大峯奥駈道(逆峯)
- GPS
- 23:59
- 距離
- 102km
- 登り
- 7,650m
- 下り
- 7,941m
コースタイム
02:00 吉野"楽"
06:30 小笹ノ宿(水)
10:00 弥山
12:45 釈迦ヶ岳(かくし水)
16:00 持経宿(水)
ブドウ糖300g, コンソメ1, おにぎり小3
11/21(日) 10時間 41km D+2,400m CT0.46
04:00 持経宿
09:40 玉置神社
13:50 大斎原
はちみつ200g, コンソメ1, 大きいパン1
天候 | 11/20 快晴無風 11/21 快晴無風 |
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過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
13:09 東京駅発 のぞみ35号 15:21 京都駅着 15:40 近鉄京都駅発 橿原新宮前行き 16:36 橿原神宮前駅着 16:47 近鉄橿原神宮前駅発 吉野行き 17:26 吉野駅着 18:00 吉野 "楽" に宿泊 11/20(土)-11/21(日) コースタイム参照 11/21(日) 13:25-14:24 本宮大社前-新宮駅 14:23-15:47 本宮大社前-新宮駅 15:15-16:15 本宮大社前-新宮駅 ※↑どれに乗っても新宮で17:31発の南紀8号を待つ必要がある。 17:31 新宮駅発 特急南紀8号 名古屋行き(乗車時間3.5h, 要飲食物) 20:49 名古屋駅着 名古屋に宿泊 |
その他周辺情報 | 熊野本宮"蘇生の湯(210円)"は15時から。 新宮の銭湯"ナギの湯(400円)"は16時から。ただし日曜定休。 |
写真
感想
今年もやろう、大峯奥駈。11月に入ると毎週紀伊半島の天気をチェックしていたが、出張やらイベントやら色々あって実質この4連休のどこかしか無かった。前半2日間の天気が良いので金曜はんどんで仕事を切り上げて東京から吉野へ移動した。12時に東京を出て新幹線, 電車, 電車で7時間かけて吉野到着。疲れた。遠いわ。さすがに陸路で7時間はキツい。飛行機の方が楽かもしれない。今回は吉野の民宿"楽"のお世話になった。空き家の保養所をオーナーが買い取って去年から民宿を始めたとのこと。早発ちする人のために朝食はおにぎり弁当に変更できる。釣り人や登山者に優しい。来年も逆峯をやるとしたらまた利用したい。
■11/20(土)
1時半起床の2時出発。この夏の練習の成果を思いっきり山にぶつけにいこう。宿を出たら暗闇の森の中をひたすら駆ける。さすがは奈良県、鹿の出現率がすごい。今日は月が明るくて助かる。山はすっかり晩秋でもう冬の空気。もうすぐ冬至なので6時半まで明るくならない。4時間で山上ヶ岳に着いた。まだ暗い。しかも安定の霧。しかし霧の上は絶対に晴れていて、太陽が昇ればこの霧は消えることを知っている。去年はここから大普賢岳への吹き晒しでビュンビュン風が吹いていて、寒くて死ぬんじゃないかと思った。なので建物の影でガッチリ着込んで対策していく。やはりここは風衝地で今日も冷たい風が吹いていた。行者還の岩陰に入れば風が当たらないのでもう大丈夫。太陽は昇って霧も消えた。装備を解除してここからは半袖短パンで軽快に行く。行者還トンネルをまたぐと登山者は一気に増えるが、弥山の登山道は広くてよく歩かれているので追い越しスライドも苦にならない。長い長い階段を登って弥山には10時に着いた。去年より30分早かった
八経ヶ岳を過ぎると登山者はガクンと減る。次の大きな山、釈迦ヶ岳まで静かな山歩きとなる。すれ違う人のザックはみんな大きい。どこから来たのか気になる。本宮から来た人はいたのだろうか。釈迦ヶ岳の登りはかなりキツい。大峯奥駈はアップダウンが激しいので毎回ポール無しでやっているが、釈迦ヶ岳まで登り基調で初日は4,000m以上登る。後半の笠捨山、玉置山、大森山でも使えるので次はポールを持っていくことにしよう。その方が脚への負担が少ない。釈迦ヶ岳の"かくし水"で大休憩。持経宿までまだ3時間はかかる。先は長い。気合入れていこう。
南奥駈エリアは林道が張り巡らされていて下界からのアクセスが良い。登山道は結構歩かれていて快適だ。植生の影響なのか落ち葉や浮石が少なくて下り基調なのもあってここからは結構走れる。月曜は平日だが休みの人も多いだろうから持経宿には誰かいるんじゃないかと思ったが今年もひとりぼっちだった。大峯の夕食はいつもチキンラーメン&塩にぎりを食べていたが、別に温かいものを食べたいかと言うとそこまででも無い。なので今回の夕食はパンとサラミと水にした。腹が減っていればなんでも美味い。調理の手間が省けてよいのでこれで正解だった。次回も食糧はこれでいこう。メシ食ったらさっさと寝る。時刻はまだ17時だが外はもう暗い。明日は3時起きなので10時間も寝ていられる。
■11/21(日)
3時起床の4時出発。水に溶ける粉コーヒーを飲んで片付けして掃除して小屋を出た。今日も月が明るい。行仙岳まで小さなアップダウンがあるが基本は下り。行仙小屋は賑わっていたようで4~5人の登山者に会った。行仙小屋もかなり快適な宿に見える。もっとスピードを上げれば初日に行仙まで行ってしまうのもアリかもしれない。というか、今回は2日間の行動時間が24時間だった。このままスピード強化の練習を続けて、日帰り軽装なら次は24時間を切れる。春か秋か、何時スタートの何時ゴールにするかが問題だ。でも絶対にキツい。十勝-大雪の比ではない。ワンデイでやると1~2週間は使い物にならない身体になるのは間違いない。それが気持ち良いかどうかはわからない。
玉置神社の駐車場には自販機と売店があることをリサーチしたので寄っていくかどうか悩んだが、早く下山したいのでやめた。玉置山のピークを踏まずにロードから駐車場に向かうと最小限の寄り道で補給ができるので参考に。玉置神社の休憩所のほうじ茶は当然無い。残念な世界だ。神社を越えたらガーッと下って本日最大のキツい登り、大森山が待っている。大森山は「あれがピークかな?まだかぁー!!」って感じが3回くらい続く。だから上は見ない。淡々と登って1,078m大森山へ。知っててもキツいものはキツかった。大森山を超えてもポコポコ小さい登りがあるので油断できないが熊野本宮はすぐそこだ。登りも飛ばしていく。背負った食料と水が段々軽くなってくるので終盤は本当に脚が軽かった。熊野川が見えたらゴールは近い。七越峯を過ぎたらなぜかどこかで道を間違えて一本東の集落に出てしまった。しょうがないのでロードを2~3kmジョグって熊野川へ戻った。靴をバックパックにくくりつけて裸足で川を渡る。11月末の熊野川は冷たかった。砂利が疲れた足の裏を刺激して痛気持ちいい。これをやらないと夏山シーズンは終われない。大鳥居をくぐってミッション完了。道を間違えたおかげ(?)で2日間の移動距離が100kmを超えた。ああ、夏が終わった。これで安心して冬を迎えられる。去年より早くゴールできたが疲労感はハンパ無い。速くなっても楽にはならない。終わった直後は「こんなキツいことは今年で終わりにしよう。来年は絶対やらん」って感じだった。が、やはり記録を書いている今は健康な身体である限り来年もやるしかないな、と思っている。
その後はバスに揺られて新宮へ。新宮行きのバスは13時半、14時半、15時半と色々あるが、どれに乗っても17:31発の特急南紀8号に乗らないと名古屋に帰れないので時間の余裕はたっぷりある。新宮-紀伊田辺-新大阪まわりの方が1時間早く東京に帰れるらしい。ちゃんと計算すると大阪経由だと大阪-名古屋間の新幹線料金が余分にかかるので7千円高くなる。7千円は結構デカいな。まあ新宮経由でいいだろう。もうちょい早い時間の特急南紀があればよいのだが。熊野本宮の蘇生の湯に入ろうと思ったが15時からでダメだった。仕方ないのでトイレで汗拭いて着替えた。14時半発新宮行きのバスの一番後ろには3人の男性が乗っていた。聞けば奈良県の大和八木から6時間かけて旅してきたらしい。日本一長いバスツアーを楽しんできたとのこと。すごい。おつかれさまです。新宮の街の中に16時開店の銭湯があるので、ひとっ風呂入ってから南紀に乗ろうと思いきやこちらは日曜日は休みだって。まじかよー。特急南紀に乗り込んだら3時間ちょいで名古屋に着いた。時刻は21時。今から新幹線に乗れば東京に帰れなくもないが、夜更かしはお肌に悪いのでビジネスホテルを取って名古屋に泊まることにした。翌朝スパッと帰宅。忙しい4日間だった。
毎年言っているが男子諸君、男に生まれたからには人生に一度は大峯奥駈道をやるしかない。
--過去の記録
■2020年11月14日(逆峯)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2738309.html
■2019年11月16日(順峯)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2113186.html
■2018年11月 3日(逆峯)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1641762.html
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