ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 336527
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲信越

白道の先に極楽はあった〜鳳凰三山

2013年08月19日(月) ~ 2013年08月20日(火)
 - 拍手
体力度
6
1~2泊以上が適当
GPS
30:35
距離
17.7km
登り
2,558m
下り
2,574m
歩くペース
標準
1.11.2
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

【1日目】
6:00青木鉱泉-南精進滝8:10(2:10)/[予定]8:24/[差]+0:14
8:10南精進滝-鳳凰滝9:19(1:09)/[予定]9:36/[差]+0:17
9:19鳳凰滝-白糸滝10:59(1:40)/[予定]11:24/[差]+0:25
10:59白糸滝-五色滝11:53(0:54)/[予定]12:18/[差]+0:25
11:53五色滝-鳳凰小屋13:04(1:11)/[予定]13:12/[差]+0:08
(幕営・昼食・お昼寝:約4時間)
17:00鳳凰小屋-賽の河原17:45(0:45)/[予定]18:11/[差]+0:26
17:45賽の河原-地蔵岳17:50(0:05)/[予定]18:24/[差]+0:34
18:00地蔵岳-賽の河原18:05(0:05)/[予定]19:00/[差]+0:55
18:05賽の河原-鳳凰小屋18:30(0:25)/[予定]19:42/[差]+1:12

【2日目】
4:30鳳凰小屋-鳳凰小屋分岐5:50(1:20)/[予定]5:48/[差]-0:02
5:50鳳凰小屋分岐-観音岳6:35(0:45)/[予定]6:21/[差]-0:14
6:50観音岳-薬師岳7:28(0:38)/[予定]6:43/[差]-0:45
7:44薬師岳-青木鉱泉12:22(4:38)/[予定]14:13/[差]+1:51
天候 【1日目】
朝-晴れ
午後-ガスガス
夕方-晴れ

【2日目】
朝-晴れ
昼-曇り
過去天気図(気象庁) 2013年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
青木鉱泉の駐車場を利用。
一日750円。
青木鉱泉の正面玄関の右手から建物の脇に入った先が受付で、駐車料金を支払います。
コース状況/
危険箇所等
【青木鉱泉〜南精進滝】
青木鉱泉の建物前から左手に進みます。しばらく行くと大規模な崩落箇所があり、沢の対岸を回って大きく迂回します。
その先から九十九折の坂道が始まり、時に段差の大きな岩を乗越えたりしながら沢沿いに登っていきます。
沢の支流を渡るために、一度下ってから登り返す箇所もあり、渡渉箇所は岩石ゴロゴロで水も流れているのでスリップ注意です。
傾斜のきついザレた斜面をトラバースする道もあり、特に荷物が重いときなどは滑落しないよう足元に気をつけましょう。
南精進滝の手前で道は分岐し、南精進滝へ寄らずに地蔵岳を目指す道と、南精進滝に寄ってから地蔵岳へ続く道があります。
滝を越えた先で元の道と合流するので、ここではザックをデポする必要はありません。ただし、南精進滝へ至る道はそれなりに傾斜があります。

【南精進滝〜鳳凰滝】
鳳凰滝までの間に分岐が二箇所あります。
最初の分岐は、鳳凰滝方面に行かずに直接地蔵岳方面へ向かう道、もう一方は鳳凰滝方面です。
鳳凰滝方面に進むとさらに分岐があります。
二度目の分岐から鳳凰滝方面へ向かうとピストンになりますので、滝を見に行くなら荷物をデポったほうが楽です。
鳳凰滝への道は結構険しく、あまり整備もされていないので重い荷物だと危険です。

【鳳凰滝〜白糸滝〜五色滝】
確か鳳凰滝からコースに戻り、しばらく登ると崩落した箇所があり、崩落地点の上部まで登って迂回するような道がありました。
朦朧としててあんまり覚えてません……ひたすら登りが続いていた気がします(汗
白糸滝はコースからもちょっこし見えます。分岐点に荷物を置いて休憩がてら見にいけます。
五色滝もコースから見えますが、分岐点から滝のそばまで道が続いているようです。やはりデポして行く感じでしょう。ごめんなさい、五色滝はガスっててほぼ見えず、ヘロヘロだったのでスルーしました……。

【五色滝〜鳳凰小屋】
さらに九十九折の急登を進んでいきます。
やがて白い沢に出て、沢沿いに登っていきます。沢のどんづまりまで進むと鳳凰小屋です。
鳳凰小屋の周辺には花がたくさん咲いていて綺麗でした。

【鳳凰小屋〜賽の河原〜地蔵岳】
鳳凰小屋の水場の右手方向に進みます。
樹林帯の中の急登を過ぎると、白砂のザレザレ地帯に入ります。
3歩進んでは2歩下がる等と言われて非常に登りにくいという悪名高き箇所ですが、軽装ならそこまでは苦労しない印象でした。
砂がフカフカ過ぎるので、仮に転倒してもすぐ止まれそう。

【鳳凰小屋〜鳳凰小屋分岐】
鳳凰小屋の水場の右手奥から沢のほうへ降りていきます。
突き当たりに大きな岩があり、岩の左側を回り込むようによじ登ると、その先に急な登り坂が続きます。
樹林帯を過ぎ、森林限界に至ると間もなく稜線で、真っ白な岩と砂の景色にたどり着きます。

【鳳凰小屋分岐〜観音岳〜薬師岳】
岩がゴロゴロした稜線を歩いていきます。
景色が良いので見とれていると足元が危ないかもしれません。

【薬師岳〜青木鉱泉】
薬師直下はやや滑りやすい岩と砂の下り、その先樹林帯に入ってからも段差の大きな下りが続きます。
木の根などで滑りやすいところもありますので注意です。
御座石を過ぎ、1時間程下るとクマザサ地帯に入り、クマザサの中をぬうような下りが延々続きます。
やがて林道を横断し、その先九十九折の道を下りきると登山口です。
青木鉱泉までは林道を歩いていけば着きます。途中沢を渡る近道がありますが、増水時には通行を避けて下さいと注意書きがありました。
今回は青木鉱泉に駐車。建物右手奥に受付があり、駐車料金を支払います。5時にはご主人働いてました。
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今回は青木鉱泉に駐車。建物右手奥に受付があり、駐車料金を支払います。5時にはご主人働いてました。
建物左手、ドンドコ沢コース入口。いざ出発!
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建物左手、ドンドコ沢コース入口。いざ出発!
まもなく大規模な崩落地点。沢を渡って迂回する道になっています。
2
まもなく大規模な崩落地点。沢を渡って迂回する道になっています。
テン泊装備が重ひ……。段差が大きい箇所もあり、ゆっくり進みます。
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テン泊装備が重ひ……。段差が大きい箇所もあり、ゆっくり進みます。
ここは滑り落ちたら戻ってこれそうもありません。
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ここは滑り落ちたら戻ってこれそうもありません。
沢に下ります。ザックが重いのでちとキツイ。これが南精進滝か?しょっぼいな!なんて勘違い
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沢に下ります。ザックが重いのでちとキツイ。これが南精進滝か?しょっぼいな!なんて勘違い
沢から這い上がります。位置エネルギーの無駄遣いなんだわ!
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沢から這い上がります。位置エネルギーの無駄遣いなんだわ!
ちょっとくたぶれています
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ちょっとくたぶれています
それでも前に進もうとするのはもここの偉いところ
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それでも前に進もうとするのはもここの偉いところ
これが本物の南精進滝。お〜、迫力!しょぼいとか言ってゴメンナサイ
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これが本物の南精進滝。お〜、迫力!しょぼいとか言ってゴメンナサイ
滝を見て元気が出たもここ。次の滝にも期待
11
滝を見て元気が出たもここ。次の滝にも期待
また沢に下りては登り返し……
また沢に下りては登り返し……
鳳凰滝はルートから外れた場所に。結構ハードな道をザック担いだまま見に行っちゃった
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鳳凰滝はルートから外れた場所に。結構ハードな道をザック担いだまま見に行っちゃった
戻るのが大変。もここが大変お怒りです
5
戻るのが大変。もここが大変お怒りです
こういう時にこそコイツが効くっ
(*・Д・)ノ
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こういう時にこそコイツが効くっ
(*・Д・)ノ
続いて白糸滝。こちらはほぼルート上から見物できます。かなりバテ気味でここに至るまでの道中の写真がありません
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続いて白糸滝。こちらはほぼルート上から見物できます。かなりバテ気味でここに至るまでの道中の写真がありません
五色滝。どうやら今日は白色に見えるようです。もはやガスに逆らう気力も失われています
五色滝。どうやら今日は白色に見えるようです。もはやガスに逆らう気力も失われています
体力的には限界。最後の登りを気力で乗り切ると、白い沢に出ました
1
体力的には限界。最後の登りを気力で乗り切ると、白い沢に出ました
この白い沢を登り詰めた先に鳳凰小屋があります。もうちょい!
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この白い沢を登り詰めた先に鳳凰小屋があります。もうちょい!
鳳凰小屋前のお花畑に到達!無事に辿りつきました……。即行で幕営!
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鳳凰小屋前のお花畑に到達!無事に辿りつきました……。即行で幕営!
エネルギーチャージ
(*・Д・)ノ
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エネルギーチャージ
(*・Д・)ノ
エネルギーチャージ後に爆睡したので時刻は跳んで17時。日没までの時間で地蔵岳へのアタックを試みます
6
エネルギーチャージ後に爆睡したので時刻は跳んで17時。日没までの時間で地蔵岳へのアタックを試みます
オベリスクはガスの中。しかし登頂すればガスは晴れるに違いないという根拠のない確信が!
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オベリスクはガスの中。しかし登頂すればガスは晴れるに違いないという根拠のない確信が!
悪名高いザレザレ斜面。重装備だと苦労しそう。ほぼ空身&休息後なのでただ楽しい
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悪名高いザレザレ斜面。重装備だと苦労しそう。ほぼ空身&休息後なのでただ楽しい
夕日に佇むオベリスク。やっぱり晴れたか地蔵岳
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夕日に佇むオベリスク。やっぱり晴れたか地蔵岳
賽の河原に寄り道して、お地蔵さんとオベリスク
6
賽の河原に寄り道して、お地蔵さんとオベリスク
地蔵岳到着!甲斐駒さんは雲の中でしたが……とりあえずバンザーイ!
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地蔵岳到着!甲斐駒さんは雲の中でしたが……とりあえずバンザーイ!
さて、日暮れが迫ってきました
さて、日暮れが迫ってきました
雲も金色に染まります。暗くなる前に下山しなければ……
2
雲も金色に染まります。暗くなる前に下山しなければ……
下りはなんちゃってグリセードでザザーッと一気に行っちゃいます
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下りはなんちゃってグリセードでザザーッと一気に行っちゃいます
無事テントに戻りました。ビールとラーメンで燃料補給してお休みなさい!
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無事テントに戻りました。ビールとラーメンで燃料補給してお休みなさい!
翌朝。見事な雲海が広がっていました
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翌朝。見事な雲海が広がっていました
観音岳へ至る稜線。ここも白い風景が素敵
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観音岳へ至る稜線。ここも白い風景が素敵
雲海に浮かぶ八ヶ岳。一昨日はあそこにいたんだねぇ〜。こうして見ると赤岳って結構鋭い!
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雲海に浮かぶ八ヶ岳。一昨日はあそこにいたんだねぇ〜。こうして見ると赤岳って結構鋭い!
昨日登った地蔵岳を背にして観音岳を目指します
2
昨日登った地蔵岳を背にして観音岳を目指します
北岳さん、おはようございます
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北岳さん、おはようございます
背後に仙丈ケ岳と甲斐駒
6
背後に仙丈ケ岳と甲斐駒
左手には雲海。いやぁ、これはイイ……
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左手には雲海。いやぁ、これはイイ……
甲斐駒はやっぱし男前だなぁ〜
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甲斐駒はやっぱし男前だなぁ〜
岩の間に間にタカネビランジが風に吹かれておりました
3
岩の間に間にタカネビランジが風に吹かれておりました
景色に見とれてのんびり歩いてたもんで、太陽がずいぶん高く昇っちゃいました〜
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景色に見とれてのんびり歩いてたもんで、太陽がずいぶん高く昇っちゃいました〜
行く手には富士山の姿も
13
行く手には富士山の姿も
観音岳の山頂までもう少しです
2
観音岳の山頂までもう少しです
パノラマで日本一と日本二のツーショット写真
12
パノラマで日本一と日本二のツーショット写真
昨日は雲に隠れていた甲斐駒。今日はバッチリ
4
昨日は雲に隠れていた甲斐駒。今日はバッチリ
観音岳に到着!
お題「富士山と私」
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お題「富士山と私」
お題「北岳見に来ただけ〜」
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お題「北岳見に来ただけ〜」
観音岳を過ぎて最後の薬師ヶ岳を目指します。振り向いて観音岳を一枚
2
観音岳を過ぎて最後の薬師ヶ岳を目指します。振り向いて観音岳を一枚
薬師ヶ岳の山頂は……ん?どっちだ?
4
薬師ヶ岳の山頂は……ん?どっちだ?
もここは観音岳を気に入った様子です
5
もここは観音岳を気に入った様子です
天気も景色も抜群なので心に余裕が生まれます。ケルンに石足し〜
4
天気も景色も抜群なので心に余裕が生まれます。ケルンに石足し〜
薬師ヶ岳の山頂まであとわずか
1
薬師ヶ岳の山頂まであとわずか
薬師ヶ岳到着!
誰もいないプライベートビーチ状態なのを良いことにやりたい放題
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誰もいないプライベートビーチ状態なのを良いことにやりたい放題
この矢倉みたいなのは何でしょうね〜?
3
この矢倉みたいなのは何でしょうね〜?
真正面に北岳さん
10
真正面に北岳さん
三山制覇記念に、大事に保持してきたバナナをいただきます!
20
三山制覇記念に、大事に保持してきたバナナをいただきます!
名残惜しいですが下山です。富士山も見納め〜
2
名残惜しいですが下山です。富士山も見納め〜
この先、長い長い下りが続きます。家に帰るまでが山行だから気を抜かないよう
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この先、長い長い下りが続きます。家に帰るまでが山行だから気を抜かないよう
これが御座石?かと思いましたが名も無き岩だったようです
1
これが御座石?かと思いましたが名も無き岩だったようです
中道コース、なんだかすごいことになっていました
1
中道コース、なんだかすごいことになっていました
これが御座石!やっぱり棒は必須オプションらしい……
5
これが御座石!やっぱり棒は必須オプションらしい……
ここから青木鉱泉まで2時間半?その時間で歩ける自信なし
2
ここから青木鉱泉まで2時間半?その時間で歩ける自信なし
途中、延々と続くクマザサ地帯を抜け……
途中、延々と続くクマザサ地帯を抜け……
この辺りが最後の下り坂
この辺りが最後の下り坂
登山道入り口付近の廃屋までたどり着きました。大昭和山林部!
1
登山道入り口付近の廃屋までたどり着きました。大昭和山林部!
薬師岳まで4時間半……が直されて6時間半になっとります。中道コースは途中何もないから時間感覚がよくわからなくなります
1
薬師岳まで4時間半……が直されて6時間半になっとります。中道コースは途中何もないから時間感覚がよくわからなくなります
青木鉱泉目指して林道を行きます。途中、左手に近道があります
青木鉱泉目指して林道を行きます。途中、左手に近道があります
近道を進むと沢に下るハシゴとシースルーな橋が……
5
近道を進むと沢に下るハシゴとシースルーな橋が……
ここまで来てコケないように〜
9
ここまで来てコケないように〜
青木鉱泉に無事帰還!この後、鉱泉で入浴して帰路に着きました
21
青木鉱泉に無事帰還!この後、鉱泉で入浴して帰路に着きました

感想

何度も延期してきた鳳凰三山、ようやく行くことができた。
日帰りではゆっくり楽しめないと思い、一泊するのが大前提で考えていたものの、
(泊まるならやっぱテントでしょ!)
と安易にテン泊に決めてしまったのが苦労の始まり。

思えば重装備で長距離歩く練習は最近全然してなかったなぁ〜……。

後悔しても後の祭りで、鳳凰滝を過ぎる頃にはすでに心は折れかけていた。
(これ、辿りつけるのか?いや、辿りつけないとしても、帰れるのか?)
(もういっそその辺でビバークして明日帰ろうか……どこかビバークできそうな場所はないか?)
(重いの全部捨てて帰るか……でもデジイチはもったいないよな〜)
もはや思考も意味不明。

なんで歩き通せたのか、今となってはよくわからない。

昨年登山を再開してから最もキツかったと思う。
高校の頃はこんなの毎月こなしてたのかよ……アホだろ俺。

ともかくも苦労しながら鳳凰小屋にたどり着いたときにはホッとした。
「あ〜、もう今日は歩かねぇ〜!」
とばかりにテントで爆睡し、体力が回復したのは日暮れ前だった。

もここがどうしても今日地蔵に登るという。
時間的にはちょっとリスキーだったが、距離的には1キロほどなのでチャレンジ。

登ってみれば地蔵は実に素晴らしい表情を見せてくれて、なんかもういろいろ吹っ切れた。


翌日の観音、薬師も絶景の連続だった。
甲斐駒や千丈、北岳に富士山まで顔を見せてくれて、やっぱ南アルプスは優しいわ〜


ドンドコ沢の登りは7時間弱、中道下りは4時間半。
それに比べて稜線歩きの時間はわずかに1時間強。
たったそれだけの時間のために、ヘロヘロになって登る価値が果たしてあるのか?

あるから登っちゃったんだなぁ〜
理屈とか損得の計算で割り切れない、あの景色はきっと極楽に近いんじゃないかなぁ〜。
何しろ菩薩×2に如来×1の三山だし。


何度も延期して、好天を待っていた甲斐のあった鳳凰三山だった。

【1日目】
 気持ちよくスタートし、ドンドコ歩く。
「南精進ヶ滝です、4つほど滝をみてから小屋に行くコースだ」
「ほうほう、滝か。滝は好きだ。楽しみだね〜」

次の滝を目指してドンドコ歩く。
「次の滝です。ここが鳳凰の滝」
「へぇ、鳳凰ですか。」

…そして、ある道標をみつけた時。
「悲しいお知らせがあります、まだ南精進ヶ滝にも着いてませんでした」
「・・・・まじすか」
あれ?Mizは地図を把握してないの?

ドンドコ登り、二段に滑り落ちる南精進ヶ滝が見える展望台へ。
「見事だ」
「これは良い滝だ〜」
そこからちょこっと上の所で親切な方に写真を撮ってもらう。
とても写真の構図にこだわる方で何枚も何枚も撮って下さいました、ありがとうございます。

 さらにドンドコ登り、荷物の重さが堪えてくる。
鳳凰の滝と地蔵岳の分岐に来る。
荷物が重いのでデポって行こうかどうするか休憩しながら相談。
「鳳凰の滝からそのまま行けるとヤマレコでみたから行けるはず」
「ネットの情報を鵜呑みにしちゃいけないんだよ?」
「行けるってヤマレコで見たし、たぶん行ける」
「たぶんって…(´・ω・`)」

…という事で進んで鳳凰の滝到着。
「鳳凰の滝です」
「ほう…おや?ここからどう進むの?」
「おかしいな…進めるって見たんだけどなぁ」
「ヤマレコさん、たまに冒険しちゃうとんでもない人とかいるから…そういうの参考にしちゃだめだよ?」
「うーん、それじゃ引き返すか…」
「あの道これで戻るのか…(´・ω・`)ハァ」

 先ほどの分岐を目指しズリっズリ下りイライラをドンドコつのらせる。

『たぶんっておかしくね?たぶんで行動するのってどうなの?たぶんじゃねぇだろ?』

「さっきのあれはどうかと思うんだけど。たぶんで進むのって良くない」
「仕方ないじゃん、この初めての山なんだし」
『は?初めての山だからちゃんと調べるもんじゃねぇの。』
「あぁ、やっぱり良いです。行動中にもめるのは良くないので後にします」
それから偉そうにドヤ顔で何か言ってみるのでムカっと
「ちょっと冷静になりたいから話かけないでくれるかな(`・ω・´)」
と、白糸の滝まで黙ってドンドコ歩く。

 白糸の滝の分岐について、休憩。
今度は荷物下ろして観に行くMiz。
「歩いて30歩ぐらいだから観に行っておいでよ」
「もう滝どうでもいいかな…」
「せっかくだし、あの人達が戻って来たら観に行っておいでよ」
「判ったよ、行ってくるよ(´・ω・`)」
それほど白糸ってほど繊細な滝ではなかったなぁと思いつつ五色滝を目指しドンドコ歩く。

 五色滝の分岐へ着き、荷物下ろして五色滝へ向かうと見る見るガスに覆われたので、下まで行かなくていいですと引き返す。
もう既に滝なんてどうでもよくなっていた。

ここでずーっと下から休みながらゆっくりゆっくり登ってくるおじ様とまた出合って滝をニコニコしながら観に行かれた。
『おじ様かなりのお歳なのに頑張ってる…』
凄いなぁ〜

「テント泊ですか?テント場でご一緒するかもしれませんね」
と爽やかな笑顔で昼食の支度をするお兄さん。
『辛い道を来たのに爽やか笑顔出来るなんて…
凄いなぁ〜

みんな凄いなぁ頑張らないと!とガスガスになっていく中、鳳凰小屋を目指しドンドコ歩く。

 鳳凰小屋に着くと小屋の周りは花畑。
凄かったな…あんなに綺麗な花に囲まれた小屋は初めて見る。

小屋のおじさんが
「明日の朝は晴れるよ。今はこうだけど夜には星が綺麗にみえるから大丈夫」
「いつもこうなんですか?」
「今の時期、午後はいつもこうなるんだ。夕方には晴れてくるから」
…ふむ、それじゃ今登っても地蔵岳はガスガスでつまらないかぁとビール飲んで一眠り、Mizは飲んだら動けなくなるのでそのまま昼寝。

 目を覚ますと昼寝する前に地蔵岳へ登りに行ったご夫婦が戻ってきていて夕食の準備をしていた。
4時半までに戻ってくれば上出来かななんて話をしていたのに既に戻ってきる。
ふむ…結構早くに戻ってこれるのか。

 さぁ、地蔵岳へ行こうかと思っていると時間が遅いから中止という判断が。
翌朝、日の出前に地蔵岳へ行って戻ってきて、その後の計画を実行しようという事になったのだけれど…
今日の状態で翌朝Mizがその行動が取れるかどうか怪しいし、このまま終わりにしたくない…
 日が昇る真っ暗の中登るか、日が落ちて暗い中下るかどっちが良いか…
う〜ん、荷物がないなら日が落ちて真っ暗になる前に戻ってこれると思うんだけどなぁと
「地蔵岳今から行くんだわ!」
「今から?まじで?」
「明日の朝より、今の方が良いよ、行くんだわ!」
「あと1時間早かったら良かったんだけど…」
と、渋々承諾するMizと共に出発。

…登り始め、ヘッドライトを忘れMizに取りに戻ってもらったりしたのは申し訳ないけど地蔵岳へ。

地蔵岳へ砂の道は凄く楽しみにしていたのでワクワクしながら登った。
夕方の冷たい風がとても気持ちよかった。
ガスも晴れ景色も良かった。
オベリスクは怖いので登らない。
賽の河原が落ちる夕日と雲のフィルターで凄く幻想的な光景。
うーん、満足。
最後は一気に砂スキーだーと言って楽しく下りた。
最初はイライラで最悪な一日になりそうだったけど、これで全部すっきりして一日が終われるとまだ賑やかなテント場だけれど眠りに着いた。

【2日目】
 ぴょーんぴょーんという声が聞こえ0200時に目覚める。
テントの近くまで何かが来ていた。
それからテント場が賑やかになり朝の準備をし始めた。
0300時、イビキをかくMizを起こす。

 朝食を取り、片付けをすると下段のエリアのテントが無くなって皆出発、上の方エリアはまだお休みのようだ。
観音岳へスタートしたものの、いきなり沢の洗い場の大岩に突進し頭をぶつけるMiz。
 そして道が判らずキョロキョロ。
洗い場の大岩の左手にある大きい石を乗り越えるのという事がわかりえっちらこっちら…。
最初は急な登りが続いたけれど、朝日に染まる雲海を見ながら稜線へ。
そこからはただ気持ちが良いという一言(*´∀`)ノ♪

 観音岳からの景色が凄くてなんとも言えません。
この夏登ってきた山が見えるのです。
そしてまだ登った事がない北岳。
「北岳も行きたいねぇ。登った事はあるのかい?」
「登った事あるよ」
・・・くぅ〜いいなぁ(σ・ε・`。)

 観音岳から薬師岳へも気持ちよく。
薬師岳は誰も居ないプライベートビーチみたいな感じ。
しばらくのんびりしました、贅沢な時間だ。
ひとりおじ様がやってきてセルフで写真をお撮りに。
撮りましょうかと声をたけたらペットボトルを三脚代わりに使えるという素敵アイテムの事を教えてくれました。

 観音岳を楽しんだ後は下山開始。
最初は富士山観ながら素敵だねぇ〜なんと思って歩いていたけど長かった。
キノコが一杯あって写真撮りながら歩いていたけど、それも飽きるぐらい長かった。
2日目はなんか良い所があっという間に終わってしまって、下りは退屈で…
水と行動食だけの軽装で日帰りとかしたら気持ちよいかなぁとか考えたり。

 青木鉱泉で汗を流し、車を走らせると前を一羽の鳥が歩く。
「え?雷鳥?!」
「こんな所に雷鳥?!」
「うずらじゃない?」
「うずらかもなぁ…雷鳥だと思っておこうか」
「そうだね、雷鳥にしておいた方が良いね」

…なんて思っていたけど、うずらの画像検索したら全く違っていて
形も色も雷鳥だったので本当に雷鳥だったのでわと。

 次はイライラしないで仲良くするように頑張るです。
もっと自分も勉強したり鍛えなきゃ駄目だね。
頑張るよ(*・Д・)ノ

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コメント

こんばんは〜
三度目の正直で鳳凰三山登頂おめでとうございます
54枚目の黒パグ隊のお写真キマってます
八ヶ岳と連荘でとてもうらやましいです

19日はドピーカンで甲斐駒からオベリスクをガン見しておりました
まさか黒パグ隊が登られているとは
2013/8/22 22:47
少佐(  ̄ー ̄)ゞ
おはようございます!

少佐も南アルプスにいらっしゃったでありますか!
どうりで北の方からプレッシャーを感じたはずですわ。

地蔵から甲斐駒を眺めたとき、雲が金色になっていたのは少佐が金色MSの試運転をしていたからに違いないですな!
2013/8/23 8:22
ミズさんもここさんおはようございま〜す!
鳳凰三山お疲れ様sign01

山のチョイスいいっすね〜
両神山(八丁峠コース)に四阿山そして今回の鳳凰三山行ってみたい山ばかり

黒パグ隊のレコ参考に今度行ってみます
2013/8/23 8:39
イイナア、、、プライベートビーチ♪
Mizさん、もここさん、おはようございます(^^ゞ
&ウワサに聞きしドンドコ沢の登りお疲れ様でした!
そういえば、ワタシが黒パグ隊のレコを注目するようになってから、初めてのテント泊レコ
やっぱり山との一体感が違いますよねー(^^)v

ふふふ・・ワタシ達もよくありますよ、山行中のイライラ。
こういう時は、時が過ぎるのをひたすら待つしかないですねw
ワタシもこの前など6日間も24時間ずーーーっと顔を会わせなければならなかったので、なかなかしんどいものがありました(^-^;

何はともあれ天気も良かったみたいで、とてもステキな山行でしたね!
この辺りからの北岳もまあステキ!!
2013/8/23 9:27
mizさん&もここさん、こんにちは!
「久しぶりのテント泊装備で大苦戦」を読んで戦々恐々としているkamehibaです。
結構歩いているつもりでもザックの重さで全然かわってきますよね〜
それもあのドンドコ沢の登りだと思うと。。
そしてあの水がザバザバ出ている鳳凰小屋にたどり着いた時の安堵感!よーくわかります、はい。

それにしてもいい景色  我々が行った時は目の前になるはずの仙丈ケ岳や甲斐駒も見えなかったからうらやまし〜です

それにしても男子はどうして「最後のツメ」が甘いんですかね〜
でも「イライラしないように頑張る」もここさんは偉い!
kameの場合、イライラさせるな、コラ、となりがちです。とほほ、反省
2013/8/23 11:16
こんばんはぁ(*・ω・)ノ
どうも!Miz&Mococoの足の親指の爪を切るとついつい嗅いでしまう方、Mococoです!

少佐、ジーク・ジオン(*・ω・)ノ
南アデビューお疲れした。
甲斐駒さんと仙丈さん両方行かれお天気にも恵まれ良かったです。
お近くにおられたとは。
是非、次は日帰りでオベリスクに登りに行って下さいまし。

ryuu48さん(*・ω・)ノ
四阿山は秀君も気持ちよく歩けそうです。
鳳凰三山はキャプテンに重いもの全部持たせて行くといいかも
両神山(八丁峠コース)はまた挑戦してみるですぅ。

kamasenninさん(*・ω・)ノ
6日間の長旅お疲れ様でした。
どれぐらいの重さ担いでいかなきゃならないんだろ
年寄りの黒パグ隊にはきつそうです。
プライベートビーチの砂で絵書いてきたりしたです。
恥ずかしいので直ぐ消したけど。
誰も居ない山頂は贅沢です(*´∀`)

kamehibaさん
あの登り大変ですよね。
Mizが何度「もう帰る!」と言っていた事か…。
イライラしすぎたので
「ごめんなさいも言えないのか。ちょっとは謝るという事をしてみろ!」
と途中言いました(´・ω・`)
次はkamehibaさん達のように仲良く登ります
2013/8/23 19:50
ryuu48さん(  ̄ー ̄)ノ
こんばんは〜

8月前半までのジメジメっぷりにはやられっぱなしでしたので、仇討ち山行みたいなものです。
しかし早くもネタ切れ……次はどこに行こうかあんまり考えていません〜

天気の良さそうな日を選んで四阿山〜根子岳がオススメです〜。
鳳凰山は思ってたよりも少々ハードでした
2013/8/23 20:39
kamasenninさん(  ̄ー ̄)ノ
こんばんは〜

大冒険お疲れ様でした〜
どたばたしててkamasennさんの長編レコへのコメントのタイミングを失してしまいました
今回ひっ……さしぶりに重荷を背負ってみて、テン泊縦走するには体力が伴ってないことを痛感してます。
とは言えいずれはうちも大冒険山行に言ってみたいものだと、なんとなく妄想しているようなしてないような〜

お山でのイライラは、結局お山が解消してくれるようです。
特に今回は慈悲深い観音様や良い子の味方・地蔵様でしたからね〜
2013/8/23 20:54
kamehibaさん(  ̄ー ̄)ノ
こんばんは〜

はい、重装備のときの歩き方、わかってたつもりでも忘れておりました。
さすがに降りるときには身体のほうが思い出してくれたようで、だいぶ楽にはなりましたけども。
もここも今回のでコツをつかんだのか、最後までよく歩いたな〜と思います。
そういう意味では良い実践の場になったかな。

天上界の如き景色で心を洗って、仏のような静寂な精神を心がけたいと思いまする
2013/8/23 20:59
絶景かな、絶景かな☆
Mizさん、Mocoさん、こななちは〜ヽ(´ー`)ノ

先週の八ヶ岳はお疲れさまでした!そして、ありがとうござました

しかし、スゴいパワーですね
八ヶ岳の翌週ではなく翌日、また重装備を担いでこの距離…
お山に対する熱い想い、頭が下がります。
その甲斐あって最高の景色がプレゼントされたみたいで良かったですね

先週お会いできたおかげで、黒パグちゃんの下で満面の笑みを浮かべている
MizさんとMocoさんが分かるようになったので今まで以上に楽しく
拝見できるようになりました

雲上の鳳凰三山、お疲れさまでした
2013/8/25 13:48
masabowwさん(*・ω・)ノ
ども!Miz&Mococoのテン泊行くとなぜか体重が増えてしまう方、Mococoです!

八ヶ岳の時は生物を冷凍して傷まない様に氷を2キロ入れていってなんだかんだで15キロ位だったんですけど、今回は軽めにしていったのですが登りの道が辛かったです。
脚だけで登れる所ならいいけれど手使わないとなんないのは大変ですね。

またどこかに一緒に行きましょう。
ザワークラフト一杯持っていくです(*・ω・)ノ
2013/8/25 22:37
masabowwさん(  ̄ー ̄)ノ
こんばんは!
八ヶ岳ではお世話様でした〜

正直に言いますが、鳳凰三山舐めてましたッ

夏の平日休みがもうこれでお終いだったので、
「ま、行けるっしょ〜」
と結構軽い気持ちで出かけたら、そりゃもう……。
きつかったのは八ヶ岳直後ってのも絶対あったと思います。
ちょっと過信でしたねぇ。反省です。

幸い、菩薩×2+如来は仏の慈悲で対応してくれたので事なきを得ましたが、仏の顔も何度も続くものではないので以後は心します〜
2013/8/26 18:20
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無雪期ピークハント/縦走 甲斐駒・北岳 [日帰り]
鳳凰三山 青木鉱泉日帰り周回
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5

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