蓼科山 女乃神茶屋から天祥寺原へ
- GPS
- 06:37
- 距離
- 9.0km
- 登り
- 882m
- 下り
- 896m
コースタイム
- 山行
- 5:21
- 休憩
- 1:16
- 合計
- 6:37
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
将軍平から天祥寺原に下る道は、細くて歩きづらく感じました。 |
写真
感想
蓼科山は、蓼科の奥にある独立した火山という印象を持っていましたが、八ヶ岳連峰の一員なんですね。山頂に至る道は、七合目登山口や大河原峠など比較的楽なルートがありますが、せっかくなので伝統的な女乃神茶屋からのルートにして、蓼科温泉〜ビーナスライン間は省略です。朝の空気の澄んだ時間に山頂に立ちたいため、早朝登山開始で計画。登山口に午前1時前に着き仮眠、5時頃準備を整えて出発しました。
蓼科山登山口からスタートすると、密生した笹の間の道を緩やかに登ります。このルートは緩−急−緩−急−緩−急と三回繰り返されるようで、最初の緩は比較的短く、やがて急な登りになりました。このあたりは標高も低く、カラマツと笹の組み合わせです。急登は100m程度で、再び緩やかな部分に入り、やがて笹は低くなり、シラビソなどの苔むした黒い森へと変わっていきました。二度目の急斜面に入り、今度はゴロゴロした岩の積み重なった道になります。あたりが明るくなったので、振り返ると、背後が開けて眼下に八子ヶ峰の平らな山頂部、その向こうに中央アルプスが見えました。そして、上に行くほど周りが開けて、南アルプスや南八ヶ岳の峰々が青空の中朝の光の下で輝いている様子が見えるようになりました。
急斜面を登り詰めたところに四等三角点があり、このあたりからダケカンバが多くなってきて、高い山の雰囲気が出て来ます。最後の緩斜面を進み、木の間から蓼科山の山頂部が時々見えるようになりました。水平な道からだんだん傾斜が出るようになってくると、今度も明確にここから急登という形で斜面が立ち上がります。最後はしっかりと標高差があります。途中から縞枯現象が始まり、白骨化した木々が青空に映え、背後に日本アルプスの山々が眺められるという風景です。縞枯帯を2つ過ぎて、再び暗い林に入り、これを抜けるといよいよ山頂直下の岩礫帯です。岩のガラガラし急斜面は、既に視界を遮るものは無く、北横岳、その背後に南八ヶ岳の山々と南アルプスを見ながら登ります。西側から東側に回りこむと、蓼科山頂ヒュッテの前に出て、これを折り返し、山頂に立ちました。一等三角点がありました。
山頂は、広大な岩礫で埋め尽くされ、中央部が若干窪んだ形になっています。まずは山頂周遊。中央にある祠の前を通り、反対側の方位盤のあるところに行きました。ここは、北アルプスが正面になります。この山頂は中部山岳のすべての山が見えるというくらい展望がいいのでした。蓼科山はその山々の中央にあるということなのです。北アルプス、御嶽、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳、中信高原、妙高火打、浅間から志賀、榛名、妙義、西上州、佐久、奥秩父と続く広大な関東山地。これほど大スターを一望できる山頂は初めてです。富士山が八ヶ岳の影になって見えないというのが、唯一の残念というところでしょう。朝の澄んだ空気の中で、岩の上に落ち着き、山々を眺めるという至福の時間を味わいました。これまで色んな山を登ってきたことが次々と思い起こされて、感激もひとしおです。
下山は将軍平側に下り、天祥寺原経由の道をとります。将軍平への下りは山頂から低木帯を少し下って、樹林帯に入って行きますので、登りの時のような岩礫帯の部分はあまりありません。こちらからファミリーや山ガールたちがどんどん登ってきています。将軍平から天祥寺原へは、樹林帯の中の比較的細い道を下りますが、やがて沢の源頭のような狭いゴーロ上の道を歩くようになります。ちょっと歩きづらい道でした。沢が開け、広いゴーロ状になると、正面に北横岳が大きく見えてきました。脇の樹林帯に入ったり、沢に出たりを繰り返し、最後に笹原の湿地に入ると天祥寺原の一角です。広々とした気持のいい道を歩いて、大河原峠からの道と合流。蓼科山を振り返ると、青空を背景に美しい姿を見せています。あたりのカラマツの新緑と、濃い青空のコントラストが殊のほか美しく、しばらく眺めながら休憩しました。
ビーナスラインまでの下りは、久しぶりに土の歩き易い道。しばらくは笹原の中の水平な道が続き、やがてカラマツの樹林帯に入ります。道が滝ノ湯川から大きく離れると高度を下げ始め、緩急繰り返して下っていきました。林の中ではエゾハルゼミの合唱が聞えていました。最後に未舗装の林道に出て、ほどなくビーナスラインに出ました。少し下に駐車場や登山口の看板があって、行ってみると正しい大河原峠への登山口がありました。どうやら林道に出たあとで、再び山道に入る道があったようでした。最後に女乃神茶屋まで20分ほどの車道歩きで、朝出発した駐車場に到着しました。
天候にも恵まれて、期待以上の素晴らしい山を歩くことができました。そして山頂から眺めた山もまだまだ登っていない所が多く、楽しみも増えた一日でもありました。
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