巳ノ戸林道から鷹ノ巣山を経て水根沢へ
- GPS
- 07:34
- 距離
- 11.3km
- 登り
- 1,481m
- 下り
- 1,546m
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・巳ノ戸林道は踏み跡ははっきりしている。 ・但し一箇所崩落箇所がある。 ・台風の影響か、一般登山道も荒れがち。 |
写真
感想
<注意事項>
・今回の登りの道は廃道です。昭文社の登山地図は勿論、地形図にも記載されていません。
・以下にルートファインディングは難しくないと書きましたが、地形図を読めることが前提です。
・全て自己責任にてお願いします。
・以下のヤマレコがとても参考になりました。有り難うございます。
久々の石尾根・ワンダホはここにも…廃道リベンジ(http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-236709.html)
7月末に登ろうとしたものの、悪天候で挫折した巳ノ戸林道に再度挑戦した。以前の入奥沢中腹道(http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-300390.html)に比べれば沢沿いで地形が分かりやすく、石垣や踏み跡等の痕跡もはっきりしており、7月の折は然程ルートファインディングに苦労はしなかった。未熟な単独行だけに、リスクを最大限回避する為に雨脚が強くなった鞘口のクビレで下山を決意した事が心残りだった。下山後に二人の先輩に慰められたものの、納得はできていなかった。
当日は東日原行きのバスは実に3台も出た。いつもの通りその殆どは川乗橋で降りたが、東日原までもかなりの数が残った。のんびりと体を伸ばして準備を整えても、岩尾根を登る複数のグループに混じり、麓からは団子状態で出発した。
沢沿いの道をひたすら西に登り詰め、左手に稲村岩の荘厳な基部が見えてくると、右手に苔むした木橋が現れる。その手前にはロープが張られ、その方向を無視するように稲村岩尾根と東日原を指す指導標がある。悪事に加担しているつもりはないが、他人の視線が気になった。幸い人が途切れたところで、川を渡った。ただ前回もそうだが苔むした木橋がどうしても怖いので、下流部を渡渉した。
そこからは実に立派な石垣の道が日原川支流の左岸を沿っている。踏み跡も充分に見える。岩尾根がいきなり急登に入るのに比べ、こちらはただ沢沿いを縫い、最後に一気につづら折れで尾根に登り上げる。その意味では以前の入奥沢中腹道によく似ており、先人の知恵において共通点があるのかと思う。
標高900mを超えた辺りで石垣に守られた道の中央が50cm程陥没したところに出くわした。前回も同じ状態だったと思いつつ、「よっ」と声に出して乗り越え、体重移動が終わった途端、
ゴロン、ごろごろごろ、ザシャー
崩れ落ちていた。沢までの高さは2mも無いと思うが、石垣の石はそれなりの大きさであり、巻き込まれていたら続行不可能だったかもしれない。恐らくは相当歴史のある石垣にとどめを刺してしまった。崩れた残骸を見つつ、しばらくは体が動かなかった。
標高1000mを超える辺りからは石垣は見つけにくなり、支沢の分岐が多くなる。基本はより広い側の沢を選べば良いし、選ぶべき沢の真ん中には赤テープもある。押さえるべきは人の形跡、石垣と踏み跡だ。仮に選択を間違えたとしても、方角さえ把握していれば鞘口のクビレに辿り着くのはそれ程難儀ではないと思う。但し本報告のGPSログはこの辺りでかなりいい加減になる。今回持参したスマートフォン、SONYのXPERIA SOL21は以前のHTC EVOより電池の持ちも良いし、カメラの品質は段違いだ。だがGPSの精度はどうしようもない。一般登山道である水根沢林道を辿った下りの記録を見れば顕著だろう。
沢の脇に朽ちた東京都の指導標があった。今主流の木製のものだ。入奥沢中腹道や三頭山のムロクボ尾根で見かけた鋼鉄製のものからこれに変わったのはいつ頃か知らないが、ここが廃道になってからそれ程は経っていないのかもしれない。
標高1050mくらいか、沢はとうに消えて尾根の中腹に石垣の残骸が見えるようになる。ここから鞘口のクビレまでつづら折れとなる。左の岩尾根の方には短く、右の八丁山の方にはその倍の長さまで長く折れていく。9月だというのに、一人きりだからか、蚊も蝿も余りに多い。
鞘口のクビレに辿り着き、遭難碑を拝んだ。沢沿いで足元が不確かだったからか、単なる運動不足か、ここまで2時間20分かかった。前回はここで雨脚が強くなり、断念した。今日は大丈夫だ。水を飲んで豆やら飴やらを食って尾根に向かった。
左の沢越しに長い尾根が見える。右手には山頂らしきものも見える。しかし登っても
辿り着かない。上の写真にあるような巨木を尾根上に辿り着けば、後は最後の登りだ。尾根筋をそのまま登ればヒルメシクイのタワの指導標の裏に出るが、本道のタワから先はそれなりに下っているので、右にトラバースすれば無駄は無い。実際にそちらの踏み跡もしっかりとあった。
岩尾根に出れば後は一般登山道だが、台風の影響か倒木が多かった。かなりくたびれていたが制限時間を決めてなんとか登り切った。山頂からの眺めは相変わらず曇りがちだったが、防火線のススキなど、麓より一足早い秋の空気に和んだ。下りは水根沢林道をのんびりと下った。GPSログが乱れているが、登山道を外すことは無かった。但し沢越えに注意を要する箇所があったので、足元には注意したい。写真の通り、麓への道は迂回する事になっている。
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