R367脇道のスペースに駐車。学校横でウォーミングアップの後、8:30 出発。林道を進むと、獣の毛が大量に散乱し小ぶりの頭蓋骨を目にする。猛禽にやられた兎だろうか。さらに進むと今度は小鹿が首を折るようにして死んでいる。多雪のこの冬、獣たちには受難の冬だったのだろうと想像する。林道には多くのトレースがあるが、時折沈み込み、歩きにくい。
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3/5 8:14
R367脇道のスペースに駐車。学校横でウォーミングアップの後、8:30 出発。林道を進むと、獣の毛が大量に散乱し小ぶりの頭蓋骨を目にする。猛禽にやられた兎だろうか。さらに進むと今度は小鹿が首を折るようにして死んでいる。多雪のこの冬、獣たちには受難の冬だったのだろうと想像する。林道には多くのトレースがあるが、時折沈み込み、歩きにくい。
8:55 北兄谷出合に到着。手入れの良い植林が明るい雰囲気だ。先ほどの不吉な予感を吹き飛ばすように気合を入れて取付く。
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3/5 8:55
8:55 北兄谷出合に到着。手入れの良い植林が明るい雰囲気だ。先ほどの不吉な予感を吹き飛ばすように気合を入れて取付く。
尾根の取付きはいつも急斜面だが、微妙な残雪は足場に余計、気を遣う。すぐにスノーシュー、ワカンを装着。この辺りに住む獣の大事な尾根道なのだろう。鹿の足跡がしっかりあり、その跡を追うようにして登る。
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3/5 9:24
尾根の取付きはいつも急斜面だが、微妙な残雪は足場に余計、気を遣う。すぐにスノーシュー、ワカンを装着。この辺りに住む獣の大事な尾根道なのだろう。鹿の足跡がしっかりあり、その跡を追うようにして登る。
鹿の寝床跡。昨日はここで寝たのかもしれない。犬の吠える声がする。朝一の光景といい、獣の気配がしないでもない。いつも持っている熊鈴が今日は見当たらず、笛を吹いて気持ちを紛らわす。
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3/5 10:03
鹿の寝床跡。昨日はここで寝たのかもしれない。犬の吠える声がする。朝一の光景といい、獣の気配がしないでもない。いつも持っている熊鈴が今日は見当たらず、笛を吹いて気持ちを紛らわす。
急斜面も緩くなり、積雪量も増えて歩きやすくなる。
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3/5 11:06
急斜面も緩くなり、積雪量も増えて歩きやすくなる。
自然林となり、比良山系を一望しながらの登りとなる。思わず、いい尾根だねー。
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3/5 11:34
自然林となり、比良山系を一望しながらの登りとなる。思わず、いい尾根だねー。
11:35 p935からの尾根と合流、峰床山のピークが顔を出した。ここでmichikusaさんのトレースを確認する。他の方も入っているようだ。
11:50 鎌倉山からのルートと合流すると、トレースは増える。ここからは知った道なので安心して風景を楽しみながら足を進めることができる。
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3/5 11:38
11:35 p935からの尾根と合流、峰床山のピークが顔を出した。ここでmichikusaさんのトレースを確認する。他の方も入っているようだ。
11:50 鎌倉山からのルートと合流すると、トレースは増える。ここからは知った道なので安心して風景を楽しみながら足を進めることができる。
風の通るところでは積雪少なく地面が現れ、春山の風景。
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3/5 11:59
風の通るところでは積雪少なく地面が現れ、春山の風景。
一方、吹き溜まりではまだまだたっぷりの積雪。間もなくオグロ坂峠、見覚えのあるところから、八丁平西側の山並みが見えてくる。
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3/5 12:14
一方、吹き溜まりではまだまだたっぷりの積雪。間もなくオグロ坂峠、見覚えのあるところから、八丁平西側の山並みが見えてくる。
12:20 オグロ坂峠到着。祠はすっかり雪の下。案内板の横にて昼食休憩とする。誰にも会わないと思っていたら、ソロの年配男性が八丁平から登ってこられ、しばしお話を交わす。千葉の方で、今回は1週間の車中泊でこの周辺の山旅を続けれおられるとのこと。今日は鎌倉山から登って峰床山、八丁平経由で帰路に着いておられるところだった。直近のヤマレコ記録を読まれており、帰路はmichikusaさんルートをお考えだったようだ。我々が来たルートのようすもお知らせしておいた。今日は他に2人パーティと出会ったとのことを聞く。
しっかりと昼食を摂った後、八丁平を反時計回りに巡ることにして12:50出発する。
途中、対岸にお二人パーティがオグロ坂峠へ進むのを見る。
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3/5 12:17
12:20 オグロ坂峠到着。祠はすっかり雪の下。案内板の横にて昼食休憩とする。誰にも会わないと思っていたら、ソロの年配男性が八丁平から登ってこられ、しばしお話を交わす。千葉の方で、今回は1週間の車中泊でこの周辺の山旅を続けれおられるとのこと。今日は鎌倉山から登って峰床山、八丁平経由で帰路に着いておられるところだった。直近のヤマレコ記録を読まれており、帰路はmichikusaさんルートをお考えだったようだ。我々が来たルートのようすもお知らせしておいた。今日は他に2人パーティと出会ったとのことを聞く。
しっかりと昼食を摂った後、八丁平を反時計回りに巡ることにして12:50出発する。
途中、対岸にお二人パーティがオグロ坂峠へ進むのを見る。
雪化粧の湿原をゆったりと巡る。とは言え、帰路の未経験急勾配尾根のことが頭から離れないので心中は複雑。
2022年03月07日 08:41撮影
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3/7 8:41
雪化粧の湿原をゆったりと巡る。とは言え、帰路の未経験急勾配尾根のことが頭から離れないので心中は複雑。
雪原の中を小川がくねくねと続くようすはここだけの風景だろう。
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3/5 13:06
雪原の中を小川がくねくねと続くようすはここだけの風景だろう。
小川を渡る獣の足跡がしっかりと残っている。あれは鹿か熊だろうか。
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3/5 13:08
小川を渡る獣の足跡がしっかりと残っている。あれは鹿か熊だろうか。
布団のような厚い雪に覆われて、その下には春を待つ湿原植物たちが眠る。
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3/5 13:11
布団のような厚い雪に覆われて、その下には春を待つ湿原植物たちが眠る。
ちょうど中間辺り、対岸には中村乗越の尾根。夏や秋とは印象の全く違った風景だ。
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3/5 13:38
ちょうど中間辺り、対岸には中村乗越の尾根。夏や秋とは印象の全く違った風景だ。
フノ峠への分岐。やはりそちらにはトレースはない。
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3/5 13:41
フノ峠への分岐。やはりそちらにはトレースはない。
薄いトレースを頼りに進む。ところどころに懸かる橋のお陰で渡渉しなくても済む。このまま南端、八丁平の水を集めた江賀谷左俣の橋を渡って対岸にと想像していたら尾根を登る比較的はっきりしたトレース。夏道は川傍だったので積雪期は高巻くのかと登ってみる。実はmichikusaさんの往復トレースだったのを帰宅してから気が付く。
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3/5 13:42
薄いトレースを頼りに進む。ところどころに懸かる橋のお陰で渡渉しなくても済む。このまま南端、八丁平の水を集めた江賀谷左俣の橋を渡って対岸にと想像していたら尾根を登る比較的はっきりしたトレース。夏道は川傍だったので積雪期は高巻くのかと登ってみる。実はmichikusaさんの往復トレースだったのを帰宅してから気が付く。
登る一方なので不審に思うが、間違っていた時の登り返しを嫌ってそのまま上ることにする。結局、川傍を行くのが正解だったが、そのお陰で湿原南端周辺の全体像を眺めることができた。
小さな沢を下って下流側に戻るが、この小沢最下部が急斜面で大きな倒木もあり、雪面下に大きな空洞がありそうな気配。不安定な急斜面トラバースを強いられ、ここが今回のルートで最も緊張を強いられた個所となる。気温が上がり流れ易い雪と、あるかもしれない空洞に怯えながらなんとか事なきを得てホッとする。皆にリスクを強いてほんとにすいません。
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3/5 13:47
登る一方なので不審に思うが、間違っていた時の登り返しを嫌ってそのまま上ることにする。結局、川傍を行くのが正解だったが、そのお陰で湿原南端周辺の全体像を眺めることができた。
小さな沢を下って下流側に戻るが、この小沢最下部が急斜面で大きな倒木もあり、雪面下に大きな空洞がありそうな気配。不安定な急斜面トラバースを強いられ、ここが今回のルートで最も緊張を強いられた個所となる。気温が上がり流れ易い雪と、あるかもしれない空洞に怯えながらなんとか事なきを得てホッとする。皆にリスクを強いてほんとにすいません。
左岸に渡るため、ここで渡渉することに決める。
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3/5 14:12
左岸に渡るため、ここで渡渉することに決める。
八丁平を振り返って。
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3/5 14:12
八丁平を振り返って。
左岸をしばらく下ると斜面が迫ってくる。最後は左岸の尾根に取りつくからそのまま突破しても良いが、どうもルートは右岸に渡るようだ。不安定に雪が載る細い橋。何とか行けるでしょうと先頭切って雪を落としながら進むが、登り口でバランスを崩して横倒しにドボン。春の水の暖かさを知ることになる。
しばらく進むと、そろそろ左岸に渡らねばならない。適当に水深の浅いところでザブザブと渡渉する。ここでmichikusaさんのトレースと思わしきワカン跡を発見。
2022年03月07日 08:41撮影
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左岸をしばらく下ると斜面が迫ってくる。最後は左岸の尾根に取りつくからそのまま突破しても良いが、どうもルートは右岸に渡るようだ。不安定に雪が載る細い橋。何とか行けるでしょうと先頭切って雪を落としながら進むが、登り口でバランスを崩して横倒しにドボン。春の水の暖かさを知ることになる。
しばらく進むと、そろそろ左岸に渡らねばならない。適当に水深の浅いところでザブザブと渡渉する。ここでmichikusaさんのトレースと思わしきワカン跡を発見。
ゆるゆると登りやすい沢状地形。とても登りやすい。やっぱり、よくご存じなのだと深く感心する。天候は悪化、雨が降り出す。国境稜線にでると黒い雲に覆われた比良山系が目に飛び込む。
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3/5 14:32
ゆるゆると登りやすい沢状地形。とても登りやすい。やっぱり、よくご存じなのだと深く感心する。天候は悪化、雨が降り出す。国境稜線にでると黒い雲に覆われた比良山系が目に飛び込む。
右は北上するmichikusaさんのワカン跡。左は南下するyamanekoさんのスノーシュー跡と思われる。テールをつけておられるとのこと、なるほど長い。
15:05 p914到着。いよいよ気を引き締めて急降下尾根に進路を変える。右手の自然林尾根からの引力を振り払い、左手植林帯へ。gpsをひっきりなしに確かめて下る。標高850から800の間、尾根形状は無くなり方角が頼り、しかもかなりの急斜面。こんなところで目標尾根を外すとえらい目に合うのは目に見えている。yamanekoさんの急斜面アドバイスに深く納得する。スノーシューのテールをしっかり雪面に食い込ませ、慎重に下る。
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3/5 14:50
右は北上するmichikusaさんのワカン跡。左は南下するyamanekoさんのスノーシュー跡と思われる。テールをつけておられるとのこと、なるほど長い。
15:05 p914到着。いよいよ気を引き締めて急降下尾根に進路を変える。右手の自然林尾根からの引力を振り払い、左手植林帯へ。gpsをひっきりなしに確かめて下る。標高850から800の間、尾根形状は無くなり方角が頼り、しかもかなりの急斜面。こんなところで目標尾根を外すとえらい目に合うのは目に見えている。yamanekoさんの急斜面アドバイスに深く納得する。スノーシューのテールをしっかり雪面に食い込ませ、慎重に下る。
標高750まで下ると尾根形状となり、取るべきルートははっきりしてくる。
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3/5 15:33
標高750まで下ると尾根形状となり、取るべきルートははっきりしてくる。
雨は小降りとなり、代わるように辺りにガスが立ち込めてきた。
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3/5 15:50
雨は小降りとなり、代わるように辺りにガスが立ち込めてきた。
大きなクレーターからタコの脚が出てきたような幻想的な風景に。
最後の締めは尾根取付きの処理。二股手前、尾根の細い末端まで下り、右俣側に滑るように堰堤下の河床に降り立つ。
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3/5 15:50
大きなクレーターからタコの脚が出てきたような幻想的な風景に。
最後の締めは尾根取付きの処理。二股手前、尾根の細い末端まで下り、右俣側に滑るように堰堤下の河床に降り立つ。
ここまで降りてやっと安心する。右俣トレースに合流すると勝手知ったる夏道。二股を2回渡渉するトレースもあるが、少し下流の堰堤上で安全に渡ることにする。
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3/5 16:25
ここまで降りてやっと安心する。右俣トレースに合流すると勝手知ったる夏道。二股を2回渡渉するトレースもあるが、少し下流の堰堤上で安全に渡ることにする。
16:40 林道に降り立つ。見慣れた江賀谷林道を下り、17:30駐車スペースに戻る。
すっぽりと雪に覆われた八丁平のおおらかな風景と急勾配尾根の緊張感。緊張と緩和の正反対を味い、充実感たっぷりのコースだった。とにかく、冬の八丁平は長かった。
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3/5 16:35
16:40 林道に降り立つ。見慣れた江賀谷林道を下り、17:30駐車スペースに戻る。
すっぽりと雪に覆われた八丁平のおおらかな風景と急勾配尾根の緊張感。緊張と緩和の正反対を味い、充実感たっぷりのコースだった。とにかく、冬の八丁平は長かった。
雪の八丁平を堪能するには良いコースを辿られたのではないかと思います。ご提供させて頂いた情報が少しでもお役に立つことがあれば幸甚です。
私も草川啓三さんの同じ本を読んで積雪期の八丁平を目指した口です。ちなみに鎌倉谷林道からp935を経て八丁平に入り、下山は鎌倉山を目指したところで、michikusaさんにばったり出会ったのでした。
この10日間の間に雪の状態が大きく変化したようですね。八丁平を流れる小川から雪面はかなり高かったですし、私のトレースもそれなりに沈み込んでいたのですが、すっかり春待ちの景色に変わっているようですね、
p914からの下りではツリー・ホールを見かけることもほとんどありませんんでした。ここは無雪期はかなり藪っぽい尾根なのですが、まだ藪は雪の下に隠れていたようですね。確かにp914からは南に延びる自然林の尾根が良さそうに見えるんですよね。
ところで、このあたりを歩かれている時は、冷たい雨に祟られたのではないでしょうか?私もこの日は三十三間山からの長い下りを雨に打たれることになりましたが。
それから最後の渡渉は水が多そうですが、大丈夫でしたか?
コメントありがとうございます。
登りは北兄谷、下りはp914で体力的にも正解でした。ただし、yamanekoさんやmichikusaさんのアドバイスや軌跡情報を得てのことで、初めてp914を下りに使うのはロストのリスクが高いようにも思いました。あらためて皆さんの技術の高さを思い知ります。
くねくねと曲がりながら流れる小川と雪原が、他に見られない八丁平の魅力です。積雪を伴う心細い橋をいくつか渡りましたが、最後の橋でドボン。幸い水深浅く大事に至らず、江賀谷二俣での渡渉は下流の堰堤落ち口付近なのでこれもくるぶし程度の水深だったと思います。
京都、滋賀県境の山々の奥深さをあらためて感じた山行でした。
八丁平も春が近いようですね。p914のルート、私は今回、下りの二股への急な着地部分の通過が不安で、帰りは遠回りしました。
ところで私の足跡は、あちこち道草しますので、お気をつけください..(笑)
南西部の斜面は、機会があればもう少し登ってみてください。斜面が開けて、ちょっとしたビューポイントです。
コメントありがとうございます。山での道草っていいですね。あらためて素敵なハンドルネームだと思います。
私も道草して、もっと山を楽しもうと思います。ありがとうございます。(^-^)v
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