飯豊連峰;石転び沢雪渓〜エブリ差岳
- GPS
- 34:36
- 距離
- 29.5km
- 登り
- 2,962m
- 下り
- 2,959m
コースタイム
- 山行
- 9:36
- 休憩
- 2:15
- 合計
- 11:51
- 山行
- 8:47
- 休憩
- 1:22
- 合計
- 10:09
天候 | 両日とも晴れ 2日目の朝は曇り気味で風が強い |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
<温身平〜石転び沢出合> 堤の脇を超えて,沢沿いを進んでいきます 急な登りもなく,特段,危険な箇所はありません (一ヶ所,岩場をトラバースするところがありますが,昨年チェーンが設置されたようで,安全に超えることができました 感謝) 梶川出合で雪渓に一旦乗り,石転び沢出合に至る沢に渡ります なお,梶川出合は,梶川と石転び沢出合からの沢(以下「石転び沢出合沢」)との合流地点ですが,山と高原地図上,梶川の水路が表示されていないのと実際の合流地点の見え方として,石転び沢出合沢が尾根に隠れているため,出合に見えず,石転び沢出合沢に渡ることなく,そのまま梶川沿いを進んでしまうことがあるので要注意です(私は,そのように進んでしまい,1時間ロスしました) 石転び沢出合沢に渡った後は,再び沢沿いの夏道を10分ほど進み,雪渓がしっかりしてきたところで,乗りました <石転び沢出合〜梅皮木小屋> 右側が門内沢,左側が石転び沢となります 門内沢上部の稜線上に門内小屋が見えるため,これを梅皮木小屋と見誤り,門内沢を登ってしまうことがあるので注意が必要です(石転び沢上部の稜線上にある梅皮木小屋は,雪庇が盛り上がって,出合からは見えません) 雪渓に乗った後は,ひたすら登りです 半分くらいまではつぼ足で進んで,その後アイゼン,石が滞留しているあたりからさらに傾斜のギアが上がるので,ピッケルはそこから使った方がよいかと思います 石の滞留部分以降,荷物を下ろせるような場所はないと思った方がよいです <梅皮木小屋〜北股岳〜門内小屋〜地神北峰〜頼母木小屋> 夏道です 北股岳へ登りの真ん中辺りから山頂付近までの間だけ雪渓がありましたが,つぼ足でいけました <頼母木小屋〜エブリ差岳〜地神北峰> 100mほどの登り返しを3回ほどこなします エブリ差岳からの帰路も,同様に3回の登り返し さらに頼母木山や地神北峰への登り返しもこなします <地神北峰〜丸森尾根> 丸森尾根直下に雪渓が残っていて,急勾配です つぼ足で降りようとしたところ,20mほどシリセードとなりました 右側が切れ落ちているので,アイゼンで降りた方がよいと思います 雪渓を超えた後は,樹林帯の下りが続きます 湿った道ではないので,快適に下れます 最後は岩場を下ることとなります 足下が見えないため,3点支持で慎重に下ります |
その他周辺情報 | 飯豊町_日帰り温泉;450円 |
写真
装備
個人装備 |
ザック×2(オスプレイ_ケストレル48・ブラックダイヤモンド_シラス9)
靴(スポルティバ)
ストック
グローブ
シュラフ
スリーピングマット
ヘッドランプ
キャップ
長袖シャツ(夏用)
長袖シャツ(冬用)
ダウンジャケット
ダウンパンツ
雨具上下
長タイツ
長パンツ
スエットパンツ
肌着2枚
パンツ
靴下2足
iPhone12mini
GoPro
ドローン(DJI_Mini)
ヘルメット
ピッケル
アイゼン
ゲイター
箸
スプーン
バーナー
ガス
チタンカップ600ml+350ml
ミックストレイル2袋
ドリップコーヒー1袋
スティックバームクーヘン1本
VARM×3
おにぎり1個
カップラーメン1個
カレー鍋1食分(カレールー1/2箱・大豆ミート1袋・かぼちゃ・人参・玉ねぎ・じゃがいも・ピーマン・蓮根・ソーセージ1袋)
アルファ米
調味料
乾物(屋久島_サバ燻製)
ビール1本
ワンカップ焼酎1本
耳栓
タオル
トイレットペーパー
タオル2枚
時計
モバイルバッテリー(充電4回分)
靴ひも予備
サングラス
眼鏡予備
ビニール袋×3
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感想
念願の石転び沢雪渓に登ることができました
積雪量や天候など条件が揃わないと登れないルートなので,計画しては断念を繰り返し,気がつけば,登りたいと思ってから早5年くらい経ってしまいました
しかしながら,今回,じっくり待ったおかげか,とても充実した山行となりました
朝2時過ぎに自宅を出発
同行の先輩と合流し,途中降りるインターを通り過ぎ,迷走したものの予定どおり5時過ぎに到着
早速,登りはじめます にしても荷物が多い テント泊したダイグラほどではないにせよピッケルやアイゼン・ヘルメットが(ドローンも)重くのしかかります
20分ほどで温身平到着 ここから雪渓が見えるはずですが,あいにくガスがかかっていて拝めず・・・
沢をトラバースするように進んでいきます
2時間ほど進むと雪渓が出現
さらに進むと雪渓の手前でピンクリボンが消えています
崩れかかっているので,もう少し先から乗りたいところ
無理せずにもう少し先に進むと,また雪渓が崩れたところでピンクリボンが消えています
ん〜ここを渡るのか!? 雪解けと前日の雨で結構な水量 しかも地図では沢を渡るような道はなく,トラバースして進むようになっています さらに対岸にリボンは見当たりません
取りあえず,トラバースを続けることに ただ,かなりの藪
たまらず雪渓に乗ることに ん〜,ルートから完全に外れている
一旦2回目のピンクリボンの場所まで戻る ルートには戻るがやっぱり沢を渡るようにはなっていない と言うか 地図上にこの沢が表示されていないだけかも!?
となると,この幻の沢と地図上の沢が出合っていると思われる1回目のピンクリボンまで戻ってみることに
すると,スキーのおじさんが崩れかかった雪渓を渡っています
なるほど,雪渓を渡ると新たに沢が見えました 地図上の沢はこの沢のことでした
出合が何カ所かあるので,地図上に乗っていない沢があると,間違えやすい
この辺が沢登りの難しいところ
要は地図に載ってない沢は、梶川 ルート上の沢が石転び出合から来る沢で、雪渓を渡ったところがいわゆる梶川出合
迷ったら,リボンのあるところまで戻る これが原則ですな
さて,1時間ほどロスしてしまいましたが,梶川出合の雪渓を渡った後,再びトラバースで10分ほど進むと雪渓がしっかりしてきましたので,前のスキーのおじさんに続き,雪渓に乗ることに
おー,ひんやりして気持ちいい 憧れの石転び沢雪渓まであと少しだ!
9時前に,ついに石転び沢出合に到着
ここは門内沢と石転び沢が合流する場所 かなり大きな出合です
左手に大きな雪渓出現 おー,これが石転び沢雪渓か・・・
見れた瞬間に登りはじめてもいないのに 思わず,来たー!と叫んでいました
さて,ここからが本番 まだ,つぼ足で行けるな
どこまで行けるか 取りあえず,ずんずん進みます
まだ,石はそれほど転がっていない けど,結構大きな石もあるなぁ
雪渓の上にあると言うことは,当たり前だけど今年になってから落ちてきたんだよね
怖いなぁ と思いながら,せっかくなのでドローンで遊んだりしているうちに,勾配もきつくなってきたので,ヘルメットとアイゼン装着 が,どんどん急になる
落石が溜まっているところを過ぎると,さらにギアが上がる 全然進まない
2時間くらいで登り切れると思ってましたが,全然甘い
いやー,これは想像以上だ 荷物で後ろに引っ張られる 滑ったら,止まらないぞ
下に溜まっている石と同じ運命だ 落石と言うより,落ちきった石に自分からぶつかる感じ
落石が怖いので,なるべく休憩したくないが,たまらず足が止まります 30歩進んでは20秒ほどのインターバルの繰り返し
これは登り切れないかもしれないな・・・ 自分の力に初めて不安を覚えました
黒滝付近で 割れ目と思われる凹みでようやく荷物を下ろし,水分補給とピッケルに持ち替えることができました(本当は,クラックなんて危なくて乗れるもんじゃありませんが,そうも言ってられない)
出合から3時間,何とか登り切ることができました ピッケルに持ち替えてなかったら,登れなかったかもしれません とにかくキツかった
梅皮花小屋で水分補給 ふと見上げると大日岳がきれいに見えています
朝のガスはすっかり取れ,見晴らしよくなってきました
昼食を取り,北股岳へ いつも急に感じる梅皮花小屋からの登りですが,雪渓のおかげか苦もなく山頂へ
おー,抜群の眺めだ ここまで晴れた北股岳の眺めははじめて
飯豊本山やエブリ差岳はもとより海も見えます 海の向こうに陸が見えたので,はじめ海ではないと思いましたが,その陸は佐渡島でした
門内,地神山と気持ちいい稜線歩き 雪渓の登りで疲れもあるはずですが,天気が元気を与えてくれました
高低差2,400m,17kmを歩いて,午後5時過ぎに頼母木小屋到着
テント泊の方も含めて,結構な人 日没がとにかくきれいだった
翌日,朝5時半にエブリ差岳に出発 荷物は小屋にデポしているので,かなり気楽
結構な風が吹いていましたが,この日も見晴らしがよく 気分よく歩くことができました
にしても,燧ヶ岳や船形山まで見れたのは嬉しかった
エブリ差岳からの眺めも素晴らしく 雪渓と新緑に彩られた飯豊の魅力を十分堪能することができました
小屋に戻って,昼食を取り,再び荷物をしょって,丸森尾根へ
尾根直下の雪渓はかなりの勾配で,足を滑らせ,20mほどシリセードと言うか滑落してしまいました
勾配のキツい右側に滑っていったら,下まで落ちてしまったと思うので,危なかった
丸森尾根は急ですが,道もしっかりしており,3時間ほどで降りることができました
トータルの歩行距離32km,高低差3,600m
2日間の行程としては,かなり稼いだ山行となりましたが,天候にも恵まれ,充実したものとなりました
何より,憧れの石転び沢雪渓を登れたのは嬉しかった
次回は荷物を軽くして,日帰りで挑んでみたいです
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