奥只見・泣沢退避所から未丈ヶ岳往復
- GPS
- 07:26
- 距離
- 10.8km
- 登り
- 1,210m
- 下り
- 1,217m
コースタイム
- 山行
- 6:02
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 7:27
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
シャッター─鉄橋間:沢沿いのトラヴァース区間が地味に危ない。3つ目の渡渉点は現段階では靴脱ぎ必須かも。 鉄橋─974 mピーク間:花崗岩のヤセ尾根で、草木が茂ってるためさほど怖くないが、注意を要する。あと、陽射しをモロに受けるので暑さ対策が必要。 974 mピーク─・1,204 m間:林のなかの歩き ・1,204 m─頂上間:稜線を地味に外したトラヴァースが多く、緊張を強いられる。 |
その他周辺情報 | トイレは行きも帰りも、奥只見シルバーラインのゲート横にあるみみずく広場の公衆トイレを利用。 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
アームウォーマー
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
靴
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
飲料
ライター
地図(地形図)
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
時計
携帯
タオル
スパッツ
サングラス
ジョギングシューズ
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感想
かの『日本百名山』の深田久弥氏は山の『品格』・『歴史』・『個性』を選定にあたって重視したけど、奥只見シルバーラインの長大トンネルのド真ン中に登山口があり、登山者はトンネルのなかからシャッターを開け閉めして登山を開始する…という他に例をみないアクセスが特徴な未丈ヶ岳は、『個性』だけで考えたら百名山級(笑)。奥只見シルバーラインは奥只見ダム建設のために拓かれた道で、路線の大半がトンネル区間であり、道路趣味者のなかでは有名な道。その有名な道の途中にある待避所のシャッターを自由に開け閉めして登る山…そう知った時から、いつかは未丈ヶ岳に登ってみたい!…いや、正直に言おう、「トンネル内のシャッターを開け閉めして、向こう側に出てみたい!」(笑)と夢見てた私、9月4日の日曜日についに長年の夢を実現しに行って来た。
朝2時に起床し、『キャラメルハウス』(自宅)をクルマで出発。奥只見シルバーラインのゲートに到着したのは5時過ぎ。はるか沖縄近海を北上する台風11号の影響か、前日午後には雨が降ってたけど、天気予報では晴れの予報が出てた。しかし、現地に向かう途中にパラパラと雨粒が落ちて来てたので、もしかして雨天中止?…とイヤな予感がしてた。しかし、予報どおり天気は回復してるようで、雨粒も落ちてこなくなった。奥只見シルバーラインの第8トンネル群途中にある泣沢退避所にクルマを入れて、シャッターのレバーを1/4回転し、シャッターを開ける。すると、薄暗いトンネルとは別世界の晴れて明るい原っぱが目に映った。すでに夜も明け切ってる。クルマをシルバーラインから駐車場に動かし、シャッターを閉め、弁当喰ってから、5:40に出発。クルマは私の1台のみ。
しばらくは一般車両通行止めの車道が続き、ゼンマイ小屋への分岐に真っ赤な登山ポストが立ってる。登山カードを記入後、ナキ沢への登山道に入る。渡渉が何度かあり、その度に靴を履き替えるのもメンドーなので渡渉区間が終わるまで登山靴は履かないつもりで、履き古しのジョギングシューズで歩くつもり。しかし、雑草が繁茂し、沢沿いをへつる区間が多く、ジョギングシューズでは無理だった。直に雨露で靴下まで水が染み込んでくる…。最初の渡渉点はナキ沢の枝沢で、苦もなく石伝いに通過。次の渡渉点はナキ沢本流のため水量が多く、無理をすれば何とかなったかもしれないけど大事を取って靴を脱いで素足で渉った。3つ目の渡渉点は最大の難所で、ここも靴を脱いで素足で渡った。これからの秋山シーズンがこの山の本番だと思うけど、水量が少なくなると渡渉が楽になる反面、水温が下がるので素足で渡ることになった場合、ツライな…。3つ目の渡渉点からすぐに赤い鉄橋がみえ、この鉄橋を渡ったところで靴の履き替えのため、休憩。
トレッキングシューズの痛みが激しいため、前週の動山登山(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4628561.html)の後に『三井アウトレットパーク北陸小矢部』に立ち寄って購入したおニューのトレッキングシューズがここでデビュー(笑)。脱いだジョギングシューズはここでテポしようかと思ったけど、遭難騒ぎになってもイヤなので、結局荷物のなかに入れた。いきなり急登で一気に尾根の上まで上がる。早速、荒沢岳が姿をみせる。この花崗岩のヤセ尾根は越後の山にありがちで、雪に磨かれ、両側ともスパっと落ちてる。しかし、草や木が生えてるので恐怖感は無い。入山前まで天気が保つかどうか心配してたけど、陽射しが強くて、暑い! 日蔭を作ってくれるような木立が少なく、太陽の光がモロ当たり(汗)。974 mピークでの休憩時に遅ればせながら日焼け止めを塗ったけど、遅かったようだ。というのは、974 mピークから先は概ね林のなかの歩きで、日光モロ当たりとなる区間が少なくなったから。974 mピークからの最低鞍部を松ノ木ダオと呼ぶようだけど、その松ノ木ダオから少し登ったところに、シカとものと思われるフンがまるで碁石のように整然と並べられた場所があって、キツネにつままれたような気分になった(苦笑)。
・1,204 m標高点まで登ると谷を挟んだ向こうの尾根のさらに向こう側から毛猛山が頭を覗かせるようになる。その西隣の特徴的なカッチョイイ峰は、桧岳のようだ。・1,204 m標高点からは稜線をトラヴァースするような歩きづらい道が延々と続く。もうちょっとで頂上…というところで、道が二手に分かれた。ひとつは足元の草原に下りていく道。もう一つは?…と見上げると、そこには未丈ヶ岳の頂上の標識が立ってた(苦笑)。9:35に頂上到着。
頂上からはこれまでの歩きのお供だった毛猛山塊のほか、弥彦山、米山、奥只見湖、貉ヶ森山などがみえた。駒ヶ岳、中ノ岳、荒沢岳は雲が取れるどころかますます雲に覆われ、どうも無理っぽい。頂上で弁当とスティックゼリー喰ってから10時ジャストに下山開始。
帰りは上りと同じ休憩ポイントで休憩を取りながら、ゆっくり下山。上りの時にはそうは思わなかったけど、下りになると「こんなアブナイところ、オレ通ったっけ?」となることが多いけど、974 mピークから鉄橋までの下りはまさにそんな感じ。滑落したら重傷を負いそうな危険箇所だらけで慎重に通過した。往きは靴の履き替えは鉄橋のたもとで行ったけど、第3渡渉点まで行ってトレッキングシューズからジョギングシューズに履き替える。といっても、ジョギングシューズを履いたのは素足での渡渉が終わってからだケド…(苦笑)。往きは第2渡渉点でも素足だったけど、帰りは渡渉ポイントをじっくり見極め、靴のまま石伝いに渡るのに成功。勿論、最初の渡渉点も問題なく通過。鉄橋からシャッターまでは地味に沢沿いの上りで、沢沿いをへつる箇所もあるためやっぱり履き古しのジョギングシューズでは荷が重かったようで、靴底がペロ〜〜〜ンとめくれ上がった。登山ポストで下山記録を記入し、13:07にシャッターの前まで戻った。昔の登山者はさらに標高差にして200 m沢を上って、国道352号のバス停まで行ったんだから、心底、エラいと思うよ…(汗)。
来た時と同じようにシャッターを開けてクルマをシルバーライン側に動かし、シャッターを閉めてそのまま家路に就いた。
奥只見シルバーラインのシャッターを開け閉めするという夢が実現し、満足度が高い印象に残る山行だった。未丈ヶ岳の往復は…「単純に尾根を往復するだけ」と軽く考えてたけど、意外にキツかった(苦笑)。
あ、そうそう、最初から最後まで、他の登山者の姿をみることは無かった…(苦笑)。
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