剱岳クラシックコース 長次郎谷から


- GPS
- 56:00
- 距離
- 21.4km
- 登り
- 2,938m
- 下り
- 2,932m
コースタイム
7/21 剣沢キャンプ場4:05〜5:00長次郎谷出合〜7:00熊の岩上〜長次郎コル〜8:15剱岳8:40〜平蔵コル〜平蔵谷〜10:15平蔵谷出合〜11:25剣沢キャンプ場△(行動時間:7時間20分)
7/22 剣沢キャンプ場5:10〜剣御前小屋〜雷鳥沢キャンプ地〜7:40室堂(行動時間:2時間30分)
天候 | 7/20 晴れ 7/21 晴れ 7/22 ガス |
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過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
帰り:扇沢までトロリーバスとロープウェイ。信濃大町駅までバス。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
長次郎谷も平蔵谷もコル直下が非常に急で、滑落したら止まらないと思います。十分注意のこと。全般に平蔵谷の方が急峻です。 両谷とも雪の状態は非常にいいです。今年は残雪が多いとのことで8月前半くらいまで行けそうな感じです。 |
予約できる山小屋 |
剱澤小屋
|
写真
感想
7/20(土) 晴れ
室堂9:00〜雷鳥沢キャンプ地〜大走り〜真砂岳〜富士の折立〜大汝山〜真砂岳〜別山〜15:15剣沢キャンプ場△(行動時間:6時間15分)
夜行バスで富山入りし、室堂には9時に到着。今日は剣沢キャンプ地まで行ければよいのだがあまりに天気がいいので立山経由で行くことにした。渋滞がひどそうなので一の越経由はやめて大走りから真砂岳に登り、そこから大汝山まで往復。立山からは北アルプスはほぼすべて手中に収められる上、今日は梅雨明けのようにクリアな空気。存分に満喫できた。
剣沢のキャンプ地に来るのは実に13年ぶり。標高が高いので涼しくて実に気持ちよかった。混雑もそれほどでもなく、水も豊富なので快適。目指す剣も時々ガスに覆われる時間もあったが、だいたい姿を見せていた。富山県警の方に谷の雪の状況を聞いたが、長次郎谷も平蔵谷も雪の状態は良いと言う。ただ、キャンプ地直下の剣沢本谷の上部が雪が割れているので、滝よりも少し下って雪原になってから乗ったほうがよいだろうとのことだった。
夕方には剣の上の雲が夕焼けに染まり、明日の期待にわくわくだった。夜行バスの寝不足もあり、この日は7時には眠りに着いた。
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7/21(日) 晴れ
剣沢キャンプ場4:05〜5:00長次郎谷出合〜7:00熊の岩上〜長次郎コル〜8:15剱岳8:40〜平蔵コル〜平蔵谷〜10:15平蔵谷出合〜11:25剣沢キャンプ場△(行動時間:7時間20分)
剣沢本谷の雪の状態が気になるので、極端に夜中に出発するのはやめたが、これは正解だった。県警のかたが言っていた滝のところの雪の割れを慎重に避けて、雪渓が広くなってから雪の上に乗ったが、このときにはだいぶ明るくなっていたので問題なかった。1時間で長次郎谷出合に到着、早速登りにかかった。今日は先行者はいないようで、後ろから3人パーティが付いてきていた。
長次郎谷の下部は落石に注意は要るが、斜度が低いので何も考えずに登ってゆけばよい。朝の空気は冷たく鳥の声も聞こえすがすがしい。途中人の声が谷に響き渡っていたが、しばらく登ると右の八つ峰上部に人が取り付いているのが分かった。さすが有名なルートである。
熊の岩から左俣に入りたいが、左俣の入口がルンゼ状になっており、斜度も急で危ないので右上から回り込む。ここも事前調査どおり。熊の岩の上にはテントが2張りあった。ここで大休止し、十分に腹ごしらえする。いよいよ長次郎谷の最後のツメだが、ここからは一切油断ならなかった。まず熊の岩からトラバース気味に左俣に入るが、斜度が非常にあるためスリップ厳禁である。雪も少し硬いのでキックステップがあまり効かず、だましだまし進まざるを得ない。いつでも滑落停止できるよう心の準備をしながら登る。最後の直登は部分的に四つんばいも併用して一気にコルまで上がった。シュルントやクラックもほとんどなく、スムーズに地面に上がれたのは幸いだった。
コルではうれしくて写真を取りまくり、大休止した。毛勝三山の眺めが印象的だった。ここから剱岳までは北方稜線をたどる。少しの区間だが崩れていて危ないので細心の注意が要った。人が一杯いる頂上が見えたときは思わずやった〜と声を出してしまった。剱山頂も13年ぶり。前回も快晴だったが今回もそれに負けず劣らず。山頂からの大展望を満喫できた。
下りの平蔵谷も出だしが非常に急なので十分注意。出だしはいやな感じのシュルントとクラックもある。平蔵谷は下までずっと急で緩む場所が無いので非常に疲れた。スキーがあればかなり楽なのだろうが(笑)。剣沢本谷に合流してキャンプ地まで登ったが、この時間になると尋常でなく暑く、意識朦朧となってしまった。剱沢小屋でビールで乾杯! この天気で下山するのは勿体ないので、明日の予備日も使うことにして剣沢でもう一泊することにした。うだうだしながら眺める剣は最高の一言!
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7/22(月) ガス・強風
剣沢キャンプ場5:10〜剣御前小屋〜雷鳥沢キャンプ地〜7:40室堂(行動時間:2時間30分)
最終日は予報がはずれ、荒れ模様になってしまった。テントを片付けているとザックを重石にしていたテントが重石ごと吹き飛ばされてしまった。たまたま風下にいた方が身を挺して止めて下さったからよかったが、あのまま飛ばされていたら取り戻せなかっただろう(本当に有難うございました)。
剣御前・雷鳥坂経由で室堂までもどり、アルペンルートを使って信濃大町に出て、電車で小田原まで戻った。
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長年、登れればいいなと思っていたルートから剱に登頂できて大満足。思ったよりかなり楽だった印象で少し拍子抜けもしたのですが、それもこれも好天と雪の状態に大いに恵まれたからでしょう。先月号の某山岳雑誌に長次郎谷のことが乗っていましたが、剣に登山道がないと仮定して初登頂を考えたとき、一番自然なのは長次郎谷からだというような趣旨のことが書いてあり、登りながらこのことを思い出していました。確かに、非常にスムーズで自然なルートだなというのが実感でした。
ルートで登ったんですね。参考になりました。相変わらずの精力的な山登りに脱帽です。
Junjapaさま
新田次郎の点の記ゆかりのルートです。
条件によりますが7月であればとても簡単に上れるルートだと思いました。
今度は北方稜線に行きたくなりましたが一人では厳しいですね。
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