大峯山 前鬼、千手岳、釈迦ヶ岳
- GPS
- 44:10
- 距離
- 26.0km
- 登り
- 1,850m
- 下り
- 1,850m
コースタイム
八尾7:07++久宝寺++7:18天王寺/大阪阿倍野橋7:50++(近鉄吉野線急行)++9:10大和上市9:54==10:29杉の湯10:50==12:08前鬼口12:20--14:45前鬼小仲坊(幕営)
8月14日
前鬼小仲坊7:00--8:15両童子岩8:25--大日谷8:55--9:40千手岳のコル(千手観音)9:50--大日谷--太古ノ辻10:40--大日岳分岐--五角仙11:10--聖天ノ森--11:20深仙ノ宿(四天石、香精水)11:50--極楽ノ都津門(遥拝)12:05--12:45釈迦ヶ岳13:30--深仙ノ宿14:10--太古ノ辻--両童子岩--16:00前鬼小仲坊(幕営)
8月15日
前鬼小仲坊6:30--8:30前鬼口8:59==10:17杉の湯(昼食、入浴)12:28==13:00大和上市++
天候 | 3日間とも快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
太古ノ辻から前鬼に下る場合、太古ノ辻から両童子岩まで迷いやすいです。『山と渓谷』8月号に大峯での遭難レポートが掲載されていましたが、そこ以外にも迷い込みやすい尾根や谷があります。現に私が前鬼に着いた日、8月13日に前鬼に宿泊予約されている方が降りてきませんでした。(13日に宿坊から家族に連絡、15日に奈良県警山岳救助隊が出動) 8月14日、両童子岩を通過して2つ目の尾根の下から老夫婦が登ってきました。道を間違えて下ってしまったようです。私のザックに下げている持鈴の音に気づいたようでした。ちなみに両童子岩から太古ノ辻方面へ1つ目の尾根が『山と渓谷』8月号で掲載されていた尾根でした。 その老夫婦がいうにはもうひとつ先の谷を灰色の男性が下っていくのを見たそうです。その日、前鬼に下りてからわかったのですが、その男性が13日に前鬼で宿泊する人の可能性が高くなりました。 8月15日、前鬼から前鬼口へ歩いている途中、奈良県警山岳救助隊の車と出会いました。5名の救助隊(1名先行)に谷を男性が下って行ったことを伝えました。男性は70歳くらいで灰色の服装。弥山から前鬼に下る予定だったが、8月13日に前鬼まで下れず深仙ノ宿で避難小屋泊。その後の行方がわからないとのこと。 北アルプスに登ったとか八ヶ岳に登ったなど3000メートル級に登った経験があるから2000メートルに満たない大峯は簡単と思われている方が多いですが、それは間違いです。標高で考えるなら標高差で考えるべきです。大峯にも岩山はありますし、断崖や鎖場もあります。またアルプス系と比べて営業小屋が少ないため、登山道の整備や道標の設置が遅れています。登山道のほかにケモノ道や釣り人・林業の作業道や奥駈け修行の道・旧道が交錯していて地図に掲載されていない道が多数存在します。常にルートファイディングを心掛けて道に迷わないようにしましょう。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドバンド
ネックゲーター
防寒キャップ
レインジャケット
レインパンツ
ミッドレイヤー FTドラウトクローJK
ソフトシェル FTニュウモラップフーディ
アンダーシャツ FT.FRアクティブスキンノースリーブ、MBジオ3Dロングスリーブ.
パンツ FTストームゴージュAPパンツ
靴下 MB.WIC.五本指薄手、WIC.中厚手
手袋 MBトレッキングフィンガーレス
防寒グローブ MBトレールアクション
着替え Tシャツ、長袖ジップT、ブリーフ、ハーフパンツ
タオル、手ぬぐい
-
予備ソックス MBストリームソックス
-
登山靴 MBトレールウォーカーMID
スパッツ MBアルパインスパッツ
ストック MBアルパインポール1本
ザック オスプレー エクソス58
ザックカバー
-
食糧
行動食
予備食
非常食
水筒 0.75L
ハイドレーション 2L
ポリタン 1.5L
-
ストーブ EPIgas STRA
ガスカートリッジ EPIパワープラス230g
バーナーシート
炊事用手袋 MBノーメックス
コッヘル小 SPソロセット焚
コッヘル小 SPトレック900
ブキ 箸、割箸、スプーン
ライター
-
ヘッドランプ MBコンパクトヘッドランプ
予備電池 単3アルカリ5本
-
時計
コンパス
1/25000地形図
山と高原地図
ガイドブックの写し
筆記用具
山行計画書
勤行セット 念珠、経本、折五条、ロウソク、線香、塗香、ライター
ピンチパック 靴紐、レスキューシート、ステンレスミラー、ポケトーチ、ライター、防水マッチ、ロウソク3、ナイフ、プラ自在4、インスタントカイロ(12時間)3、細引き
ファーストエイドセット
ソーイングセット
着火剤
カメラ
ロールペーパー
洗面用具
ゴミ袋
ゴミバッグ
身分証
健康保険証
-
テント本体
ポール、フライ
グラウンドシート
ペグ13本
シュラフ MB UL.バロウバッグ
テントマット オールウェザーブランケット
ロールマット 銀マット150cm
シューズバッグ
新聞紙
鈴
ピカール
ウエス
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感想
今回は大峯七十五靡第34靡千手岳に行ってきました。大日谷を渡ると、10メートルおきにテープがありましたが、道というものはなく、滑りやすく崩れやすい枯葉の積もった斜面を登りました。テープさえ見落とさなければ大丈夫ですが、なかなか見つけ辛いものでした。
『山と渓谷』8月号にもありましたが、この付近では前鬼へ下るときに遭難するケースが多いようです。山と渓谷の遭難レポでは雨が降る夕方に間違った尾根を下り、谷へ降りていったとありましたが、前鬼に下れない場合は深仙ノ宿に避難小屋があるので迷わずそこで泊まりましょう。奥駈け道を弥山から前鬼に歩くコースはかなりのロングコースとなります。『山と高原地図』のコースタイムでは行ける感じに書いていますが、自分の体力・荷物の量・休憩時間やルートファインディングによってコースタイムどおりにいかない場合があります。また弥山辻から釈迦ヶ岳は大峯のマイナーコースなので人通りがほとんどありません。山抜けや倒木が多く、予想以上に時間を要します。孔雀岳から釈迦ヶ岳にかけては滑落事故も起きていますので注意して歩きたいものです。さらに大峯での遭難レポを見てみると「服を脱ぎなさい」とか「肘掛が現れた」「小屋や道標が見えた」など幻覚・幻聴に遭難者が悩まされたと書いてありました。しかしこれは幻覚幻聴ではなく、この付近にいる悪霊の仕業と見るべきでしょう。そんな馬鹿げた話があるか?と思うでしょうが、そのような非科学的なものが存在するのも事実です。それが大峯が霊山たる所以です。特に楊枝宿は峯中の霊が集まるとも言われています。修行を積んだ修験者や僧侶はもちろん、一般登山者も大峯は修行の山であるという事実をしっかり自覚して登るべきでしょう。
さて千手岳を登り終えた私は釈迦ヶ岳へと向かいます。当初の予定では深仙ノ宿から巻き道を通って千丈平のカクシ水で水を補給して釈迦ヶ岳山頂で幕営だったのですが、道を間違い、釈迦ヶ岳に直接登ってしまいました。水の補給のため千丈平に行くことも考えましたが、初めて行くコースより元来た道をピストンバックして前鬼に戻る安全策を選択しました。釈迦からの下りの途中、浮石ならぬ浮草を踏みぬいてしまい、滑落しましたが、落ちた瞬間に「南無神変大菩薩」と名号を唱えたところ、すぐ下の木に引っ掛かり一命を取りとめました。そのダメージのため太古ノ辻から前鬼へはコースタイムより長くかかってしまいました。
しかし前鬼行者堂・両童子岩・千手岳・深仙ノ宿・釈迦ヶ岳での勤行をして山のカミに祈りを捧げた結果、無事に前鬼に帰りつくことができました。
今回の山行はでは釈迦ヶ岳にて幕営予定だったので冷たい風を遮るギアを持ってきました。
ファイントラック
ニュウモラップフーディ
ゴアウインドストッパーを使った生地で風を通さず、ムレにくい。
リンクベントで換気ができる。
という製品でしたが、釈迦山頂では泊まらず前鬼もズボンを脱いで寝るほど暑かったため、これを着たのは冷房効きすぎの近鉄電車内だけでした。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
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前鬼で黄色のテントを張っていたものです。
その節はお世話になりました。いろいろとお話を聞かせていただき勉強になりました。機会があれば大峯の色んなルートについて教えてくださいませ。ショップにも顔を出します。
こちらこそお世話になりました。
今回、千手岳を登りましたが、現地に着くまでどんな山かわかりませんでした。写真と地形図で山容と場所はおよそ把握していましたが、インターネット上にも情報が少なく、道もなくて困っていました。千手岳への道の情報は『大峯七十五靡』という本の中に
「・・・大崩れの大日谷に出会う。・・登山道は直角に折れて急な木の階段が太古の辻の方に登っている。千手岳へ向かうにはこの階段の下からガラガラの石が積み重なる涸れ谷を少し登るように左岸に渡る。枯れたスズタケをかき分けて少し下り苔むした大石の斜面に出て、千手岳の方向に向かいできるだけ下らないようにけもの道を探しながら等高線に沿って進む・・」との文章を読み解きながらの山行だったので、とっても楽しめました。
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