超緊張の連続だった、笠ヶ岳
![情報量の目安: A](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_A2.png)
- GPS
- 34:26
- 距離
- 21.6km
- 登り
- 2,279m
- 下り
- 2,384m
コースタイム
13:00自宅- 18:00奥穂高温泉無料駐車場
5月3日(土)
4:30奥穂高温泉無料駐車場- 4:40登山センター 5:05-6:05中崎橋-6:20 笠新道登山口-9:20森林限界林-12:45杓子平-15:25抜戸岳(テント泊)
5月4日(日)
05:45抜戸岳-6:55 笠ヶ岳山荘 7:05-7:30笠ヶ岳頂上8:10-10:10雷鳥岩-15:05中尾高原口15:30-16:00奥穂高温泉無料駐車場
天候 | 3日(土)晴れ。午後から夕方まで雲が湧きみぞれ交じりの雨とガス。夕方から晴天復帰。夜は強風。 4日(金)晴れ。午後高層雲が出てきていた・ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
笠新道登山口から登ったが、このコースから入った形跡は無く、森林限界林あたりから垂直に近い雪壁を何カ所かクリアしながら登ることになり、また杓子平の稜線に張り出している雪庇の乗り越え、抜戸岳稜線にも張り出している雪庇の乗り越えがあり、雪崩れそうな箇所も何カ所かあり、このコースは、まだこの時期リスクがありお奨めでは無い。 笠ヶ岳から雷鳥岩、クリア沢への下りには、慎重を期すトラバースが何カ所もあるが、トレースがしっかりとついていた。 |
写真
感想
金曜日の午後から自宅を出発し夕方に奥穂高温泉無料駐車場に到着。近くの日帰り温泉「ひがくの湯」にて、夕食をとり、温泉で身を清め、車中泊。駐車場は一番奥の駐車のみが一杯くらいの台数でしたが夜にかけ、続々と入ってきました。
3日、天気も晴天で登山センターに入山届を出し、いざ出発。4月のヤマレコを見たら笠新道からは入山しないで、わさび平小屋付近から入山されていたが、私は夏シーズンの笠新道登山口から入るコース選択。抜戸岳方面から笠ヶ岳への縦走する登山者及び形跡はゼロ。トレースも全く無し。この後、このルートはこの時期としては厳しいと気づくことになる。トレースは全く無いので、iPHONEのGPS頼りに登山コースを外れないように登る。途中からスノーシューを履く。スノーシューは荷物になるので、持っていくかは悩んでいたが、前日の「ひがくの湯」でお会いした方の話で、日が昇るに連れて雪質が緩くなり足が埋没するとの情報だったので持って行くことにし、スノーシューとアイゼンの使い分けをしながら登るが情報通りだったので、スノーシュー重宝した。森林限界林付近から急登になり、夏道も垂直の雪壁となって、先を阻まれる。ここから、ほぼ垂直の壁が数カ所あり。この壁を乗り切るしか選択の余地は無く、リスクはあったが覚悟を決めて、一歩一歩慎重にステップを踏んで、ピッケルもしっかり打ち込んで登る。途中、片手に持っていたストックが手から外れ遙か下まで落ちて行き紛失。何とか乗り切ったと思ったら、次に待ち構えていたので、杓子平の稜線に大きく張り出している今にも崩れて来そうな雪庇が横一直線に待ち構えていたが、雪崩れそうな斜面を登り、小さな雪庇の部分を選択し、雪庇を乗り越えて、杓子平に到着。予定より大幅な時間ロス。杓子平に着いた頃から、天気が悪化。ガスが湧き出し、みぞれ混じりの雨となり、抜戸岳の稜線も見えなくなる。段々悪化し、視界ゼロの状態となり、iPHONEのGPSのみを頼りに登る。雪質も緩くなってきており、途中急斜面にて斜面全体が「ぐきっ」という雪崩れそうな音が聞こえ慎重にそっと登る。また、途中、高山飛騨地方で震度4位の地震あったとのことで、下から「ズンッ」突き上げるような揺れを感じ、雪崩れて来ないか、雪庇が落ちてこないか、一瞬緊張したが何も起きず良かった。抜戸岳の稜線がどこなのかも全く見えず、ホワイトアウト状態だが、GPSと鳥の足跡(雷鳥?)を頼りに登る。一瞬、視界が開けたら抜戸岳の稜線に大きく張り出した雪庇が待ち構えており、小さな雪庇部分のルートを選択することにしたが、また、すぐに視界がきかなくなる中、かなりの急斜面となり、気分的に負けそうになるが、勇気を振り絞って雪庇を登り切った。
稜線は視界が1,2mくらいしかきかないので雪庇を踏み込まないように慎重に行く。
笠ヶ岳山荘でテントを張る予定だったが、みぞれ混じりの雨と視界ゼロは回復しそうにないので、抜戸岳そばの稜線の斜面でテントを張る。夕方になり、天気回復し、晴天となっているが、夜になってから一晩中、強風が吹き荒れ、テントが飛ばされそうになり、ここでテントがずり落ちたら斜面落下になるなと、最悪の事も想定しながら、必死に体を張り、殆ど眠れない夜を過ごした。4日の天気はマイナス10℃くらい。風は相変わらず強いが晴天。抜戸岳から笠ヶ岳の稜線は早朝ということもあり雪も絞まってアイゼンの感触を楽しみながら、槍、穂高、白馬、富士山、白山等々、すばらしい景色を堪能しながらの登山、昨日の苦労が報われた感じ。笠ヶ岳でじっくりと景色を楽しんで、いよいよ下り。
まずは、雷鳥岩までの下りだが、トラバースする距離も長く、滑落しないように緊張しながらも慎重に下る。トレースがあったので助かった。感謝。雷鳥岩からクリアノ頭、さらにクリア谷もトレースがしっかりとあり、やっと安堵の下山となるが、中尾高原口までの道のりは超長くてきつかったが無事に下山。今回の登山、肝を冷やす場面も多々あった分、慎重に期して無事に下山できた達成感は最高でした。これが、積雪時の登山の魅了だ。帰りも、「ひがくの湯」で疲れを癒やし帰宅。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する