蛭が岳山荘(パルのこと)


- GPS
- 11:43
- 距離
- 19.8km
- 登り
- 2,024m
- 下り
- 2,096m
コースタイム
- 山行
- 5:36
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 6:08
- 山行
- 4:24
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 4:43
天候 | 両日とも晴れ、風強し |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所なし |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
非常食
飲料
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
常備薬
携帯
時計
タオル
ストック
カメラ
|
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感想
「パルのこと」
蛭が岳山荘は20年以上前から単独行で時々訪れている。山小屋は建て替えたばかりであった。当時の管理人の一人がSさんで、パルはいつもSさんと一緒にいた雌犬である。黒っぽい毛並みの中型犬で目の上が白く、それが可愛いらしかった。Sさんの夕食選びは独特で、その日一番乗りした宿泊者が選ぶことになっていた。選ぶといってもカレーかおでんで、どちらも袋をお湯で温めて出来上がりだった。(今回の宿泊でも食事の内容は変わっていなかった)
パルはいつも自炊室の床に毛布を敷き、そこにいた。ただ元気な時は夜に小屋の外に出て鹿と追っかけっこをしていたが普段はおとなしい犬であった。それで宿泊者が御菓子などを与えたため、段々と体重が重くなった。ある冬の日にSさんと麓から登って来る時、お腹が積雪をこすり、もう動きたくないと言った。それでSさんは無理やり小屋まで引っ張って来たという話を聞いた。パルは利口な犬で宿泊者が鬼が岩を通過する頃、その気配を察知してSさんに伝えたという。ある日のお昼頃、鬼が岩の手前で、Sさんとパルに出会った。犬は登るのが苦手なのだがパルは岩も登る。Sさんは「今日は尊仏山荘泊まりだ」と言ってすれ違っていった。
パルの写真を撮って次の訪問時にSさんにプレゼントしたことがある。そしたらお礼に本人が彫った小さなお地蔵様を頂いた。それは今でも大切にとってある。それからも蛭が岳山荘には何回か通い、管理人さんも変わりパルもいなくなった。ある時、管理人さんに当時の話をすると、Sさんもパルも麓で元気ということだったが、その後亡くなった話を聞き、寂しい思いをした。小屋に泊り、夜に鹿の鳴き声を聞く時、パルのことを思い出す。
先日、新聞の「はじまりを歩く」で柴犬が取り上げられており、「こすず」という黒四ツ目の写真が載っていた。この犬種は山に慣れていて猟犬にも使われていたというが、これがパルにそっくりである。場所は高知県であったが記事を読むと、1980年頃同じ犬種のコロという犬が甲府の人に売られたとある。外見からだけだがパルに結びつくのではないだろうかと思っている。
「おまけ;蛭が岳の三角点」
奥野幸道著「丹沢今昔」(有隣堂2004年)によると、1975年奥野氏他で今西錦司先生を蛭が岳他に案内した。蛭が岳山頂で三角点を囲んで万歳三唱ということになったが、三角点が見当たらず「万歳」ではなく格下の「ヤッホー」で乾杯したとのこと。今回の山行はこの三角点を確認することも目的の一つであった。
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