万太郎山 西黒尾根→谷川岳→赤谷川源頭滑走→毛渡沢
- GPS
- 13:52
- 距離
- 24.9km
- 登り
- 2,172m
- 下り
- 2,327m
コースタイム
- 山行
- 12:39
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 13:47
天候 | 快晴。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年02月の天気図 |
アクセス | 1台を毛渡橋駐車地にデポし、1台で谷川岳ベースプラザへ。土日1000円。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所多数(クラック、踏み抜き、滑落、沢転落、雪崩、道間違い)。 ピッケル、アイゼンなどフル装備。 西黒尾根は写真の通り雪庇に要注意。滑落危険個所多数。なお、田尻沢を登ったほうがはるかに楽。 オジカ沢ノ頭へは腿までの踏み抜き箇所多数。スキーでの歩行は無理。手前のピークは雪がボロボロで左を巻いたが左巻きも結構厳しい。 万太郎山への登りは後半急傾斜となり滑落要注意。 大笹台への滑り前半がガリガリ。 毛渡沢の滑走前半、沢床を滑っていたら表層10cmぐらいをスキーカットして雪崩れたが足が少し巻き込まれつつも何とか回避。 その後、きわどいスノーブリッジ箇所もあり。 カンカン照りにつき日焼けも要注意。 |
その他周辺情報 | 久しぶりの関越自動車道少し渋滞。 |
写真
感想
ヤマレコフォロー人数が拡張されたため、山スキーレコをアップされている方をフォロー追加していた。すると、こちらが勝手にフォローさせていただいたことに、丁寧にお礼のメッセージがMurphyさんより届く。その流れで、今週末山スキーコラボのお誘いが…、しかも自分が今シーズン行きたいと思っていた赤谷川源流からの万太郎山。これは運命的な巡り合わせと思い、すぐにOKの返事を返す。
快晴予報の日曜日、西黒尾根からハイクアップの提案に賛同。先日自分は田尻沢をあがったので願ったり叶ったりだ。車デポ作戦なので午前2時半土樽の毛渡橋待ち合わせ。睡眠時間は2時間ほどで0時前に自宅出発。集合時間少し前に到着すると、すでに4台とまっていて、最後のスペースにとめることが出来た。みなさん出発準備している。少しするとMurphyさん到着、初めまして!荷物を積み替え土合へドライブ。Murphyさんの計らいで登山指導センターまで車で行き荷物デポ。駐車場から空身でハイク。自分はシートラ満々で想定していたが、Murphyさんシールで登るとのこと…自分もシールで歩き出す。序盤から雪面が固く尾根の取り付きあたりでズルズル滑り、Murphyさんに先行してもらう。途中で先を行かせてもらうも、固い斜面に時間を要し別ルートからMurphyさん先行。お互いの力量がわかった気がしたので、その後はMurphyさんの後をついて行く。ラクダのコル手前でアイゼンチェンジ、ひと安心😌ラクダのコブ登ったあたりでちょうど朝焼けタイム。雪庇に気をつけながら尾根上のトレースを進む。ラクダのコルからは急斜面、しっかりピッケルを効かせて登る。横方向にクラック?があり、雪がズブズブで足場も作れず登りあげるのに一苦労、2番手で登っているのに…。四の沢にて滑走準備するボーダーチーム、四の沢を覗いてみたがすごい角度だった。最後の急斜面を登りきりそのままトマの耳へ。スキーをデポしてオキ耳ピストン。ちょうど四の沢からボーダーが滑走するところだった、お見事な滑り!トマ耳戻り滑走準備、シュカブラと固い斜面で滑りずらいが慎重に肩の小屋の少ししたまで。ここでアイゼンに装備チェンジ。主脈にも踏み跡あり。稜線上は氷って固く締まっていて踏み抜きはあまりない。オジカ頭近づくと尖った小ピーク、直登はできないので巻いて行くが、北側は固そう、南側は雪塊が崩れ不安定斜面の2択。南側に回り込む。途中雪割れ箇所の通過に苦労し、急なトラバースを登ると今度はナイフリッジ。Murphyさんがしっかり足場を作ってくれたので難なく突破。ようやくオジカ沢ノ頭到着。赤谷川源流斜面とご対面。写真撮影したら滑走準備。南側へ高度を落とし、谷の中を偵察しどちらの斜面をトラバースして行くか決める。右からトラバースして進むとナイスなパウダー斜面。調子に乗って飛ばしたら固い斜面に足を取られスリップ、でも楽しい。谷底から見上げる俎瑤亮侈未一枚壁のようにそそり立っていた。トラバース気味に源流部を万太郎方面へ。滑らなくなったところでシール装着、谷底を避けトラバース気味に進み万太郎への尾根に取り付く。一段登って小さな台地上の地形に出ると滑ってきた赤谷川源流部が見渡せ、自分たちが滑ったシュプールもくっきり確認できた。少し登るとブッシュが目立つようになり斜面はクラスト。Murphyさんクトーで直登して行くが、自分はズルズル滑るためジグを切りながら登って行く。ピーク近づくと風が強い。ピークまで残りもう少しのところで精神的にキツくなりシートラにチェンジ、万太郎ピークへ。Murphyさんをかなり待たせてしまって心配させてしまった。ピークは風が強く、滑る斜面の一段下がったところで滑走準備。頂上にいるMurphyさんから声がかかって、先に滑走されると思いしばらく待ったが、一向に目の前の斜面に姿が見えない。おかしいと思い万太郎ピークに登り返すと姿はなかった。自分も急いで滑り出す、少し標高落とすと目指すべき台地上の地形全体が確認できるようになったが、Murphyさんの姿なし。おかしいと思いGPSで地形を確認すると、滑る斜面の1つ右側の斜面を滑っていた。正しい斜面にトラバースして戻る。すると快適そうな斜面が見えて、下にMurphyさんも確認できた。ここでも自分がなかなか現れないので、心配され登り返してきていただいていた、とても反省。台地までは快適な滑りを楽しみ、台地から下はパウパウ斜面で、ようやくここでポンツーンの威力発揮。毛渡沢合流して右岸を進む、しばらく進んで右岸が進めなくなったところで左岸へ。Murphyさんはスノーブリッジを渡っていたが、取り付くまでの急斜面下降でスリップしそう&スノーブリッジ自体も危うい感じがしたので、手前で安定の渡渉。水流の石で滑らないように慎重に、左足だけ染みてきた(^^;;その後はトレースバッチリで板がよく滑る。登り返しがあるのがわかっていたので、片足シールで進むが、バッチリトレースが固くしまっていたので滑ったほうが早かったかもしれない。ギリギリ日没前に毛渡橋の車デポ地点に帰還できた。前週朝日岳登ってロングルートに自信がついたつもりが、際どい登り含めたそれ以上のハードコース。次来るときまでに少しレベルアップできているといいな。
先日、毛渡沢を仙ノ倉山から滑ってきたとき、万太郎山からのルートが気になった。
谷川連峰のうち、雪がない時期に登ったことがあるのは谷川岳で、平標山も仙ノ倉山も積雪期しか登ったことがない。万太郎山ももちろん行ったことがない。どうせ行くなら積雪期のほうが楽しそうということで快晴の日曜日、せっかくなので西黒尾根を直登して赤谷川源頭と万太郎山を滑りに行こう。
西黒尾根は4回目だが厳冬期は初、スキーを担いで登るのももちろん初。時間が読めないので4時前に出発する。もっと早く登り始めた2パーティぐらいがいてすでにトレースもしっかりとついているが、ツボ足トレースなので外して歩きやすいルートを引いていく。途中、雪庇の切れ目が雪で見えず軽く置いた左足下の雪がドサッと崩れ大穴が開いた。体重が左足にのっていたら完全に転落していた。やっばー。これが西黒尾根の雪庇ホールか。身をもって体験。
1400mまでシールで歩き、その後、重いスキーを担ぎ、雪壁の登り、下降、岩場のトラバースなどをひたすらこなして、ようやく天神尾根分岐へ。主脈を行くなら山頂は踏まなくてもいいが、せっかくここまできたら、山頂を踏みに行こう。すぐそこだ。
トマ、オキをゲットし、マチガ沢にドロップしたスノーボーダーの華麗な滑りを見学後、ようやっとトマの耳から滑走開始。これはあっと言う間に終わり、また担ぎに変えて、次はオジカへ。オジカへの登り返しは100mほどだが偽ピークが多く、また、両斜面、特に右側が急傾斜のため、登りが緊張する。あるようなないようなトレースを歩いてもたびたび、腿まで踏み抜いたりして、悪戦苦闘しながらようやくオジカをゲット。
やっとまともな滑走だ。ここは赤谷川スキー場といってもいいぐらいの全面、ふわふわの雪が降り積もっているエリア。どこを滑ってもいい。全行程でもっとも気持ちのいい場所だった。全方位が真っ白で広大なエリアであるため、遠近感を失う不思議な感覚に陥った。
ところどころ、地形による大きな段差(と言っても4-5mはあろうかという大きさ)がありおっこちないようにトラバースしながら進む。風がなく蒸し風呂状態。しばし休憩して万太郎山への460mの登り返しを開始。
途中から急になりクトーを装着。山頂直前に山頂から毛渡沢から登ってきたという4人がヒョコっと顔を出しビックリ。最後の登り上げを見守ってくれて、登頂を祝福してくれた笑。ありがとうございます。
さて、尾根の反対側を登ってきたはずのmako-sanがなかなか現れない。万太郎山山頂は沢床と違ってかなり強い風が吹いている。15分ほど待ったがなかなか現れない。うーん、どうした。いったいどこへ行った?滑落でもしたのだろうか。しびれを切らして、アイゼンをはいて斜面を少し下っていくとようやくシートラ姿が目に入った。よかった。
風があまりにも強いので少し下りた側で滑走準備をし、また、山頂の反対側で準備をしているmako-sanに下降はこっちだよと合図を送り、風を避けるため、ガリガリ斜面を半分ほど滑り降りた。ここでまた、mako-sanが来ない。10分は待っただろうか。大笹台まで下りてしまうと登り返しがさらにきつくなる。また滑落が頭をよぎる。また、ブーツラッセルで登り返しを始める。しばらくしたらやっと現れた。滑走する斜面を間違えて別の斜面を滑ってしまったようだ。いやぁ、よかったよかった。
その後、気持ちよく後半を滑って、きわどい表層雪崩に足元をすくわれつつ、落っこちそうなスノーブリッジを渡って、群大ヒュッテから冷えて固まったトレースを高速自動運転。
無事、毛渡橋に到着し、終了。
赤谷川源頭の滑走は素晴らしい。到達するまでと万太郎山への登り返しは大変だがその分、なかなか人が入らない。来年もまたこのツアーをしてみたい。
mako-san、いい写真をたくさん撮っていただきありがとうございました!
Murphyさん、
初めまして。
万太郎でヒョコっと顔を出した4人組の1人、ruggerと申します。
万太郎最後の急斜面を赤谷川源頭から颯爽と詰め上げて来た勇士をお見受けし、一気に疲れが吹っ飛びました。
Murphyさんの快足に元気を頂きました。
ありがとうございます。
レコも楽しく拝見致しました。
また何処かでお会いした際は、どうぞよろしくお願いします。
ruggerさん、こんにちは!
コメントありがとうございます!
勇姿だなんてとんでもないです!
先行者なんているはずもないと思って無心に登り続けてあと少しのところで、まさに、突然お姿を認めたので、あまりの驚きと、また、そこでしばらく見守ってくださっていることを数秒後に認識し、こちらこそ、とても嬉しくなり、マラソンのゴールインの気分でした笑!マラソンしたことないですが。
久しぶりにとても嬉しい瞬間でした。ありがとうございます!
また、ぜひ、どこかの山でお会いできることを楽しみにしています!
はじめまして。
4人パーティの2人目(?)powder01と申します。
とても素晴らしい一日でしたね!
こちらも記録をアップしました。
また行きたくなるような万太郎大斜面でした。
どこかの山でお会い出来たらと思います!
お二方目のpowder01さんからもコメント頂き恐縮です。ありがとうございます‼️
はじめまして!ではないんです。powderさんの記録は何度か拝見したことがあり、昨年12月22日の平標山でも、同日に登っているんです。その時も拍手頂いていました。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2813380.html
万太郎山ほんとに下部は特によかったですね!苦労しないとたどり着けないからこそ、さの価値が身に染みます。もう、疲れて大笹台まで休み休み滑りました笑。
山スキー、すごい小さなコミュニティなので、また、どこかでお会いできることを楽しみにしております!
Murphyさん、今晩は。mako-sanさん、初めまして。
西黒尾根を登り上げた後、オジカ沢ノ頭から赤谷川源頭を滑走し万太郎山に登り返し、毛渡沢までの滑走はワンデイとしては最高ですね!自分は何度もこのルートを楽しませてもらっています。
14時間のロング、どうもお疲れ様でした。自分なら西黒尾根はパスし谷川岳RWを利用すると思います。
hareharawaiより
hareharawaiさん、こんにちは。
これは、なかなかのすばらしいツアーコースでねぇ!
赤谷川の滑りが本当に日本離れしたもので最高でした。
今は、ロープウェイが9時スタートなのでそれで天神尾根からオキノ耳まで行くとかなり遅くなるんですよね。田尻沢登らずに西黒尾根登ったのはただのこだわりです笑。
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