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Yamareco

記録ID: 338115
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大雪山

大雪山縦走

2013年08月23日(金) ~ 2013年08月24日(土)
 - 拍手
kenmei その他3人
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
32:00
距離
19.3km
登り
1,726m
下り
2,169m
歩くペース
ゆっくり
2.62.7
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

(23日)08:40層雲峡ロープウェイ‐黒岳リフトに乗り継いで‐09:10スタート‐11:10黒岳山頂(昼食)‐12:00黒岳石室‐14:40荷物を置いて北海岳まで散策‐黒岳石室に戻る
(24日)07:15黒岳石室発ー09:45北鎮岳分岐‐10:50間宮岳‐11:20裏旭キャンプ指定地(昼食)‐12:05スタート‐13:00旭岳山頂‐15:00旭岳ロープウェイすがたみ駅
天候 23日晴のち曇り時々雨
24日晴のち雷雨のち曇り
過去天気図(気象庁) 2013年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 飛行機
旭川空港
層雲峡温泉
旭岳温泉
コース状況/
危険箇所等
全般に危険な個所はない。
裏旭から旭岳山頂へはザレた道をほぼ直登する。登山道らしきものはないが、ひたすら上に登れば山頂に着く。
北海岳周りの縦走では、途中で赤石川を渡渉する。降雨が多いときは増水するので注意が必要。
登山口の層雲峡温泉は前日到着、豪雨だった
登山口の層雲峡温泉は前日到着、豪雨だった
朝の層雲峡、天候は曇り
朝の層雲峡、天候は曇り
黒岳ロープウェイに乗る
黒岳ロープウェイに乗る
ロープウェイから層雲峡を見下ろす
ロープウェイから層雲峡を見下ろす
次はリフトに乗って高度をぐんぐん稼ぐ
次はリフトに乗って高度をぐんぐん稼ぐ
ハクサンイチゲ?
ハクサンイチゲ?
天塩岳の方向を望む
天塩岳の方向を望む
メアカンキンバイ
メアカンキンバイ
ダイセツトリカブト、八ヶ岳で見るものより小ぶりで紫色が濃い
ダイセツトリカブト、八ヶ岳で見るものより小ぶりで紫色が濃い
ヘビイチゴ
アキノキリンソウ
アキノキリンソウ
エゾオヤマリンドウ
エゾオヤマリンドウ
コケモモの実
登山道から黒岳山頂直下を望む
登山道から黒岳山頂直下を望む
地元の上川小学校4年生の一団も黒岳登山
地元の上川小学校4年生の一団も黒岳登山
エゾオヤマリンドウ
エゾオヤマリンドウ
黒岳山頂に到着、手前が陵雲岳、中央が北海道第2位の高峰北鎮岳
黒岳山頂に到着、手前が陵雲岳、中央が北海道第2位の高峰北鎮岳
北海岳の方向を望む。360度見渡す限りなだらかな稜線が連なる
北海岳の方向を望む。360度見渡す限りなだらかな稜線が連なる
カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)を一望、本州の山々にはない風景、一瞬で大雪山系の広大さに圧倒される
カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)を一望、本州の山々にはない風景、一瞬で大雪山系の広大さに圧倒される
黒岳石室への下る道
黒岳石室への下る道
至る所に残雪
残雪からガスが湧く
残雪からガスが湧く
コケモモに実、グラジュエーションが何とも素敵
コケモモに実、グラジュエーションが何とも素敵
分岐の標識
コケモモ
神々の遊ぶ庭、これに感動するばかり
1
神々の遊ぶ庭、これに感動するばかり
ハクサンイチゲの群落1
ハクサンイチゲの群落1
ミヤマリンドウ
残雪から雪解け水が流れ出る
残雪から雪解け水が流れ出る
散策途中での渡渉
散策途中での渡渉
赤石川を渡渉、水は硫黄を含んでいた
赤石川を渡渉、水は硫黄を含んでいた
これは残雪です
残雪その◆△海了沈磴亘年雪なのだろう
残雪その◆△海了沈磴亘年雪なのだろう
イワヒゲ、可憐だ
1
イワヒゲ、可憐だ
チングルマの群落
チングルマの群落
残雪とチングルマ
残雪とチングルマ
残雪の壁、9月上旬には初雪が降るのでこれも万年雪なのだろう
残雪の壁、9月上旬には初雪が降るのでこれも万年雪なのだろう
チングルマの綿毛
チングルマの綿毛
赤石川の渡渉地点
赤石川の渡渉地点
もともとは避難小屋の石室の室内、宿泊は我々のグループのみだった。毛布とシュラフだけ、寒くて何度も目が覚めた
もともとは避難小屋の石室の室内、宿泊は我々のグループのみだった。毛布とシュラフだけ、寒くて何度も目が覚めた
石室の入り口、朝の温度計は9度を指していた
石室の入り口、朝の温度計は9度を指していた
朝、石室から北鎮岳(右)を望む。このときは晴れていたが、のちに雷雨に遭遇する
朝、石室から北鎮岳(右)を望む。このときは晴れていたが、のちに雷雨に遭遇する
黒岳石室のバイオトイレ、終わった後はペダルを前後に30回漕ぐ、ここにウエストバッグを置き忘れる。出発後1時間後に気づき、取りに戻る
黒岳石室のバイオトイレ、終わった後はペダルを前後に30回漕ぐ、ここにウエストバッグを置き忘れる。出発後1時間後に気づき、取りに戻る
北鎮岳、雪渓を登っていく
北鎮岳、雪渓を登っていく
お鉢平手前の赤茶けた斜面
お鉢平手前の赤茶けた斜面
お鉢平、とにかく広大
お鉢平、とにかく広大
風でバームクーヘン状になった石、中岳山頂付近で
風でバームクーヘン状になった石、中岳山頂付近で
間宮岳山頂、真上で雷が鳴り少しビビった
間宮岳山頂、真上で雷が鳴り少しビビった
旭岳山頂から地獄谷を望む、奥が旭岳ロープウェイ
旭岳山頂から地獄谷を望む、奥が旭岳ロープウェイ
すがたみの池
エゾオヤマリンドウ
エゾオヤマリンドウ
旭岳ロープウェイ
旭岳ロープウェイ
話題の旭山動物園に行く
話題の旭山動物園に行く
アザラシの昼寝姿、奇妙な恰好で寝るものだ
アザラシの昼寝姿、奇妙な恰好で寝るものだ
ヒグマ、山の中で出会ったら怖かった
ヒグマ、山の中で出会ったら怖かった
ペンギンたち、この動物園は行動展示で全国に名を馳せた、見物客の中で中国語、韓国語が飛び交っていた
ペンギンたち、この動物園は行動展示で全国に名を馳せた、見物客の中で中国語、韓国語が飛び交っていた
動物園でソフトクリームを食う、北海道のは味が濃くてうまい
動物園でソフトクリームを食う、北海道のは味が濃くてうまい
新装なったの旭川駅
新装なったの旭川駅

感想

札幌の生まれ育ちなのに、北海道の山を知らない。東京に出てきてから山歩きをおぼえたからだ。北海道育ちの友人から「大雪を縦走しよう」と誘われた時すぐに乗った。北アルプスとはまた違う魅力を体感してみたかった。
黒岳登山口の層雲峡温泉に前日入ったときは豪雨だった。天候不順は予報で覚悟していた。この雨では登山は無理かなと思ったが、翌朝、見事に晴れていた。79歳の老アルピニストが加わっているので、黒岳石室に泊まるゆったりした日程を組んだ。コースタイムも普通の1・5倍かけた。黒岳へはロープウェイやリフトで高度を稼ぎ、7合目から歩き出す。大石のある急登が続く。老アルピニストは息が上がり、たびたび休む。地元の上川小学校4年生35人の一団にも追いつかれる。
黒岳山頂まで2時間ほどかけると、一気に展望がひらけた。カムイ・ミンタラ(神々の遊ぶ庭)が目の前に現れる。360度、なだらかな稜線がどこまでも連なっている。旭岳までは見えるが、そのはるか奥にはトムラウシがあるはずだ。大雪山国立公園の面積はほぼ神奈川県の広さに匹敵する。それを想像しただけでも雄大さと開放感に満たされる。
黒岳石室に荷物を置いた後、北海岳の途中まで散策に出かける。黒岳から旭岳に縦走するには2コースある。北海岳回りか、北鎮岳回りである。明日は北鎮岳回りで行くので、今日北海岳まで歩いてみる。夕方から雨予報だったので7合目あたりで
引き返す。
黒岳石室は管理人が交代で常駐し、ビールも日本酒も飲料水も売っている。すべて500円というのが驚きだ。調理の水は貯めた雨水か沢水、煮沸して使う。毛布1枚とレンタルシュラフ(1000円)で寝るが、夜中寒くて何度も目が覚めた。近くのテント場では北大の熊研究会の4人がテン泊していた。8月初めからテン泊しているというリーダーらしき学生は「先週はよくヒグマを見かけましたが、今週はまだ1頭も見ていません。お鉢平周辺で6頭ぐらいいると思います」
黒岳石室のバイオトイレは進んでいた。使用後、備え付けのエアロバイクに乗り、前に20回、後ろに10回漕がなければならない。おがくずに混ぜ合わせるためだ。
翌朝、寝過ごしてご来光を見れなかった。気温9度の中を出発。1時間ほど行ったお鉢平展望台でウエストバッグをトイレに置き忘れたことに気づく。財布にはカード類が入っていたので取りに引き返す。みんなの足を考慮して、ほどなく追いつけるだろうと計算した。北鎮岳分岐でみんなに合流する。あまりアップダウンのない登山道だったことが幸いする。
この辺から黒い雲が出てきて、遠雷も聞こえ出した。雨が落ちてくる。レインウェアとザックカバーを装着する。だんだん雨が強くなり、中岳に来たころには雷鳴が近くで轟く。周りに樹木がない。僕らが一番高い目標物になる。避難場所はどこにもない。ままよ、と運を天に任せた。間宮岳山頂付近が一番激しかったろうか。この間、出会った人は旭岳から縦走してきた4人のパーティーと単独行の2人だけ。本州の山々の混雑を考えると、嘘のような静けさだ。大雪山では、ヒグマの方が人間より多いのだろう。
間宮岳を下って裏旭キャンプ地まで来ると、雨が上がった。キャンプ地で昼食にする。昼食時、雨に降られないのはついている。大雪の神々に感謝。
裏旭側から山頂を目指すコースは踏み跡のついた登山道がほとんどない。ザレた斜面をほぼ直登することになる。地面が雨で湿り、少し固まっていたことが幸いする。老アルピニストは最後の力を振り絞ってとうとう登頂を果たす。「涙が出るほどうれしい」と感激の面持ち。僕らも同じ思いだ。
山頂には2人しかいなかった。下山し始めると、旭岳ロープウェイから登ってくるたくさんの登山者に出会う。ショートパンツ一枚の外国人もいた。「コールド?」と聞くと「ホット、ホット!」。こちら側も雷雨が激しかったらしく、登山者は天候が落ち着くのを待っていたようだ。
大雪山の道は歩きやすい。景色も花も極上だ。9月初めには初雪が降るという。暑い夏場、1年に1回来てもいいな。
下山後は旭岳温泉のロッジ(ここが非常に良かった)に泊まり、翌日、行動展示で有名になった旭山動物園を見物した。行動展示を編み出した前園長の小菅正夫氏は高校の同期生である。高校時代は地味な男だったが、今では同期生の中で一番有名な人物になった。
ルート図はガーミンが故障でログできなかった。ガーミンに詳しいFちゃんに診てもらったが「修理に出すしかない」。ヤマレコから似たコースを選び、転載させていただいた。

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無雪期ピークハント/縦走 大雪山 [日帰り]
大雪山縦走北鎮岳ルート
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
2/5
体力レベル
3/5

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