鳳凰三山(厳冬期の南アへ。薬師だけ)
- GPS
- 12:40
- 距離
- 20.5km
- 登り
- 1,770m
- 下り
- 1,755m
コースタイム
※標準コースタイム(夏道)よりかなりのタイムオーバーです。予定していた観音岳にはいけませんでした。
※参考までに昭文社の標準コースタイム(夏道)を下に記しておきますので、ご活用ください。夏道でもかなり時間がかかります。
<昭文社の標準コースタイム(夏道)>(昼食30分含む)
5:00夜叉神登山口(1380m)-6:00夜叉神峠-8:00杖立峠-10:00苺平-10:30南御室小屋11:00-12:30薬師岳(2780m)-13:15観音岳(2840m)-13:50薬師岳-14:00南御室小屋-14:40苺平-15:50杖立峠-16:40夜叉神峠-17:20夜叉神登山口
天候 | ■夜叉神峠入口 0℃ 晴れ 無風 ■薬師岳 0℃ くもり 風速15〜20m(体感です) |
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過去天気図(気象庁) | 2014年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■全体として この時期、もう少し登山者がいるかとおもいましたが、土曜日の一番手だったので、ラッセルを強いられました。人の多い金峰山、雲取山、谷川岳と違い、この時期の鳳凰三山は雪山フル装備が必須です。スノーシュー(ワカン)がなければ、もう少し早くの撤退を余儀なくされたと思います。帰りがそうだったのですが、しまった雪になって歩きやすそうに見えても、ツボ足やアイゼンだと各所で踏み抜きます。これがかなり疲れます。 また、南御室小屋〜薬師小屋の間を除いて、全体としてリボンは少ないです。踏跡がない場合には、ルートがわかりにくい箇所もあります。 以下に細かな状況を示しますが、気象条件はいうにおよばず、行きと帰り、入山者数によっても、刻々と変化します。ご参考まで。 ■夜叉神登山口〜杖立峠 装備:<登り>軽アイゼン&ストック <下り>ツボ足 登山口の最初から凍結しています。登り始めてすぐに軽アイゼンを装着しました。踏跡はわずかに確認できました。 ■杖立峠〜火事場跡 装備:<登り>スノーシュー&ストック <下り>ツボ足 杖立峠の手前の北側の斜面の直線の登山道から、トレースがなくなりました。雪も深くなってきたのでスノーシューに履き替えました。ところどころ、行先が不明瞭になり、ルートファインディングを余儀なくされる場面も。GPSと地図を活用しました。 ■火事場跡〜南御室小屋 装備:<登り>スノーシュー&ストック <下り>ツボ足 火事場跡からは一段と積雪量が増えます。regさんと交替でラッセルを余儀なくされました。「上から誰か降りてきてくれないかなあ〜〜」と願っていたところ、5〜6名の青年の団体が下山してきてくれて、助かりました。火事場跡と苺平の中間くらいだったと思います。 ■南御室小屋〜薬師小屋 装備:<登り>スノーシュー&ストック <下り>ツボ足 急坂ですが、青年の団体が前日にアタックしてくれたおかげで、ところどころ踏跡が残っていました。森林帯とはいえ、強風ですぐにトレースがなくなります。帰りは、私たちのトレースがなくっている箇所も多数でした。ただ、この間は、木にマーカーがされており、道迷いの心配はありません。 ■薬師小屋〜薬師岳 装備<登り>ツボ足&ピッケル <下り>ツボ足&ピッケル 岩場、雪が飛んでいる砂場、積雪箇所と足回りの選択が難しい箇所です。しかも、強風で、おそらく風速20m近くあったのではないでしょうか。ツボ足で、お守りとしてアイゼンをもって、薬師岳を目指しました。 |
写真
装備
個人装備 |
ツエルト(2人用) 1
救急セット 1
ヘッドライト 2 PETZL ZIPKA PLUS2
非常用防寒シート 1
手袋・フェイスマスク 1 予備
インナー 1 ユニクロ フリース
ステンレスボトル 1 THERMOS FEK-800
ガスカートリッジ 1 PRIMUS IP-110
バーナー 1 PRIMUS P-153
イグニッションスチール 1
カートリッジホルダー 1 PRIMUS P-CH
コッヘルセット 1 snow peak
手拭・ハンカチ・ティッシュ 1
地図・コンパス 1
高度計・時計 1 Suunto Core Glacier Gray
GPS 1 GARMIN etrex20
カメラ 1 OLINPUS TOUGH TG-1
無線機 1 STANDARD VX3
非常食 2 カロリーメイト
携帯食 飴など
水 1.5L
ワカン 1 MSR LIGHTING ASCENT もしくはエキスパートオブジャパン SN16
トレッキングポール 1 Helinox LB130
ピッケル 1 GRIVEL EVOLUTION 68
アイゼン 1 GRIVEL G12 ニューマチック
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感想
■いつも気になる山。鳳凰三山
甲府盆地に住んでいると、この時期、真っ白な南アルプスの存在感はすごいです。北岳、間ノ岳、農鳥岳の白峰三山。甲斐駒ケ岳。悪沢岳、赤石岳、聖岳。
そして、脇役かもしれませんが、さりげなく自己主張してるのが鳳凰三山です。少々天候が悪くても、金峰山と同様に鳳凰三山はたいてい見えます。鳳凰三山の薬師岳や観音岳の岩も、地蔵岳のオベリスクも、どこからでも確認できます。日常的に挨拶できる、いつもきになる(きにできる)山です。
また、鳳凰三山の魅力は、下界からみる山容と登頂時とのギャップです。地味な南アルプスの山にもかかわらず、その稜線にいけば、ここは天国かと思わせるような別世界があります。山には、下界で見るほうが魅力的な山と、山頂に立ったほうが魅力的な山があると思いますが、鳳凰三山は明らかに後者です(前者の代表は富士山!?)。この鳳凰三山のすばらしさを、私は、両親と体験しました。
<鳳凰三山(天の道がどこまでも)>2012年11月10日(土) 〜 2012年11月11日(日)
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-253268.html
厳冬期の北岳や赤石岳は手も足も及びませんが、鳳凰三山ならなんとかいけるのではないか。そして、あの天空の稜線の魅力を冬バージョンで体験できえるのではないか。そう思い、regさんを誘って、いけるところまでいってみるということにしました。13時を目途に撤退することにして、今回は雪山フル装備で臨みました。
■ラッセルを強いられる。
この数日は積雪もなく、土曜日で天気予報もよかったため、もう少し登山者がいるとおもっていましたが、それが間違いでした。まさかの雪山一番手。杖立峠の手前からは、トレースもなくなってきました。積雪がなくても、強風で踏跡がすぐになくなってしまうんですね。
火事場跡からは、さらに積雪量が増え、場所によっては膝までのラッセル状態。森林帯でないところは、ルートファインディングも少し難しかったです。GPSと地図を確認。regさんと交替で先頭をかわりながらラッセル祭りの苦行を行っていました。「行けて、苺平までかな〜〜〜。上から誰か降りてきてくれないかな〜」と叶わぬ夢をおもいながらラッセルしていたところ、突然、救世主が。5〜6名の青年たちが上方から降りてくるではありませんか。感謝感激です。青年たちにお礼をいって、思わずregさんと握手をしてしまいした。
本格的なラッセルは、今回が初体験でした。思った以上に体力の消耗があり、下りには完全に足にきていました。山歴も2年に入り、通常ですと筋肉痛はほとんどありませんが、翌日は筋肉痛でした(涙)。現在、筋肉痛でヤマレコ書いています。
目標としていた、観音岳には行けませんでしたが、regさんにも「天の道」の一部を味わってもらえたと思います。厳冬期の南アルプスを楽しめた一日でした!
薬師うどん(名前のつけようがなかった普通のうどん)
材料 男2人分
玉うどん 3玉
揚げ玉 1袋
生卵 3つ
乾燥わかめ 適量
七味唐辛子
めんつゆ 適量
作り方
1 めんつゆとお湯をまぜて沸騰
2 玉うどんをぶっこんで、さらに加熱
3 途中でわかめを入れる
4 仕上げに揚げ玉をのせて、生卵を落とす
5 加熱しながら食べる
冬はあったかいうどんがおいしいですねー。
yama-ariさんが生卵を気に入ってくれたので、
これからも卵ケースが活躍しそうです。
厳冬期の薬師岳、お疲れ様でした。
自分も近々行く予定でしたので、とても参考になりました。ありがとうございましたm(_ _)m
メッセージありがとうございます。
薬師岳に行けたのも、いろんな条件が重なった結果です。
青年団が降りてこなかったら、アウトでした。
成功か敗退か。それも雪山の醍醐味ですかね。
このレコがmakoto7675さんのお役に立てたならば、うれしいです。
観音岳まで行けるといいですね。鳳凰三山の成功をお祈りしています。
興味深く拝見しました。
来週、同じコースをテント泊で予定しています。
お尋ねしたいことがあります。
南御室小屋の水場はいかがでしたでしょうか。
よろしくお願いします。
chiroro_ さんへ。
すみません。小屋に水場の看板はありましたが、実際の様子は確認していません。
せっかくのお問い合わせなのに、良い回答ができず申し訳ありません。
ただ、前日は5〜6名のグループが小屋泊されたようですし、
当日の下りには、3組のテント泊の方とすれ違いました。
このレコをみて、水場の様子をご回答くださればいいのですが・・・・
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