針ノ木岳 力の限りのぼれ!
- GPS
- 08:59
- 距離
- 11.6km
- 登り
- 1,551m
- 下り
- 1,548m
コースタイム
- 山行
- 8:11
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 8:59
天候 | はれ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
信濃大町駅からバスの便あり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
駐車場からすぐの作業用林道橋を渡り、篭川右岸を遡上する積雪期ルートは何とか雪が有ったが、下山時に使える程の量は無い。 左岸の夏道の雪はもう無くなっている。 素直に夏道を歩いて、堰堤基部まで詰めた方が速くて楽。 針ノ木雪渓のデブリも大量で、硬く凍り付いていた。 2日にわたって降った雪が、霜ザラメとなりガラスビーズの様な粒でサラサラの為、スキー板のエッジが全く役立たず、シールも無用の長物に化して登行に苦労する。 |
その他周辺情報 | 大町温泉郷 |
写真
感想
白馬エリアの連戦2日目は針ノ木岳に挑戦する。
ご存じのように、針ノ木岳に登るには扇沢に車を止める必要がある。
時はゴールデンウィークの真っ最中で、この日4日はその中でも特に天気が良いと予報されているので、立山室堂へ行く人は登山者のみならず、一般の観光客だって多いはずだ。
車を止められない不安のために、前日3日は早々に夕飯も済ませて、扇沢の駐車場入り。
4人の車が固めて置ける好適地を確保し、明日の準備を済ませ、少しお酒を飲んで早々に就寝。
tooruohさんの「4時出発ね!」で、支度の手際の悪いgraveltreckは2時半起き決定。
朝から麻婆豆腐どんぶりを食べて、エネルギーチャージ。みんなに麻婆豆腐どんぶり食べたと言ったら呆れられた。(笑)
この2日間ほど皆と一緒に飯を食ったりしたが、どうやらgraveltreck大喰いの様だ。
今年のスキー滑走の記録を参考にさせて頂き、ルートをGPSに入れてきたが、それは積雪期の限定ルートだった。
針ノ木雪渓下部の大きな堰堤基部まで、篭川右岸を少ない雪を繋ぎ、方斜面に足が痛いと文句を言いながら、向こう岸を見たらスタスタ歩く登山者を見てしまった。
俺たちは、なんでこんな歩き難いトコ歩いてるんや?泣けるワ。
巨大堰堤群を過ぎ、大沢小屋まで来るとやっと針ノ木雪渓だ。
しかし、巨大な雪崩の体積物が沢を塞いでいる、山の斜面とデブリの間の狭い隙間を進むしか無い。
デブリは硬いためシールを張っただけのスキーではお手上げ、クトーを着けていてもなかなか手ごわい。
1時間以上もデブリ帯と戦ってようやく上部のスベスベ斜面に出ることが出来た。
左手は針ノ木峠へ続く沢地形、右手には針ノ木岳と更に右にズバリ岳がそびえて居るのが見えるが、いずれにしても急登だ。
graveltreckは、針ノ木岳の左手のコルに詰めて、南側から山頂へ到達する気で居たのだが、tooruoh隊長は針ノ木岳とズバリ岳のコルに乗り上げて、針ノ木岳北側の岩稜を夏道に沿って登頂する気で居た。
意思疎通が出来ていなかったので、「なんでこの方向へ進むかな〜?」と思っていた(笑)
北側から針ノ木岳を目指すには、雪が着き岩の露出した夏道を行く。
一部硬く氷化した急斜面が有るので緊張したが、すこしアルパインチックな雰囲気で楽しかった。
ピッケルまでは必要ないがアイゼンは必須で、3点支持が出来れば滑落は無い。
出来ればウイペットは2本あると安心だ。
asakunaikawaさんは、アイゼンが外れやすいと言う事で登頂を諦めた、今度来る時は外れないアイゼンで挑みましょうね。
山頂へ到達しみんなで喜びを分かち合い、360度の景色を堪能した。
後ろ立山連峰側から初めて見る黒部湖に感動した、北アルプスの山々は雄大で時に厳しいが今日は優しく迎えて呉れて居る様だ。
山頂から滑走360度動画です。
マヤクボ沢滑走 最後に大転倒 360度動画
山頂から少し降りたコルから滑走。
tooruohさんはビンディングのトラブルで、ヒールの固定が出来なくなり、どうなる事かと焦ったが、どうやら氷がいたずらをした様だった、しばらく時間が掛ったがヒールも固定出来て無事に滑走出来た。
マヤクボ沢と呼ばれる急斜面を雄叫び上げながら落ちていく。
graveltreckは大きく南にスライドしてから、マヤクボ沢の北向き斜面を落とした。
太陽の影響を受けにくい北向きは雪が良い、ショートターンが出来ないgraveltreckはハイスピードなロングターンでシュプールを刻んだ、最高だった!!!!
マヤクボ沢の下部で転倒した時、ヘルメットが雪面に刺さって「ボキッ」って音が聞こえた。
起き上がってヘルメットの頂部を探るとinsta360のカメラが無い(泣)
ヘルメットが刺さったであろう場所まで登って雪を掘ると、両面テープから剥がれたinsta360を見つけた。
ヘルメットの前側に付いているホルダーに付け直して、再スタートの準備をしていたら、ランドレさんがなんか騒いでる??
見たら今さっき取り付けなおしたカメラが、雪面に転がってる。
これも両面テープからごっそり剥がれていた(泣)、まぁ滑走中に落ちなくて良かった。
あとは下山を消化するだけだが、ストップ雪がひどくて前転しそうになった。
天気に恵まれ、風も無くて最高な針ノ木岳だった。
GW後半戦2日目は針ノ木大雪渓からの針ノ木岳だ。メンバーは昨日と同じくgraveltrekさん+asakunaikawaさん+land-raderさんとの四人。暗い中、駐車場を出ると星空が見えている。今日はいい天気だろう。モチベーションも上がる。
駐車場から出てすぐの橋を渡り右岸を進むが少し薮がうるさい。シール歩行可能だったが、もう少し雪があったら快適かもしれない(何とか雪は繋がっていた)。左岸の作業道(夏道)は途中で雪がなくなっていたので、スキー滑降にこだわる方は右岸がいいかも(汗)ただ、雪はもうすぐに無くなってしまうだろう。
堰堤を幾つか越えて、針ノ木大雪渓に入いってしばらく登ると、真新しいデブリのお出迎えだ。デブリを避けて左側を登るが、大粒のアラレが吹き溜まっていて砂の上を歩いているようでシールが全く効かない。たまらずデブリの上に乗り上げるが、クトーで引っ掛けるようにしないと歩く事ができない。それでも四苦八苦しながら我らがgraveltrekさんは今日の先頭を引き受けて果敢に突破!!!デブリ帯を突破すると針ノ木峠への沢とマヤクボ沢が見えてくる。ここからは快適なシール歩行ができる。
今日はマヤクボ沢を詰めて針ノ木岳を目指す予定だ。四人とも初めてなので、前後して登っている富山のベテラン山スキーヤーにルートの様子を伺う。マヤクボのコルまで登り上げて稜線を山頂まで行くのがいいだろうとのこと。山頂からスキーで降りられそうだともお聞きする。結局、この方に山頂直下の夏道はリードしていただくことになった。ありがとうございました。
マヤクボのコルまでは我らがgraveltrekさんが先頭で引っ張るのだが、この人は直登の鬼でシールの限界までキックターンはしないという御仁だ。齢62にして立ちコロを平気でこなすという体幹の持ち主だが、付き合わされる方はかなわない。ただ、同い年のtooruohとしても負けるわけにはいかない(何で?)。120%の力でついていきました(ああ〜しんど)。
というわけで?コルからはアイゼンに切り替え、アルパインの雰囲気を楽しみながら夏道を山頂に向かった。緊張する場面もあったが無事、山頂に到着。富山の先輩山スキーヤーと共に登頂を喜びあった。そして山頂からは昨日とは打って変わって素晴らしい360度の大展望を楽しんだ。
山頂からはマヤクボカールに向かっての急斜面が綺麗に続いている。山頂に向かうツボ足の登山者がこんなところを滑るんですか?と驚いていたが、富山の山スキーヤーに続いて我々も次々とカールに向かって落ちていく。落ち着いた雪質で安心感はあったが緊張と興奮、ほとんど無我夢中のスキー滑降だ。急斜面なのでスラフが派手に落ちてきて、スラフと共に落ちて行く感じだった。(山頂ではtooruohのビンディングのヒールがロック出来なくなって心配をかけてしまったが、ブーツとビンディングについた雪や氷を除去するとロックできるようになりことなきを得た。)
広大なマヤクボカールはどこでも滑り放題で、各人それぞれの流儀で楽しんだ。一言で言うなら「もう最高!!」忘れられない山スキー滑降となった。
以下、省略ですが(笑)、いつものことながら、こんな遊びを共有できる仲間に感謝したい。
昨晩の車中小宴会で2週振りの酒が効いたか体か重い
山行途中、両足の太もも辺りが突っ張るが“気にしない”皆についていく
山頂直下のコルでアイゼン装着して登るとダンダン皆が遠くなる
アイゼン歩行が不慣れで、先行してる皆の4輪カニ歩きを見てビビり自分だけピークを踏めなく残念、心残り、、、
けど、楽しかったよな
良い天気の下、良いメンバーの下、また行きたい
ありがとうございます
今日はピークを獲る!
気合いを入れて早朝出発。
しょっぱなから藪トラバースの試練だが、奥美濃低山に比べれば大した事は無い。
二連堰堤までを突破すればデブリ帯までは楽々ハイクだった。
ここからが試練だった。
デブリ脇を進もうにもシールの効かないビーズクッションの中身撒いたような底なし地獄。
したらばとデブリに突入するもバランス取りにくいわ、スリップ連発だわでテンヤワンヤ。
他のパーティーも含め全員がジタバタする中、graveltrekさんはジャンバリで突き進む。
デブリ帯を抜けると山頂からの大斜面が目の前に広がる。
滑降への期待と登高への不安が交錯する。
ここでもgraveltrekさんがトップで引っ張る。
直後をtooruohさんが追随し、何処までも直登だ。
ついていけなくなり、ジグを切って二人を見上げた時、山頂の背景には青空に真っ直ぐ上に伸びる白い飛行機雲。
二人がつけた真っ直ぐなトレースと重なって見えた。
稜線鞍部下で小休止後、乗越しにかかる。
稜線に上がれば滑降してセーフティエリアに帰還するまでは気を抜けなくなるので緊張感が高まる。
鞍部でシートラに換装、山頂方面の岩稜をが金山岩や乗鞍剣ヶ峰の岩場程度に見えたので「ノーアイゼン?」とtooruohさんに聞いたら「いや要るっしょ!」と。
実際、結構な物でした。
こういった場面(要不用判断)は「備える」を選択するのが常だな、と改めて学習。
山頂を目指して蹴る刺すを繰り返す。
同時に山頂からの滑降への不安が一歩毎に高まる。
高揚と不安のスピードボールがたまらない。
岩場核心部のトラバースを越えて山頂へ。
皆で登頂を喜ぶ。
しかし、登頂は嬉しいが周りに雪の斜面が見当たらない。
「どこ滑るのよ😭」と泣きそうになったらgraveltrekさんが偵察に行ってくれて少し降ろせば東のコルからドロップ出来るとの事。
ヤレ安心と移動して斜面を覗くと自分限界斜度😭😭簡単には済まない。
まぁ、明日からここで暮らすワケにも行かず、帰らなければならない。
富山のベテランさんとgraveltrekさんが先行してくれたので妙に安心感がある。
雪は柔らかだし雪崩の気配も無いので覚悟してドロップ。
ま、落ちてしまえば高揚感が勝り恐怖心は消え去るものだ。
tooruohさんが中々ドロップしないので何かあったかと心配になったが、程なく滑りはじめて安心。
ビンディングトラブルあったようだが、流石ベテラン、的確に対処して無難にクリアしたとの事。
直下の急斜面を過ぎれば広大な斜面を我々で独占。
雪質も上々でロングターンでカッ飛びもアリだ。
タップり楽しんだ後はデブリ帯の突破だ。
雪崩リスクが多少あるので素早く抜ける。
セーフティエリアまで来たら脚パンで大休止、滑った斜面のシュプールを眺めながらのオヤツは旨かった。
最後の藪斜面は避けて夏道をシートラ下山。
ここで最後の失敗をしてしまった。
舗装路が車輌が通ってる気配が無かったので通過してしまったが、実は通行禁止との事。
ゲートで「ダメよ〜」と注意されてしまった。
皆さんご注意!
二日間のゴタテトリップ、ご一緒させていただいて充実した連休となりました。
皆さんに感謝です。
ありがとうございました。
山スキーシーズンも終焉となりますが来期も宜しくお願いします。
楽しめたようでヨカッタっすね!!
chukiさんコメントありがとうございます。
4月20日のchukiさんの針ノ木岳のレコ見てて、こりゃ行かなアカンわと思い立ちました。
針ノ木雪渓はデブリのお祭りでしたが、山頂からの滑走は楽しめました!!
graveltreck
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する