高瀬川西沢右又遡行三ツ沢泊後ピストン下山
- GPS
- 17:37
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,249m
- 下り
- 1,291m
コースタイム
- 山行
- 10:29
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 10:29
- 山行
- 7:02
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:02
天候 | 二日とも晴れ。二日目の午後は風きつい |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
往き2300円 帰り2240円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
濡れた花崗岩の半分はヌメヌメツルツル。浮石多し。石楠花藪密度高め。 |
その他周辺情報 | 登山後の温泉…七倉山荘。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘルメット
ハーネス
沢靴
ハンマー
下降器
スリング数本
カラビナ数個
安全環付カラビナ2個
雨具
ヘッドランプと予備電池
ホイッスル
地図
コンパス
時計
トイレットペーパー
マット
シュラフ
シュラフカバー
コッヘル
マッチ
ライター
救急用品
非常食
|
---|---|
共同装備 |
abagen_blue担当
430MHz帯トランシーバー
ストーブ(コンロ)
ガス(燃料)
茄子
椎茸
カムx3
ナッツx3
ハーケン
焚き付け
8mm40m
chuki担当
8mm24m
ジャンピングセット
タープ
ツェルト
飯盒
米3合
晩飯のオカズとしての高野豆腐とアルトバイエルン2人分
カムx2
ボールナッツx4
ハーケン約10枚
細引各種
ライジャケ
競泳用ゴーグル
|
感想
●同行してくれはったabagen_blueさんの山行記録
・大阪わらじの会
http://osakawaraji.jpn.org/?p=9080
・ヤマップ
https://yamap.com/activities/13732383
●溯行図
後日、noteとかにアップするかも。
●経緯
去年、カヤックアプローチで三ツ沢出合から大滝の落ち口から少し上流まで溯行したが、その上流側、裏銀座登山道まで どうなってるか見てみたかったので、今回はカヤックは使わず、ピストンで戻らなくてもいいようにして行くことにした。
●山行メモ
今回も写真のキャプションに結構 書いたので こちらの欄は控えめに全体的なことのみ書いときます。
1.高瀬ダム堰堤→ダム湖渡渉地点
出発前にfacebookの七倉山荘さんの投稿写真で見た通り、ダム湖の水位は去年の お盆よりも高かった。去年の お盆に渡った場所は まだバックウォーター満ちくりんで だいぶ泳がないと渡れないので、もうしばらく晴嵐荘側に歩いてから、林道から降り易いところに辿り着く。「ダム湖水位が高ければ五郎沢遡行にスイッチ」という計画だったので、「三ツ沢に決定」の意味のメモを書いてガードレールに貼ってから降りた。ロープを使わず降りられた。1回目は膝下で6mほどバシャバシャ渡り、2回目は腿の高さで10m弱バシャバシャ渡った。川床の岩にヌメりはないので、流れはあってもコケる心配はせずに渡れた。
でも水温ちょっと低く感じた。
2.ダム湖渡渉地点→西沢出合
バックウォーターの端の左岸側の斜面で取りつき易そうなところに近づくと、赤地に白字で境界標とか書いた標識があったので、そこに道があるのでは、と喜び勇んで入ったが、踏み跡っぽいのはスグに消えた。歩き易そうなところをアップダウンし探しながらトラバースした。笹薮もあったが、ここは大したことなかった。が、西沢出合いに着くと既に11時で、これは裏銀座稜線まで詰め上がるのは厳しいかなと思った。abagen_blueさんは既にバテてるようやった。
3.西沢出合→西沢はいってスグの右又→三ツ沢と西沢の間の稜線
水温は低め。花崗岩は藻や苔がついてないところでもヌメヌメツルツルの面があり、かなり慎重に歩いた。最初の大き目の滝は1P目俺リード、2P abagen_blueさん、3P目 俺トラバースで沢床に。
次の大き目の滝は右岸ルンゼから1P目abagen_blueさんリード。登ってる最中のコールなし落石がひどくて、ビレイしてるとはいえ、落石を避けるのに集中してる感じやった。1個ヒットしたが、痛いだけで済んだ。フォローで登ってみるとボロボロ過ぎて、よぉこんなとこ登りはったな、という感じ。2P目 俺でトラバースしようとしたが、途中で切れてて、さらに上にあがり、その後フリーで少しトラバって懸垂下降で沢床に。この時点で既にエエ時間になってた。でも西沢で寝るより せめて三ツ沢に入って泊したい、ということで そのまま溯行し、連瀑帯を抜け、登れない滝を左岸から巻き始め、次の滝も その次も直登無理っぽいということで、そっから標高差50〜100m程度あがって三ツ沢との間の東西に走る稜線に出た。この巻きというか稜線の詰め上がりの手前からabagen_blueさんのペースがガクンと落ちて、夕刻せまるが 思うようには泊候補地に近づけない、という感じになった。
4.三ツ沢と西沢の間の稜線→泊地
間の稜線の石楠花藪は大したことなかった。三ツ沢の沢床に降り易そうなところを適当にくだっていくが、滝音が近づいてきて、そういや、ゴルジュあったよな、と思い出し、そこからはアップダウン含むトラバースでabagen_blueさんをさらに疲労困憊させてしもた。ここは、もう少し稜線を西方向に辿ってからトラバースしなくていいように降りるルートどりのほうが楽やったと思う。疲れさして すみません。
なんとかゴルジュの最後の滝の落ち口の上流側に出られて、さいご、懸垂12m1ピッチで沢床に。見えてた大滝の方向にテン場を探しにいったが、最初に見た、焚き火跡のような流木があった水際の狭い砂地よりもエエ場所はなく、結局、その場所に戻ってきて泊地とした。
焚き火は最初のトライでは消えてしまい、組みなおして2回目のトライで安定して燃えだした。古新聞やコーナンの段ボール素材っぽい着火剤は風がきつかったせいかスグ火が消えた。
焚火の世話をしてると、abagen_blueさんが次々と茄子などをコッヘルの蓋でガスで焼いて喰え喰えと薦めてくれたのは有難いが、「そんなん持ってきてたら荷物重たなるわ」というような食材が いくつかあった。
持ってきたはずのアルトバイエルンが見つからず、がっかりして色々晩飯を食ってたが、缶ビールも泡盛も無くなったころ、ようやくアルトバイエルンが登場し、酒なしだが、いつものように枝に刺して炙って食って、美味かった。
22時頃に寝たと思う。
翌朝は5時前に起きて、焚き火してQOL向上後7時過ぎに出発。日曜は予備日に設定していたが寒気が入って雪降るかもという予報やったし、稜線詰めて土曜中に下山できる可能性なくはなかったし、そっちのほうが藪漕ぎは少なくなるが、もし裏銀座登山道までの詰め上がりで時間がかかり、標高高いところで もう一泊となってしまった場合はリスク高いのでは…、ということでピストン下山選択。ピストン下山では2パターン考えた。1つは登ってきたルートをほぼそのまま下山。もう一つは暫く尾根を辿ってから西沢出合のバックウォーターの終端よりは上流のガレ沢を下る、という案。
登ってきたルートを そのまま下降すると、以下の懸念があった。
・殆どヌメヌメツルツルの滝だったので、なんとか直登できた滝も、下りでクライムダウン無理そう。
・懸垂下降の支点構築に時間がかかりそう
・支点構築に必要なボルトや残置ハーケンが不足するかもしれない
・懸垂下降時のメンバーへの落石ヒット
上記懸念を考慮し、なるべく尾根を辿ってから谷に降りる という選択をした。また、尾根を辿るほうが、谷下降よりも藪漕ぎが多くなる可能性は高かったが、時間的に 支点構築しながら下降 よりは早いだろうという予測。
5.泊地→西沢と三ツ沢の間の稜線
昨日 沢床に降りたところから 登った。全く同じところを登るのは無理があったので、最初は少し上流側にトラバりつつ登り、途中、ザックを降ろして進んだところもあるが、ロープは出さずに稜線近くの斜度が緩いところまで這い上がれた。abagen_blueさんは既に息が上がっていて、「これ、今日中に下山できひんかもな」と思った。
見えてる稜線の様子が何かオカシイなと思い、GPSを見ると、既に西沢右又の斜面に入りこんでしまってた。疲れてるabagen_blueさんの体力を更に奪ってしまい申し訳ないことをした。そっから上に上がって稜線を戻るか、降りてきたルートそのままを戻るか、どっちがいいかとabagen_blueさんに聞くと、どっちでも、とのことで、上に上がるのを選んでみたが、背は低めに見えた石楠花の密度がかなり高く、しばらく経っても ほぼ進めない、ので、「やっぱ西沢右又を降りますかー」と降り始めると、通ってきたルートの少し空間があるとこまで戻ってこられた。で、やっぱ稜線のほうが早いだろうということで稜線になんとかとりつけた。
6.西沢と三ツ沢の間の稜線→西沢出合
3〜4回、石楠花の藪を通り抜けたが、西沢右又上部斜面で味わった石楠花藪に比べれば、屁でもなく、割と早く進むことが出来た。その内、藪はなくなり、「道っぽい」と連呼できるような稜線となる。コルまで すんなり降りることが出来て、あとはガレ沢方向めざして、しばらく降りる。標高差あと60m降りたら西沢本谷ってところで6m→18mの懸垂下降2ピッチでガレガレの沢床に。そこからはロープは不要で、大きい落石を起こさないように本谷まで降りた。
7.西沢出合→ダム湖渡渉点
導水管上の道を出来るだけ辿ってからルンゼの端を登ってトラバースする踏み跡っぽいところを辿って岬地形の開けた場所に出た。往きルートよりは楽やったと思うが、これが一番楽なはず、というルートではなかった。そっから先は、薄い笹薮の さらに薄い踏み跡だか獣道だかのところを辿り、往きでは2箇所ロープを出して渡った怖いルンゼも それより上をトラバってロープ不要で通り過ぎて、最後、斜めにトラバってダム湖底方面を目指し、割と楽にダム底に降り立った。このトラバース路を中●新道と名付けた。去年から数えると二回往復してるしな。自慢にならんけどw
途中バテバテのabagen_blueさんに、嫌がってるのに、羊羹を食え、キャラメルを食え、塩分チャージを食え、水を飲め、とススメまくったが、それが正解だったかどうかは分からない。ただ、一般的には喉の渇きを感じる頃には脱水症状気味になってて それは身体を疲れさせる方向に働くし、abagen_blueさんは少量の水をもたせるために飲むのを控えてたので、それがバテに拍車をかけただろうと勝手に思っている。
そんなことはさておき、一番おどろいたのは、ジェット戦闘機(F15イーグル?)。爆音を響かせて高瀬ダム湖上空を低空で飛んでった。2回きて、1回目は5〜6機、2回目は2機。あまりにもデカい爆音で ミサイルでも撃ち込まれるのかと思った。また、戦争でも おっぱじまったのかとビビった。ほんま、まじで怖かった。あれは自衛隊の訓練?各務原基地?小松基地?
10/20 14:00追記
戦闘機の正体
https://gyo.tc/1SQVA
8.ダム湖渡渉→高瀬ダム堰堤
ダム湖右岸の道路には、往きとは違う場所から這い上がった。フリクションがよく効くコンクリの斜面で問題なかった。あがったところで腰をおろして、昨夜〜今朝 食べきれなかった ご飯をジップロックに入れたオニギラズを頬張ったりして休憩してると、ショベルを背負った白人男性二人組が歩いてきた。「温泉ほるの?Hot spring?」と訊くと「Yes. Sawanobori?」と訊いてきたので、少し会話した。その二人も沢登りをする人らで、今年の夏は憧れの奥利根本谷に行って、凄い良かったから、もし行ったことなかったらrecommendやで。ってオススメしてくれはった。お返しに、西沢をオススメしてあげた。「There are so many unstable rocks. So, you have to watch out.」とかテキトーに言うといたけど、どうなることやら。他にも少し情報交換して、なぜかHigh Five(ハイタッチ)してくるので、合わせて、「Otsukaresamadeeesu」ゆわれて分かれた。
ダム堰堤に着く直前のトンネルの途中のブラシと水で沢靴を洗い、堰堤に着くとシエンタのタクシーが寄ってきてくれて、今回も公衆電話をかけずにタクシー乗車できて帰られた。土曜中に自力下山できて良かった。
・総じて
本パーティは計画通りには行けなかったが、状況に合わせて行動できた。下山ルート選択も、選んだ稜線上の藪が思いのほか薄く、早めに降りられてラッキーやった。abagen_blueさんは おそらく限界を超えてたのではと。俺も、土曜にダム湖右岸の道に這い上がってからは、緊張の糸が切れたのか、急に疲れを感じ、堰堤までの道のりがやたらと長く感じた。
紅葉を楽しめたし、予想外に西沢右又に滝が多かったのも新しい収穫やった。もし、今度、三ツ沢を三ツ岳まで溯行するなら、今回、帰りに降りてきた西沢左岸ガレ沢から稜線に詰め上がり、三ツ沢に下降する…と思う。あとは、2泊予定で計画して、もし一泊で抜けられたらラッキー、ぐらいにしといたほうがいいのかも…
●関西⇔現地 旅程
10/14
19:52 西チベの自宅近くのスーパー発
22:30 岐阜県瑞浪市土岐町の待ち合わせ場所
ここから2人で1台に乗り合わせて現地へ。
中央道中津川〜飯田山本が緊急工事で通行止めのため、中津川からR19で。
工事の片側交互通行が多く、中央道通行止めの影響もあり時間がかかった。
24:09 道の駅 木曾福島で前夜泊
10/15
4:00 道の駅 木曽福島発。
塩尻→安曇野 は高速
6:05 七倉山荘前着
沢登りタイム
10/16
14:30〜15:30 七倉山荘入浴、ソフトクリーム
給油→マクドドライブスルー→安曇野から高速
18:30 岐阜県瑞浪市土岐町で解散
20:00〜21:00 多賀SAで餃子の王将
21:20〜26:04 菩提寺PAで仮眠
27:30 西チベ宅着
●交通費
・高速
・往き
・宝塚→中国池田370円
・吹田→中津川 5950円
・塩尻→安曇野 770円
・帰り
・安曇野→吹田(深夜割) 5990円
・ガソリン代
往復(316+115+341)km÷.13.1km/l×166円/l≒9783円
・タクシー代
往き 2300円
帰り 2240円
・小計 27403円
・上記の内、abagen_blueさんの割り勘負担分 8270円
・俺の分の合計19133円(結構かかった…)
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