【白根南嶺】 笹山(奈良田から東尾根往復)山頂イグルー泊で南ア展望の朝
- GPS
- 30:00
- 距離
- 12.5km
- 登り
- 1,934m
- 下り
- 1,938m
コースタイム
山頂8:30 奈良田13:40
天候 | 一日め:晴れのち曇り時々アラレ、夜半雷と吹雪 二日め:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
1800mから残雪。それほど潜らず。そこまでスパイク地下足袋を履き替える。急傾斜ではアイゼンが助かる。輪かんは結局使わなかった。 2330mの二重稜線の平地は、夏の天場適地。細いタンネやカンバが密生していて、夏道赤テープを見失い、藪漕ぎになる。特にここの雪は潜り、腰までハマる。登りはどうやっても細い尾根に合流するが、下りは地図読みが必要。 残雪期ならば途中はたいていどこでも幕営できる。 |
写真
装備
個人装備 |
スコップ+のこぎり 1
わかんストック 1
アイゼン 1
その他冬山泊個人装備 1
スパイク地下足袋 1
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共同装備 |
ツエルト 1
ストーブ 1
鍋セット
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感想
笊ヶ岳はどうも雪が多くて一日で山頂は無理そう、という情報を得て、代案の山行を急遽。奈良田から標高差1900m。尾根の道は5年前、ヤトシさんたちが作ったという。
櫻満開の吊り橋で渡河して、杉植林急斜面を登り、祠あとを越え、ツツジの道を登り、雪が出たら地下足袋を冬靴に替える。延々登る。1344,1603,1932,2266,2560と、ほぼ300mごとの地図標高点はお休み適地でもある。ヤトシさんらが、道を作った際、天場適地も見つけ、水場もトラバースして10分ほどのところに発見したという。一番の天場適地は2330mの二重稜線台地。しかしこの先の緩傾斜地は細いカンバとタンネの密林で、夏道を失い、藪漕ぎとなる。こういうところは決まって雪がぬかる。ずぼずぼと潜りながらも上を目指せば尾根が細くなり、また道の印が見つかる。途中アラレが降ったり、天候は一時崩れる。延々登って木が薄くなってきて、ようやく笊ヶ岳や悪沢や北岳が見え、南峰に到着。南アルプスと対面。すぐ先に北峰が見えるのでそこへ。初日、ヤトシさん足がつり出して辛そうだったが山頂まで進めてよかった。ヤノヨシ、頼もしく強い。
山頂東側に吹きだまりがあるので、そこにイグルーを作る。表面は凍ったザラメ雪だが、50センチ下には良い層があり、細長いブロックがとれて縦穴も60センチほど下げた。東の急斜面に雪もばんばん落とせる。ノコ、スコップ3本あり、40分ほどの標準タイムで完成。
よるは雷が鳴り、吹雪になった。二日間好天の予報だったが、短時間、不安定な天候になったようだ。マーから雷について心配の電話あり。甲府では雷が落ちまくっているらしい。一分早ゆでサラスパのじっくりことこと煮込んだスープビスク和えとスモウクレバーをがばがば食べる。
朝、四時半には明るい。晴れた。少し霞がかかっている。日の出は線香花火のような朱色の太陽だった。塩見から悪沢、聖にかけて、徐々に色を付けて行った。富士山はかろうじて輪郭が見える。絶好展望地に泊まるイグルーはすばらしい。夕べの悪天も全く不安無し。
山々の眺めも午前8時には、光が平凡になる。マルタイラーメンと納豆汁を食べて下る。アイゼンはダンゴになるのですぐはずしてしまった。残雪がクッションになり快適に下る。2560m付近から見る北岳はまるでK2のようだ。2330の上の密林帯で、また道を失い、ズボズボの斜面を地図見て進む。ここは雪深く、赤テープの高さが埋まっているようだ。元々木が蜜なので積雪期は夏道を失う。登りはいいが、下りは自然には道に戻れない。要注意だ。地図を丹念に見て、二重稜線に戻る。
無心によく登ったなあと思うほど、延々下り一本やり。登りでは気にならなかったけど、尾根両側の谷は深い。雪が切れたら地下足袋に換えて、足の裏が生き返る。ツツジの花の森を抜け、奈良田まで。奈良田の集落の軒先を歩くと、石垣や傾斜地の低い屋根のたたずまいに、マルシャンディ川の山歩きを思い出した。女帝の湯でぬるぬるのお湯を浴びる。グージさんがキンキンに冷えた牛乳1Lをサシイレしてくれた。筋肉運動直後はこれに限る。早川流域は新緑が萌え始めた。糸魚川静岡構造線の断面を右岸に左岸に見ながら、水のように早川を下った。
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