雷鳥に逢えた天気!? 田の原から御嶽山へ(二の池泊)
- GPS
- 10:57
- 距離
- 13.2km
- 登り
- 1,381m
- 下り
- 1,397m
コースタイム
8:30田の原登山口-8:54大江大権現-9:17金剛童子9:23-9:36八合目避難小屋
-10:13九合目避難小屋-10:30大滝頂上小屋12:20-12:59剣が峰13:15
-13:37一の池-13:45二の池小屋本館14:35-13:43賽の河原
-14:52賽の河原避難小屋-15:27三の池-15:52飛騨頂上-16:28賽の河原避難小屋
-16:48二の池小屋本館
【2日目】
6:47二の池小屋-6:55巻き道分岐-7:11剣が峰7:18-7:42大滝山頂
-7:57九合目避難小屋-8:46八合目避難小屋-8:54金剛童子8:58
-9:26田の原登山口
天候 | 曇り時々雨 稜線では強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
日曜日はさらに下の駐車場までほぼ埋っていましたが、 さらに50m下の駐車場は空いていました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
田の原⇔剣が峰⇔二ノ池⇔賽の河原避難小屋はコース上問題なし。 三ノ池をめぐる周回路に雪渓が残っていた。 足跡がなくキックステップでトラバースしたが、雪渓の幅があり反対側で登山道を見失う。雪渓の斜度が急で下降できず、しかたなく摩利支天山への稜線に出て戻った。 |
写真
感想
80歳になる母親のかねてからのリクエスト「御嶽山」に行ってきました。
風呂のある山小屋ということで、どうも二の池本館に泊まりたかったらしく、妹と私の分まで宿泊の予約を入れていました。本来なら日帰りのコースなのですが、あまり1日の歩行時間が長くなってもということで、付き合うことに。
3連休でしたが、土曜日の方が日曜日より天気がよさそうとのことで、土日での山行き。いつものように、母親の余分な荷物は子供たちで背負うことに。今回はアルプスの予行という面もあり、ちょっと重めの15kg弱。まあ落ち着いて行けば大丈夫でしょう。
田の原の駐車場は土曜の8時で半分以上埋っていました。予報とはことなり、ガスに覆われ8合目ぐらいまでしか見えませんが、さすがに3連休なのか多くの人が次々に登っていきます。
大江大権現までの参道を歩くうちに早くも雨が...。雨具を取り出して、雨天装備に。母親は「ザックカバー」を家に置いてきたとのことで、仕方なくゴミ袋(30L)で間に合わせのザックカバーを 作成。どうしてもペースが合わないので、金剛童子まで先行し、そこで待ち合わせ。普段は1時間も歩かないうちに休憩することはないのですが、ここは我慢の休憩。あたりの視界がほとんどないので、楽しみはありません。10分もかからずに妹と母親が到着。
ここからは2手に分かれて、先行する私が大滝山頂もしくは剣が峰で待つことにしました。いつもの2倍弱のザックをしょっているため、特別に速いペースではなく、一歩一歩着実に登ります。ただ、途中で足を止めないようにがんばり、2時間かかって王滝山頂小屋に着きました。休んでみると意外と雨が強く、レインズボンや手袋未装着でよく登ってきたと感じました。山頂付近では風も強く、手が冷たいなと感じたのも無理はありません。
大滝頂上小屋は雨風をしのぐために、多くの登山客でにぎわっていました。40分ほど待っていると、母と妹が到着しました。今日はこの天候なので、継子岳を目指すのは無理と思われたので、ゆっくり二の池本館で過ごすプランに変更し、ここで昼食をとることに。ストーブが焚かれていましたが寒さをしのぐには不十分で、おでんやうどんを注文する人がたくさんいました。我々はおでんを注文し、持参した弁当をいただきました。ちょっと濃い目の出汁がきいたおでんは、なかなかおいしかったです。
長い昼食休憩の後に剣が峰を目指しましたが、ガスが濃かったことから巻き道に入ってしまい、そのことに気付いた時には戻るより、ロープウエイからの登山道との合流点まで進んで剣が峰へ登り返した方がよかろうということになりました。翌日田の原コースを下ってみましたが、剣が峰に直接登るよりは、黒沢口から登った方が傾斜が緩く楽だったと思いました。
残念ながら剣が峰はガスに覆われ、期待した眺望はゼロ。悔しさに半鐘を10回以上打鐘して、明日の捲土重来を期しましたが.....。
相変わらずのガスの中でしたが、二の池まで下り本日の宿「二の池本館」に到着。小屋の前にはコバルトブルーの二の池が広がるはずでしたが、あいにくのガスで向こう岸まで見渡すことができません。この池は日本一高いところにある高山湖ということで、一段高いところには一の池がありますが、よっぽど雨が降らないことには水がたまらないようで、常設?の湖としてはここが一番標高が高いようです。
荷物を部屋に挙げて14時過ぎ。天候はあまり優れないものの雨は止んでおり、とりあえず空荷で三の池まで行くことにしました。途中の賽の河原ではいくつもの石積みがガスの中に浮かびあがり、それは幻想的でした。賽の河原避難小屋まで登り返しましたが、一向に三の池が見えてきません。そこで、母親は小屋に帰ってもらうこととし、われわれ子供たちだけで三の池を目指すことにしました。
ここからは少し崩壊した登山道をトラバースし、五の池方面との分岐点を少し下ったところで三の池を発見。小屋からは50分以上かかってようやく三の池に到着しました。
手前にあるお宮に向かい半鐘を打ち鳴らすと、心地よい響き.....。いくつもある半鐘のうち、もっとも音色の良い半鐘でした。ふと後ろを振り向くと、キイキイという鳴き声が....。なんと親子連れの雷鳥がいるではありませんか?ヒナたちはハイマツの縁あたりを歩いており、不審人物である私が登場したためにヒナたちに警告する目的でしょうか、親鳥が鳴いていたのです。
雷鳥親子が再びハイマツに姿を隠すまで眺めていましたが、とりあえず四の池を見るために三の池をぐるりと巡ることになりました。池尻とは反対側の稜線にたどりついたところから、四の池を眺めたところ、やはり一の池と同様にちっちゃな水たまりのような状態でした。
飛騨頂上まで登り返すと、戻るコースは2つ。往路の分岐点まで戻るコースと、稜線を摩利支天山方向にたどるコースです。小屋に速く戻るためには往路に戻った方がよいとの判断で歩きはじめましたが、5分も行かないうちに大きな雪渓に出会いました。残念ながら足跡はなく、雪渓のかなたを眺めても登山道らしき木々の切れ目も確認できません。なんとかかすかな足跡らしきものをだとってキックステップで進みましたが、結局登山道にはたどり着くことができず、改めて稜線に上がることに。土の上には先客の足跡があり、このルートをたどったのは我々だけではなかったようでした。
摩利支天山へのコースに出ると強風と雨。一時は雹が降り、バチバチと音を立ててレインウエアを打ちつけます。手袋はずぶぬれ状態で、手先は相当冷たくなっていましたが、インナーにライトダウンを着ていたため、ものすごく寒い状況にはなりませんでしたが、低体温症という言葉が脳裏に....。しばらく、大雨の中登り返しを繰り返していると、7名ほどの団体が降りて来るのが見えました。彼らも同じように伏し目がちで雨を避けながら歩いていましたが、お互い自分の歩いている道が正しいことを確かめ合いながら、励ましの言葉を交わして別れました。
摩利支天山の展望台に着いたのはグループと行きあってから数分後、そこにはさらに3人ほどのグループが本日泊まる五の池小屋と連絡をとっていました。どうも全部でお客さんは10名のようで、全員と連絡がついたようでした。我々も強風と大雨の稜線から解放されることがわかりホッとしました。事実賽の河原方向にくだり始めると、雨も風も弱まり、我々を一層安堵させてくれました。
二の池本館は高山にもかかわらずお風呂に入れることがウリのようで、確かに冷え切った体を温められたことは大変助かりました。男女とも浴槽に一度に入れるのは2名までで、もちろん石鹸やシャンプーは使用禁止です。まあ、日帰りでも十分登れる山なので3連休でも一人に一枚ずつの蒲団があてがわれ、ゆっくりできたのは何よりでした。消灯が8時で、起床が5時なのできっちり守れば9時間は眠れるはずですが....。
*********
夜中には大風と屋根をたたく雨音が鳴り続けていましたが、あさはガスガかかっただけでひっそりとしていました。ご来光を拝むには30分ほどかけて剣が峰まで登らなければなりませんが、あいにくの天気なので布団の中でこれまたゆっくり過ごすことになりました。
2日目も1日目と同じく視界が100m以下のガスの中での山行きとなりました。再び登り返した剣が峰も視界ゼロ。とにかく、あまり無理をすることなく下山することになりました。
日曜日のこの日は前日にもまして多くの登山客が登ってきました。白装束で登る方々も幾人か見られ、なかにはホラガイを持参しそれを吹きながら登って来る人もいてさすが信仰の山だと感じました。また、たくさんの子供たちも登ってきていました。うちの次男も連れてくればなあ。
最後に9合目を半分くらい下ったところから少し晴れました。富士山や南アルプスは雲に隠れていましたが、田の原の駐車場や三笠山はきれいに見えました。ただしこの後、また大粒の雨に見舞われ山の天気の変化が激しいことを実感。田の原の社務所について振り返るとようやく御嶽山の全貌を見ることができたのが皮肉でした。
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