最後だけ直線的に下ったが、ワカンはさすがに踏破力が高い
林道に降りて、再度スキーで一気に進みゴールとなった
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