蓮華岳 蓮華大沢危機一髪
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- GPS
- 08:29
- 距離
- 12.1km
- 登り
- 1,479m
- 下り
- 1,463m
コースタイム
天候 | 良い天気 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
前日の白馬岳下山後に、大町の木崎湖温泉でサウナに入り、大町一のショッピングセンターで晩飯の買い出し。 扇沢へ移動して車中泊、オチャラケ系のやってくるアルペンルートの駐車場なので、夜間の煩さを心配したが、ぐっすり寝すぎて気が付いたら起床時間だった←寝すぎだよ |
コース状況/ 危険箇所等 |
篭川左岸の登山道を右岸へ渡る橋まで来ると、雪はつながり問題なくシールハイクが出来た。 3個ある大きな堰堤は右岸側を巻いていく道が出来ている。 3日前に降った雪とそれ以前の雪の結合が悪く、日射と気温上昇で表層雪崩が頻発と言うより、全山表層雪崩の巣に成って居た。 スキーで雪を切ると一発で雪崩始めるので危険だった。 |
写真
感想
蓮華大沢ってなんか素敵な響きが有るような気がしたので、今日は蓮華岳記念日←なんだよ またかよ(笑)
辛いのぼりだったが、3人でピークを踏んだ。
それはasaさんの滑走時に起きた・・・
tooさんが先に標高を落として下に居た。graveltreckの左手斜面を軽快にターンしていたasaさんが左ターンに入ったときに、asaさんの足元の雪面が大きく動き出し、asaさんはその場で転倒。
畳10枚分ほどの雪とともに雪崩落ちていくasaさん、その先の傾斜の増した斜面にすこし浮いてジャンプするかのように消えてしまった。
「アカン・・・えらいことになってしまった・・・」
下にはtooさんのヘルメットのてっぺんだけが見える、無線機で呼びかける「asaさんが落ちた!」 「埋まってないか?」
少しの間をおいて「うまった・・・」と聞こえた。 大変な事に成ってしまった。
下へ行こうにも自分の足元の雪面も、少しの刺激で雪崩落ちて行こうとしている。
ここで新たに雪を落とすとasaさんがより深く埋まってしまう。
自分もあんな風に滑って落ちていくんじゃないかと、トラウマに成ってしまった。
少しの時間の後、asaさんが雪の上に立ち上がるのが見えた、妙にtooさんが落ち着いていたのは、asaさんは埋まって居なかったからだった。
心臓バクバクで生きた心地がしなかった、体が震えた、本当に怖い思いをした。
それからしばらくの間、ビビッて滑走が出来なかった。
カラカラに喉が渇いたが、自分の飲料は飲んでしまって居たので、tooさんにコップ半分ほど分けてもらい飲み干した。
やっと人心地が付いて、駐車地に戻れた。
どうやら雪崩落ちた本人asaさんと、見ていなかったtooさんにはショックが無かったようだ。
ガラスの心を持つgraveltreckの繊細さを分かってくれる日は来るのだろうか?
去年のGWは針ノ木岳からマヤクボカールを滑った、と言うことで今回はその反対側の蓮華岳から大沢右俣を滑ろうと言う計画だ、メンバーはいつものアラカントリオ。去年に続いて二回目なのでルートはある程度わかっているので、楽勝ムードでスタート。去年は大量のデブリに難儀したが、今年はデブリも無く快適なシールハイクができた。ただ、針ノ木峠方面を見ると点発生雪崩の跡が何箇所か見えている。シュプールが雪崩で途切れているので、昨日の午後以降のものだろうか?この時点で危険を感知すべきであったが、先行でハイクアップしている方も何人かいたので、こんなものかなと言う感じで針ノ木峠に向かった。
僕たちが登った時間帯は程よく雪も緩んでシールのまま針ノ木峠に達したが、先着のスキーヤーは雪面が硬くて難儀したと仰っていた。この時点でも雪面に不安を感じることもなく、アイゼンに切り替えて蓮華岳へと向かった。しばらく登ると先のスキーヤーが針ノ木峠から滑り降りていくのが見えた。普通に滑っているように見えた。
稜線に登り上げると広い稜線をアップダウンしながら山頂を目指す。山頂まで直線距離900mだよと声がかかる。遠いのか近いのかよく分からないが、しばらくすると山頂が見えた。山頂直下からシュプールが付いているのが、大沢右俣だろう。テンションも上がる。
山頂にからは360度の山岳展望が広がる。山座同定が楽しい。今年のGWは好天が多いね〜とメンバーと喜び合って写真を取り合いっこして遊ぶ。お腹すいたね〜と大沢右俣源頭でラーメンタイム、これだけは掟なので外せない。風もなく陽気もいい、楽しいランチタイム。
シールを剥がして大沢を楽しもう、と滑り込む。左手の斜面がノートラックだったので良さそうだと飛び込む。雪は程よく緩んで悪くない・・・と思っていたらgraveltrekさんからasakunaikawaさんが雪崩に流されたとの無線連絡、その直後右手後ろから音もなく雪が流れ落ちて行く。asakunaikawaさんはtooruohの丁度真横あたりでスキーを下にして倒れていたが、怪我とかはなさそうだ。ストックが一本数メートル上にあったが、自力で取りに戻ることができた。asakunaikawaさんの無事をgraveltrekさんに伝えたが、今度はtooruohの真上をgraveltrekさんが横切ったところが雪崩れてきた。雪崩た!のコールを聞いて直ぐにtooruohも左手に逃げたが、慌てていたので途中のクラックに突っ込んで転倒、それをきっかけに周りの雪が流れて数メートル流された。ウィペットのピックでなんとか止まることができたが、危ないところだった。下方を見ると僕たちが引き起こした雪崩がかなり下まで流れて堆積している。雪崩れた表層は10〜15センチ位と思うが、末端はかなりの量になっている。埋まったらタダでは済まないだろう。下に誰もいなくてよかった。
それぞれ、安全そうなところで雪が落ち着くのを待って、新雪を避けて慎重に滑降する。下地の雪は硬めだが、エッジは効くので問題なく滑ることができ、デブリは柔らかいので乗り越えながらも滑ることができた。ドキドキしながらザラメ斜面まで降りたら安全地帯だ。ここからはさっきのドキドキも忘れて快適なターンを楽しむ自分達がいた・・・どんだけ能天気やねんという話だが、喉元過ぎれば暑さ忘れるということか。
何より無事に下山できてよかった。山スキーライフで遭遇した初めての本格的な雪崩体験だった。反省だけでは終わらないようにしたい。大沢を滑り降りてマヤクボカールを見上げると大きく雪崩れている斜面が見えた。そこでお会いしたボーダーがスキーヤーが発生させた雪崩のようですよと教えてくれた。今日は気温が上昇していたので(昨日は西風が強く気温は上がってなかったと思われる)、入るべきでは無かったかもしれない。ただ、その判断はできなかった。これからもできるだろうか?
今日も楽しむ。
天気が良く眺め最高やった。今シーズン締めくくり言って良いだろう。な山々を見つめる事が出来る“山行”です。
色々あるもんです。下山滑走で僕の滑りで昨日積もった表層を切ってしまい自身を流し落としてしまう。自分は何が起きたか理解出来ないが、結果はのみこまれないで無事だった。だけど他のメンバーに恐怖感を植え付けて、せっかくの楽しみを、、、、消してしまう。
ゴメンナサイです。
これに懲りずに、またまたお願いします。
こんにちは。はじめまして。
レコ拝見して、貴重な情報と感じました。
この日、私は栂池の稜線にいましたが、斜面クラックの様子を確認のため、ルンゼに少し入ったところ、新雪が切れて流れていきました。 1ピッチ滑走後に振り返ると、ターン毎に湿雪がながれており、狭いルンゼだと危うい雪質かなと後でわかりました。
蓮華大沢は、広いすり鉢状の導入部がノドから一気に狭くなる、まさに地形の罠な形状ですので
大事に至らず良かったと思います。
私は、バックカントリーで奥地へ行き始めた頃に、春の湿雪で少々流された事があったのですが
この日のように、稜線でまったりできる環境だと、その事をすっかり忘れて、ザラメの斜面とかの事ばかり考えており、反省していました。
皆さまもお気をつけて、互いにこれからも滑走しましょう。
コメントありがとうございます。この日は天候も良く気分はハイキングになっていましたので、危機感知モードが働いていなかったかも知れません。後から考えると予兆はあったのですから、慎重になるべきでした。新雪が10〜15センチ程だったので、この位の雪崩で済んだのでしょう。もっと大量に積もっていたらと思うとゾッとします。この時期は天候が目まぐるしく変わるので、雪面コンディションもデリケートになっている場合があることを痛感しました。お互いに気をつけて事故の無い山スキーをしましょう。
鹿島槍の件ですかね、ビデオを拝見しましたが、見ただけでトラウマになります。今回も少しですが雪と共に流されて必死にウィペットのピックを押さえ続けましたが、止まらない時の無力感は底無しの穴に落ちて行くような恐怖でした。すぐに止まって良かったのでが・・・本当に三人共に無事で良かったです。
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