北穂高岳から奥穂高岳へ縦走
- GPS
- 52:05
- 距離
- 36.4km
- 登り
- 2,099m
- 下り
- 2,091m
コースタイム
08:05 上高地バスターミナル⇒ 09:00 明神館⇒ 09:45 徳沢⇒ 10:50 横尾⇒ 12:00 本谷橋⇒ 14:35 涸沢小屋
7/23(晴)
06:00 涸沢小屋⇒ 08:50北穂分岐⇒ 09:00 北穂高岳⇒
10:40 最低コル⇒ 11:40 涸沢岳⇒ 12:15 穂高岳山荘
昼食後空身で奥穂高岳ピストン
7/24 (雨)
05:00 穂高岳山荘⇒ 06:30 涸沢小屋⇒ 08:10 本谷橋⇒
09:10 横尾⇒ 10:20 徳沢⇒ 11:30 明神館⇒
12:10 上高地バスターミナル
天候 | 7月22日〜7月23日 晴れ 7月24日 雨 霧 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
長野自動車道松本ICを下りて国道158号線(野麦街道)で沢渡大橋付近の有料駐車場(一日500円)に車を置きました。 タクシーに相乗りさせていただき長野県道24号線で(上高地公園線)上高地バスターミナルに着きました。 タクシー料金は沢渡〜上高地バスターミナル間は統一料金4200円でした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
7/22 上高地登山相談所に作成してきた登山計画書を投函して観光客や登山者がまばらな静かな上高地を出発しました。 横尾までは雪解けで水量が多めの梓川に沿って平坦な奥上高地自然探勝路ゆっくりと進みました。 梓川に架かる吊橋を渡り横尾谷を対岸の屏風岩を巻くように進み本谷橋の河原で昼食を採りました。 ここからは本格的な登山道になりましたが良く整備され歩きやすい道でした。 涸沢ヒュッテ手前には二ヶ所残雪が残っていましたが、雪はシャーベット状でアイゼンを装着しなくても登ることができました。 涸沢カールにはたくさん雪があり気温が低く、涸沢小屋テラスで雄大な穂高連峰を眺めながら呑む生ビールは美味さより寒さを感じました。 7/23 天気は晴れ今日の行程は時間的に余裕があるのでゆっくりと涸沢小屋の朝食をいただき北穂高岳に向けて出発しました。 涸沢小屋横には短い間ですが残雪が有り、勾配もかなりあったので安全第一と準備してきたアイゼンを装着して登りました。 尾根にとりつき梯子やクサリ場を登って行くと北穂高岳山頂直下には残雪がありましたが、階段状に雪を切ってあり安全に登ることができました。 北穂高岳山頂で360°のダイナミックな大展望を満喫していよいよ奥穂高岳に向けて縦走を開始しました。 岐阜県側の滝谷から吹き上げて来る風で気温が下がり鋭く切れ落ちた岩稜を緊張感をもって通過しました。 最低コルから涸沢岳への登りは高度感が増し恐怖で岩をつかむ手にも力が入り最大の難所でした。 涸沢岳で緊張した体を休め穂高岳山荘に下がりました。 昼食後空身で奥穂高岳をピストン、山頂で少しハプニングがありましたが無事今日の日程を終了することができました。 7/24 昨日の穂高岳山荘山の天気予報では夜から雨の予報でした。 夜半から風の音が気になり眠れずにいると雨の降る音も聞こえてきました。 今日は奥穂高岳に登頂吊尾根を通り前穂高岳そして岳沢に下りる予定でした。 朝起きると完全に雨ガスもかかり予定を変更して、悪天候の時はとエスケープルートとして予定しておいたザイティングラードを下がり涸沢そして上高地に戻ることにしました。 周囲が明るくなるまで待ちガスと雨の中を出発、尾根伝いに下がり雪渓を渡り涸沢小屋まで下がりました。 一息ついてからひたすら下がり徳沢でソフトクリームを食べたら、緊張していた気持ちがほぐれ無事ここまで来れたと安堵しました。 雨は小降りになり疲れた足を引きずりながら上高地に戻りました。 |
写真
感想
登山愛好会の仲間二人が穂高連峰を縦走する計画を教えてもらい、数年前に縦走した事を思い出し道案内ぐらいは出来ると同行させていただきました。
以前単独で縦走した時は自分だけに注意を払えば済みましたが、今回は二人をカバーしながらの縦走なので緊張しました。
高度に体が慣れていないので切れ落ちたトラバース道や細尾根が続く岩稜の北穂高岳から最低コルへの下がりは、滑落しないように特に注意しながら安全な所で小刻みに立ち休みをして呼吸を整え通過しました。
最低コルから涸沢岳への登りは最大の難所でしたが、登りなので降下より危険性は少なく確実に登ってくれると思っていました。
本格的な岩場の経験に乏しい二人はスリルを通り越して大変な恐怖感を体験したと思います。
これを気にある程度のリスクがある山でも周到な計画と準備をして楽しい山旅をして欲しいです。
穂高岳山荘で休んでいると小学校時代の先輩に良く似ている登山者が入って来ました。
登山などするとは考えられませんでしたので間違ってはいけないと声をかけませんでした。
偶然に夕食の席が隣り合わせで向こうも気にしているようで声をかけるとやはり小学校時代の先輩でした。
お互いにびっくり住んでいる所も隣の市なので機会があれば登山したいと思いました。
まさに奇遇。
考えられない出来事
初日涸沢小屋でビールを飲んでいたら小学生6年生か中学生になったばかりの子供を連れた4人のパーティーが北穂から下山して来ました。
直ぐに子供はトイレに向かい戻ってくると泣き出してしまいました。
話の様子では大キレットを通過して来たようでした。
恐怖と緊張が解け子供に戻り感極まり泣いてしまったと想像しました。
女性のリーダーはこんなにすごいとは思わなかったと話していましたが相当無理な山行のようでした。
奥穂高岳山頂で散策を楽しんでいたらジャンダルムの方向からヘルメットをかぶった登山者がこちらに向かってくるのが見えました。
単独女性登山者のようです。
凄いなと思い山頂に来たら拍手で迎えてやろうと思っていました。
声がかすかに聞こえる距離まで近づいてきましたが一向に進みません、心配になり迎えに行くと訳の分からない事をしゃべっていましたので奥穂高岳山頂直下まで連れてきて小屋の方向を示して下がるようにと指示しました。
仲間がいるところに戻り話し込んでいたら「ザー」と何か崩れた音がしたので、涸沢側に自然に落石でもあったのかと思ていました。
小屋に下がったと思っていた女性が音がした方向から突然現れびっくり、平らな所に連れてきて座らせました。
気が動転しているのか振れているのか相変わらず喋っていてこちらの方が怖くなり、穂高岳山荘に連絡して山岳救助隊の隊員に迎えに来てもらえるように携帯で要請しました。
西穂からジャンダルムを越えて来るには軽装で、滑落しないでよく奥穂高岳までたどり着けたかと感心すると共に寒気がしてきました。
その後隊員に付き添われ穂高岳山荘に無事下りてきました。
三日目は雨になり予定を変更した下山途中、出合った高校生とみられる10名程の空身の登山者に「どこまで行くの」と訪ねると「奥穂です」と答えが返ってきました。
雨の中装備が乏しく5時間程の行程を若さだけで耐えるのはかなり無謀に思えます。
引率者の心が理解できませんでした。
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