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ハイキング
赤城・榛名・荒船
【根本山】野外活動センター入口バス停から野峰〜丸岩岳〜熊鷹山〜十二山〜根本山〜梅田ふるさとセンター前バス停
2014年04月09日(水) [日帰り]
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
体力度
4
1泊以上が適当
- GPS
- 06:57
- 距離
- 21.5km
- 登り
- 1,363m
- 下り
- 1,373m
コースタイム
8:50野峰登山口-9:00山の神様広場-10:25野峰-11:15林道出合-11:30丸岩岳-12:00熊鷹山-12:40十二山根本山神社-12:55根本山(休憩)-14:15不死熊橋-15:45梅田ふるさとセンター前バス停
※すべて「歩行」による計測。自分ルールとして「GPSログによるルート記録中は走らない」を心掛けている。
※すべて「歩行」による計測。自分ルールとして「GPSログによるルート記録中は走らない」を心掛けている。
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
野峰から丸岩岳経由で熊鷹山に至るルートは、「山と高原地図」などではいわゆる「黒破線」ルートとなっているが、実際には(おそらく)桐生市の青少年野外活動センターや林業関係の方々により整備されており、大変歩きやすい登山道となっている。 ルート上に特に危険な箇所はなく、ピンクテープや赤ペンキが豊富に示されていて、注意して歩いている分にはルートを外す心配はない。 なお、展望に関しては鷹熊山のピーク以外では全体的に乏しいので、景色をメインにしている方にはご留意いただきたい。 この山域の魅力は、古道・石祠・石碑など、史跡にまつわるコンテンツであると思う。 |
写真
市営バスに揺られて群馬県道337号上藤生大洲線に入ると間もなく、野外活動センターバス停に到着。桐生駅からは約30分の道程だ。この日はここでトイレを借りて、ベンチで身支度をさせていただいた。暑くなりそうだったので、この時点で上着はザックに収納。
上の写真の看板の左手にある道を進むと、程なく登山口に出る。標識には「野峰登山道 山頂まで約5キロ」と書かれている。ちなみに、この登山口のある辺りの地名は閉籠里(とずろうり)。変わった名前だが、どんないわれがあるのだろうか。
沢沿いに進むと、朽ちかけた木橋が架けてあった。近くの道標に「橋危険 回り道」と書かれてあり、迂回路が用意されていたが、結果的には普通に渡ることが出来た。登山道は橋を渡った右手だが、直進方向の斜面をキャタピラの轍が登っていたので、そこを使って尾根を目指した。
キャタピラ道は非常に歩きにくかった。失敗。尾根に道を見つけて少し歩くと十字路に達する。ここは山の神様広場と呼ばれている場所。神様は正面に見える祠の中におわすようだ。尾根道から見て正面が野峰への登山道、左は梅田ふるさとセンター、右は先ほど渡った橋へ至ると思われる。
「町有林丸岩払下記念碑」と書かれた石碑。昭和39年に三好村と野上村が田沼町に編入された際、町村合併促進法により、この一帯の山林が田沼町(現・佐野市)に払い下げられたことを記念してこれを建立した、と裏面に書かれている。どうやらいつの間にか県境を越えて栃木県に入っていたようだ。
倒木地帯や鞍部を越えて、再び尾根道へ。野峰への道はほぼ登り一辺倒で、展望もあまりない。夏が近づいて樹木が葉をつけると、鬱蒼とした樹林帯になるのだろう。尾根道の樹林の隙間から、野峰の姿がぼんやりと見えた。
野峰に到達。標高1,009.9メートルピークで、三等三角点(点名:野峰)がある。この山の山名の由来は判明していないが、単純に野に立つ峰というところかも知れない。ところで、地図によればこの近辺に「野峰ヶ池」という池があるということだったが、見つけることはできなかった。帰宅後調べてみたが、どうやら「池」というよりは「水たまり」のような場所のようだ。
野峰のピークからは男体山など奥日光の山々の雄姿を拝めるはずだったが、生憎と気温が上がり過ぎて靄がかかっており、目視でうっすらと確認できる程度だった。この写真でも目を凝らすと、なんとか山容を確認できると思う。
樹木が織りなすアート?右手から伸びてきた蔓にぐるぐると巻きつかれた木が、重さに耐えきれず折れてしまってこんな状態になったのか。蔓の方も枯れているが、かなり強い強度をもって折れた枯れ木を握りしめている。
登山道は石鴨林道を横切って左手斜面に登って行く。テープがあるのですぐにわかる。ちなみにこの日は出会わなかったが、MTBでこの地点まで林道を登り、野峰からの登山道を駆け下りる方々が結構いるらしい。当然野峰への登り返しは担ぎが入るが。
丸岩岳。標高1,127メートルピークであるが、何もない。山名プレートはなかなか立派だが。山名の由来は単純に山容が丸い岩のようだからだとか。なお、このピークは分岐点も兼ねており、右手の道には「いちろう新道」の指導票があった。小戸川上流の駐車スペースの方へ降りられるのかな?
丁石を発見。これはかつて十二山根本山神社へ参詣する人たちのために、神社までの距離の目安として置かれたものだ。現存するものが極端に少ないのは、神仏分離政策により神社が社地を没収された際に大半が撤去されたか、持ち去られたのだろう。
熊鷹山に到着。標高1,168.6メートルピークで、二等三角点(点名:作原)がある。山名の由来は昔、野生のクマタカが生息していたかららしい。なお、点名の作原は小戸川流域の集落の名前なので、測量が行われた当時はまだ適当な山名がなかったのかも知れない。しかし野峰も丸岩岳もそうだが、山名の由来に捻りがないな。
熊鷹山からは素晴らしい展望が開けているが、靄がさらに濃くなっていて遠望が利かない。残念!このピークでは本日初めて登山者のパーティと出会った。話を聞くと、山裾の方は倒木が酷いらしい。
十二山根本山神社に到着。昭和の初めごろ境内が焼失して以来荒れ果ててしまい、神社「跡」といった風景だが、江戸期から明治にかけては相当な賑わいを見せたらしい。ところで、ガイドブックなどには十二山の山頂を1,143メートルピークとしているものがあるが歴史的には誤りで、ここが十二山の山頂である。
この十二山には江戸期には関東随一の賭場があり、江戸の町でこの地へのガイドブックが売られたりと、相当な賑わいを見せたらしい。なぜ神聖なる神社の社地で賭場などが開かれていたのかは詳しく調べていないのでわからないが、人が集まる場所には必然的にそういったコンテンツが提供されるものなのかも知れない。
神社には歴史を感じさせるものがいくつも置かれている。祀られている神様は大山祇命(おおやまづみのみこと)なので十二山の山名の由来であるという十二神将とは関係なさそうなのだが、神仏習合の考えによると大山祇命=薬師如来なので十二神将が守護しているんだそうだ。ややこしい。
根本山に到着。標高1,199メートルピークでこの山域の最高峰。しかし展望はない。目を引くものは何もない、静かなピークである。実は本来、根本山は行者山というピークのあたりにある根本山神社のことを指していたようで、ここは名もなき最高標高点であったらしい。しかし折角の最高峰なのだし、ベンチくらい置いてあげてもバチは当たらないと思うが。
中尾根コースを下る。石祠などの史跡が散見され、この道もかつては参詣客で賑わったのだろう。この日は中尾根十字路で行者山方面へ行くか迷ったが、次に来るときは根本沢コースを辿ろうと思っているので、あえて中尾根コースで下山することにした。一度の山行で多くを堪能してしまうと、次に来るときの楽しみがなくなってしまう。
市の重要文化財に指定されている、石鴨の道祖神。亀の上に男女が乗っている意匠で、宝暦四年に作られたものだそうだから、かれこれ260年もここに鎮座しておられるということだ。亀の首に小石をつるす習慣も、260年続いているのかな…
この周辺には、いたるところに石仏や道祖神、そして庚申塔がある。こんなにたくさんの庚申塔を見たのは初めてかも知れない。江戸期には庚申待が盛んに行われていたのは知っているが、この一帯は随分とお盛んだったようで。ちなみに庚申待というのは、ざっくり言えば男たちだけで夜通し宴会をすること。お酒が供えてあるのはその名残か。っていうか、庚申塔にお供え物って必要なのか?
かっぱちゃんだぞ。かっぱ神社あります。本当にあった。山とは関係ないし、大して由緒あるものでもなさそうなので説明は割愛する。興味のある方はネットで検索してみるといいだろう。結構面白いものが見れる。
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