【男体山登拝講社大祭+α】男体山・大真名子山・小真名子山【乙57.9】
- GPS
- 13:33
- 距離
- 25.5km
- 登り
- 2,296m
- 下り
- 2,939m
コースタイム
- 山行
- 11:10
- 休憩
- 2:24
- 合計
- 13:34
天候 | 晴れ後曇り(結局雨は降らず) |
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過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
復路:東武日光駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【男体山まで】 基本的に急な登りが続くが、特に後半ガレ場、ザレ場が続き、岩等をよじ登る箇所もあり。 【志津乗越まで】 やや荒れ気味(土砂が流れてしまったり、えぐれたり)の急な下り。 【大真名子山まで】 引き続き急な登り。歩く人が少ないのか茂っている。 【小真名子山まで】 急降下の後の急上昇は変わらないが、標高差が200mほどなのでちょっとだけ楽。 【富士見峠まで】 広大なガレ場を下る。石を落としたり滑ったりしないように神経を使う。 【馬立まで】 志津林道なので楽。 【寂光の滝まで】 辺り一面の笹野原。どこまでいっても笹。しかも道を覆っている。黎明薄暮は危ないかもしれない。 |
その他周辺情報 | やしおの湯や日光駅前の日帰りスパがある。 |
写真
装備
備考 | 【反省点】睡眠不足は良くない。 |
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感想
昨年その存在を知った日光男体山の登拝大祭。今年は行こうと思いつつ、不安定な天気にやきもきしながら週末を迎える。栃木の山の方は雷雨の多い地域だが、特に直近は大気の状態が不安定で、毎日のように大雨が降っている。当初2日の予定を3日にして準備を整える。土曜日なので仮眠が十分取れると踏んでいたのだが、何やかやと雑事にかまけて結局2時間弱しか睡眠を取れなかったことは、以後の山行推移を振り返れば痛恨事であった。
【二荒山神社まで】
同行するヒロシ氏と北千住で落ち合い、東武の特急で日光へ向かう。車内でもう一眠りと思ったが、結局ろくに眠れなかった。
東武日光駅に降り立つと、他にも何人か山装備の人達が駅の外へ。駅近くのコンビニで食糧を調達していたら、その間に東武日光駅が閉まってタクシーも捌けてしまったので電話で呼ぶ羽目になったが、JR日光駅の終電がまだであれば、タクシーはそちらからすぐにやってくるだろう。
運転手さんの話では2日も素晴らしいご来光だったということで、天気を読むのは難しいなあと頭を掻く。いろは坂で走り屋に煽られたりしながら30〜40分ほど行くと、中禅寺湖畔の二荒山神社に着く。料金は深夜ということもあり8,000円弱也。
【男体山登拝】
週末ということもあり、境内は多くの人で賑わっていたが、恐れていたほどではなかった。ざっと見たところ若い人が多いように思われる。女性も結構いるようだ。大抵どの山に行っても中高年が多いものだが、年の功と言うべきか、危険予防の心が働くのかもしれない。
三グループくらいに分けて説明と御祓いを受け、順次出発。夜道でもあり、団子状態になるだろうと混雑を避けて最後の方に出発したのだが、結局前の方が詰まるので、すぐに団子の一つとなる。それなら第一梯団で出発するか、はたまたもう少し遅く出るかとなるが、早く出れば早く着きすぎるし、遅く出てもやはり詰まることとなる。四合目以降列はばらけてくるので、それまでは大人しくしていることだ。
道は画像にあるとおり、後半にかけて険しさを増す。三合目に到達した時点で道に倒れこんでいた人達がいたが、無事山頂に到達できただろうか。
ただ、ごろつく岩とか、乗り越えないといけない岩とか、そういったものは足元に気をつけて落ち着いて歩けば何とかなる。長い行列が寸断されてくると、それまで前の人に着いて行けば良かったのが自分で道を確認しつつ歩いていかないといけないので緊張感が増す。本来の道を外れて歩いてしまったり、どちらに進むべきかと立ち止まってしまう人も出てきて、そういう点でも慎重に歩を進めて行く必要がある。
登りも後半に入り、暗闇とライトの白い光の世界に目がおかしくなってくる。そこで、樹林帯の中から直上の夜空に大小の星星が煌くのを眺めて目を休めるが、その空がだんだんと開け風が強まってくると山頂は近い。まだ闇の深い山頂下の岩陰で風を避けつつ休むこととした。しかし、日の出前の80分間、風はやや強く、じっとしていると寒い。早く日が昇ってくれ〜と祈る思い。そういうこともあって男体山で迎えた朝日には感激も一入である。周囲の山々も水墨画のような神仙のごとき世界で、まさに霊峰男体山に相応しい光景であった。
【プラスα】
男体山でのご来光のあまりの美しさと睡眠不足からくる眠さやら何やらで、精神的にも男体山だけでもいいやという思いがかなり強くなっていたが、実のところ、当初はその足で女峰山まで到達するつもりだった。が、どうもそこまで行けそうな気がしない。と言うより、さっさと帰って寝たい気分だ。700mの標高差を下りながら、歩いているうちに調子が出てこないかと思うが、下り道がこれまた荒れて急な坂なので、いよいよ気持ちが参ってきた。
しかし、志津乗越に到達した時間からすれば、まだ一日は始まったばかりだ。大真名子への登り返しはハードで辛いものとなるだろうが、ここで下山したら以後の山行も精神的ジリ貧山行になると考え、茂みと岩に覆われた大真名子に突入する。そして大真名子に登れば合わせて小真名子にも登るのは当然である。富士見峠から下山できることも真名子山行を後押しした。女峰山は諦めた。
暗闇の中歩いた男体山とは違い、大真名子・小真名子は道が、急登が、険しさが、はっきりと目に飛び込んでくる。それだけだと精神的ダメージにしかならないが、千鳥返しのような面白い箇所があるのと、若干気持ちに余裕が出てきたこともあって、何とか歩ききる。小真名子からの下りは大崩壊のガレ場で最後まで気が抜けなかったが、この二峰は十分歩き応えのある山である。
富士見峠へガレ場を下りながら、眼の前の帝釈山・女峰山を眺め、果たして下りきった後の登り返しに耐えられるだろうかと考える。雷雨の心配が無ければなあと思うが、残念ながら目指すピークは雲海の中に埋もれてしまっている。女峰山に行っていたら恐らく下山中に雨に降られたのではないかと思う。また、下山も17時過ぎくらいになったのではないか。平前日だとどうしても長丁場は敬遠してしまうものだ。
と、いろいろな思惑が交錯した結果、富士見峠から下ることで最終決定。
家で地図を眺めている分には、富士見峠まで到達すれば、女峰山に行くも行かないも距離的にはさほど変わらないから断固登頂すべしと考えたものだが、現実はなかなかに厳しいものである。
と、いうわけで女峰山は断念したが、男体山の神威に触れ、大真名子・小真名子というスリルと緑の回廊をほぼ晴天の下に踏破できたことは真に有難いことである。今まで日光については「いつも混んでいるマス向け観光地」という認識でいたが、実際の日光は非常に奥深いものだった。
今後、心身ともに調子を整えて、女峰山、或いは太郎山、或いは白根山も含め、日光連山に会いに戻ってこよう。そう心に決めて日光を後にした。
〜おしまい〜
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