二ツ山 猫の目天気に翻弄されながら扉温泉から周回
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- GPS
- 07:15
- 距離
- 12.0km
- 登り
- 1,109m
- 下り
- 1,105m
コースタイム
11:20鉢伏山山頂11:25
11:55稜線上で昼食12:15
13:15二ツ山山頂13:20
14:15扉温泉尾根分岐14:20
15:45扉温泉登山口
歩行時間6時間40分
天候 | 曇り後吹雪後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
県道67号線に入り、扉温泉を目指します 「明神館」を通り過ぎた道脇右に登山口標識があり、 左に3台ほどの駐車余地があります |
コース状況/ 危険箇所等 |
扉温泉登山口〜鉢伏山 半分くらいは川に沿った緩やかな道です 林道終点から尾根に取りつきます 積雪で道が分かりにくい場所が多々あります 道を外れて急坂を直登する事もありました 尾根に出て鉢伏山山頂までは 車道のように広い道が付いています 鉢伏山〜二ツ山 短いアップダウンが連続 標識が新旧取り混ぜて完備しています 雪が吹き溜まり、登山道の全く分からない箇所もあり トレースも全くないので 晴れた日は問題ありませんが、視界のない日は 標識を確認しながら歩いた方が良いでしょう 二ツ山〜扉温泉 二ツ山からいきなり激下りになり 昨夜の新雪で滑落の危険を感じ、慎重に下りました 尾根の分岐に標識はありません、ご注意ください 「山辺山南側分収造林地」看板を目印に 看板脇を入って長い尾根を下ります 最初の内だけ木の幹に頻繁に赤テープがありましたが 以後は目印になるものは皆無でしたから 尾根を外さないように気をつけながら下りました 扉温泉に近づくと激下りがあります |
写真
感想
美ヶ原と霧ヶ峰の間に、三峰山という山があります。
ヴィーナスラインをドライブすると、
道の西脇に、笹原に覆われた小さな丘が見え、手軽に登れます。
その山と鉢伏山とを結ぶ東西に延びる尾根があり、
真ん中にある「二ツ山」という山が、ずっと気になっていました。
「二ツ山」は鉢伏山からも、三峰山からも一旦下って登り返し。
縦走しようとすると、車を二台使うか、公共交通機関を
使うことになりますが、交通の便が悪くて相当の時間を要します。
どうしようか迷っていた時、扉温泉からの周回記録を目にして
残雪期が良いと教えていただき、機会を待っていました。
県道67号線は冬季閉鎖があり、長和町に抜けられませんが
扉温泉までは入る事が出来、山に登った帰りに、
日帰り温泉に立ち寄った記憶もあります。
ただ、天気が不安定なようで、不安を抱えたまま出発。
谷川沿いに付けられた緩やかな道が長く続き、
雲が風に飛ばされて、時折いくらか青空も顔をのぞかせます。
林道終点に二回出合い、ようやく尾根に近づく頃には
残雪も多くなり、登山道を見失う事も多くなりました。
鉢伏山稜線が近づくと、空の美しさに惹きつけられて
急斜面の雪の笹原を無我夢中で直登していました。
ですが、西から黒雲が押し寄せ、不安が的中、
二ツ山に向かう稜線半ばでとうとう吹雪に見舞われました。
北から吹きつける雪と風が、頬を痛いほど打ち叩き
舞い上がる雪煙が行く手の視界を遮断します。
こんな吹雪にいきなり遭遇したのは初めてかもしれません。
遭難の二文字がちらちら脳裏をよぎりながらも、
ようやく「二ツ山」山頂に着き、カメラを取りだした瞬間
奇跡的に、頭上の雲が吹き払われ、碧空が現れました。
偶然と言えばそれまでですが、神の存在を微かに感じます。
碧空に勇気を得て、下山を開始。
予定より、大幅に時間をオーバーしており、幾分焦り気味。
三峰山との分岐を果たして間違えずに通過できるのか
本日最も気になっている地点に向かいます。
二ツ山からの下りは、全く予想外の激下りが続き、
昨夜の新雪が、更に足元を滑りやすくしていました。
植林地の木に掴まりながら慎重に下り、ここでも時間超過。
鞍部まで下ると、短い登り返しがあり、ここも急坂、
登山道があるのかないのか?雪に覆われて分からないのか?
そんな事を考えても仕方なく、滑りやすい雪面を
トラバース気味に一歩ずつ踏みしめ、ピッケルを突きたてて行きます。
分岐にはやはり、登山標識の類は一切ありませんでした。
地図と、周りの地形を照合し真っ直ぐに尾根に入ります。
最初の内こそ、頻繁にあった赤テープも、
しばらくすると何もなくなり、あれこれ悩むのも止めて
ただ、尾根の真ん中を忠実に歩き続けました。
およそ一時間半後、足元に扉温泉の旅館の屋根が見えて来た時は
自分の判断が間違っていなかった事に深く安堵。
再び、青空が頭上に広がり、厄介な宿題をやり終えたような、
爽やかな気持ちに満たされました。
三峰山と二ツ山の間は歩いていない訳ですが
三峰山から二ツ山を計画した場合は、
最後にあの厳しい斜面を登らなくてはならず、
そう考えると、二ツ山は鉢伏山からの往復の方が
道も歩きやすく、大展望の尾根歩きが楽しめると思います。
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