【北アルプス縦走】唐松岳〜五竜岳〜鹿島槍ケ岳〜爺ヶ岳 やはり強烈だった八峰キレット(*?▿?*)
- GPS
- 13:00
- 距離
- 25.4km
- 登り
- 2,521m
- 下り
- 3,352m
コースタイム
- 山行
- 7:15
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 8:05
- 山行
- 5:49
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 6:34
天候 | A予報も20日午後は真っ白け。21日は大快晴!(^^)/ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
下山は扇沢へ。12:30発のバスで信濃大町駅までは35分でした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
五竜岳〜鹿島槍ヶ岳(八峰キレット)はやはり手強かったです。鎖場や梯子はもちろんですが、鎖の無い危険個所が数か所あり、むしろそちらの方が危ない感じでした。覚悟すべきは「難しさ」よりも、長時間続く危険路による「精神的なキツさ」だと思いました。 |
その他周辺情報 | 「薬師の湯」信濃大町駅から車で10分くらい。広い露天風呂が2つあり、泉質も最高でのんびりできました。750円。 |
写真
感想
みなさん、こんにちは!!
百名山大遠征、行ってまいりました。
まずはお水の話から。
地図を見ると水場が一箇所もない今回の縦走路、本当でした。なんと五竜山荘、キレット小屋には水ペットボトルの販売すらありません! つまり一旦足を踏み入れると、唐松岳頂上山荘〜冷池山荘間で水の補給はできないということになります!(五竜山荘には水ペットがありましたが販売は宿泊者のみ、とうたっています。そしてキレット小屋には水は売っていませんでした!) 水の提供の約束ができないコースなので十分に確保して入山せよというアドバイスを読んでいたので、私は計3リットル(それとは別に350缶×2笑)を担ぎ、道中補給や購入をせずに済みました。
次に八峰キレットの話。
キレットに限らず、五竜〜鹿島槍間は非常に厳しい道でした。鎖場だけで数十箇所(大げさかしら)!!! 足場はしっかりしているので「難しい」箇所はそれほど無いのですが、「踏み外したら死ぬだろうな」という場所の連続でした。特に一日目の午後、五竜岳からキレット小屋(CT6時間)は、難路とガスと重荷と疲労と孤独に加えて行程の遅れが重なり、さすがに楽しむ余裕が一切ありませんでした。
五竜山荘で名物のTシャツを買い小休憩。時計を見るとほぼ予定通りですが、ここまでで結構な疲労を感じていました。唐松岳からガクッとペースが落ち、背負っているザックの重みが肩に食い込むような感覚も覚えていました。以前の経験も合わせると、高山の低酸素の影響を受けたのかも知れません。特に急いだつもりはなかったのですが、唐松岳までがCTに比して早すぎたようです。標高の高い場所での縦走の歩き方(ペース)を今後は考えねばなりません。
とにかく五竜岳には登って、そこでその後を考えよう、と頂上まで上がりました。約束の3時にキレット小屋に着かないことは確実です。4時半くらいになってしまう。五竜山荘に戻ってそこで宿泊しようか。でも五竜山荘はたしか予約でいっぱいだったぞ。行くしかないか。などと悶々。山頂で思いの丈をそこにいた若者に語ると「ここからは下りがメインですからそれほど時間はかからないでしょう。でも疲労と焦りで滑落というのが最もよくあるパターンですからねえ...」( ;∀;) さらに意外なアドバイスが。電話してみたらどうです? 稜線上だから電波ありますよ。あら! たしかにネットもつながった! 電話番号を調べて電話をかけ、到着が遅れることを伝える。よし! もう迷うことはない!! 行くぞ!!!
ということで2組とソロの女性と序盤ですれ違った他は1時間半くらい孤独なガスガスの危険な稜線を歩きました。「歩くことに集中しろ」と自分に言い聞かせながら緊張感を保ち続けるようにしました。もうすぐです、の黄色い看板を見た時はとても嬉しく、小屋無事到着は安堵感これまでナンバーワンでした。
続いて2日目の話。
日の出少し前に小屋を出ると西方には中秋の満月と剣岳という最高のカット。輝度の高い月明りが剣岳の山容を浮かび上がらせます。これも偶然が与えてくれたギフトでした。さあ、朝食を済ませ、朝一でいきなりのキレットを今度は南方へ登っていきます。朝からまた「死ぬかもしれない」ロードがCTで2時間半続きます。鹿島槍北峰までの標高差は300mですが、梯子や鎖の緊張の登下降がかなり激しめです。なるほど小屋南方のこの部分が八峰キレットの核心部でした。でも昨日とは違って心から楽しむことができました。
鹿島槍からは大展望の縦走路です。スッキリ快晴に心躍りっぱなしでした。しかし爺ケ岳の中峰でやらかしました。山頂への分岐を勝手に判断し、ハイマツに覆われたゴーロ帯をよじ登ると少し先に中峰らしき真の山頂に人がいるのが見えました。その先のトラバースもちらと考えましたが思い直して登った斜面をお尻をついて下りていきます。そこでどうやらラグビーボール大(!)のゴーロを落石させてしまったのです! 背の低いハイマツを薙ぎ倒しながら、しかし姿は見せず、まるでちょっとした動物が動いているかのように下りていきます。いつか止まるだろうと様子を伺っていたら目指す登山道を通り越してなおゴロガサと進んでいくのです。やがて止まりましたが、落石の怖さを知りました。もし登山道を人が歩いていたらと思うとゾッとします。
最後の一つは出会いの話。
爺ヶ岳を後にすると残るはただひたすらの下山です。種池山荘を過ぎてしばらくはガレガレの道ですがそこを過ぎると飛ばせます。快調に駆け降りていきました。ふと景色の良さに足を止めると、少し前に見かけたお兄さんが後ろから走ってきます。「あの山は何て山ですか」と尋ねてきたのでアプリで見たばかりのにわか情報を伝えました。走っていて追いつかれる状況はそうはないので「元気のいい兄さんだなー」と見送りました。ところがまた走り出すとお兄さんが待っています。聞けば爺ヶ岳南峰からいっしょだったようで、では一緒に下りようということになりました。
楽しい話をたくさん聞かせてもらい、元気をもらって大きな思い出が加わりました。木曽駒ヶ岳の麓に住むという彼は最近になって地の利にハマったとか。元クライマーの猛者ですが最近は登山の方にすっかりハマって、トレーニングも続けているそうです。扇沢でコーラで乾杯して別れましたが、今後の繋がりを約束する良い出会いとなりました。
以上、反省も多々ありましたが、楽しい楽しい北アルプス大縦走でした。
今日も(昨日も)ありがとーーっ!!
縦走お疲れ様でした〜
見ていて私も登った気分です(笑)
まず、お天気が良くて良かったですね!
五竜から八峰に降りるルートは結構キツいと聞いたことがあります(反対も然り)
私は唐松岳と爺ヶ岳しか行った事ないので、五竜から鹿島槍ヶ岳は憧れです😃
いつかそのうち…
annchannの登山は楽しそうでいいですね!
キツいところがあっても、好きで行くんだから山登りって楽しいですよね〜
ホントにお疲れ様でした😊✨✨
八方尾根から唐松、五竜、そして八峰キレットの通過、キレット小屋泊、翌日大展望に恵まれての鹿島槍、、初日はガスに巻かれていましたが、それを吹き飛ばす勢いの翌日となって良かったですね‼
annchannさんのスピーディな後立山連峰の登山レコ、大いに楽しませて頂き、どうも有り難うございました。
hareharawaiより
山レコ拝見させて頂きました⛰
あの時の爺ヶ岳からの思い出が走馬灯のように蘇ります。
本当、最後に良い思い出作って頂きました!
絶対にまた、山でお会いしましょうね😁
マキシマムザ透君より
あと、元クライマーではなく、いちよう現役でやってます笑
またまたのコメントありがとうございます!
五竜〜鹿島槍は本当に特別でした。ちゃーんと山をやる人でないと入れない聖域のような感想を抱きました。
グリさんも是非お越しください。
いんや grindelさんからメッセージをいただけるのは至極です。
コメントが早い、相手のコメントのポイントを拾う、そして相手をアげる、自分の事も述べる、なんかとても嬉しい! ハッピーハッピー(^^)/
コメントありがとうございます。
やはりアルプス縦走は特別です。
どこまでやれるか分かりませんが、アルプスの〜名山は全部行けたらなあとは思ってます! しかしまあ、私のようなしがらみ野郎には何年も何年もかかりそうで、考えると途方に暮れます。
またhareさんの ジャンルを選ばない山行録を楽しみにしています!
私にとってもとても楽しい時間で、アルプスに足を踏み入れることだけで特別なのに、二人で駆け下りた柏原新道は一生忘れられない思い出となりました。透さんのお人柄のお陰です。
楽しげな山行記録、今後追いかけさせていただきますね!
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