谷川岳(一人きり)
- GPS
- 21:40
- 距離
- 12.1km
- 登り
- 1,575m
- 下り
- 1,384m
コースタイム
09/01 06:25避難小屋-07:00一ノ倉沢岳-08:25肩ノ小屋-09:50ラクダのこぶ-11:40登山口
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
土合駅ー(JR)ー土樽駅ー(車)ー自宅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
土樽駅前に登山ポスト有り。 |
写真
感想
午前中の用を終え、さて明日はと思案して、そうだ今日のうちに山小屋までたどり着けばその分行動範囲も広がる。ということで質素な食材・寝袋等をザックに詰め、土樽に向かう。予定のコースは茂倉避難小屋で泊まって、谷川岳から万太郎山を回って土樽に戻る周回コースだ。
天気予報はあまりよくない。北の梅雨前線が活発化し中国地区・北九州で災害が発生していた。加えて台風が日曜日の午後には台風16号が新潟県付近を通過する可能性がある。
高橋庄太郎著の「トレッキング実践学」に
同じ山でも雨の日は1ランク高い技術を必要とする。少しづつレベルの高い登山をすると楽しみが一層広がる
というような文があったのを思い出し、エスケープルートも考えつつ行ってみることにした。
土樽駅に車を停めて出発。駅には登山ポストがあり、届を出す。歩き出したころは晴天で暑かった。しかし登山道に入ると森の中で涼しい。3人の登山者に会った。今回はスローペースである。考えてみたら7月に入ってから3回の出張で盆まで一か月位出ていた。悪い癖であるが出張に出るとたくさん食べ太ってしまう。
矢場の頭の手前から風が強くなってきた。間もなく雨が降ってきそうだ。茂倉岳方向をみると8合目付近から雲の中だ。時刻の割に暗い。歩き出したら、やはり雨だ。レインウェアーを身に着け、ザックカバーをして・・・。先日購入して初めて使うのだが、ザックにしっかり留める紐などなく単にザックに被せるだけだ。強い風が吹いて大丈夫なのだろうか?
少し歩くといよいよ、風が強くなってきて、稜線上では両足を踏ん張り、姿勢を低くしてやっと進める。1663mの小ピークで時刻は17:50、少し暗くなってきた。一休みして、小屋を目指す。途中ヘッドランプを付けて進むが、風雨がひどく難儀する。ときどき風速20m以上になり、全く動けないときも数回あった。それでも安全に気を付けながらゆっくり進み、ついに避難小屋に到着。
入ってみると誰もいない。この避難小屋は谷川山系のなかでは一番大きくてきれいだ。こんな暴風雨の時はテン泊よりはるかに安全・安心だ。ザックを下ろしたらカバーが無い。やっぱり強風時対策が必要だ。
小屋にはウレタンの敷物や寝袋を置いてある。ありがたくウレタンをお借りして、まずは一休み。
缶の水割りに手を付けるが、意外なことに旨・・・くない。ただウィスキーの辛さが気になる。いままで水割りでこんな気分になったことはなかった(多分)。気を取り直して夕食に取り掛かる。棒ラーメンにコンビニおにぎりの海苔を剥がしてラーメン雑炊にし、出来上がったところで香辛料と海苔をかける。まずまずの出来である。もう一つのアルコールである日本酒八海山のカップを飲んでみる。なんと・・・旨い!疲れた体に少し甘くてフルーティーな八海山が染み渡る。
外は相変わらずひどい暴風雨だ。明日は天気が良くなければ、西黒尾根を降りよう。親切にも小屋にはJRの時刻表がはってあり、土合駅2時前に一本あり、その後は6時ごろになってしまう。
ラジオを聴いているうちにいつしか寝てしまった。夜中に数回コオロギに悩ませられる。最初顔の上に来たのを払って、ムカデかと思いぞっとしたが、よく見ると丸々と太ったコオロギである。この晩デコピンを2回食らわせ、一回は気絶したようだったが、それで近づいてくる。気持ちが悪いのでまた追い返す、で・・・なかなか眠れない。
翌朝気が付くと5時半だ。朝もインスタントラーメンの雑炊。支度を整え水汲みに。外は霧雨。水場はわりと近くにあり、量的には昨日の雨の割に多くはなかったが必要十分だ。
小屋を出るとまだけっこういろんな花が咲いている。幸い霧雨なので、デジカメが活躍。
20分くらいで茂倉岳に着く。一ノ倉岳でも霧雨。避難小屋をのぞいてみると、小奇麗になっていて、2人が泊まれるくらいのスペース。有難く休憩させてもらう。
更に雨脚が強くなり、デジカメはザックに退避。ザックカバーは昨日失ってしまったが、濡れて困るものは大体ビニール袋など濡れないようにしてある。
谷川岳オキノ耳・トマノ耳では誰もいなかった。相変わらずの雨なので肩ノ小屋に向かう。ここで一人の登山者と会う。小屋ではお客はいなく、店主?もしばらくして出てきた。思ったより天気の回復が良くないので、西黒尾根への下山を決める。
小屋を出るとどんどん登山者と会うようになった。そして天気も徐々に回復傾向となり、ラクダのこぶでは一瞬山頂方面が見える程度までになった。
その後も時折雨が降り、登山口で一旦脱いだレインウェアをもう一度着て、土合駅にたどり着いた。こんな時には折り畳み傘がほしいものだ。
家に帰って、茂倉岳の水でウィスキーの水割りを味わいながらこの記録を付けている。アルコールの辛味がまろやかになり旨い!
コメント
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悪天候の中お疲れ様でした
私も、つい最近西黒尾根routeで登って来ました。同じく悪天候の中、コオロギにはわれて。災難でしたね。また日記ニコメントするかもしれません
悪天候の中お疲れ様でした
私も、つい最近西黒尾根routeで登って来ました。同じく悪天候の中、コオロギにはわれて。災難でしたね。また日記ニコメントするかもしれません
コメントありがとうございます。
山の近くに住んでるせいか、天気の悪い時は行かないようにしてたのですが、たまにはこんな山もいいですね。
いままで山にはビールとウィスキーしか持ってかなかったのですが、日本酒がおいしいことが分かったし
それに、帰りは時間にゆとりがあったので、あちこちで雑談できた
先日、私も同じコースを土合から登りました。
特に一ノ倉岳から茂倉岳の縦走区間の景色に感動しました。
本当に良い山域だと思います。
また途中、茂倉岳避難小屋を覗きましたが、是非次回は泊まってみたい小屋でした。
kimu6さんはコオロギの攻撃が大変だったようで、災難でしたね。
ところで、私は天候が悪化しそうな状況での登山は経験が少ないのですが、悪天候下の登山も登山技術のレベルアップのため、是非経験しておきたいと考えておりますが、まずは通いなれた山からでないといけませんね。
(初めての山で、本当の遭難では洒落になりませんよね )
kimu6さんの文章がとても味わいがあり、読みやすいレコだな〜と感じました。
今後も頑張ってください!!
拙いレコを見ていただき、ありがとう。
天気が悪くてもそれなりに楽しめるとなると、山へ行けるチャンスもその分増えるわけで、思わぬ収穫でした。
強風でザックカバーを失い、金銭的にも打撃を受けましたが、さっそく代品(イスカ)を買い、今度は飛ばされないようミニカラビナを付けました
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