岩の稜線へ2 北穂 奥穂
- GPS
- 20:01
- 距離
- 36.8km
- 登り
- 2,140m
- 下り
- 2,138m
コースタイム
06:00沢渡→06:46上高地バスターミナル→06:53河童橋→07:40明神館→08:22徳沢園→09:11横尾(休憩)→10:29本谷橋→12:13涸沢(テント泊)
【2日目】
05:50涸沢→08:05北穂山頂→08:11北穂高小屋(休憩)→09:36最低のコル→10:24涸沢岳→10:39穂高岳山荘→11:33奥穂山頂→12:12穂高岳山荘→13:35涸沢(テント泊)
【3日目】
06:45涸沢→07:54本谷橋→08:41横尾→09:40徳沢園→10:25明神館→10:25河童橋→12:12沢渡
天候 | 8/14:晴れ 8/15:晴れ、夕方より雨 8/16:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・上高地〜横尾 :林道歩き、約11km、しんどい ・横尾〜本谷橋 :緩やかな登山道 ・本谷橋〜涸沢 :歩きやすい登山道、涸沢直下に雪渓があるが、アイゼン不要 ・涸沢〜北穂(南陵) :急登続く、鎖場多少あり ・北穂〜最低のコル :急降下、鎖、ヤセ尾根、トラバースあり、危険箇所多数 ・最低のコル〜涸沢岳 :本コースの核心部、涸沢槍への登りは非常に長い鎖場で斜度もかなりある、下りには利用したくない。 涸沢槍を過ぎれば、基本巻き道。 ・涸沢岳〜穂高岳山荘 :特に問題無し ・穂高岳山荘〜奥穂山頂 :出だしに梯子あり、声を掛け合いながら慎重に。 ・穂高岳山荘〜涸沢(ザイテングラード) :急な下り。そんなに危険箇所は無いが、ザレた場所が多く、事故が多い ・涸沢〜上高地 :往路と変わらず。 |
写真
感想
今回は「北穂〜奥穂」をやる。去年、同じルートを検討していたが、当時の経験値では本格的な岩稜を歩いたことが無いので、見送っていた。事前準備として八ヶ岳の横岳〜地蔵ノ頭、白馬の不帰キレットを歩き、岩稜歩きもだいぶ経験を積んだので、いよいよ穂高を歩いて良いだろうと判断した。
余裕も持って夕方の6:30に自宅を出発し、途中仮眠をとって沢渡には1:30に着いた。駐車場がよく分からないので、一番手前の大橋駐車場に停めた。途中で買った缶ビールを飲んでそのまま寝た。
朝起きる。朝食を取り、6:00のシャトルバスに乗る。バスを混んでいたが、座っていけるので問題無い。上高地バスターミナルに到着し、登山計画書を提出して、歩き始める。
河童橋、明神館、徳沢園を過ぎ、横尾に到着した。ここまで11km、約2.5時間歩いた。ここで小休止として、行動食を取り、ゆっくりする。15分程度休憩し、出発する。
横尾大橋を渡り、ここから登山道となる。とは言え、斜度は無く、のんびりと歩く。左手に屏風岩が見えた。でかい岩場である。よく見るとクライマーが張り付いているのが見える。すごいところに張り付いているものだ。
登山道は次第に斜度を増し、ゆっくりではあるが、高度を稼いでいく。
本谷橋に到着する。広い河原で多くの登山者が休憩している。気持ちの良い所である。私も休憩したかったが、人が多いので、そのままスルーする。多少の急登を登り、視界が開けてくる。前方には雪渓と穂高の山々が見えた。前方の小高い丘の先に鯉のぼりが見え、小屋が近いことが解ったが、だいぶ疲労してきたので、休憩をする。タオルに沢水を含み、顔を拭う。非常に気持ちが良い。さっぱりしたところで出発する。
雪渓手前にくると、涸沢小屋と涸沢ヒュッテの分岐にでる。どちらが良いか良く解らないので、皆ヒュッテ方面に向かうので、同じ様にヒュッテ方面に向かった。
雪渓を登り、丘を登るとヒュッテに到着した。テン場受付が良く解らないので、小屋番に聞いてテン場に向かった。受付では「設営してからで良いですよ」と言われたので場所を探しに行った。まだ1時過ぎなので設営場所は選び放題だったが、涸沢の様な「完全岩場」のテン場は初めてでどこが好条件なのか、良く分からなかった。テン場の状態は、少し前の情報では、テン場は雪渓上に設営することであったが、テン場の雪渓は無く、完全な岩場だった。適当に場所を選び、設営の取りかかる。風が無いで簡単に設営出来たが、岩での固定に苦労した。
設営後、受付にて2泊分の露営料とコンパネ代を支払い、小屋でビールを買って、のんびりした。
周りの山々を眺める。非常に険しいが、とても綺麗である。明日登る南陵を眺める。かなりの急登で険しいルートであることが予想できた。下山予定の「ザイテングラード」は穂高岳山荘があるコルから一気に下るルートで、とても小さな尾根に道が付けられていた。ここも事故が多いとの情報である。明日、明後日とこの稜線を歩くのかと思うと、少々不安になった。
その後、夕飯を食べて、持参したウイスキーをちびちびやりながら山を眺めていた。周りが暗くなり、やることがなくなったので寝た。
朝起きる。空には月が出ており、今日も天気が良さそうだ。朝食を食べ、サブザックに雨具、行動食を入れて出発する。荷が軽く、ラクチンである。南陵をゆっくりと上がっていく。だいぶ登ったか、振り返ると奥穂の稜線が近くなった。テン場が小さく見え、だいぶ高度が上がったと思われた。
鎖場を抜け、更に高度を上げていく。小屋が見える頃にテン場脇を通る。テン場は小屋から離れており、更に狭い稜線がテン場となっており、色々と大変そうだった。
分岐を北穂山頂方面に行き、しばらくすると山頂に着いた。キレットから槍ヶ岳への稜線が非常に険しく、綺麗だった。一度は歩きたい稜線である。小屋に行き、行動食と取り、ゆっくりする。トイレを済ませ、いよいよ奥穂に向かう。
分岐を奥穂に取る。いきなり両脇が切れ落ちたヤセ尾根である。なかなかの高度感で気が引きしまる。更に鎖は無く、手足のみでヤセ尾根をトラバースしていく。そして一気の高度を下げていき、長い鎖場を抜け、最低のコルに到着する。コルで一息着く。前を見ると涸沢槍に向かうルートが見える。大きな岩山に小さな人が取り付いているのが見える。かなりの岩場の急斜面である。後ろを振り返ると今まで降下してきた道が見える。まぁ、とんでも無いところを降りてきたものだ。
涸沢槍に取り付く。事前情報では、日本一長い鎖場と言うだけあり、ひたすら鎖場が続く。しっかりと手がかりを探しながら、手がかりは体重を掛ける前に一度引っ張って浮き石でないことを確認しながら、慎重に進む。長い鎖場を抜け、とんでもないところをトラバースし、涸沢槍を抜ける。ここが、本ルートの核心部と思われた。
涸沢槍を抜けると危険箇所は無くなり、緩やかの登山道となり、涸沢岳に到着する。ここから下降を続けると、穂高岳山荘に到着する。明日の予定は奥穂から岳沢に抜ける予定なので、奥穂は明日に取って起きても良いのだが、明日はどうなるか解らないので、奥穂に向かう。出だしから梯子となる。確か、槍もこんな感じだった様な気がする。梯子を抜ければ、若干の鎖はあるが、概ね危険箇所はない。
山頂に着く。山頂の祠は狭く、人が沢山いるので行けない。しょうがないので反対側の道標から周りを眺める。前方にはジャンダルムからの西穂への稜線が見える。ジャンダルムには人が見える。後方には前穂に向かう、吊尾根が見える。山頂は狭いので、少々の写真を撮り、下山を開始する。
穂高岳山荘を過ぎ、ザイテングラートから下山を開始する。テン場から見たザイテングラートは、とても小さな尾根に見えたが、実際はそこそこ大きな尾根である。比較的ざれた登山道であり、尾根をジグザクに道が付けられているので、所々高所である。やばい場所で滑らすと滑落する。事故が多いのはそのせいだろうか。
下山途中で久しぶりの膝が痛くなった。この時点で明日の「前穂〜岳沢」は、テント装備で長時間歩行となるので行かないことにした。素直に横尾から下山することに決めた。
テン場に戻った。まだ時間が早いが、やることもないので夕食にすることにした。ビールを飲みながら夕食の準備をし、のんびりと食べた。いつもそうだが、初日はあまり食欲がないのだが、最終日になると食欲が出る。夕食をすませ、いつもの様にウイスキーをちびちびやりながら、回りの山々を眺める。暗くなったので寝た。
まだ暗いが、回りが騒がしくなったので、起きた。今日は上高地に降りるだけなので、ゆっくりしようとしていたが、回りがテキパキと準備をしているので、私も撤収の準備をした。食事をとり、テントを仕舞い、下山を開始する。
本谷橋を過ぎ、横尾に戻る。軽く休憩を取り、上高地に向かう。明神ではもうすぐ上高地であるが、疲れてしまったので休憩をした。
上高地で写真を撮り、バスターミナルに向かう。バスは直ぐに来たので、乗り込んだ。沢渡に戻り、風呂に入って帰った。中央道は混んでいたので、勝沼から20号に出て帰った。
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