凌雲閣から上ホロカメットク山と20回目の十勝岳
- GPS
- 07:31
- 距離
- 13.9km
- 登り
- 1,246m
- 下り
- 1,225m
コースタイム
天候 | 快晴(暑い) 下山後の上富良野市街の気温は28℃ぐらいあった。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
<コース状況> −登山口周辺− 登山口までの通路をショベルカーか何かで除雪しようとして挫折したらしく、登山口に巨大な穴ぼこが空いています。この脇を登るしかないのですが、落ちたら数m下のコンクリに激突なのでとてもイヤな感じです。安政火口へのハイキングコースも雪で完全に埋まっていて、踏み跡かピンクテープを頼りに進むことになります。 −登山口〜上富良野岳− 化物岩をグルっとまわりこむあたりの雪庇は例年の5月下旬並みに発達していて道を塞いでいます。踏跡は、手前側と奥側についています。手前のほうは傾斜が急で段差も大きいですがこっちのほうがお勧めです。上ホロ分岐は例年なら雪の上に出ている分岐標識がすべて雪に埋まっています。上ホロへは直進なので問題ないですが、富良野岳に行かれる方は踏み跡とテープに要注意です。300階段は上部の数十段以外は雪の下です。途中から階段につながる直登ルートしか道はなさそうでした。D尾根に上がると雪がなくなります。上富良野山頂近くのD尾根突端部は残雪著しく雪の斜面を距離にして50mほど登って夏道に合流します。夏道に合流すると雪もなく、問題なく山頂にアクセスできます。雪の状態は総じて良く適度に沈む感じで登りやすかったです。 −上富良野岳〜上ホロカメットク山−十勝岳− 残雪もチラホラで夏の稜線です。上ホロ小屋から上ホロ山頂近くまで大雪田になっていて、その突端部を5mほど歩く時に少し圧倒されましたが、考えてみれば特にどうということのない雪田渡りでした。 <下山後のお楽しみ> もちろん凌雲閣に...入浴料800円、貴重品ロッカー有料100円ですが、十勝岳連峰を見上げながら温泉に浸かる贅沢を考えたら、とてもリーズナブルな気がします。湯上がり後はレストランと反対側の奥の間に休憩用の小上がりが2部屋。畳の部屋でテレビ見ながらゴロッとするのもいいですよ。休憩室は17:00まで使えます。 看板犬のシナモンとミルク、久々に会いに行ったら見事に吠えられました。ゴン太のような器量はないようです。番犬としては役にたちそうだけど(^^;。 |
写真
感想
ホロカメットク山、先週行かれたヤマレコのkomatsunaさんのレポートを見て、残雪状態は例年の5月下旬ぐらいの水準かなということで出掛けたが、百聞は一見にしかずとはよく言ったもので、現物は想像以上だった。しかも、登山口までの通路をショベルカーか何かで除雪しようとして挫折した巨大な穴ぼこが登山口に空いていて登山口を塞いでいる始末。穴の脇から登山道へと入ったが、お粗末というか、来週の十勝岳山開きに向けた関係者の焦りが空回りした産物により、不本意ながらより危険となってしまった登山口から登山道へ。安政火口へのハイキングコースも雪で完全に埋まっていて、踏み跡かピンクテープが頼り。
安政火口分岐をショートカットして、化物岩のトラバースから反対側へと廻り込む地点にできる雪庇は例年の5月下旬並みに発達していて道を塞いでいる。手前と奥に踏み跡があるようで手前のを使わせて頂く。上ホロ分岐も例年わりも雪が多く分岐標識が見当たらない。恐らく雪に埋まっているのだろうが上ホロへは直進なので全然問題なし。この雪の量なら300階段も埋まっているだろうと、素直にD尾根への直登ルートへ...昨日は少し熱が出て一日寝込んでいただけあって、この登りは応える。D尾根に出ると景色が拡がる。十勝岳もクッキリで清涼剤効果抜群。足取りが軽くなる。が、しかし、そう簡単には本峰の稜線には到達されてくれないらしい。上富良野岳への斜面の半分ぐらいが雪が覆われている。「うぇぇ、これ登るのか」と思いつつ、最高斜度で40°近くある雪の斜面を登る。
頑張った甲斐あって上富良野岳からの景色は最高。少し富良野岳に雲が掛かったが、それもなんかいいてアクセントになっている。思えば2007年に本格的に高いところを登るようになってから、上富良野岳は今回が14回目。考えてみたらここを目標に登ったことは一度もないが、嫌いな山というわけでもなく随分登ったんだなと改めて思う。上ホロに向かって歩き始めると、擦れ違った男性に「まだ時間も早いし十勝岳行ってきたらどうだい?」と言われる。とりあえず今日の目標は上ホロカメットク山なのだけれども、「とりあえず上ホロに行ってから考えます」と言ったものの、今日登れば十勝岳も記録が残ってる中で数えると20回目(未記録山行があるので実際はもっと登っているハズなのだが)。俄然やる気が出てきた。
本峰の稜線は全く雪もなく快調に進み、まずは上ホロカメットク山頂。雄大な上ホロの山容には似合わないチマっとした山頂のケルンのギャップが面白くて写真に撮った。上ホロ山頂直下から拡がる大雪田に少々ビビったものの、何のことなく通過して上ホロ小屋に寄り道してから、快適な夏山の稜線を十勝岳へと向かう。と書くと順調に進んでいるようだが、実際は斜度が増す度にひいこら言ってスピードが低下する体たらく。十勝岳の山頂直下まで来ると、ここまでくれば2077m峰の十勝岳とは言え所詮モエレ山級...と言い聞かせて登ったが、このモエレ山が中々歯ごたえがある。結局、息が上がって小休止の連続。
何とか山頂に着いたものの鋸岳へと続く稜線の縞模様に雪はなし。この感じだと1週遅かったようだが、それでも景色はものすごく良い。トムラウシも石狩連峰もニペソツもクックリ見える。休憩しつつ、夏山に変貌した十勝岳でマッタリくつろいでいると何やら私を呼ぶ声が...誰だろうこんなところで思って振り向くとshizuさん。今年は4月に手稲山で偶然会って驚いたばかりだというのに、更にこんな偶然って...今日は単独らしい。私と同じぐらいの時間に凌雲閣に行って登山口の惨状を見て望岳台へと転進したと話していた。そんなわけでカメラ女子っぽい写真を一枚撮らせてもらったが、やっぱり人を撮るのは苦手(^^;。虫は多いが暖かい山頂で景色を楽しみつつ、山の話など1時間近く話していたかもしれないが、ふと時計を見るともう12時。凌雲閣に降りるならボチボチ出発したいということで下山開始。
いちいちレンズを変えるのは面倒なので、例によって登りは「AF-S DX Zoom-Nikkor 12-24mm f/4G IF-ED」、下山時は「AF-S DX NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR」。帰りは富良野川源流の断崖の風景などを撮りつつ下山する。高度感バッチリ。何で高所恐怖症なのにこういうところ好きなんだろう?? 十勝岳から鋸岳へと続く稜線の縞模様は駄目だったが、上ホロカメットク山から富良野岳に至る稜線の縞模様はかなりいい感じ。上富良野岳まで戻ってくると、行きは咲いていなかった花も結構咲いている。コメバツガザクラもいい感じ。小さいから気がつかなかっただけだろうか。気が付き始めると至るところで小さい花が咲いているのが見られて嬉しい。
行きは花の咲く気配さえなかったD尾根、帰りはフラワーフェスティバル状態。まずはミネズオウ。この陽気に誘われて咲いたようだ。コメバツガザクラのほうが多いが、注意して見ていると発見できた。そしてキバナシャクナゲ。今日のD尾根のメインは彼女達だと言っても過言ではないと思う。こんなに咲き初めの活き活きした状態に巡り合ったのは初めてかもしれない。こんなに花が登山道の両脇に咲いているのを見ると夏が来たなぁと思って嬉しくなって、下山の足取りも軽くなった。
下山後はいつもの凌雲閣へ...女将さんも来週山開きということもあり、山の残雪状態を気にしているようだ。露天風呂のいつになく上下段の寒暖差が激しい。これも天然のものだから、ある程度は仕方ないなと熱い湯とぬるすぎる湯を交互に堪能した。温泉から出て駐車場に戻ったら、行きに声を掛けられた4月の百松沢山で一緒に登った男性が下山してきていたので、今度はこっちから「おかえりなさい」と声を掛ける。こっちのほうはあまり来たことがないと話していたが、先週は十勝岳に今日は富良野岳から上富良野岳経由で縦走、来週は美瑛岳に行きたいとのことで、何だかすっかり十勝岳連峰の魅力にドップリという感じで、しばし情報交換や雑談などしつつ楽しい一日が過ぎていった。
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