浄土山、雄山、内蔵助カールから黒部ダム


- GPS
- 10:19
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 1,622m
- 下り
- 2,616m
コースタイム
6月2日 浄土山南峰5:25-6:00一の越-6:44雄山6:52-7:07大汝山7:13-7:44内蔵助カール下降点-9:15内蔵助平(標高1700m)9:31-11:34内蔵助谷出合11:50-13:07黒部川の橋13:12-13:40黒部ダム駅トンネル入り口-13:46黒部ダム-13:58黒部ケーブル黒部湖駅
天候 | 1日:曇り、2日:曇り一時晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ピッケル・アイゼン必携 浄土山西斜面2750mまで雪上、その後夏道に乗る必要あり。 一の越-雄山間は99%夏道、雄山-富士の折立間は90%夏道。 内蔵助カールから内蔵助平までは雪がつながっている。 内蔵助平-内蔵助谷出合間は雪上/夏道半々で雪渓横断時のルートファインディング、崩壊地の通過に注意。 内蔵助谷出合-黒部ダム下間も雪渓横断随所。 |
写真
感想
内蔵助谷から黒部川への下降をしようと思ったが、この時期スキーでは上部は楽しそうだが下部は大変そうなので一般登山の装備とした。
6月1日 最終の高原バスで室堂に上がり、浄土山に西斜面から登る。5月18日に山頂まで雪がつながっていたルートを行ったら標高2750m辺りで雪が切れ、夏道と外れているので少し下って修正し、夏道に乗って浄土山北峰に達した。宿泊地の南峰までは雪上。
6月2日 雄山の背中から薄雲を通して朝日が見えたが、霧がかかったり晴れたりしている。
スキーを置いてきた代わりに、今回の下降の武器としてスカイボートなる簡易橇を持って来た。これで尻セードの尻痛みを避け、効率を上げようとするものである。浄土山の北東斜面でこれを試す。急斜面ではピッケルを両手で支えてブレーキをかけるため、首からゴムひもをかけて手放しで橇に乗れるように、また立って歩くときは首にぶら下げていられるようにしてある。去年大日岳で一度使ってみたが、その経験で改良を施したのたが、果たして、出だしの急斜面も不安なく、下の方のかなり緩斜面になっても足を上げて完全に橇に乗ってしまえば滑って行ける。まずは成功で一の越山荘の高さまで下りて来た。山荘のある尾根には夏道が出ているのでそちらに乗り上げて山荘に到達。まだ営業していないので早朝誰もいないかと思ったら、スキーヤーが5,6人、どうやら小屋横で泊まっていたらしい。
雄山まではほぼ完全に夏道、山頂の社務所周辺では除雪整備作業中だが、最高点の祠、鳥居も完全に出ていて2週間ほどで急速に融雪が進んでいる。
大汝までの道は、前半は完全に夏道、大汝山頂付近の緩い地形では雪上も歩く。富士の折立から真砂岳方面の下りも夏道だが、標高2880mで内蔵助カールの雪渓上端に達し、ここからまた尻セード開始。最初は霧の中で視界が無く急斜面への突入は緊張したが、下りて行くと霧が晴れて下が見渡せ、斜面も手ごろになって快調に滑る。あっという間に標高2500mまで下りて来た。さて、この下は谷が狭くなり、急になっていて先が見えない。夏道は右手に外れて尾根筋を行っているのでそちらへ水平移動することにした。途中雪が切れてハイ松の薮漕ぎを経て夏道を見つけて一安心。もう少し上から行ったら楽だったようだ。その先直ぐにまた雪の大斜面で、標高1800m位まで大方滑って行けた。流石に標高差1000m以上を尻セードすると腰回りが少し冷たいが、スカイボードのおかげで擦り切れずびしょ濡れにもならずに済んだ。
内蔵助平までは楽しい橇滑降だったが、問題はこれからの内蔵助谷の道だ。右岸に登山道がついているが、先ずは雪が切れたところでどこに道があるか探す。次第に谷が狭まって雪があれば急斜面のトラバース、雪が無ければ雪解け直後の痛んだ山道だ。崩壊地通過が最もヤバい感じ、多くはロープが張ってあって足元不安定なのでしっかり頼る。一ヵ所張ったロープが切れて落ちていて、そのロープを持って慎重に渡って張り直した。雪渓横断の度にどこに夏道があるか探す、マーキングが見つかることが多いが手間取ることも時々。黒部川出合で初めて道標などの人工物があり、少し安心する。
黒部川沿いの道も全体的にはましになったが、まだまだ雪渓横断も多く気が抜けない。特に緊張したのは滝の下を渡る木橋が斜めに崩れかかっていて、濡れて滑るので立って渡ることが不可能だった箇所、その先直ぐに登山道は雪壁で遮断、悪い巻きを強いられた。次は倒木が道を塞いでいてその場所はとても通れない、一瞬どうするか悩んだが、戻って河原に降りて下を通過、その先で難なく道に戻れた。次第に不安のない緩い道歩きになり、黒部ダムが大きく見えて来て橋に達した。左岸に渡ってダムへの道を登り、最後はトンネルに入って扇沢からのトロリーバスのホームを通って黒部ダム駅に出る。観光客に混じってダム上を歩いて黒部ケーブル駅に着いて行動終了。
身軽な装備で突破する作戦で成功だった。もしスキーだったら、板担いでスキー靴での内蔵助谷通過は危険度も体力度も増していたと思う。
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