天国と地獄、嵐の奥穂高、快晴の北穂高
- GPS
- 56:00
- 距離
- 39.0km
- 登り
- 2,761m
- 下り
- 2,741m
コースタイム
- 山行
- 5:20
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 5:30
- 山行
- 4:30
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 5:00
- 山行
- 9:00
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 9:50
天候 | 8/11 雨時々曇り、8/12 雨のち晴れ、8/13 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
行きは、タクシーの相乗り(4人)で1050円/人 帰りはバスで1250円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
涸沢までは、危険場所無し、奥穂高と北穂高は一部クサリ等あり。 |
写真
感想
穂高は、私にとって特別な山です。10年前一眼レフカメラを買って、写真の世界にどっぷりつかっていた頃、涸沢の紅葉が素晴らしいということで、その写真を撮りたいがために、山経験ほぼゼロの状態で、10月の最盛期に涸沢に突入したのです。
そこで、ふとん1枚に3人寝るという超激混みの山小屋の洗礼を受け、下山ルートで選んだパノラマコースでひざを痛め、びっこを引きながら上高地までの長い道のりを歩き、翌日以降かつて経験したことのない筋肉痛に悩まされたのでした。
それから、ブランクはあるものの、それなりにトレーニングもし、山経験も積んで今回、満を持しての穂高でした。
台風11号が通過した8月11日、早朝から上高地入りします。
台風一過で晴天となるはずでした。ところが、天気は雨。まあ、今日は涸沢までなので明日晴れればいいやという気持ちで、歩きます。
涸沢に到着しても、天候のせいかガラガラで、10年前の大混雑とは様相が異なりますが、とりあえずテントを張って、ヒュッテのテラスでビールとカレーでまったりしている間に続々と人が到着し、テント場も華やかになってきました。
肝心の穂高は分厚い雲に覆われて稜線が全く見えませんが、反対の常念山脈の展望は悪くない状況です。
翌日は、奥穂高から北穂高へと縦走する予定で、ワクワクしながら眠りにつき、翌朝、常念山脈の朝焼けを迎えました。ところが、その直後から雨が降り出し、だんだんとひどくなってきます。なんで?
とりあえず、天気の回復待ちをしながらテントで過ごしていると、AM8時頃少し雨脚が弱まったので、意を決して山頂アタックに向かいます。
標高が上がるにつれ、雨足もだんだんと強くなってきて、穂高山荘に到着した頃には、風も強くなってきました。普段なら行列ができるという奥穂への取付きにも、誰もいません。少々不安を感じながらもなんとか最初の難所をクリアして先に進むと、今日台風が来たのかというほどの爆風と横殴りの雨でしっかり体を支えていないと飛ばされそうです。穂高から「まだまだだよ」って言われているのかな。こんな天気の中で何をバカなことをやってるんだろうって、情けない気持ちになった時に、霧の向こうから前穂高方面から縦走してきたバカ(失礼)と何人もすれ違って、勇気をもらいます。山頂の祠によじ登って風に耐えていると、前穂から来たソロの人が登ってきました。お互いに「お疲れ様、おめでとう!」と声を掛け合いましたが、あまりの風に写真を取り合うこともなく早々に下山。予定していた北穂高への縦走も取りやめて、一気に涸沢まで降ります。
涸沢まで降りると雨が上がって、しばらくすると晴れ間も出てきました。見る見る間に待ち望んだ穂高の稜線も見渡せ、青空も見えてきます。
さあ、最終日の明日はどうしよう?
どうしても明日中に自宅まで戻らなければなりません。本来の予定では朝から、上高地に向かって、早々に帰宅の途に向かうつもりでした。
しかし、このままの天気が続くのなら、このチャンスを捨てるには惜しすぎます。
今日あきらめた、北穂高を早朝からピストンして、テントを撤収して上高地まで行くとなると標準コースタイムでは12時間近くかかります。17時の最終バスに乗るためには、朝5時に行動を開始すれば何とか間に合いそうです。そこで、朝4時の段階で晴れならば、北穂高にアタックすることにしました。
翌朝4時、期待通りの快晴です。大急ぎで朝食をとり、すぐにテントを撤収できるように片づけをします。
朝5時、モルゲンロートが始まり、その素晴らしさに歓声が上がる中、北穂高へと向かいます。前日に奥穂高に登っているので高度順応もできており、岩場も問題なくクリアです。順調に高度を上げ、2時間少々で山頂到着しました。
そして、そこに待っていたのは、360度の大展望!
すぐそこに見える槍ヶ岳と、大キレットの大迫力、涸沢岳から奥穂高へ続く縦走路、その先のジャンダルム。
表銀座、裏銀座の山々、後立山連峰の山々、富士山に南アルプスと大満足の展望です。前日の地獄から、天国へと様変わりの穂高です。
しかし、今日は先を急ぐので後ろ髪を引かれながらも一気に下山。テントを撤収して、ヒュッテのテラスで最後のビールを飲みながら穂高にサヨナラします。
あとは、上高地までの長い長い道のりをひたすら歩くだけです。
ほぼ休憩もなしに歩き続けた結果、午後3時前には河童橋に到着。
しかし、そこに待っていたのは、お盆休みの最盛期。一般の観光客達での大混雑です。
そして、バス待ちの長~い列。疲れ果てた体にバス待ちの1時間の行列は、やっぱり地獄でしたとさ。
チャンチャン。
晴れてよかったですね
素敵な写真を見させてもらいました
haemosuさん、コメントありがとうございます。
結果的に、私の夏休み期間中の唯一の晴れ間だったようで、ラッキーでした。
とても思い出深い、山行となりました。
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