記録ID: 4466531
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大雪山
ニペソツ山〜石狩岳
2022年05月21日(土) ~
2022年05月25日(水)
kubocchi1002
その他5人
- GPS
- 104:00
- 距離
- 34.6km
- 登り
- 2,979m
- 下り
- 2,862m
コースタイム
1日目
- 山行
- 5:50
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 6:00
2日目
- 山行
- 9:10
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 9:10
3日目
- 山行
- 5:50
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:50
6:50
350分
宿泊地
12:40
宿泊地
4日目
- 山行
- 9:20
- 休憩
- 3:10
- 合計
- 12:30
5日目
- 山行
- 2:10
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 3:00
天候 | 21日:気圧の谷、寒気流入 晴れ 22日:気圧の谷、寒気流入 午前中曇り、昼過ぎから雨 23日:気圧の谷、寒気流入 午前中晴れ、昼過ぎから雷を伴う激しい雨 24日:気圧の谷〜H張り出し、7時ごろには寒気抜ける 一日中快晴 25日:H圏内 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
下山はユニ石狩岳登山口。その先のゲートは空いておらず、森林管理署にお願いして開けてもらった。入山に確認必要。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ゲートは空いておらず一番下の登山口から。幅広く歩きやすい。渡渉はいくつかあるがくるぶし以下のちょっとした水の流れ。ユウンナイ川北西の沢型のところにある最後の転回地までは車で入れなくもないが、ちょっとした段差とかあり怖いからやめた方がいいと思う。ハイエースは無理だろう。転回地先からは泥でぬかるんだ所もある。830に崩壊地。道の左側が抉り取られていて、靴幅1歩かそれ以下。石や砂の斜面になっているところがあり、注意深く歩いても滑りそうになるし、KDKやばい。落ちても10m下の浅い沢に落ちるだけだが岩多く危ない。冗談抜きに今山行で一番滑落テンション感じた。強化ザックでMに通らすには怖すぎるので右上から捲く。捲きも浮石や泥などで歩きにくい。途中の倒木はくぐる。さらにその上の崩壊地からの落石に警戒して1人ずつ。偽身。ここの対処で0.5もかかった。今後整備や復旧がされない限りさらに通過しにくくなるだろう。その先も崩壊して細いところ何か所か。840渡渉はなんも、880渡渉はくるぶし4,5歩。三条沼先から所々ゴミ雪渓が出てくる。1250〜1300急斜にはロープ場。使わなくても木の根やbush掴みながら行ける。倒木はくぐる。急斜には雪なし。1360から雪べっとり。なんとなくは分かるが、平坦かつ一様な景色で地形確認は難しめ。結構な頻度でデポ旗ついてるので繋いで行ける。午前中の日射のせいか雪質最悪で、ズぼりまくり。時折腰位までハマり、ザック背負ったままの脱出は困難で特にtopは悶絶。樹限は1500。その上もタンネはぽつぽつ生えてはいる。北東沢まで行けそうだったが15時くらいから雷雨の予報なので今日はここまで。樹限先1550のカンバが良く生えている雪渓上にテンバる。L-sLでシャクナゲ急斜の方へ偵察。雪は登りきる最上部までしっかりついている。ニペや石狩を遠巻きに見てみるが、なんか雪多そうに見える。 5/22日(日) C1 〜 シャクナゲ分岐 〜 前天上 〜 前天下 〜 ヌプン源頭 = C2 ヌプン源頭を目指すべく1-3デッパ。1660ポコまでは北側斜面に雪ついているのでステップ切って登る。途中夏道出ている所は適宜使いながら。ポコから急斜下までは灌木や大きめの岩の道。尾根外れて急斜下に入ると雪べっとり。ちょうどそこの沢型に入る1650辺りは良さげなテンバだった。もち×。ピッケル出して朝日を浴びながら登っていく。斜度は最上部まではそんなにない。クラックはないが斜面の幅は広いので右のbush際を行く。最上部15mくらいが急。BSするならそれくらいか。下りだが気合で行けば尾根上のハイマツ上もいけるとは思った。ただハイマツ尾根から雪渓に下りるところは段差みたいで急。 急斜登りきると夏道。周りの山すべて見える眺望。分岐に着くとニペが見えるが明らかに途中から夏道上に雪がついてて白いラインが見える。デルタも30m以上は雪渓ついているように見える。Atしても時間かかるし引き返しは目に見えているのでカット。YMNS。ごめんよニペさん。また来るさ。写真だけ撮って今山行のメインディッシュへ。分岐から西側の岩や高山植物の夏道。1820から北東沢横切る。表の方は少しガスがかかり始め一瞬小雨降ってきたので急いで降り始める。背丈ほどのハイマツを漕ぎ下ろしていく。踏み跡は所々ある。Topは大変そう。途中右の沢型の雪渓見えたので様子見てみるが、かなり急。ハイマツ尾根を降りている途中に雪渓に移って下ろすのはさすがに怖すぎる。沢型やカンバ帯の微尾根は雪ついていて地面見えておらず、登り返しにも十分使えそう。1630あたりに記録にある岩があったが、雪でほとんど埋まっていた。BS5mくらい。前天下からは東側の雪堤使える。1550から先も雪ついててどこでも歩ける。1450尾根分岐から1353北コルまで東側に雪堤ついているので使っていく。途中細いところは尾根上の笹bush中行く。なんだbush漕ぎ全然なくて楽やんと油断していたらここからが地獄。コルから1360ポコまでのたかが40mの登りが一番きつかった。笹が密生していて登りづらい。30分くらいかかった。ヌプン源頭まではところどころ雪渓あるが、ほぼ笹bush漕ぎ。進めど進めど沢は出てこない。フェイクの沢に何度も騙されながら源頭に着くころにはまさにヒラヒラ。ほんとに疲れた。 5/23日(月) C2 〜 ヌプンTL 〜 温泉岳 〜 1488北コル=C3 今日は北コルまで目指す。この頃にはL-sLのザックの方が重くなっていた。絶対に。まだビール14本くらい持ってるっておかしい。沢の水量が落ち着いた辺りから沢中に入って飛び石で歩いていく。ちょうど1本目の沢型のところで入渓したが、bushで流入は分かりづらく、明瞭な沢型じゃないので、見逃してしまいそう。TLはその先1340あたり。このあたりから沢も埋まり始め、両岸も雪渓で歩きやすくなる。2,3本目の沢型は深くて分かりやすい。温泉岳南西コルへの突き上げは右岸側に雪庇チックなのが残ってたので左岸側の少し緩いところを登っていく。温泉岳へは背丈ハイマツ。少し上ると腰以下。律儀に譲ってもらう。何気にこのpartyで初P。peakは全然高山植物ではなく、ハイマツの海だった。この10年ほどで生えてきたのか。今日は午後悪化するみたいだが、気象台に聞くと夜は風弱まるらしい。明日明後日の見込みもついているので北コル入り決定。成功の予感が聞こえてくる。温泉岳指定缶空けて一応P写撮って激ヤバbush区間へ突入する。 温泉岳から1488までは、北側に雪堤あり使えるところは使っていくが、細く怖いところは多い。基本は尾根上ハイマツ。温泉岳から北コルまで近そうに見えて1時間で行けるんじゃねとナメてかかってたがしっかりフラグ回収。3時間以上の格闘。1488ポコは高山植物。暖かくいつまでもいたいくらい。「日焼け止めは太陽への冒涜」とsLが名言を生んでいた。北コルまでの下りには東側に雪渓。カンバあるところにテンバる。Lは一人で水汲み。途中から雨降り始め地獄だった。bush漕ぎとグリセードを駆使して1290の微沢との出合まで一気に下ろしてやっと水場を見つける。登り返しは孤独のあまり発狂しかけた。いきものがかりの力を借りて帰路につく。 雨脚も強いのでテントの中で消費。明日は長いし、大事な1日なのでしっかり休む。 5/24日(火) C3 〜 ハマグリ 〜 JP 〜 石狩岳 〜 音更山 〜 ブヨ沢=C4 運命の勝負日。気合入れて1-3デッパ。まさに極道ハイマツを登っていく。最後尾が通る頃には踏み跡みたいになってるからそんなにきつくなかったが、topはかなり苦戦していた模様。1570くらいまでが背丈ハイマツ。それが終わると高山植物とガレ。この登りがなかなかきつい。足元に注意しながらハマグリまで。登っている間は上の方はまだ2,300始くらい。ニペもガスの中。例の白い枝の木は見当たらず、もうお亡くなりになられたか。ハマグリの稜線は吹きあげでやや風強い。ここからJPまでは踏み跡あり。途中休憩がてら様子見てると、寒気が抜けていったようで稜線にかかっていたガスが一気に取れ視界∞以上に。表はまだガスの中。ハマグリの北のコル辺りには東に雪堤。このあたりは尾根上腰位のハイマツで漕ぎたくないので雪堤使う。1750くらいからガレや高山植物に戻る。ここからもきつい登り。みんな歩くの早すぎて困っちゃう。へとへとになりながら這いつくばって登っていく。2日ぶりの登山道。そしてそこには壮大な光景が待っていた。今まで歩いてきた道なき道や石狩稜線、十勝やトムラなど息を飲む絶景が望める。遠望で見る限り、JPtrvりは雪しっかりついててかなり怖そう。第一雪稜とその手前にも雪稜みたいなのができていた。やはり雪多く残っていると雪稜が三つできるのか。第二は角度的に見れなかった。 そんなことはさておき待望の石狩稜線を歩いていく。JP付近も吹き上げか風が寒い。小さめのガレの夏道で幅はある。石狩岳まではほぼ西側にtrvるようについている。特に1924手前付近は細く岩に手つくような道もありKDKある。2年前はめちゃくちゃ怖がっていたこの稜線も今じゃ気にせず景色見る余裕があった。なんであんなビビっていたのだろうか。それにしても夏道になってからのこのpartyの速度は異常。S峰からの下りは下部が岩場になっていて、後ろ向きで気魘瓦鵑S指示出ししながら下ろす。そして念願の石狩peak。視界は∞ほぼ無風。2年前はガスで見えなかったpeakからの景色。なんか感動した。ドライバーと車を確保して下りだす。 石狩急登は最上部に雪。10m+10m程ついている。雪ズボズボ、前降りで行けるしそこまで急でもない。そこからの夏道は氷化しているところも。急登手前雪堤は南側に夏道ありそこに雪堤がついている。音更山までの登りは大きい浮いた岩。風もないし暑いししんどい。最後のP缶やジャムとか食ってたら眠くなって1.5時間くらいのんびりしてた。P缶は全部美味いフルーツ缶だった。音更急登は1700辺りから笹に囲まれた道。足元見えづらいし、雪残ってるところは滑りやすい。下部の雪渓はなかった。コルから先は夏道が尾根の南側にtrvり上がるようについていて、そこに雪堤が残って夏道との間が段差になっていた。木を掴んで乗り越える。ブヨ沢は一面雪で、夏に来た時とは全く違う光景で驚き。ブヨ沼も埋まってた。この日は怒涛の13時間行動。スパハイ状態で足裏痛かった。 5/25日(水) C4 〜 十石峠 〜 TL 〜 登山口 5-7Depa。名残り惜しいがもう下山するだけ。今日は午前中やや風が吹く。基本ハイマツの道なので風はそんなに感じなかった。十石峠からの下りは大きめの雪渓が2か所あり、夏道が途切れるので探しながら行く。斜度はない。そのあとは一気にコンタ下げ。2年前はここで休憩したなあとかメロン食ったなあとか思い出に浸りながら歩く。TLは1300だが1400辺りからタンネは出始めてて、まばらに生えている。途中倒木いくつかあるが切り開かれていて問題ない。一つだけまたがって乗り越える。900以下は地形を確認するのは難しい。夏道方向くらいでしか見れない。そして登山口。 |
その他周辺情報 | 糠平温泉郷の中村屋へ。少し熱めだが、疲れた体に染み渡るいい湯。 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ズボン
靴下
防寒着
雨具
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
行動食
非常食
飲料
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
針金
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
ストック
ナイフ
カメラ
シェラフ
ピッケル
|
---|---|
共同装備 |
ポール
テント
ファーストエイドキット
ツェルト
スコップ
|
感想
今年の強化合宿は無事残雪期に行うことができた。初めての本格的長期山行のLだったが、何事もなく終えることができて良かった。
今山行のルートだが、幌加温泉コースからの入山。下部の夏道は整備が甘く、√状況は悪かった。上部はやはり雪多い。ニペソツ山へはAt予定だったが、無念のカット。いつかまた行きたいところだ。そして北東沢からはJP(ニペの耳)まで果てしない登山道の無い区間。雪堤があるところもあり、思っていたよりかはbush漕ぎ少な目であった。だが、濃いところはやはり濃い。とくに温泉岳から1488までの間が非常にだるい。1488北コルからハマグリまでもなかなか。JPに上がってからは、快適夏道。壮大な眺望の石狩稜線。その先も雪残っていても通過には問題ない。
bush漕ぎ多めのハードな山行だったが、達成感もひとしお。5日間、行動中は基本的に晴れ、運に恵まれた。これこそ人徳ってやつだろうか。
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