大杉峡谷&大台ヶ原山トレッキング(大杉峡谷in/大台ヶ原駐車場out)
- GPS
- 08:04
- 距離
- 17.9km
- 登り
- 2,503m
- 下り
- 1,206m
コースタイム
- 山行
- 3:06
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 4:10
- 山行
- 4:28
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 4:45
天候 | Day1(11/6):晴れのち曇り、Day2(11/7):雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【大杉峡谷登山口〜桃の木山の家〜堂倉滝】 片側が切れ落ちた崖(滑落したら助からない)という箇所が多く、鎖設置箇所も多い上級者向けルート。愚直な三点支持の徹底と、鎖がある箇所は、片手で鎖をホールドしながら、ゆっくり着実に登っていくしかない。今回はDay2が雨となり、岩場が濡れたため、危険度アップ。特に2004年に台風被害で崩落した大崩落地(2014年に復旧)は、崖側に向けて斜めに傾斜した、濡れた一枚岩が本当に危険でした。 【堂倉滝〜日出ヶ岳〜大台ヶ原駐車場】 普通の登山道。それまでと違い、命に関わるような危険地帯はない。ただし、Day2は雨のため、木の根っこはじめ、トレイル全般に渡り、全て濡れて滑りやすく、足の置き場には細心の注意を払いました。 |
その他周辺情報 | 下山後、大台ヶ原駐車場より、バス(一日一本15:30発)で大和上市駅まで移動し、電車を乗り継ぎ、清水五条駅へ。そこから歩いて銭湯(旭湯)へ向かい、入浴後に祇園四条駅まで歩いて、東京(鍛冶橋)まで夜行バスで帰京。 |
写真
感想
大台ヶ原山への初登は3年前(2018年)の11月(↓)。その時は、大峰山から下山後のダブルヘッダー登山で、大台ヶ原ドライブウェイ経由の大台ヶ原駐車場からのサクッと登山で、直前に登った大峰山地の稜線がうっすら見えるものの、眺望はイマイチでした。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1639454.html
初登の時は知らなかった大杉峡谷からの縦走路があるとわかり、いつか紅葉期に眺望リベンジでリトライしようと秘めて足掛け3年経ちました。実は、昨年、一昨年と、紅葉期であろう11月頭の連休で、このコースを狙いつつも、阿曽原温泉も同時期が紅葉期(しかも小屋閉めが終わり空いてる)で、2019年、2020年と、いずれも阿曽原温泉を優先させ(2年連続で阿曽原は晴れ)、3年ぶりのアタックが成就!
2ヶ月前から大杉峡谷登山バスを予約し、天候を伺ってましたが、キャンセル料がかからない木曜(11/4)午前のギリギリまで待つも、「Day1(11/6)は晴れ、Day2(11/7、大台ヶ原山登頂日)は雨予報」のため、一度は泣く泣くキャンセルしたのです。が、前日(11/5)目覚めると、Day2(11/7)も晴れ予報に変化!慌てて再連絡すると、私のようなキャンセル客が相次ぎ、まだ空いてると。そして眺望リベンジを確信し、満を持して再び予約し、挑んだんです。が…、前日(11/5)夜の時点で、再びDay2(11/7)は曇りのち雨予報へと急変。快方に変わると信じて、Day1(11/6)を迎えるも、Day2(11/7)はやはり曇りのち雨予報。諦めて、新幹線&特急で、三重県へ向かいます。
そうそう、年間を通してほぼ週末は山にいて、電波が届かない場所の滞在が相当に長いため、今回奮発してイリジウム衛星をつかむガーミン社のGPSデバイス(GPSMAP66i)を新調し、そのトライアルも兼ねた登山です。ちなみに…、大杉峡谷から入る大台ヶ原山縦走は、登山口から大台ヶ原山直前まで、桃の木山の家を含め、ドコモを含む各社携帯はオール圏外です。つまり、入山したら、大台ヶ原山周辺部まで、家族と普通は連絡が取れません。例えば中ノ岐林道から向かう平ヶ岳とか、登山口〜山頂までオール圏外なので、それよりはマシですが(苦笑)。だからこそ、衛星GPSデバイス(通話は不可ですが、メールやSMSは空さえ見える場所なら地球上どこからでも可能。しかも携帯電波に関係なく、自分の現在地やリアルタイムな山行軌跡、緯度経度を家族へ地図上で図示可能。)の使用が楽しみです!
三瀬谷駅のすぐ近く、道の駅奥伊勢おおだいから発車する大杉峡谷登山バスが登山口に着くのはちょうど正午頃。このバスは団体客が多く、およそ30人位が分車して乗ってましたね。この団体客に先に入山されると、狭隘な崖道で追い越せなくなるので、下車後速攻で登山口へ向かい、バス乗客内で一番乗りし、結局そのまま一番乗り、およそ3時間弱で山小屋へ着きました!
道中は…、予め皆さんのレポで見ていた通り、リトル下ノ廊下と呼ぶにふさわしい、左手側が切れ落ちた断崖絶壁(落ちたら助からない)で、岩肌を穿って作った下ノ廊下というか、水平歩道というか、危険な道が続きます。危険箇所はほぼ全域に渡り、山側にぶっとい鎖がついてます。が、下ノ廊下と違い、そういう危険な場所はとても短いですね。下ノ廊下は道中の9割方、命の危険を感じますが、大杉峡谷は山道も多く、ざっと1割方かなー、命の危険を感じる箇所は!?。それでも、下ノ廊下同様、撮影は立ち止まって、が命を守る絶対ルールです。
大杉峡谷は、立派な滝が多数あります!入山1時間後位で最初に見える千尋滝は、落差135mもあるようで、その全貌は見えませんが、最上部はドーンと見えます!シシ渕から見えるニコニコ滝は、シシ渕を過ぎた後に眼前に望めるスポットが用意され、Day1で一番印象的だったのは、ニコニコ滝かなー!?。
丹沢のユーシンブルーとか、あそこ一箇所しか青くありませんが、大杉峡谷を流れる宮川は、随所随所に宮川ブルーがあり、陽光が射すとホントに神々しいカラーリングです。道中何度も宮川ブルーを見ましたが、ゴルジュ越しのニコニコ滝が有名なシシ渕では河原に下りることができ、眼前の透き通った真っ青な宮川ブルーを目にし、心が洗われる想いですね♪。
ドーンとでかい一枚岩、平等(びょうどうぐら)も、聞きしに勝る圧巻の規模ですねー。北アルプスの水平歩道でいう、奥鐘山といった感じですかねー。平等吊橋を渡ると、程なく山小屋(桃の木山の家)です。
団体客よりだいぶ先に着き、小屋内もまだガラガラなので、まずはこの山小屋名物のひとっ風呂…と楽しみにしてたのに、予約時にも受付時にも何の案内もないまま、利用停止。理由を尋ねると、「土曜は客が多いため」と。全く納得できない理由ですが、そうなら予約時、最低でも受付時(精算時)に、その旨告げるべきでしょう。ちなみに、混み合う土曜は風呂営業休止とは、公式HPにも一切書いてません(涙)。
翌日は荒天予報かつ早朝の薄暗い中スタートのため、日本百名瀑の七ツ釜滝まで今日中に行っておこうと思い立ち、気を取り直して、手ぶらで七ツ釜滝を目指します!7段あるうち、3段しか見えませんが、なかなかの落差で、さすがは百名瀑という雰囲気。個人的には、ニコニコ滝のが印象的でしたが(笑)。でも、Day1に見ておいて正解でしたね。Day2は薄暗い中で雨でしたから。
夕飯は4回に別れて。早着の私はもちろん17時の初回で。カレーはお代わり自由ですが、口頭案内も書き物による案内も一切なし。こんな険しい峡谷で二食食べさせてもらえるだけでも感謝ですが、ホスピタリティという観点では、残念な点が数多ある宿でしたね。
電波も届かず、やることもないため、18時前には就寝し、翌朝は5時起床、つまりは11時間以上、布団にいました。普段は忙しい都会人(社畜とも言う…)、たまにはこんな日もいいですね!そうそう、衛星携帯(GPSデバイス)は、布団の脇の窓から普通に電波を拾うことができ、ちゃんと家族にDay1の無事終了をメールできました♪。
Day2は、5時に起床してトイレに行くと、すでに朝食(5時半より)に並ぶ長蛇の列が…。すぐに並び、100人以上が宿泊した事実を知ります。結局、5時半前から食堂が開放され、私は5:45頃に食にありつけました。食後、外に出てみると、夜半から降り続く雨は止むことなく、降り続けてました(涙)。出発前の予報は「曇りのち雨」でしたが、現実は「雨」でした。残念…。大台ヶ原山での眺望リベンジの夢は断たれましたが、大杉峡谷からの紅葉シーズンの縦走自体は楽しみにしていたので、気を取り直し、予め注文しておいた弁当(ちまき×2、唐揚げやたくあん等少々)を受け取り、雨対策をバッチリ施してから、スタートです。6:15過ぎ、外に出ると、宿前には団体客が軽く20人以上いたので、そそくさと先を急ぎます!
七ツ釜滝までは昨日も通った道なので、薄暗いですが勝手はわかります。雨なので足元には普段以上に注意をしつつ、撮影もせずに先に進みます。ほどなく、20名近い団体客を安全な登山道で抜かさせてもらい、先頭に立つと、以降は大台ヶ原山の頂まで、誰にも会わない孤独旅でした!
七ツ釜滝で一枚だけ撮って、早々に進みます。Day2も滝ラッシュですね。七ツ釜滝から始まり、光滝、隠滝(見つけられなかった…)、与八郎滝、そしてラストは堂倉滝。所々紅葉してて、紅葉越しの滝見はモチベーションあげあげですねー!
堂倉滝で大杉峡谷は終了し、ここからは基本的に命の危険を感じるような断崖絶壁などのない、普通の登山になります。途中、車の通れる砂利道と合流し、ほどなく粟谷小屋(直進)、堂倉避難小屋(左折)に分かれるT字路があります。トイレに行きたいなら直進して粟谷小屋へ行くべきですね。私は左折して堂倉避難小屋へ立ち寄り、小休止しました。
終始雨で眺望もなく、撮影もせずに黙々と進むだけなので、シャクナゲ坂とかシャクナゲ平とか、知らぬ間に通り過ぎてた感じ。急登だというレポを読んでましたが、急登好きの私には、急登と感じる場所もなく、堂倉滝からは黙々と標高を上げていくうちに、気づいたら大台ヶ原山に着いてた、という感じでした(笑)。
山頂は風も強く、もちろん眺望ゼロのため、記念撮影だけして、早々に駐車場までの最短ルートで下山開始。山頂にいたソロハイカーは、前日粟谷小屋へ泊まってたようで、前日の大崩落地は乾いてて楽勝だったとのこと。たった一日の差で、こうも違うのがある意味登山の醍醐味で、だから何度でも同じ山へ足を運んでしまうのかも、ですねー。
本当は前回3年前と同様、大蛇堯▲轡カラ谷経由で周回してから大台ヶ原駐車場まで下りる計画でしたが、寒いし、眺望ないので、一目散で駐車場へ。雨天でも駐車場から登ってくるハイカーは10人近くいました。さすがは、近畿の名峰ですねー。
黙々と下ると、駐車場着は11時過ぎ。バスは14時半(と15時半の2便体制)と思っていたのに、リサーチ不足でした。コロナ禍のため、今年は14時半便は廃止され、15時半に一本化されたと、ビジターセンターの方に言われました…。タクシーを呼ぼうかと思いましたが、ビジターセンターの方に下界まで2万かかると言われノックアウト(笑)。素直に、このヤマレコへupでもしながら、バスを待つことにします(笑)。
結局、とある場所で着替えさせてもらい、眼前にストーブが炊かれた食堂で代わる代わる注文をしながら、4時間滞在させてもらいました。おかげさまで、ザックも、ザックカバーも、何もかも、すべて乾燥させることができました!お腹もパンパン(笑)。
結局、百名山2周目、眺望リベンジの山旅としての大台ヶ原山は、3度目の正直として、再来が必要となりました。今度は…、絶対に晴れる日を狙い、初登の時と同様、大台ヶ原駐車場からのゆるハイクかなー…。大峰山も眺望リベンジ対象なので、これまた初登の時と同様、ダブルヘッダー登山となるのか…。ま、来シーズンに向けて、近畿の百名山2座の眺望リベンジプランは再考します!(2021/11/7現在、眺望リベンジ対象はあと11座。つまりは、百名山89座は晴天時に登頂したことになります。)
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