雲取山 (鴨沢〜天平尾根〜三条の湯〜雲取山〜七ツ石山〜鴨沢)
- GPS
- 39:00
- 距離
- 35.0km
- 登り
- 2,810m
- 下り
- 2,799m
天候 | 両日とも快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
小袖乗越の駐車スペースは売地の看板が有り、土地の半分ほどしか駐車出来なくなっている |
コース状況/ 危険箇所等 |
天平(てんでいろ)尾根 殆ど整備はされていない。ルートが不明瞭な箇所にリボンが付けられているのみ。 それでも、この時期は落葉で踏み跡が不明瞭で有り、倒木が登山道を塞いでいる箇所が多数ある。非常に判りにくい登山道のため、単独行やルートファインディングに自信が無い場合の通行はお勧めしない。 サオラ峠〜三条の湯 日当たりが悪いため、この時期で既に午後でも霜が多数残っている。 水無尾根 地図には水場マークがあるが、発見できず 三条ダルミ〜山頂〜鴨沢 特に危険箇所はありません 登山ポストは発見できず |
写真
感想
初雪の知らせが届きだした事もあり、通常装備で登れるうちに以前から計画していた今年最後の一泊登山に出かける事にした。
当初はもう少し標高の高い別の山を計画していたが、雪の問題や日が短い事も有り断念。次案であった雲取山に挑戦する事となった。
皆さんの記録を見ると日帰りも出来るようだがく、日没の早いこの時期に初めて行く山で無理をするのは止めて、予定通り一泊登山を選択。せっかくなので、山小屋では珍しい天然温泉がある三条の湯に一泊することにした。
メンバーは先月の独標と同じ昔からの山仲間とその同僚のかた。三人で行った前回の登山が満足とはいえない結果だっただけに、今回こそは良い思い出を作りたいなと思いながら計画を練った。
今回は奥多摩でもかなりの奥地なので、車でアプローチすることにした。全員の自宅のある横浜から行く場合、どうしても通る横浜町田インター付近の渋滞が心配だったが、電車・バスで行くよりは早く着くだろうと思っての選択だったが、これが甘かった。町田〜八王子間の通過に予想以上に時間が掛かり、鴨沢に到着したのは10時過ぎ。結果、公共交通機関でのアプローチより遅くなってしまった。
予定では、早く着ければ初日に雲取山に登り、二日目に飛龍山に挑戦!なんてことも考えていたが、既に天平尾根から登っても日没までに山小屋にたどり着くのが精一杯の時間となっていた。
準備を整え、10時30分に登山開始。まずは国道411号を親川バス停手前まで歩く。歩道などは無く、見通しの悪い道路のため自動車が通ると若干怖い。幸いこの時間帯はあまり車通りは無かったためそれ程問題は無かったが、下山に使う場合、夕方の車の多い時間帯などは注意が必要だろう。
親川バス停手前に、一見民家の入り口のような(実際民家がある)登山口がある。看板があるので間違える事は無いだろうが念のため注意。
この天平尾根のルートは終始林の中を進む。しばらくは登りが続くが、やがて広い尾根道となる。この登山道、あまり利用されていないのか、落葉が積もり踏み跡が不明瞭なため油断しているとすぐにルートを見失いそうになる。リボンは沢山あるので、落ち着いて周囲を見渡しながら登っていった。
やがて丹波天平に着くが、ここは電波塔があるちょっと開けた場所なだけで、標識以外は特に何も無い。お昼過ぎだったことも有り、ここで昼食をとろうと思ったが、その場所もろくに無いような所だった。結局そばの倒木に腰掛けて昼食をとることにした。晴れが続いていて良かった。
丹波天平の先も林の中の広い尾根を進む。落葉で踏み跡は判りづらく、倒木も多いため非常に迷いやすい。思い返すと、ただまっすぐ進んでいただけなのだが、歩いている時はそれが正しいルートなのか不安になるほど不明瞭で、ここでも何度かルートを見失いそうになった。
やがてサオラ(サヲウラ)峠の分岐に着く。ここから三条の湯まで緩やかに降っていく。既に3時に近く、日はだいぶ傾いている。東側の斜面の登山道なため、この時間の日当たりは悪く、あちこちに霜が残っている。山小屋の方にも4時くらいまでに着いて欲しいと言われていたし、日が暮れると危ないので出来るだけ急いで降った。
何度か沢を渡り、三条の湯に着いたのは4時半。着いて暫くしたら日が暮れて暗くなってしまった。やはり出発が遅くなったので響き、ギリギリの到着となってしまった。
三条の湯は大部屋のみの山小屋だが、この日は平日と言うこともあり宿泊客は我々を含めて7人。おかげでゆったりと休むことが出来た。また、温泉は透明のヌルヌルする肌触りのお湯。以前奥多摩の日の出山の下山後に立ち寄った「つるつる温泉」のお湯に近い。麓の丹波山村にある「のめこいの湯」も同じようなお湯らしいし、この辺りの共通の泉質なのだろうか。
残念だったのは、到着が遅くなってしまったため、すぐに夕食、その後入浴としていたらあっという間に消灯時間となったため、他の宿泊客の方とあまり話す機会がとれなかったことだ。温泉も、湧かしているため、入浴が遅くなったので既にぬるくなってしまっていた。
翌朝、朝食のあと準備を済ませて7時30分頃出発。昨日までとは打って変わっていきなり三条ダルミまで登りが続く。寝起きでまだエンジンがかからない体にはなかなかキツかった。
2時間ほどで主稜線との合流地点である三条ダルミに着いた。ベンチもあり、休憩にぴったりの場所だ。目の前に大菩薩嶺越しに富士山が見える。前日に続きこの日も快晴だったこともあり、ここからの眺めは本当に素晴らしかった。
三条ダルミから雲取山へは今までよりさらに傾斜が上がり、キツイ登りが続く。40分ほどひたすら登ると避難小屋のある開けた所に着いた。「雲取山」と書かれた標識もあるため最初ここが山頂かと思ったが、実際の山頂は避難小屋の奥の丘を登ったところにあった。避難小屋前、山頂ともに眺望が素晴らしく、この日は快晴だったこともあり、目の前の富士だけで無く北岳から聖岳までの南アルプスの山々や地元神奈川は丹沢の山々、さらには北アルプスの山までわずかにだが見えた。山頂に着いたのが昼近かったため、気温が上がり若干霞んできてしまっていたが、もっと早い時間に登った人の話だとスカイツリーやランドマークタワー、さらには江ノ島なども見えたらしい。この日はここで景色を楽しみながら昼食とした。
下山は七ツ石山を経由して鴨沢バス停まで下った。こちらのルートは人気のコースだけあって良く整備されている。土曜日と言うこともあり、人もすごく多いが、道も広いためすれちがいに苦労することもなかった。尾根上には七ツ石山をはじめいくつかのピークがあるが、巻き道があるため急いでいる時などはありがたそうだ。今回は初めて通るルートだったこともあり、既に雲取登頂で疲れた体には登り返しがきつかったが、各ピークをしっかり踏んでいった。
七ツ石山を過ぎると後は下るだけ。尾根筋から外れるため展望はなくなり、緩やかにひたすら下って行く。この辺りは紅葉が見頃だったため、登山道脇や谷向こうの赤指尾根の紅葉を楽しみながら麓を目指した。
長い下りの尾根歩きが終わると小袖乗越に着く。ここから林道を少し歩いたところに駐車場に利用されている空き地があるが、噂通り売地の看板が出ていた。今後いつまでこの駐車場が利用できるか判らない。これから行く人でここに車を止めようと思っている方は、最新の情報に注意するべきだろう。
空き地脇からまた登山道に戻り、暫く歩くと鴨沢のバス停に着いた。時刻は4時を回っており、かなりギリギリの下山となってしまった。夏場でもこのタイムでは雲取山日帰りは難しいと思い知る。早く歩くことだけが登山ではないが、日帰りで行ける範囲を広げるためにも、もう少しタイムを縮められるようになりたいと改めて思った。
下山後は、予定では奥多摩の「もえぎの湯」で汗を流す予定だったが、既に遅くなっていたためそのまま帰路に着き、行き同様横浜町田インター付近の渋滞にはまりながらも、無事帰宅した。
振り返ると、車でのアプローチで楽をするはずが、結果的に行も帰りも予定以上に時間がかかり苦労させられ、自分たちの計画の甘さを思い知らされた。両日ともなんとか日没前に山行を終えることは出来たが、今後はもっと余裕を持った計画を立てなくてはと学ばされた登山だった。
ただ、山自体は素晴らしく、また別な季節に行きたいと思わされる山だった。次に行く時は、ぜひ隣の飛龍山まで足を延ばすような計画を立てられるよう、体力やスピードを付けたいと思う。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する