大展望の北穂高岳
- GPS
- 56:00
- 距離
- 34.5km
- 登り
- 1,830m
- 下り
- 1,825m
コースタイム
2日目 6:05北穂登山口―7:30南稜取り付き―8:56北穂分岐―9:06北穂山頂10:00―11:15南稜取り付き―12:29涸沢小屋―涸沢ヒュッテ
3日目 6:07涸沢ヒュッテ―7:14本谷橋―8:17横尾―10:20徳沢 コーヒータイム―12:09河童橋
天候 | 1日目 快晴 2日目 晴れ 3日目 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
河童橋から明神・徳沢・横尾まで、登山者が列をなしてセカセカと歩きます。わたし達はゆっくりと歩きますが、でもいつものペースと違って何故か早足になってしまいます。横尾では大勢の登山者が休憩していて、男性用のトイレには列が出来ています。横尾大橋から本谷橋まで道路状況は問題ありません。本谷橋から涸沢までの間も全く問題はありません。涸沢ヒュッテは満員、布団1枚に2人という状況です。 ヒュッテから北穂までの間は落石の危険性がありますので、ヒュッテでヘルメットを借りました(1,000円)。○印や×印がはっきりしているので迷うことはありません。歩きにくいガレ場や急な鎖場がありますので、慎重に登ります。鎖場は下山時の方がスリルがあります。大勢の登山者が列をなして登りますが、左程の渋滞は起きません。ただ下ってくる人達は、次から次へと登って来る人を待って、いつになったら降りられるのかと不満がつのります。北穂山頂には一杯の登山者がいますが。広いので片隅に腰をおろして昼食をとれました。山頂からの眺望は最高!今年の夏山は雨ばかりでしたが、それを一挙に挽回する大展望でした。北アルプスの山が全て見えます。なかでも、大キレットを挟んで正面に聳え立つ槍はまさに圧巻です。中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳、富士山と、ここは山国日本のど真ん中と云った感じです。登りと同じルートを下りました。大キレットや奥穂に向かう人も多く、登山者の数は減り、行き違う人も少なくなっていました。登ってくる人に道を譲るのもイライラすることはありません。クサリ場にはホールドや足の置き場もしっかりついていますが、三点支持を確実にすることをお忘れなく。この1週間、晴れの日が続き、今日も絶好の日和ですから良かったものの、雨の日は止めた方が良いでしょう。 涸沢から上高地まで、登りと同じ道を引き返しました。とくに問題となるような状況はありませんでした。 |
写真
感想
カンちゃんの北アルプスデビューの山に北穂を選びました。大キレットは無理なので北穂から奥穂に行こうとも思いましたが、デビュー戦には少々無理かなと北穂ピストンの計画を立てました。その代り、涸沢からはパノラマルートで帰る事にしました。9月第3週の3連休は台風で、次週の3連休、山は混雑が予想され、涸沢小屋に予約の電話を入れると、布団一枚に3人ということになりそうで、横になることが出来ないかもしれないと云われました。天気予報ではこの3連休は晴れマーク、この機会を逃す手は無いと、眠れないのは覚悟の上で決行することにしました。
アカンダナ駐車場では朝早くから次々とバスがやって来ます。上高地バスターミナルは今までにない賑わいです。河童橋から明神、徳沢、横尾まで、列をなして登山者が足早に連なって行きます。わたしたちはゆっくり歩こうとしていますが、ついついつられて早足になってしまいます。横尾大橋を渡ると人の数は少し減りますが、本谷橋の河原には沢山の人が休んでいます。ここから本格的な登山道になり、わたしの右下肢は痺れてきます。先週は金華山にも登ることが出来なかった程、腰の状態は悪化しているようで、休み休み登ります。それでも本谷橋から2時間少々で涸沢小屋に到着しました。割り当てられた寝床に行くと、1枚の布団に枕が3っつ並べられ、その上に番号札がのっています。取り敢えず着替えをし、テラスで生ビール3本とブランデーを飲みながら夕食までの時間を過ごします。夕食時には缶ビール。寝床に戻るとどうやら隣りは空いているようで、一枚の布団を独占することが出来ました。
翌朝は晴天。登り始めは心悸亢進、昨日飲んだビールが汗になって出るまでは体調不良ですが、右下肢はいたって快調。登るにつれ涸沢のテン場が小さくなっていきます。前穂北尾根の横ちょから富士が顔を見せ、八ヶ岳、南アルプスの山並みが浮かんで見えます。南稜ルートに取りつき、鎖場、梯子が現れますが難なくクリア。何度も休憩をとりながら登ります。青空の下に聳える北穂南峰、その横の北峰を見上げながら頑張ります。北穂分岐を過ぎると雷鳥3羽発見。小さなハイマツの島がポツンポツンとあるぐらいなのに、こんな所でも住んでいるんだ。空を見上げても雨の気配は全くありません。ずっと晴天続きなので雷鳥さんもしびれを切らして出てきたんだろうな。
北穂の山頂にたどり着くと、突然槍が正面に姿を現わし、今までの疲れが吹っ飛びます。360度、北アルプスの山々を見渡し、感嘆の声しか出ません。黒部五郎、薬師、三俣蓮華、鷲羽、水晶、槍、針の木、蓮華、白馬、鹿島槍、燕、大天井、横通、情念、蝶、後ろを見れば奥穂、前穂、ジャン。ジャン以外はみんな登った、よく登ったもんだ。刃の如く鋭い大キレットを見下ろすと、沢山の人がそこを渡っているのが見えます。あそこはわたしの行くところではなさそうです。広い頂上の片隅に腰をおろして、少し早目の昼食とします。山頂を十分楽しんでから登ってきた道を下ります。南稜の鎖場はフットホールドを探しながら慎重に下ります。涸沢小屋に戻り、デポしておいた荷物をザックに詰め、本日の宿、涸沢ヒュッテに下りました。布団は一人一枚と余裕です。テラスで生ビールを2本とブランデー、夕食時に缶ビール。夕食は涸沢小屋より上等でした。明るいうちから寝床に入り、目が覚めた時はまだ11時でした。それからウツラウツラと4時まで。
4時半から朝食。カンちゃん、足が痛い、どうやら痛風発作のようです。ロキソニンを飲んで痛みは治まりますが、パノラマコースは断念して、一昨日登ってきた道を下ることにします。足早に下り、本谷橋でひと休み。横尾でトイレ休憩、徳沢でコーヒータイム、穂高神社奥宮に無事下山を感謝して参拝、嘉門次小屋でイワナ定食、ここまで来れば缶ビールの一本ぐらいは大丈夫。梓川の右岸を散策して河童橋に帰りつきました。上高地バスターミナル、アカンダナ行きのバス停には長蛇の列。でも次から次へとバスはやって来て、左程待つこともありません。満車状態のアカンダナ駐車場をあとにし、平湯バスターミナル3階の温泉で汗を流し、ゆっくりと帰路に着きました。
奥穂は2度登りましたが、左程の感慨もありませんでした。今回の北穂は、奥穂とは比べようも無いほどの絶景に遭遇、およそ1時間ほどの頂上滞在でしたが、ずっと感激に浸っていました。今回行けなかった涸沢岳とパノラマコースはまたの機会に。
いい天候に恵まれ、最高の登山となりましたねー。その布団の狭さはかなりキビシーですが…。それにしても山の上とは思えないぐらい、人だらけですね(°_°)私も上高地行きたかったな〜。
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